快進撃を続ける「新R25」編集長・渡辺将基氏

経沢香保子氏(以下、経沢): 今日はみんなすごく楽しみにしてました。どうもありがとうございます。よろしくお願いします。

渡辺将基氏(以下、渡辺):よろしくお願いします。

経沢:ここ最近、「新R25」が快進撃ですが、何ヶ月くらいの出来事なんですか?

渡辺:どうだろう。でも、事業譲渡があって、リリースしたのが去年の9月なんですが、そこからちょっとくすぶっていて。年明けくらいからかもしれませんね。

経沢:じゃあ、この半年くらいで急に来てる。

渡辺:きてます、きてます。

経沢:人生のビフォーアフターはどうですか?

渡辺:ぜんぜんそんな……、メンバーも含めて、ちょっとテンションが上がっているくらいです。

経沢:やっぱり、注目が集まると盛り上がりますよね。

渡辺:ただ一方で、一応僕は会社の役員なんですが、実際にはめちゃくちゃ厳しい現実を突きつけられてます。事業としてはまだまだなんで。

経沢:“ぜんぜん調子に乗るには足らないぞ”といったような?

渡辺:そうです。

経沢:一番最初に「新R25」のブレイクのきっかけになったのは、やっぱり藤田さんのお金のインタビューですか?

渡辺:それより前、リリースした日に堀江さんの『多動力』という本に絡んでいく記事を出したんです。

多動力

経沢:「そんなの極論だろう、ホリエモンのための理論じゃん!」というようなノリの記事ですよね。

渡辺:そうです。

経沢:「(インタビューで渡辺氏が)スマホ見るな」「(堀江氏が)スマホ見て当然」(と答える)など、ホリエモンさんらしかったですよね。

渡辺:その記事の反応はよかったのですが、そこからしばらくくすぶっていて。だいぶ試行錯誤して、藤田の記事くらいからやっとうまくいきはじめましたね。

「セカイラボ」を展開するモンスター・ラボ出身

経沢:ちなみにみなさん、渡辺さんのご経歴を知りたいですよね! 知りたい、知りたい!(笑)。私、(渡辺さんと)共通の知り合いの社長さんのいなちゃん、鮄川(宏樹)さんという、世界に……どう言えばいいのでしょうね。世界中のインターネット人材をアービトラージ(地域格差を利用して活躍してもらってる)しているといいますか。

日本のIT人材が不足しているので、タイ、ベトナム、フィリピン、国のアフリカといった、日本より人件費が高くない国の人材に活躍してもらって、日本の開発をしているモンスター・ラボさんという会社の社長で、世界平和を目指している人なんです。仕事を出せばその国も栄える、素晴らしい事業ですよね!

渡辺:(僕は)もともとそのモンスター・ラボという会社の出身で、社長の鮄川さんは大尊敬しているのですが。そのあとに、カカクコムという会社に1年だけいました。そこで1年ほどくすぶっていたときに、縁あってサイバー(エージェント)に入りました。

初めはいろんなコミュニティサービスをサポートするような役割でした。編集ではなくて、どちらかと言うとプロデューサー/ディレクター側のキャリアだったんですが、キュレーションメディアがたくさん立ち上がっていたタイミングで、「新規事業をやりたい」と手を上げました。

そして、「Spotlight」というメディアを立ち上げて、しばらく運営をしていたのですが、WELQの件があったときに一緒に炎上したんですよね。会社でもいろいろ意思決定があって、「じゃあ、どうやっていく?」となったときに、それまでは、いろんな人が自由に記事を書けますよという場所を提供していたのですが、それをやめて、自分たちで記事を書こうと。

経沢:編集して、ちゃんと。

渡辺:そうそう。それで「生まれ変わろう」となったタイミングに、会社で『R25』の話があって、そのタイミングで一緒にやりましょう、ということになりました。まあ、事業譲渡。新しい会社を作ってという感じです。

キテる人、キテるサラリーマンの時代

経沢:会社員時代にくすぶっていた時期もあって、今はヒットというかホームランですが、どうやってチャンスをつかんだのですか?

渡辺:どうだろう。

経沢:(私は)会社員の歴史が短いから、どうやって組織で活躍するかということは、まったく知らないのですよ。私は、今の時代は、田端さん、箕輪さんがキテると思うのですが、その次は渡辺さん!(がキテる人だと思っています)。

渡辺:キター!

