2024.12.24
ビジネスが急速に変化する現代は「OODAサイクル」と親和性が高い 流通卸売業界を取り巻く5つの課題と打開策
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司会者:それでは次のセッション、3つ目のセッションのテーマは『アドテク2018これからのトレンドを追う』です。
本日はココネ株式会社の井藤美貴様。AppLift株式会社の黒上洋甫様。adjust株式会社の佐々直紀様にご登壇いただいております。
佐々直紀氏(以下、佐々):ありがとうございます。
司会者:モデレーターはフラー株式会社執行役員CROの三野泰宏が務めさせていただきます。それではみなさまよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
三野泰宏氏(以下、三野):よろしくお願いいたします。ご紹介に預かりました、フラーの三野と申します。よろしくお願いします。今Chief Revenue Officerという肩書きで執行役員をやらせていただいております。
本日お集まりいただきました3名ですが、マーケティング施策におけるアプリならではのややこしさはけっこう深くて、ユーザーを集めるのも大変というところで。それをテクニカルに解決している代表格として、広告計測SDK Adjustの佐々さん、AppLift 黒上さんはパフォーマンス広告ですね。あと、広告出稿主のクライアントとして井藤さんにお越しいただいています。よろしくお願いします。
まずはみなさんの自己紹介から進めさせていただければと思います。佐々さんからお願いいたします。
佐々:ありがとうございます。Adjustのカントリーマネージャーをやっております。佐々直紀と言います。今日はよろしくお願いします。
私は2000年からいろんなことをやっています。デジタルマーケティングの業界で活動してきました。要はおじさんです(笑)。
アプリのほうは3年くらい前から、あるリターゲティング広告の会社におり、アプリリターゲティングから入り、2016年からアプリ計測専業で活動しています。
今Adjust Japanには約15名(注:2018年2月時点)おりますが、さらに拡大しておりまして、ビジネスの拡大を推進している状況です。本日はよろしくお願いします。
(会場拍手)
三野:よろしくお願いします。次、黒上さんお願いします。
黒上洋甫氏(以下、黒上):AppLiftの黒上と申します。よろしくお願いします。AppLiftでSenior Business Development Manager Japanというのをやっております。いわゆる営業です。
国内の代理店とかインバウンド系のゲームディベロッパーで働いていたんですけど、去年の5月からAppLiftに営業で入らせていただいています。
現在AppLiftは、日本では4人でやっているんですけど、グローバルで250~300名くらいで動いている海外媒体です。よろしくお願いします。
(会場拍手)
三野:よろしくお願いします。では、井藤さん。
井藤美貴氏(以下、井藤):ココネ株式会社でマーケティングを担当しています井藤と申します。本日はよろしくお願いします。
私は2006年から約11年間Webプロモーションに携わってきました。その経験を活かして、今ココネでマーケティングチームのリーダーをやっています。
ココネのことをご存じない方も多いと思うので、簡単に弊社の紹介をさせていただくと、女性をターゲットとしたアプリの開発・運営をしてる会社です。
アプリは複数ありますが、代表作としては、昨年末に1,000万人の利用者数を超えた「ポケコロ」という女性向けアバターアプリがあります。
今日は私のように、アプリデベロッパーでマーケティング担当をされている方もいらっしゃると思うので、ご参考になればと思いこの場に来させていただきました。本日はよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
三野:よろしくお願いします。ポケコロは昨年、AKBの指原さんがCM出演していたアプリですね。
今日パネラーでお越しいただいた3名のみなさんなんですけれども、まず、広告主さんが広告出しますよといった配信先がAppLiftさんになります。そしてAdjustさんはAppLiftさんに対して広告の配信された結果を成果通信しています。
Adjustさんはそれ以外の広告の成果を全部集計したあとに、ここの広告媒体がこの成果を、とくにインストール成果を上げましたよ、というのを出稿主にレポートをする。平たく言うと、こういった関係性の3社さんになっております。
