2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
Why Can’t Scientists Predict the Kilauea Eruption?(全1記事)
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ハワイで大変なことが起こっています。キラウェアという、この大きな島の友好的な近所にある火山が、思いもよらぬ場所で裂けて開き、空高く溶岩を放っているのです。
島中で地面が拡大したり収縮したりし、千人以上の人が避難せねばならず、毎日恐ろしい新しい驚きと、ぞっとするような…しかしホームビデオで見る分には楽しいことが起こっています。
我々が事前に予期できたのではないか、と考えるのは自然なことです。確かになにかが発生しそうだという兆候はありました。しかし火山は複雑で、専門家でも確実に何が起こるか分からなかったということを意味します。
今でさえ、我々が次に何が起こるか自信を持って言うには、噴火について理解していないことが未だに多すぎます。
キラウェアは30年以上、ほとんど継続的に噴火し続けています。そして、世界で最も活動的な火山となっています。また最も研究された火山の一つでもあります。約60の地震観測所が、GPS観測所、レーダー、ウェブカメラとともに、溶岩が動くにつれどのように地面が変化するか観測しています。
そして4月の終わりごろ、その広範なモニタリングにより、火山学者たちは文字通り、“何かがあった”との手がかりを得たのです。キラウェアの最大の溶岩湖はとても高い場所にあるため、基本的にいつも(溶岩が)あふれ出ています。
湖を上昇させているのと同じ圧力が島中の地面を20センチも動かし、火山の残りの部分を埋め尽くす溶岩を送り出したのです。キラウェアは巨大な火山なので、溶岩が動き回るスペースがたくさんあるのです。
通常の状況下でさえ、キラウェアの溶岩は常に動き回り、小さな地震を引き起こしています。しかし、溶岩湖が満たされると、それらの地震がだんだん大きく、また頻繁になり始めます。それにより火山学者は、状況がすぐに変化していくことが分かります。溶岩が通常よりもたくさん動くのです。
それから、4月の最終の週末にかけて、溶岩湖は約15メートル下降し、2つ目の溶岩湖は完全に干上がってしまったのです。頂上から30キロ以上離れた住宅地で、裂溝と呼ばれる地面の裂け目が先週木曜日に開いたので、溶岩が流れた場所はすぐに明らかになりました。
溶岩は人々の家のすぐそばで、火をつけたり、二酸化硫黄のような毒性のガスを空気中に危険な速度で放出しながら、裂溝から吹き出しています。
そして、キラウェア(の噴火)はちょうど始まったばかりなのです。2つの大きな地震が5月4日に発生しました。1つ目はマグニチュード5.4で、1時間後にマグニチュード6.9の地震が発生し、島で地滑りが起こる原因となりました。
地震の後、新たな裂溝が現れました。そして週末にかけてさらなる地震があり、より多くの裂溝―少なくとも全部で12個―が出現しました。そのうちのいくつかは、空気中に70メートルも溶岩を放出しました。
ほとんどはかなりすぐに止まり、その溶岩はそんなに遠くには広がりませんでしたが、数十の家が未だに噴火によって破壊されています。
科学者は、まだこれから多くのことが起こると考えています。4月30日から5月7日の間に、溶岩湖の頂上は驚異的にも220メートルも下降し、止まる兆しを見せませんでした。我々がこのエピソードを撮影していた今週の初めごろの地面の計測では、溶岩はこの大きな島の下を未だに動き回っていました。
今回キラウェアが頂上から噴火したのは、これが初めてではありません。
我々は火山といえば、セント・へレンズ山のように1つの爆発的に噴火する噴出口のある、鋭く尖った円錐型を想像するかもしれません。しかし、キラウェアのようにもっと大きく平らな盾形の火山は、溶岩の部屋に繋がりをもっている可能性があり、しばしば第2の場所から噴火します。
そしてそのことは、どこの岩が最も弱いかによって、最も活動的な場所が時とともに移動する可能性があることを意味します。それでもキラウェアは、通常そんなに危険と考えられてはいません。
他の火山のように爆発する代わりに、キラウェアはいつも(溶岩が)にじみ出ています。なぜならその溶岩はケイ酸値が低く、平均より熱いため、流れ出やすくなっているのです。その粘性の低さにより、爆発的な噴火を引き起こすために十分な圧力が生成される前に、ガス気泡が絞り出されるのです。
しかし、現在のこの状況は、多くの人々に1955年を思い起こさせます。それは数か月にかけて、少なくとも24の異なる場所で噴火が起こったときです。また2011年に、急速な溶岩の流れがあり、その後に裂溝を伴う類似したパターンがありました。
しかし、それらは1955年ほど劇的なものではありませんでした。そのため、これは1955年もしくは2011年の繰り返しかもしれないし、より大きくより危険なものへと蓄積されていくかもしれません。
最近の研究では、キラウェアはここ数千年で、何度か激しい噴火をしてきました。その噴火は、典型的な火山でよく見られるものにより近い噴火でした。なので、これが限界なのかもしれません。もしくはこのドラマがかなりすぐに終わる可能性もあり、キラウェアはいつもの(溶岩が)にじみ出る性質に戻るかもしれません。
ただ、地下で何が起こっているのか、そして、そもそもなぜ火山が噴火するのかについて我々が知らないことが多すぎます。火山学には、同時に相互に作用する非常に多くの変わりやすいものがあり、我々が「何か起こっている」という兆候を認識できたとしても、予知することが難しいのです。
我々の最高の計器でも、溶岩が流れる空洞やトンネルの繋がりの位置を完全に特定することはできないのです。そして、噴火を予期できるようになるためには、科学者たちはその地図が必要なだけでなく、溶岩の成分の構成、温度、そしてどのガスが内部に閉じ込められているのか知る必要があります。
我々はその挙動を予期するために、何がキラウェアの覆いの下にあるのか、ただ十分に知らないのです。なので、いつどこで次の裂溝が出現するのか、そしてどれくらいの溶岩がそこから出てくるのかは、少なくとも今のところは答えの出ていない問題なのです。
しかし、キラウェアが噴火するたびに、火山学者たちはより多くのことを学びます。ハワイの科学者たちは、通常穏やかな火山がこのように突然爆発することから、どのように次の噴火をより予測できるかについて何か学べればと期待しています。
とりあえず、もしあなたが大きな島にいるならば安全なところにいて、車を溶岩の流れの前に駐車しないようにしてください。
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