年収1000万PV以下だと罵倒されるサイト
セブ山:こんにちは今週も始まりました。バーグハンバーグバーグTV。この番組では株式会社バーグハンバーグバーグのお仕事の制作の裏側や、幻の没ネタなんかを根掘り葉掘り聞きたいと思います。司会は私、セブ山です。よろしくお願いいたします。そしてお相手は社長のシモダさんですね。
シモダ:シモダです。よろしくお願いします。
セブ山:今日はね、カメラが3台ありますんでね。
シモダ:3台ありますね。1人いつも作ってくれてる東京倉庫さんじゃない人が来てますね。
セブ山:ではない学生の子がいますね。今日は安藤くんっていう。
シモダ:彼はなんなんですか。
セブ山:日本の映画の大学? 日本の映画の大学の学生でちょうど夏休みの課題でセブ山を密着してるんです。
シモダ:なんでその題材を選んだの。腐ったレタスみたいなやつでチャーハン作るようなもんじゃないですか。
セブ山:そんな、なんですかその例えは(笑)!
シモダ:こんなん撮ったらあかんて、もう。
セブ山:いやいやでも「密着させてください」って。セブ山さんの一本芯の通ったところを撮りたいんです! って言われたんで。これは熱意に負けてね。
シモダ:はあ。でも密着……。
セブ山:密着してるわけですから。
シモダ:ずっと一緒にいるんですか?
セブ山:もう、そうですね。寝るところとかも撮られたりとか。普通の仕事してないところでもしてるんで。今日はかっこつけて、いいところ見せるつもりで。
シモダ:まあ確かに、気合入りますね。はい。
セブ山:いきたいと思います。今回ご紹介する案件はこちら「貧乏人は見るな! 金持ち専用の不動産投資マッチングサイト『楽待』」です。
説明:こちらの案件は不動産投資マッチングサイト「楽待」のPRページを制作。ただし、年収1000万以上とそれ以下のユーザーではページが異なる仕様になってます。
お金持ちには媚び倒して、
貧乏人は蔑んで対応する気分の悪いサイトです。
セブ山:さて、そんな案件に関わった社員ゲストとして、山口さんに来ていただいております。よろしくお願いします。
山口:よろしくお願いします。
セブ山:めちゃくちゃ台本読んでますけど。
山口:このまあ台本をね、作ってくれてるよね。
セブ山:僕が書かせてもらってますけど、ちょっと盛り盛りにし過ぎちゃいました。
シモダ:アンケートこんな書いてないよね。この番組って事前にセブ山くんからアンケートが送られてきて、それ答えて、台本起こしてくれるみたいな流れがあるんですけど。盛り盛りですよ。
山口:書いてないことまで書いてる。
セブ山:ちょっと前回の永田くんからも聞いてたり、社員の人からも聞いたりしたんで、それも面白い部分ちょっと入れちゃったんで。
シモダ:かなり気合入ってますね。
セブ山:それはもう山口さんの当時感じた感じで、別に見なくていいです。見なくてよくて、まず最初に聞きたいのは、案件担当者としての見どころです! 見どころの部分を教えてください。
山口:見どころはですね、サイトが2つに分かれてるんですよ。
セブ山:はいはい。
山口:それはなにかっていうと、年収が、見てる人の年収が1000万以上か、未満かで分かれていて。1000万以上だとすごい、なんていうんですか、楽待の社員さんに扮した人がすごい媚びてくるんですよ。逆に1000万未満だって答えるとめちゃくちゃこう、なんていうんですか、ないがしろにされるっていうか。
シモダ:貧乏人は見るな! みたいな感じの。
セブ山:お金持ちには媚びへつらってっていう。
シモダ:そうそう。セブ山みたいな人間を表したら、こういうサイトになりましたと。そういうオシャンティーな企画です。
山口・セブ山:ワハハ(笑)!
