現役VC&インターンが語るVCインターンの魅力とは

松本禎大氏(以下、松本):では、パネルディスカッションに移ります。こちらからは、お題を3つ用意しました。

パネル中に質問や意見があったら、手を挙げて聞いていただいても構いません。「人前でしゃべるの苦手だな」「あまり知らない人に話しかけられたくないな」という人は、ハッシュタグを使ってツイートしていただければ僕が拾うので、ぜひ聞いてください。

それでは最初の質問「VCで働こうと思った理由と働いてからのギャップ」をお聞きします。

みなさん働くきっかけがあると思うのですが、入社前と入社後でVCに対して思っていたイメージに違いがあったら教えてほしいなと思います。では、両角さんからお願いします。

両角将太氏(以下、両角):学生時代にVC、サムライでインターンとして働こうと思った理由は、設立準備中に榊原社長と会って、「4日後にこういう場所ができるんだ」と。

松本:4日後(笑)。

両角:即決して、「じゃあやります」って言いました。その4日後からは、朝から晩まで働いていました。

(大学の授業の)単位も残ってたので、試験のちょっと前にお休みをいただきましたが、常にフルタイムで働いていました。

以前にも、インタビューブログで社長とは会っていたんですけど、改めてお会いできたときには、僕もいろんな人をインタビューしていて、「日本にもこういうシリコンバレーみたいなものがあったらいいな」と思っていたんです。

当時、ベンチャーはそんなに盛り上がってなかったし、イベントもほとんどなかったので、そういう場所を作れたらいいなと思っていた瞬間にきっかけがあって、タイミングがちょうど良かったということがあります。

VCはどういう仕事をやったらいいのかまったくわからなくて、こういうイベントとか場所を作っているベンチャー投資もあるんだとちょっとわかって、わからないなりにも、「こんな働き方があるんだ」という興味本位で働いたのが最初のきっかけです。

働いてからのギャップは、榊原さんは当時Twitterによく投稿していたので、「すごい雑な感じの人だな」と思っていたんですけど、意外ときめ細やかで、兄貴みたいな感じでいろいろ教えてくれました(笑)。VCはイベントや派手なことをやっている反面、金融業なので、投資や契約、事務などはしっかりやっているんだなと感じました。

松本:ありがとうございます。木村くんはなぜKVP(KLab Venture Partners)に入ろうと思ったのか聞いてもよろしいでしょうか。

個人ビジネス、リクルートを経てVCインターンへ

木村大夢氏(以下、木村):はい。VCで働こうと思った理由と、なぜ2017年の1月というタイミングにしたのか、数あるVCの中でもKVPを選んだのかという流れで話していこうかなと思います。

松本:サムライを選ばずに(笑)。

木村:すみません(笑)。もともとVCに興味を持った理由は、自己紹介でも少し触れたんですけど、実は過去に、友達と簡単なビジネスをした経験があります。

ですが、僕がやっていたのはみなさんが想像しているようなVCから資金調達して、プレスリリースガンガン出してみたいなビジネスではなくて、本当にしょぼいというか(笑)。

当時、Googleビジネスアカウントの登録代行サービスという、人海戦術的なビジネスをやっていました。

Googleビジネスのアカウントって登録するのは無料なんですけど、なぜ代行ビジネスが成り立っていたのかというと、当時は、訪日外国人がローマ字でレストランや蕎麦屋を探してもぜんぜんヒットしなかったんです。

Googleビジネスのアカウントを登録しないと、料理マークのピンが表示されないんですけど、店主が高齢でネットリテラシーが低いから登録ができてないのではと思いこの代行サービスをやり始めました。

ニーズはあったんですけど、一軒一軒回って、蕎麦食べながら「今日暑いですね」「訪日のお客さん、いっぱい来ますか?」みたいな雑談をして契約を取るという、本当に泥臭いことやっていて、これはぜんぜんダメだなと思っていました。

