万博は日常とかけ離れた世界を見せてくれる
2025年大阪万博誘致で目指す未来

2025年大阪博覧会招致活動について ゲスト:山崎直子さん(宇宙飛行士) 司会:竹本直一衆議院議員 (2018.4.17) #1/2

2025年大阪万博誘致推進本部事務局長で、2025年大阪万国博覧会を実現する国会議員連盟事務局長の竹本直一衆議院議員が、2025年万国博覧会誘致特使で宇宙飛行士の山崎直子氏とともに、大阪博覧会招致活動と宇宙でのさまざまな取り組みの接点について語ります。

万博は日常とかけ離れた世界を見せてくれる場所

竹本直一氏(以下、竹本):みなさんこんにちは。今日は宇宙飛行士の山崎直子先生をお招きしまして、宇宙の話を聞きながら万博の話をしてみたいと思います。山崎先生に万博特使になっていただきまして、他の数名の先生方と一緒に、大阪万博の素晴らしさを世界の人々に訴えていただいております。そういうことも含めまして、今日は楽しい話をしたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。大阪万博は未来社会のデザインをテーマにしておりまして。

山崎直子氏(以下、山崎):はい。

竹本:未来がどうなるのかということでございますが、人間っていうのはやっぱり憧れがありましてね。日頃の生活と、日常生活と全然かけ離れた世界を見てみたいって欲望あるじゃないですか。

山崎:はい。

竹本:その一つの欲望を満たしてくれる場所が、この万博なのかなという感じもするんですよね。ところで、異次元の世界を見るって意味では宇宙飛行士のご経験というのはこれ以上のものはないんだろうと思うんですが。古い話をしますと、昔、宇宙飛行士でガガーリンっておられましたよね。

山崎:はい。

竹本:(僕が)大学生の3年生くらいのときだったかな、ガガーリンが大学に来ましてね。かっこよかったですよ。通訳して案内する学生がおりまして「あれはいいな」って憧れがありました。個人的な経験を言いますと、二度目は1969年の7月だったと思うんですけども、ハワイのイースト・ウエスト・センターというところで、海外留学の関係で語学研修を受けてたんですよね。そのときにアポロですか、アメリカ人の飛行士が月面着陸したんですね。

山崎:はい、そうでしたね。

竹本:あれはかっこよかったですよね。夜通し寝なかったのをよく覚えておりますが。もちろん私は宇宙に行ったことはないんですけども、だいたい初めて見る宇宙というのはどんな色をしてるんでしょうかね。

山崎:はい、そうですね。

竹本:ご教示お願いします。

山崎:本当に竹本先生、本日はお招きくださってありがとうございます。よろしくお願いいたします。

竹本:こちらこそ。

健康寿命のカギは宇宙にある

山崎:ガガーリンさんは「地球は青かった」と「水色のような綺麗な青色だ」という表現をされましたけれども、本当に昼間の地球は海の青さと雲の白さとでダイナミックに躍動感があるんですね。

でも、夜景の地球は今度は地形は真っ暗になるんですけれども、電気の灯りが煌々と輝きますので、電気の灯りで日本列島が浮かびあがると。これはこれで「人の力もすごいものだな」と。「文明の力もすごいものだな」と。ということで自然の力強さと文明の文明の力強さと、両方を感じました。

竹本:なんか竹中先生に聞いたのかな。地球上で、外から見たら30ヶ所輝いてる場所があるって、まあ大都会でしたけどね。そんな話を聞いたことありますが、そういうことなんですかね。

山崎:そうですね。大都市の夜景も本当に輝かしいくらいの明るさですね。

竹本:山崎さんは向こうへ15日間行かれたんでしたっけね。

山崎:そうです、はい。

竹本:それは食事とか普通に取れました?