山口:そうなんです。ちょっと今、セブ山って言ってましたけど、その社員役にオモコロのヨッピーを立てたんですけど、セブ山でもまあまあよかった。
シモダ:いやー、でもピーオツの表情の、なんかやっぱいい表情。あとセブちゃんやと、どうしてもスーツ着たりとかするとさ、その社会からもだいぶもう……。
セブ山:いやそんなことないですよ!
シモダ:離れて、犯罪ばっか起こしてるわけですか。
セブ山:スーツ着る仕事してましたからね。前職は。
シモダ:ピーオツは元商社。サマになるから。
セブ山:僕がやったら確かに。
シモダ:うさんくさい、なんか。
セブ山:ほんとにね、バカにしますからね。金持ちもちょっとバカにしますから。
シモダ:そうね。
セブ山:だから差はないページになっちゃってたんで。確かにヨッピーさん。
シモダ:モデルとしては適任な感じ。
山口:適任ですよね。
セブ山:ヨッピーさんの顔の表情の作り方なんかもいっこの見どころとして。
シモダ:そうですね。
山口:そうですね。
交互にサイトを見やすくするための工夫
セブ山:なるほど。そのサイトでいろいろ2ページ作ると思うんですけど。制作の難しかったところとか、苦労した部分とか聞いてみてもいいですか?
山口:そうですね、けっきょく違いをどこでつけるかって話なんですよ。内容は一緒だけど、見た目は違うんで。そのネタ出しがけっこう難しかったですね。やっぱりその普通のページと貧乏人は見るなみたいなだけでもちょっと差がどうなんだろうなみたいなのってあるし。
シモダ:あとやっぱ交互に見て行けるように。やっぱ流れがあるわけですね。貧乏人向けと金持ち向けの。交互に見比べる面白さみたいなのがサイトの中にあるんで。すぐこっち見たりこっち見たりって遷移、ページ遷移が簡単にいけるようなギミック入れたりとか。
セブ山:すぐにいろんなところにボタンを設置しておいてこだわってみたりとか。
シモダ:工夫してみてあったりとかね。
セブ山:技術的にどうなんですか? そのサイトのURLでこう変えてないじゃないですか。
シモダ:そうですよね。
セブ山:そこもなんかこだわられたのかな。
山口:まあそう、ありますけど、セブ山さん言ってもわからないですよ。
セブ山:いやまあ、僕はそう技術……。
シモダ:お前程度のな! お前程度のセキセイインコぐらいしかない脳みそじゃ理解できないよ。
セブ山:ありますよ。
山口:目がこんなんじゃ。
セブ山:目は関係ない! 今は、目は関係ないですよ。目の話は関係ないやろ。そういう苦労話。
山口:あんの!
セブ山:僕はわからなくても見てる人が。
山口:あるの!
セブ山:そういう技術があるんですね。
山口:そういう技術があるのあるの!
セブ山:そこは別に苦労しなかったんですね。
シモダ:2ページあるから、URLが2つになっちゃうとソーシャルでTwitterとかFacebookとかで拡散するときにどっちかに偏ったりとかするんですよね。
セブ山:そうです! 僕はそういうこと!
シモダ:大きな大きな脳みそで考えてしゃべったんだよね。
山口:でもその仕組みは。
シモダ・山口:分からないよねー。
「貧乏人は見るな!」はクライアントのホンネ?
セブ山:そういう、そのサイトでタイトルがこれまた「貧乏人は見るな!」から始まるじゃないですか。これようクライアント、オッケー出したなって思うんですけど。
シモダ:クライアントさんはけっこう理解のあるというか、最初からもう攻めなきゃみたいな。攻めたいんです。
セブ山:向こうから。
シモダ:あとは普通に当たり障りないもの出してもそれって意味ないと思うんで、なんで攻めてもらってもけっこうです。みたいな。
セブ山:だいぶ理解のある。
シモダ:やっぱりTwitterから流れてきても、引きのある「貧乏人見るな!」って書いてあると、見たくなっちゃうじゃないですか。そういう意味で、そういう言葉を使わせてもらえたっていうのがいい案件で。
山口:なかなかないですね。ここまで。
セブ山:ノリノリでやってもらって楽待さんも本心で「貧乏人は見るな!」と思ってると。
シモダ:思ってるでしょうね。扱ってるものが不動産の投資。
山口:投資用の。お前ら関係ないじゃないですか。
シモダ:まあまあそうですね。
山口:年収いくらくらいですか?