話が飛びましたが、VCでインターンしようと思ったきっかけは、そんなビジネスをしていた中で、「なんかVCというのがいるみたいだ」「VCというのは面談をして、『このビジネスは伸びそうだ』とか、この企業は良い企業、悪い企業とジャッジするらしい」そして、「自分がジャッジする基準を身につければ、(ビジネスの)精度・確度が上がるんじゃないか」と思ったことです。

以上がVCに興味を持った理由です。次にタイミングの話、なぜ2017年の1月だったかというと、もともとその前まではリクルートでインターンしていました。

『じゃらん』の法人営業をやっていて、「初めまして、リクルートの木村です。じゃらん契約しませんか?」とひたすらやっていたんです。

定量的な数値目標達成率は平均150パーセントで達成はしていました。しかし、インターン生の出来る業務という点で、当時のリクルートのインターンは何をするかある程度決まっていました。

リクルートでは営業やトークフローもすごく勉強になったのですが、なんか物足りなくなり、「もう少し少人数でガシガシとインターンできるところはないかな」と思っていました。それが2016年の12月です。

なぜKVPかというと、これはすごい単純です。KVPの母体というか、KLabというゲーム会社があって、ここから「KVPというベンチャーキャピタルで1期生のインターン生を募集します」というメールを2016年の12月頃もらったんです。

なんで、僕がそのメールにピンときたかというと、もともとVCでインターンしたいということもあったんだけど、募集人数が「1人」と書いてあって……なんか燃えません? 

松本:1人。

木村:1人。あれ、燃えない? いろんな人が応募してくるなかで、リクルートやいろんなところでインターンしている自分の市場価値は、今どのくらいなんだろうということで、その時期に試してみようという感じでKVPを受けて、受かったのでそこにしたんです。

比較はしていないので、サムライさんに行きたくなかったわけではないです。安心してください。以上がインターンを始めようと思ったタイミングの理由となぜKVPだったのかです。

少数精鋭の組織でインターンをするメリット

松本:ありがとうございます。Yurikoさん、YJは比較的社員さんやインターンがたくさんいるような環境でしょうか?

Yuriko氏(以下、Yuriko):ヤフー自体はたくさんいるんですけど、YJキャピタルは本当に人が少なくて、「私がやります」と言ったら、「じゃあやって」といなんでも(仕事が)流れてくるので、人が少ないところでインターンしたほうが、挑戦できる機会がたくさんあると思います。

松本:そうですよね。この5人は20人以上の組織で働いた経験がないですよね。

木村:僕はリクルートでの経験があります。人数が多いところでインターンすると、もう業務フロー決まっているので、「なんかわからないけどインターンしてみたい」という人はすごく合っていると思います。

逆にインターン生がいないところは、そもそもインターン生に何をさせていいのか上司も決めきれていない部分があるので、自分たちで仕事を作っていくみたいなところがありません?

松本:ありますね。

木村:だから、「これで正解なのか?」と思っても、フィードバックはぜんぜんないですし、「君にこれ全部任せてるから」と言われて、自分で考えて、自分で仕事を作って、自分でやるみたいな感じなので、上司の仕事ぶりと自分を比べられないんですよ。

だから、そこに不安を持っちゃう人は人が少ないところでインターンしないほうがいいと思います。どうですか?

両角:僕も人が少ないところでやるべきだと思っています。僕も10人未満、7人くらいでやっていたときに入ったんですけど、少ないと社長と近いというか、どこで仕事をするかより、誰と仕事をするかというところがあると思います。

社長と近くで仕事ができるのは、まだ社員が少ないところだと思うので、すごい上司がいるところ(の近く)で働ける環境は、設立して間もない、これから成長していくところに入るのが一番かなと思います。

松本:そうですね。社長と会える距離感なのはすごくいいですよね。Yurikoさんは、VCを外から見ていたときと入ってからのギャップはありますか?

きっかけはVC業界の有名人?

