コンバージョンポイントの重要性

生徒:最初のラウンドが低いペイロードであることは理解できます。でもその後のラウンドでは人々はより多くのEメールを送ることになるので、ペイロードが高くなるのではないでしょうか? 

アレックス・シュルツ氏(以下、アレックス):大前提として、人々は限られた人としかEメールをしないと思うのです。今日の大掛かりなバイラルエンジン―例えば誰かのアドレス帳を丸ごとコピーして片っ端からメールを送るだとか、Facebookの友人ページに友人として載っている人すべてのページに投稿するだとか―、これでも実際のペイロードはとても低いのです。

でも確かに多くの人がHotmailを使い始めるに比例し、多くの送受信がHotmailで行われるということはつまりプロダクトがより成長し成功に近づくという意味でもありますね。

生徒:コンバージョンポイントも重要なのでは?

アレックス:その通りです。Hotmailの例で言えば、「新規会員登録」をクリックする必要があります。それ以前にどこかで見かけたHotmailのURLを覚えておかなくてはサイトまでたどり着くことが出来ません。覚えておいたURLをタイプして、ページに行ってから新規会員登録する。新規登録する流れを極力簡単にする為になんでもやります。

フリークエンシーとコンバージョンレートの関連性

生徒:フリークエンシーとコンバージョンレートの間には関連性がありますか?

アレックス:もちろんです。同じ人に何度も同じメールでアプローチすると、その人がそのリンクをクリックする確率は低くなります。クリエイティブに違う形でアプローチすることが大切です。

バナー広告、ニュースフィードにも同じことが言えます。まったく同じIQに関する記事を50回も見ることになれば、それをクリックしてみようという気にはなりません。49回も同じ記事を目にしてきてクリックしなかったのであれば、50回目でクリックしてみようと思うことはありません。

メールも同じです。同じ招待メールを同じ人に何回も何回も送れば、コンバージョンレートは低くなります。これはどんなオンラインマーケティングのチャンネルにも全く同じことが言えます。

バイラリティをみる上で、2番目のポイントはエドという人から教訓を得ました。エドはUberのグロースチームを率いていますが、昔はFacebookのグロースチームにいました。彼はスタンフォードのMBAの生徒だったので、今やっているレクチャーと似たようなものに参加していました。

Uberが面白いのは、彼らがドライバーにとてもフォーカスしている点でしょう。二面性あるマーケットプレイスなのでドライバーが必要です。ドライバーはグロースチームが最もフォーカスした分野のひとつです。

バイラリティを考えるのはリテンション率が上がってから

アレックス:例えば誰かにアドレス帳をインポートしてもらうことに成功したとしましょう。その人を通じて何人にインポートを送ることができるでしょうか? 何人の人にクリックしてもらうことができるでしょうか? 何人が新規登録してくれるでしょうか? そして何人が同じようにアドレス帳をインポートしてくれるでしょうか? 

まずは人々に新規登録をしてもらい、彼らのアドレス帳をインポートしてもらうことが不可欠です。彼らに彼らのアドレス帳に載っている人全員に招待メールを送ってもらう。するとクリック率と新規登録率が上がります。

この図のすべてのポイントのパーセンテージ・数字を掛け算するとKファクターを導き出すことが出来ます。例えばアドレス帳をインポートした人それぞれが100人にサービスへの招待を送ったとします。

そしてそのうちの10%がクリックし、50%が新規登録をしたとする。すると10%から20%の人が彼らのアドレス帳をインポートする。するとこの時のKファクターは0.5から1.0くらいになります。これではバイラルになりません。多くのプロダクト、例えばViddyだとかはKファクターが1以上あり、バイラルであると言えますが、リテンション率がそんなに高くなければあまり意味がありません。

つまり一連の流れをみて、インポート率は? インポートされた連絡先の中の何人に招待が送られたか? 彼らの何人がリンクをクリックしたか? 何人がコンバートしたか? そして何人が彼らのアドレス帳をインポートしたかをみてKファクターを導き出します。しかし本当に重要なのはバイラリティではなく、リテンション率を上げることです。そしてバイラリティを考えるのはリテンション率が上がってからです。

SEOについて考えるべき3つのポイント

あといくつかのポイントについて触れたいと思います。SEO、Eメール、SMS、そしてプッシュ通知についてです。SEOについて考えなければならないことが3つあります。まずは、キーワードのリサーチです。多くの人がこれに失敗します。

先ほども言いましたが、私はカクテルサイトを立ち上げました。「カクテルレシピ」のトップに出るように最適化に1年ほどの時間をかけました。しかし、イギリスで「カクテルレシピ」と検索されることが非常に少ないことがわかりました。

大体月に500回くらい検索に使われる程度でしたので、私はそのキーワードを独占したわけです。月に400ほどのサイト訪問があり上手くいきました。イギリスでは上手く行きましたが、カクテルの巨大マーケットであるアメリカでは、検索ワードが「カクテルレシピ」ではなく「ドリンクレシピ」だったのです。

つまり、私は間違ったキーワードで最適化を目指してしまった。やる前にきちんとリサーチしておくことが大切です。ここで言うリサーチとは、「人々はどんなキーワードで自分のサイトに関連ある検索をするのか」「何人の人がそのキーワードを検索するのか」「他にどれくらいそのキーワードでランクしている競合がいるのか」「そのプロダクトは自分にとって意味のあるものだろうか」。

「需要」「供給」「価値」、シンプルな経済学です。まずはキーワードのリサーチをして、どのキーワードでランクしたいかを決めましょう。これをするのに様々なツールがあります。1番良いのはグーグルアドワーズ。キーワードプランニングツールです。

25歳以下はEメールをほとんど使わない

これが出来たら、次のステップはリンクです。ページランクはSEOの全てであり、Googleは信頼性に基づいて機能しています。Googleのアルゴリズムには色々ありますね。人は皆さんのサイトを検索しているのか、アンカーテキストの分布がどうだとか。

つまり、スパムや不正行為をしようものなら、皆さんのサイトはスパムとして処理されます。白字のテキストに白のバックグラウンドで下の5ページをすべてキーワードで埋め尽くすことはもう出来ないのです。

Eメールについて話をしましょう。Eメールは25歳以下の人には死んだものも同然だと私は考えています。若者はEメールを使わずに、WhatsApp、SMS、SnapChat、Facebookだとかを使っています。

それよりも上の世代を狙っているのであればEメールでもよいでしょう。Eメールは情報拡散に良いかもしれませんが、現実はティーンエイジャーには特にEメールでは通用しません。大学生も同じです。

皆さんだってインスタントメッセージアプリを使う頻度のほうがEメールよりも高いでしょう? でも皆さんはシリコンバレーにいるのでその中ではEメールのハイエンドユーザーと言えるでしょう。