経沢:キテる人、キテるサラリーマンのような感じですが、どうやってそのポジションが出てくるのかと。自分の知名度など、起業をするにしてもなんにしても、なんにでも使えるじゃないですか。

渡辺:はいはい。その枠に入れていただいてありがたいのですが、なんだろうな。「得してるな」と思うのは、メディアをやっているので、自分の作ったコンテンツが、いろんな人の目に触れやすくなりますよね。例えば、すごく順調な事業をやっていても、to Bの事業だったりすると……。

経沢:なかなか、誰にでも知られる(存在になる)ということは難しいですね。

渡辺:知る人ぞ知るというのはありますが、それがないので。

経沢:そうか、エンドユーザー向けだから、知名度も相関関係(があるん)ですね。

渡辺:そう。自分がやっていることが、もろに自己表現と事業成長が同時にできているという感じなので、それほどやらなくていいのかというものがあって。

経沢:なるほどですね。

SNSの発信がキーポイント

渡辺:それで、SNSの発信などともすごく相性がいいので。だから、ただただ純粋に目の前でやっている事業がラッキーで、それで成果が出せればそっちにつながっていくことがあると思います。

経沢:そっか。でも、それはどうやってくじを引けばいいのでしょうか?

渡辺:いや、そうですよね。

経沢:日の当たる場所に向かっていくということ?

渡辺:そう……、今年はがんばろうと思って、SNSの発信などを意識的にやりだしたんですよ。かなり投稿も増やしていって、それが明らかにキーポイントでした。

経沢:そっか。社長の視点で考えると、私は、経営者はキャスティング業だと思っているのです。そこで新事業をやろうと思って、しかも信用ある『R25』というメディアを持ってくるのであれば、キャスティングする人は、やっぱり掛け算してブレイクしそうな人を選びますね。

つまり、渡辺さんサイドからだと、そのチャンスをどうやって掴むかというよりは、チャンスを与えられやすい自分にしておくことですかね。

渡辺:そうですね。もちろん、自分のやっている仕事も。あざといのかどうかわかりませんが、自分がやっている仕事で自分の存在感が出るように意識していますから。それはやっぱり箕輪さんも一緒だと話していました。

経沢:存在感の出るような仕事の仕方というのは?

渡辺:要は、例えばバズっている記事はたくさんあるかもしれませんが、その中で、どれだけ書き手の存在を意識するかは、コンテンツによって違いますよね。そこは(自分を)出せる、自己表現できるコンテンツをやろうとしているので。

経沢:なるほど、なるほど。

渡辺:これは、自分にしかできないだろうなと思いながら。

経沢:なるほどね。会社から与えられた仕事でも、そこに「いかにオリジナリティを出すか」にかなり命をかけている。

「突き抜けた企画力」を学ぶ

経沢:渡辺さんは、仕事のことをめちゃくちゃ考えすぎて、お風呂で寝落ちしちゃうんですよね。

渡辺:そうです。考えすぎというより、疲れて寝ちゃいますね。

経沢:お仕事大好きという感じ。

渡辺:はい。

経沢:今日はですね、渡辺さんの突き抜けた企画力を学ぶというテーマがありまして(笑)。

渡辺:大それたテーマすぎて、ちょっと行きたくないなと思っちゃいましたね。

経沢:本当?(笑)

(会場笑)

経沢:やだなと(笑)。まず、著名人にアプローチすると、著名人が持っているツイッターやソーシャルメディアでも拡散してもらえますよね。しかし、そもそも著名人に取材を受けてもらうこと自体がすごく難しいと思っています。高いお金を払うという方法でも、必ずしも120%の協力をしてもらえるわけではありませんよね。でも、「新R25」さんは取材費を払っていませんよね。

渡辺:いや、ギャラはほぼ払っていませんね。

経沢:すごくありませんか? このキャスティング力。

渡辺:(会場に)メディア(の仕事)をされている方はいますか? そんなにいませんかね。払わないのは、たぶん普通だと思いますよ。だいたい、なにかしらの宣伝したいものがあるタイミングに絡めて交渉していくんですよ。

経沢:向こうのメリットを考えるということですね。

渡辺:そうです。向こうからしても、数万円もらうよりは、そっち(宣伝)をしたいというモチベーションですから。そのタイミングにかこつけていく感じです。

経沢:なるほど。本が発売されそうといったように。

渡辺:はい。だから、著名人の取材自体の難易度が高いわけではないと思います。堀江さんや前澤さんクラスになると大変ですが。ただ、実際はその人に拡散してもらっても、一次拡散で終わればバズになりませんからね。

経沢:なるほど。

渡辺:そこからもうひとつ、外の円に広げないといけない。

経沢:外の円に広げる(ためにどうするんですか)?