7時間半~8時間睡眠のススメ

アリアナ・ハフィントン氏:私の大きなアイディアは、とてもささやかなものですが、私たちの中で眠っている何十億もの大きなアイディアを目覚めさせてくれるものです。そのためのちょっとしたアイディアとは、「睡眠」なのです。

(会場笑、拍手)

会場内の皆さんは「A型(競争心が強く、精力的に仕事に打ち込む)」の女性、睡眠不足の女性ばかりだと思います。私は睡眠の大切さを身をもって知りました。

2年半前、私は過労で意識を失いました。机に頭を打って頬骨を骨折し、右目の上を5針縫うという経験をしました。それがきっかけで、私は睡眠の大切さを再発見する旅に出たのです。その道のりの中でいろいろ学び、医者や科学者とも出会いました。皆さんにここでお伝えしたいのは、今よりも充実し、刺激的で楽しい人生を送る秘訣は、十分な睡眠を取ることだということです。

(会場拍手)

私たち女性が、この新たな革命、新たなフェミニスト課題への道を開くのです。まさにトップまで「眠り」詰めようではありませんか、本当に。

(会場笑、拍手)

残念ながら、男性にとって睡眠不足は男らしさの象徴になっています。最近夕食を共にした男性は、前の晩4時間しか寝ていない、と自慢していました。口には出しませんでしたが、「あらそう、もし5時間寝ていたら、もうちょっと素敵なディナーだったかもね」と言ってやりたい気分でした。

(会場笑)

今日では、人々は睡眠不足を競っているかのようです。特にここワシントンでは、朝食デートをするのに「8時はどう?」と尋ねると、「8時じゃ遅すぎるんだよな。でも、いいか。テニスをして、電話会議を数件済ませて、8時に会おう」と言われたりします。

本人はものすごく忙しくて生産的なつもりなのでしょうが、実際は違います。ビジネスや金融、政治の世界には、ひどい意思決定を下す優秀なリーダーたちがいます。IQが高いからといって、優秀なリーダーであるとは限りません。リーダーシップの本質とは、タイタニック号が衝突する前に氷山を見つける能力だからです。

私たちのタイタニック号は、一体いくつの氷山にぶつかってきたことか。もしも「リーマン・ブラザーズ」社でなくて「リーマン・ブラザーズ・アンド・シスターズ」社であれば、経営破綻は避けられたのではないでしょうか。

(会場拍手)

ブラザーズ(男性)はみんな忙しく、24時間絶えず誰かとつながっていますが、シスターズ(女性)だったら氷山に気づいたかもしれないですね。女性なら7時間半から8時間ぐっすり眠って目覚めれば、物事を大局的に見ることができたでしょうから。

現在、私たちは多くの危機に直面していますが、個人にとって良いこと、人生により多くの喜びと感謝や効果をもたらしてくれるもの、私たちのキャリアにとって最良のこと、これらは世界にとっても最良なことなのです。ですから、さあ、目を閉じて、内なる素晴らしいアイディアを見つけましょう。身体のエンジンを切って、睡眠の力を見いだしましょう。

ありがとうございました。

(会場拍手)