山崎:はい。食事はもう宇宙食ですけれども、普通に朝昼晩食べることができまして、飲み物などもコップからは飲めないんですけれども、パッケージからストローを刺して普通に飲むことができます。夜は寝ることができ、日中は実験などの作業をするということで「行ってしまえばそこが日常になるんだな」ということを感じました。

竹本:変な話、無重力でしょ?

山崎:無重力なんです。

竹本:コップの水はどうなるんですかね。

山崎:コップの水は、こうしてコップ自体を置いておくことができないですよね。水が全部丸くなって浮いて漂ってしまいます。

竹本:丸くなった水にストローを刺して吸うんですか。

山崎:そういうこともあります。

竹本:へえー。想像できないなあ(笑)。

山崎:ですから、今国際宇宙ステーションには金井宣茂宇宙飛行士が滞在しているんですけれども、こうした無重力を利用して、より大きなタンパク質の結晶を作ったり、重さが違うものも均一に混ぜる材料の実験をしたりということで、いろんな実験をやっているんです。ちょうどテーマが、健康寿命のカギは宇宙にあると。

竹本:そうですね、うん。大阪万博のテーマと同じですね。

山崎:そうなんです。

宇宙での実験が医療技術の開発に繋がる

竹本:今回飛んでおられるわけですけど、その成果を万博で紹介するのもいいんじゃないですかね。

山崎:ありがとうございます。本当にそうですね。ぜひそうさせていただきたいと思います。金井さんはもともとお医者さん出身ということもありまして、宇宙に行くと筋肉や骨がどうしても衰えてしまうと。その現象が地上で高齢化したときに表れる現象よりも、より早いスピードで宇宙では出てしまうんですね。

そうした筋肉や骨のバランスを司る酵素などももう発見されていまして、そのあとのバランスを取れれば例えばなかなか運動ができなくなった方、寝たきりの方でも筋肉、骨をまた回復してリハビリに役立てられるのではないかと。寝たきりの方を少しでも減らせるのではないかと。そうしたことに取り組んでいます。

竹本:なるほど。そういう医療技術の開発に繋がってるんだね。逆に、山崎さんの場合は2週間おられただけだけど、金井さんの場合は半年くらいおられるんでしょ?

山崎:そうなんです。

竹本:帰ってきて、なんかちょっと地球上にいるときと違う後遺症みたいなものが残ることはいんですかね?

山崎:例えば、筋肉や骨なども地球に戻ってリハビリをすれば元に戻ります。私もおかげさまで後遺症はなくて。ただ、一部細かい点を見ていきますと、例えば宇宙に行くとどうしても血液や体液が頭の方に移動しますので、おそらく眼圧が高くなる関係か、視力のピントを合わせづらくなるという現象があるんです。それが地球に戻っても跡が残ってしまうケースがいくつか発見されていまして、そのあたりも今研究中です。

竹本:それは、やがて治るんでしょ?

山崎:そうですね、そのあたりも研究中です。

竹本:宇宙の経験で、それが我々の日常生活に医療技術として活かせるのは素晴らしいことですよね。

山崎:そうですね。ぜひ地上との生活とリンクを取って活かしていきたいと思っています。

竹本:この大阪万博は、大阪万博の前が5年毎にやりますんでドバイなんですけども、いろいろなテーマごとに博覧会が開かれております。ちょっと昔の記憶を辿りましてね、1970年、昭和45年の大阪万博ね。当然、見ておられませんよね(笑)。

山崎:その年に生まれました(笑)。

竹本:まだ生まれておられなかった。12月だから。そうですか。私も実は見ていないんですよね。ちょうどアメリカの大学にいたものですから、見れなかった。帰ってこられなかった。残念ですが、月の石ということで大騒ぎしてたっていうのはよく聞きましたんでね。あの興奮をもう一度、今度の大阪万博で再現したいなという感じでね。なんかいいものないですかね。