セブ山:年収はねぇ、ふた……。
シモダ:2ケタ。
セブ山:2ケタ台に乗りました。
シモダ:2ケタ台にね。103万位かなんやね。
セブ山:大台に乗りました。
シモダ:いいじゃないですか。
山口:もう30手前やのに……。
10日で60万PVを達成
シモダ:まあでもそういう感じで、まあちょっと話題にもなったし。2chまとめとか。なんかアクセス集まりすぎてちょっとね、サーバーが。
山口:そうそう。全然繋がらないんですよ。
シモダ:嬉しい悲鳴なんですけども。ただちょっとそこはもったいなかったなって気はしますね。
セブ山:そういう苦労もあったわけですね。
シモダ:2chまとめのほうにバッと人が流れて、その本家サイトよりも2chまとめのほうにたぶん集まったような気がします。
セブ山:えー!
シモダ:ビューがいうたって、あれっすもんね、何日間で60万……。
山口:最初10日間で60万PVいった。
セブ山:ほおほお。
山口:見に来た人数でいうと20万人。
シモダ:ユニークっていう。
山口:ユニークユーザー数っていうて、分かる? 意味。
シモダ・山口:分かるかなー?
シモダ:難しいもんなー。
シモダ:だからその20万で会員登録数も10%くらい増えたんで。いやだから金持ちが10%、俺金持ちやからいけるわって思って参加して。
山口:面白いだけじゃないんです。面白いだけじゃないんです!
セブ山:なるほどね。
シモダ:数字もな。数字も、こう作ったんです。
セブ山:山口さんそれ見てください。今言ったの、あとで喋るところですから。
山口:そう?
アイディア誕生の瞬間
セブ山:アイディア誕生の瞬間というわけで、今回の案件、聞いていきたいんですけど、どういうところからアイディアが出たのかっていうのをできれば台本見ずに、今思いついたみたいな感じでしゃべっていただきたいんですけど。すいません。
山口:オッケー!
セブ山:どういうところからアイディア、今回の案件出てきたのかって聞きたいんですか。どうでしょうか?
山口:元々ちょっとやりたいなと思ってたんですよ。投資用不動産がどうとかじゃなくて、同じ内容で2つサイト作ってみて見た目が違うっていうのは前々からなんかでやりたいなと思っていて。
セブ山:切り替えるっていう。
山口:この話貰ったときに、これ使えるんじゃないかって。よかったよね。提案したらよかったよね、思ってたより。
セブ山:でも切り替えるっていってなんでまた金持ちと貧乏人だったんですか、他にもなかったんですか?
シモダ:分かりやすいじゃないですか。不動産投資をしたことがないんで。だからできるのはアッパークラスというか。シンプルにそういうことだなって。みんなも共感してくれるだろうな、みたいな。
セブ山:でも「みんなもそうだよね」「共感してくれるよね」ってところから。
シモダ:結果的にそれがうまいこといって。
セブ山:そうですよね。そこがはまってすごい。逆にちょっと没ネタというか採用されなかった案とかもあるんですか?