マーケティングにすごく詳しい方には、「もう知ってるぜ」っていう釈迦に説法的なところもあるかもしれませんが、今日はそれ以外の方々もいらっしゃると思います。アドテクはややこしくなりがちなので、なるべく平たく説明をして終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。
Award2017ということで、やはりアドテクの中でも2017年に起きたこと、そして2018年に起こりそうなことをもうちょっと話していきたいと思います。
三野:まず広告SDK(Software Development Kit)の2017、というところから語っていただきたいなと思います。日本にも競合がいる中で、Adjustさんは外資系の広告計測SDKツールの中ではもうメジャーで、スタンダードになってきたなというところだと思うんです。
佐々:ありがとうございます。おかげさまで日本でも多くのお客さんに使っていただいていますし、代理店さん等でもAdjustに慣れて推薦していただくことも非常に多くなってきました。
2017年に何があったかを振り返りますと、16年から先ほど菊田からお見せしたような不正防止ツール、アドフラウドの対策ツールというのを販売開始しまして、2017年にこれがかなり広がってきました。認知という意味では、だいぶ広がったかなと思っています。
Adjustはもともと、ユーザーがアプリをインストールしたときに「どの流入元がパフォーマンスがいいか」を測れるようなツールになっております。
マーケッターさんに対していろんな種類のデータをなるべく正確に、ということにも取り組んでいるのですが、不正防止ツールというのは実はその一環であります。不正とノイズを除去して、正確なデータを持ちましょう、という意味合いです。
それ以外にもコストデータを媒体ごとに明瞭にしたり、計測できるネットワークとして、例えば2017年はLINEさんや韓国のNAVERさん、中国のTencentさんとのオフィシャル計測パートナーの発表など、非常に大きなことがありました。
2018年に関しては、そういった取り組みは引き続きやりながらも、不正防止に関してはおそらく(業界に)定着化していくだろうと思っています。弊社の主要なお客さんの大半に、すでにAdjustの不正防止を使っていただいておりますが、その流れが標準化するのではないかと思っています。私どももそれを期待して動いていきたいです。
三野:ありがとうございます。先ほどAdjustの菊田さんのところでも不正防止はかなり推していたと思うんですけれども、Adjustは不正防止推し一色な感じですね。
佐々:そうですね。不正だけではなく、他にもいろいろあるんですが、やっぱりコストカットのメリットやデータの正確性で一番大きな影響度があるかなと思っています。
それ以外にもリエンゲージメントを強化するツールなどもリリースしていますので、活用していただければ、広告主さんのビジネス促進につながるはずですし、そのサポートをしていきたいと思います。
三野:ありがとうございます。かっこいいですね。
三野:ではAppLiftさんの2017は?
黒上:AppLiftとしての2017は、ちょっとカブるところがあるんですけど、フラウドの対策というところにかなり力を入れた1年でした。
三野:これも不正防止ですね。
黒上:不正防止です(笑)。クライアント様からもいろんなお話をいただいて、フラウドの概念や基準といったところをかなり話し続けた1年でした。
なおかつAppLiftとしては2年くらい前からずっとプロダクトとしてはありつつ、ちゃんとリリースできていなかったDSP(Demand-Side Platform)というものをやっとリリースさせていただいて。ちょっとずつお客さんも増えてきて新しいことに向かっていけるような、最後に光が見えた1年だったなと思います。
2018年についてはDSPをどんどん拡大化させていきたいなと思っているので、先ほど藤田からお話させていただいたDSPのコンバージョン、クリエイティブのところでもまだ日本のお客さんが試してないプレイアブルに力を入れたりとかを考えています。
動画についても、動画があるだけじゃなく、どう使うかもどんどん広告の媒体としてお話していきたいなと思っているので。チャレンジングなことをしたい1年だなと思っています。
三野:DSPはいろいろありますけれど、御社で一番際立っている特徴は何ですか?
黒上:基本的にDSPってSSP(Supply Side Platform)をつなぐだけなので、際立っている特徴ってそんなにないと思うんですよ。ただうちが一番力を入れたいなと言ってるのが、クリエイティブを全範囲網羅して配信できるというところです。
そこに関してもっと新しいことをしていくというのが、AppLiftというか僕がやりたいことでもあるんですが、そこを2018年にやっていきたいですね。
三野:熱い想いがあるんですね。
(黒上氏が次の井藤氏にマイクを渡そうとする)
三野:あ、もう渡しちゃいますか?