Yuriko:私は高校生のころからずっと起業したくて、Twitterで起業したい理由とか、どういうことをしたいかを発信していたんですけど、そのときにSkyland Venturesの木下さんから、ダイレクトメッセージをもらっていたんです。

「とにかく日本に帰国したらうちに遊びに来て」ともう何度も言われていて、「しょうがないから1回は行くか」と思って、渋谷の道玄坂のオフィスに行ったんですよ。

松本:ちなみに、木下さんを知っている方はどのくらいいらっしゃいますか? あ、全員知ってる(笑)。

Yuriko:それで私の中では、ベンチャーキャピタルのイメージが木下さんだったんですよ。

(会場笑)

Yuriko:「ベンチャーキャピタルってどんな職業なの?」みたいな。Hive Shibuyaに遊びに行っても、カフェの小脇のゆったりした空間でみんな好き好きに作業していて、ぜんぜん企業感がなくて、「ふーん、こういう世界やこういう働き方もあるんだ。新しい存在だな」と思っていました。

Skylandではインターンとかそういうお話はなくて、ただ木下さんと会ってお話しするだけで終わりました。

その後、YJキャピタルの堀さんと面接することになって、ヤフージャパンのオフィスにうかがったら、ものすごく企業感があって、私の思い描いていた「ザ・企業」みたいな感じでした。

「こういうベンチャーキャピタルもあるんだ」と思って、自分の固定概念が……といっても、最初に植え付けられたイメージがすごかっただけということもあるんですけど、それが覆された瞬間でした。

松本:ありがとうございます。確かに木下さんのイメージはすごく強いですよね。平田さんはギャップとかありました?

平田拓己 氏(以下、平田):僕はあんまりギャップがなくて、イメージしていたとおりだったなというところがあります。

強いて言うなら、ベンチャーキャピタルって完全に投資業オンリーだと思っていたんですけど、サムライだと大企業のオープンイノベーションをお手伝いさせていただくこともあって、VCと言ってもいろんなことをやっているんだなと。そこがギャップですかね。

ムチャ振りを乗り越えて身についたスキル

松本:ありがとうございます。次に、「インターンを通じて得られたこと・身につけたスキル」はどうですかね?

両角さんは一般的なVCとは違うことをやっていたと思うんですけど、どういうスキルが今につながっていると思いますか?

両角:僕のやってきたこと自体は、投資というよりも、こういうイベントを年間200回やってきて、コミュニティを作っていくということだったんですよね。

松本:コミュニティ作りですか。

両角:コミュニティ作りが僕の仕事という感じです。後々、大企業のコンサル事業をゼロから立ち上げて、お金を稼ぐことを体験できたのがすごく大きかったんですけど、なんでしたっけ? 得られたこと?

松本:F Venturesを作ったときに、どういうところが活かせたかを教えていただければなと。

両角:それでいうと、やっぱり普通の会社に入っちゃうと、経理部門だけのインターンとか、リサーチだけのインターンをやると思うんです。

でも社長が近くて、組織がまだ少ないと、ムチャぶりをバンバン投げてくれます。会社がまだ小さいから、ほとんどの仕事を任せてくれたり、急に「1000人規模のイベントをやって」と(依頼が)きたり。

なので、自分で契約書を作ったり、広報スキルも自分で勉強してプレスリリースを書いて、記者に投げて「これでどうですか?」「ぜんぜんダメですね」とかやりながら、自分で学んでいくんですよね。

とくに教えてくれる人がいないので、広報も、場所の管理も、営業も、イベントも、あとはアライアンス、事業を作るところもゼロから自分でやっていたので、自分で起業したときに初めてそういう経験が活かせたというか、必ず役に立つスキルが身についたかなと思います。

松本:ちょっと両角さんが思ったよりスーパーマンで驚きを隠せないんですが(笑)。そこまでやるかって感じですね。木村くんはどうですか? 2社でVCのインターンをしていると思うんですけど。