山口:ああ、あります。それでけっこう前なんで、昔の資料を漁ってたんですけど。「投資家になろう! 〜元投資家囚人のインタビュー〜」って。
シモダ:囚人インタビューって映画撮りたくて、結局別のインタビューで自分でやったんですよ。囚人が元投資家、「投資家の方に話を聞いてみました」みたいなやつ。それが今は囚人になっててパンティー泥棒しまくってるってストーリーで。
セブ山:それで投獄されて。
シモダ:投獄されて。
山口:パンティー盗みすぎて。
シモダ:パンティーを嗅ぐでしょ? そこでインスピレーション湧くんですよねって。
セブ山:喋ってる内容も全部。
シモダ:「パンティーを嗅ぐことによって理想的な投資の仕方が降りてくるんだ、俺は」みたいな。クソダサいんやけど、そういう投資家がいて、「楽待」使ってますよってみたいなストーリーを作ろうかな。
山口:最後にどういうところに落としたかというと、「パンティーの数だけ不動産はあります」。
シモダ:この決め台詞を言いたい。
山口:これで終わる。いやこれ通らないです。
ヘンタイ案は通りにくい
セブ山:これ通らないですよね。そりゃ通らないと思いますよ。いやなんかもっと通れるような、ギリ競ってみたいなのないですか?
山口:不動産を紹介するって、分かりやすく。投資用不動産を。何平米でどうのこうのっていうのと一緒に、おっさんのグラビアを一緒に見せる。
シモダ:不動産投資家のおっさんのグラビアを撮りたいなと思って。まあまあ肥えた、金持ってるから肥えてブクブクの、痛風もなってるおっさんが貝殻とかこうつけて。
セブ山:アハハ(笑)
シモダ:つけて。
山口:資料作るときにその画像検索で変態のおっさんの画像集めてきて。そこに僕らの出演でお馴染みの丸井健ってタレントの顔を全部あてはめて資料作って出したら、通らないですよ。
シモダ:そういうグラビアもちょっと撮ってみたいなっていうそういう試み。してみたいなっていう気持ちが。
セブ山:どっちの案も変態が出てきますけどね。
シモダ:まあでも結果的にその「貧乏人は見るな!」の切り替えページ、これがいいですっておっしゃったんで。
セブ山:変態はなかなか通りづらいってこと。
山口:通らないね。
シモダ:あとまあ、ほんとにでもその「貧乏人は見るな!」が一番マッチしてたんで。内容にも。だから選ばれて当然かなっていう。
セブ山:じゃあグラビアの気持ち悪いおっさんにしなくてよかった。気色悪いんで。
シモダ:そういうことですね。はい。
セブ山:さてここからはシモダさんに社長目線でのお話を聞いていきたいんですけども。今回どういう反響を想定していましたか?
シモダ:どういう反響っていうかね。さっきね、台本飛ばしちゃったけど。
セブ山:だから、僕は台本通りいきますからね。
シモダ:言いましたけどね。言いましたけどね!
セブ山:いやいや。台本に書いてあるから。
シモダ:あれですよ。台本に書いてある通り、さっき言ったやつなんですけど。10日でアクセスが60万PVか。ユニークが20万も来まして。で、会員が10%も増えたと。これもう数値も実際実績も良かったし、数値も良かったしっていうような。
セブ山:なるほど。初めて聞きましたそれ。
シモダ:あれだったんですけど、こういう話2回目なんで皆さん見てはる人興味ないと思うんですよね。
セブ山:いやいや、台本通りいってください。
シモダ:もっと見てもらいたいやつあるんです。あなたの付き人じゃないけども、密着取材の冒頭で。彼、名前なんでしたっけ?
セブ山:安藤くんです。
シモダ:安藤くんね。さっきからチラチラ見えてるんですが。安藤君の爪めっちゃ伸びてる。
セブ山:いやいや、いいでしょ。
シモダ:安藤くんこれ足上げてみ。ほらなんやこれ! これちょっと。
セブ山:ちょっと安藤くん、おれ知らん、それ聞いてなかったぞ! 俺!
シモダ:これ台本になかったけど、これの味を。味を(笑)。
セブ山:安藤登場なんて書いてない!
シモダ:味を見てほしいのよ。
山口:伸びた爪の足。
シモダ:どんな味か知りたいのよ俺。ベロベロって。
セブ山:安藤聞いてなかったぞ、それ、お前。
シモダ:ペロペロペロペロとりあえず。これどう? どう? どう?
セブ山:ありやね、安藤くん。ありじゃん!
安藤:ありがとうございます。
セブ山:「ありがとうございます」じゃねえよ!