黒上:あ、大丈夫ですよ。
三野:ちなみにクリエイティブ収益とおっしゃっていたのは、さっきのプレイアブルや動画というところが(収益元として)けっこう広めのところというか。通常の静止画のバナーに比べて御社が力を入れているところにつながったりしますか?
黒上:それで言うと、効果とかはもちろんバナーとかも、日本では普通のバナーのほうがよかったりすると思うんですけど。
三野:ボリュームもでしょうか?
黒上:そうですね。もうちょっとおもしろいことできるよね、というのは社内の意見としてあるので。それを見つけていきたいという感じですね。
三野:ありがとうございます。では井藤さん。
井藤:私は不正対策の話ではないので申し訳ないのですが(笑)。
三野:つなげなくても大丈夫です(笑)。
井藤:2017年を振り返ってみると、大きく分けて2つの気づきがあったなと思っています。2017年の上期なんですが、実は弊社の「ポケコロ」というアプリは今年で7年目になっていて。去年の段階では6年目だったんですね。
なのでずっとプロモーションを打ち続けて、このまま6年、7年と打ち続けないといけないのかというところにぶつかり、思いきって上期はほぼプロモーションを止めました。
三野:ほ~。
井藤:6年間の蓄積があったので、すぐに売上が下がるわけではなかったんですが、イメージで言うと筋トレを止めた筋肉が縮小していくような感じで、時間の経過とともに少しずつ課金ユーザーがいなくなっていったんです。
新規のお客様だけではなく、ポケコロを支えてくれているコアなお客様も少しずつ減っていきプロモーションの影響は大きいなと痛感し、下期に入る直前くらいにまたプロモーションを再開しました。
再開したのは良かったんですが、6年も運営してるアプリなので、決して効率が良いとは言える状況ではなく、どうやったら効率が上がるかなと考えたときに、思いきって一部の広告をインハウス化しました。
それによって、結果論にはなると思うんですけど、かなり効率が上がりました。インハウスもやり方によっては結果が出てくるんだなということに気づいたというのが2点目です。1点目は、売上を上げていくことが目的ならプロモーションは止めてはいけない。それを痛感した2017年だったなと思ってます(笑)。
三野:興味深いですね。マーケターにとって会社の主力プロダクトのプロモーションを止めるというのは、広告ケースの効果を見るための夢であり、(それは)表裏一体の悪夢であると思うんですけど(笑)。
さっきおっしゃっていたVIPのユーザーが細っていったというのはプロモーションを打たなくなったら自然にどんどん減っていったということですか? またはそれまでよりも減る速度が速まったような感じなんでしょうか?
井藤:正確なことをそこまで分析できているわけではないんですけど、肌感覚ですがスピードはそんなに変わっていないです。
ただ新規で課金をしていただけるお客様であったり新規の高額課金のお客様が、プロモーションを止めていることで単純に入ってきていない。なので既存で残っているお客様が徐々に減っていっているというような感じです。
三野:ありがとうございます。私も実は2社前がゲーム会社だったんですけれども、東日本大震災のタイミングでテレビCMを出稿していたんですが、ひと通りのCMをACに差し替えるというのが起きたあとに、実はDAU(Daily Active User)はあまり下がらなかったんです。
それで「実はマーケティングの意味はなかったんじゃないか」みたいな悪夢があったんですが、わりとその辺り(プロモーション)は止めたら下がるんだという結果が握れたのはすごくよかったですね。
井藤:そうですね。三野さんがおっしゃったエピソードは広告主のマーケターのあるあるですよね(笑)。結果が握れたとはいえ、今でもプロモーションを行って効果が上がらないと怒られています(笑)。
三野:結局怒られてるんですね(笑)。貴重なVIPユーザーをあのとき逃したな、というデータが1個貯まったと思うんですが、そこからリエンゲージメントにトライされたりは考えてらっしゃったりするんですか?
井藤:過去にリエンゲージメントの施策をやったことはあります。ただ、なかなか効果が出せていないので、継続的には行えていないです。
原因としては、おそらく配信するための元データが少なかったからというのがあるかなと思います。そこは佐々さんと黒上さんが得意としている分野だと思うのでぜひお聞きしたいです。
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