宇宙農業への取り組みが食物の生産性を高める

山崎:そうですよね。今回の大阪のテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」。やはり持続可能な社会を、輝かしい社会を作っていくというテーマですけども。宇宙ステーションの中でも持続可能な社会を作ることが、実はテーマなんです。といいますのが、地上からの補給に頼っているのではいけないので、例えば空気は循環をして、二酸化炭素からまた酸素に戻す循環をしています。

また水も、変な話ですがトイレで出る尿もまた綺麗に殺菌をして飲み水に回収、リサイクルをして使っているんですよね。食べ物は宇宙食を補給してもらっているんですけども、ゆくゆくは宇宙農業だとか宇宙でも自給自足できるように研究中ですので、こうしたいろいろなテーマと実は結び付く点が非常に多いと思っています。

竹本:宇宙農業なんてあり得るんですか?

山崎:はい。今すでにレタスや大豆などを育てているんです。

竹本:へえー、それは夢がありますね。それはどこでやるんですか。月でやるんですか?

山崎:宇宙ステーションの中なんです。土はなかなか使えないので、水に水耕栽培で養分を上手く調節しまして、光の光合成が一番効率よく使われる赤色だとか青色の光を強めたちょっと赤紫色のライトを照らすことで、地上よりも3倍速いスピードで育ってくれているんです。そうした技術が地上での農業にももしかしたら活かせるんじゃないかなと思っています。

竹本:人類の歴史は食を求めて国と国が争うというかね。エネルギーを求めて国と国が争う。ないものを奪い合いっこすることに争いの基本がありますからね。無限にそういうふうにできるんだったら、争わなくてもよくなりますよね。

山崎:そうですよね。ですからまだまだこれから、食物の生産性を上げていくことができるのではないかなと思っています。おっしゃってくださった(ように)、ゆくゆくはですね。将来的に月や火星に人が行くと、居住するということになると、それこそその土地を使った宇宙農業などを視野に入れて研究を。

地球も人間も持続可能な社会にしていかないといけない

竹本:ところでその息をする空気はあるんですか。

山崎:月の表面には残念ながら空気はないので、そこは建物を作って、その中で人工的に空気を溜めておくしかないと思います。

竹本:それは火星でも同じですか?

山崎:火星もそうですね。火星だと薄い空気の層はあるんですけども、人が住むにはまだ耐えられないので。

竹本:それはちょっと問題かな。ずっとマスクをつけて空気を吸いながら生活をするということですね。

山崎:そうですね。宇宙船の中も今はそうですね。宇宙船の中は1気圧の空気があるので、マスクなしで生活できるんですけども。

竹本:宇宙船に乗っておられて、ちょっと外に出て帰ってこられなくなるんじゃないかって恐怖感はないですか。子どものような発想ですが(笑)。

山崎:そうですね(笑)。「壁1枚を隔ててすぐ外は真空なんだな」って思うと、なんて言うんでしょうね。

竹本:足竦むでしょう。

山崎:はい、ぞくぞくっとくる緊張感はあります。ときどきふと、そういった状況を思い出します。やっぱり地球は守られているんだな、と思いますね。

竹本:守られてるんですよね。全部揃ってるんですね。

山崎:ええ。ちょうど今空気の層で守られていて。水があって。普通に空気が吸えてというのが本当にありがたいことだなと思います。でも、それも宇宙から見ると、空気の層ってすごく薄いんですね。地球をリンゴくらいの大きさに例えれば、もう皮くらいの厚さしかないと。それが宇宙から見るともうまざまざとその薄さがわかりますので。

当たり前のようにある空気も実は貴重なものであって、この地球といえども大切にしていかないといけないんだなと。まさに本当にいのち輝く未来社会で、地球や私たち人間も持続可能な社会にしていかないといけないという素晴らしいテーマになるんじゃないかと思います。

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このログの連載記事

1 万博は日常とかけ離れた世界を見せてくれる 2025年大阪万博誘致で目指す未来
2 東京オリンピック・パラリンピックに続く夢を 大阪万博誘致が目指すもの

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