『ぺぱぷんたす002』刊行記念トーク

祖父江慎氏(以下、祖父江):みなさん、こんにちは。

脇田あすか氏(以下、脇田):こんにちは。

祖父江:今日は3歳から100歳までの……。

脇田:4歳からです。

(会場笑)

祖父江:ありがとうございます。4歳から100歳までのたのしい本『ぺぱぷんたす』についてのいろんなお話をしていこうと思います。なので、4歳から100歳までの人用のお話にしない?

ぺぱぷんたす 002 (002) (Oyakoムック 小学館紙育シリーズ)

脇田:はい(笑)。

祖父江:私がアートディレクションと書いてあるけど、アートをディレクションできるわけないよね。

脇田:そうですね(笑)。

祖父江:ということをやっている、祖父江慎といいます。

脇田:祖父江さん率いるコズフィッシュのデザイナーの脇田あすかと申します。よろしくお願いします。

祖父江:よろしくお願いします。

(会場拍手)

祖父江:人前でおしゃべりは、もしかして何回かありますか?

脇田:人前でおしゃべり?

祖父江:はい。

脇田:こういうトークショーははじめてですね。

祖父江:はじめて! みなさん、はじめてなんですって!

脇田:温かく見守ってください。

祖父江:はい。いつもは、私たちは『おはスタ』の木曜日に出てるのよね?

脇田:そうですね。

オリジナルポスターを用意

脇田:(ポスターを指差して)後ろになにかありますね。

祖父江:今日のためだけに作った(笑)。

(会場笑)

しかも、さっき持ってきたから役に立ってないよね。

脇田:そうですね。

祖父江:告知になっていない(笑)。じゃあ、『おはスタ』のスタートをやってみましょうか? 「かみのすきなこ」からいってみる?

脇田:はい。

祖父江:いつもどういうふうにしたっけ?

脇田:(小声で)「かみのこあつまれ」で、私が「『ぺぱぷんたす』のじかんだよ」って。

祖父江:次どうする? 「よろしくね」? いいじゃない? せーの! かみのすきなこ、あつまれ!

脇田:『ぺぱぷんたす』のじかんだよ!

祖父江・脇田:よろしくね!

(会場拍手)

正しい発音方法を伝授

祖父江:ということで、ここにもある『ぺぱぷんたす』の正しい言い方をみんな知ってるのかな? あんまり知らない人もいるかもしれないので……。ぺぱぷんたすの発音が難しいんですけれども、ちなみに脇田は発音できないです。

脇田:できないです。

祖父江:僕が見本をやります。先に細かく説明しますと、前に人がいるとツバが飛ぶので申し訳ないです。「ペ」は普通に「ペ」なんですが、「ぱ」のときになるべく唾を遠くに飛ばすように「ぺぱ!」というですね。

(会場笑)

「ぷん」が難しい。普通「ぷん」というと唇の破裂音なんですが、ぺぱぷんたすの「ぷん」は、口を閉じて鼻の破裂音。「ぷん!」。

脇田:これが難しいんですよね(笑)。

祖父江:ぷん! これ鼻をかんでからやらないと注意なんですよ。「たす」は歯を食いしばりながら「 っつすー 」と言うんです。

じゃあ続けてやりますと、ぺぱ! ぷん! っつすー!

(会場笑)

ってなるんですね。飛ばないようにしました。ぜひチャレンジしてください。これできる子、意外にいないのよ。

脇田:ちょっと難しいですね。

祖父江:たまに子どもさんでいるよね。びっくりしちゃった。

自由な発想を可能にする『ぺぱぷんたす』

祖父江:こういう本ですが、今日は初めてのトークということでいろいろ弄っちゃおうかと思います。脇田さん、脇田、ワッキー、あすか様。なんと呼べばいいんですかね?

脇田:いつもどおりの呼び方で。

祖父江:いつもどおりがいろいろだよね。

脇田:いつもどおりはワッキーかな。

祖父江:じゃあ、ワッキーさんでね。ワッキーさんは子どもの頃、このような本に対してどのように関わったりしてたんですか?

脇田:意外と子どもの頃の本の記憶がなくて(笑)。

祖父江:そうなの?

脇田:とくにこういう『ぺぱぷんたす』みたいな、紙と思いきり遊べる本は、パッと思いつくものはあまりなくて、どちらかというと落書き帳みたいなものですね。ただのノートやチラシの裏で遊んでた記憶があります。自由が利くというか。

祖父江:でも、そうかもね。(自身を指して)ソビーは、子どもの頃……。

脇田:ソビーは?(笑)。

祖父江:小学館から出してるので、紙の付録がたくさんあったわけよ。なので、組み立てたり、切ったり、折ったり、書いたり、貼ったりしながら、工作をやっていたの。

それが楽しみで学年誌とかをとってたけど、僕が小学校4年生ぐらいから付録がつかなくなってきた。(当時は)シールが人気で、シールばかりになっちゃった。それ以降、紙と遊ぶ付録って小学館さん、少なくなっているかもしれない。

脇田:でも、また最近出てますよね。

祖父江:そうだね。今度出る『幼稚園』とかも、お寿司だっけ?(幼稚園9月号) 脇田:回るお寿司ですね。

祖父江:回るお寿司だったり、徐々に紙を使うものが増えてきています。

『ピーターラビット』の意外な変遷

祖父江:『ぺぱぷんたす』にいく前に、この本に対する関わり方(を話します)。今日のテーマはなんと「ほんとの本とのおつきあい」。(発音は)「フォントの」って言うけど、(文字は)「ほんとの」なんですね。

脇田:ほんとの、です。

祖父江:「フォ」と「ほん」って違うよね。「フォッフォ」と、「ほっほっ」てね。どっちが好き? 「フォ」と「ほ」と。

脇田:「フォ」も「ほ」も、どちらも好きですね。

祖父江:それで、なぜこの『ぺぱぷんたす』を作りたかったかというと、「本はみんなのものだ」という教育を私たちは受けたのよ。だんだん、お父さんみたいな会話になってきたね(笑)。

学校でも「本はみんなのものだから、唾つけてめくっちゃいけません」とか。「唾つけてめくるのをやめましょう」って書いてある図書館、今はないね。昔は書いてあったのよ。

脇田:見たことないですね(笑)。

祖父江:年配の人って肌がカサカサになって、めくりにくいから、だいたいの人が(指にツバを)ペッてやって、めくっているんですよ(笑)。図書館に行っても、水分を含みやすい本は、地側(本の下側)の前小口(背の反対側、めくる側の下の角)が膨らんでるの。

脇田:人のツバで膨らんでいるということですか?

祖父江:そう、膨らむぐらいだった! 戦後は紙が貴重だったから、本は大事に扱いなさいという教育があったんだけれども、はたしてそれでいいのか! 日本の絵本だけが大きいでしょ?

脇田:サイズが大きいですよね。

祖父江:そう。もともと、(海外の)子ども用の絵本といえばポター! ポターの『ピーターラビット』は小さい。

脇田:文庫よりも小さいですか?

祖父江:小さいです。12センチぐらいで、CDぐらいしかないです。

ちなみに『ピーターラビット』の第1巻は、昔はお父さんがお料理される扉があったんですけれども、今はなくなったみたいです。

脇田:お父さんがお料理される?

祖父江:うさぎパイにされちゃったお父さんが食べられている絵から始まるの。それで「君たち、人間に気をつけなさいね」という教えをピーターラビットが受けます。

だけど、お父さんがお料理されて、食べられる絵が、「ちょっと残酷かもしれない」ということでやめたんだよね。

脇田:トラウマになりますもんね。今は違うんですね。

祖父江:今はほとんどの本はその絵が外されているけど、高めの復刻本は残っているかもしれない。