2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
3 of the Biggest Experiments Ever(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:成長するにつれて人生で学ぶ教訓があります。「世の中は平等じゃない」や、「カークよりピカード(注:どちらも『スター・トレック』の登場人物)の方がいい」などです。
あとは、なんでも大きければいいというものでもない。しかし巨大で複雑な自然界の中では、調べるためにはとにかく巨大なものを作らなければいけないこともあるのです。
物理学者がヒッグス粒子を発見したのも、ソファーの下に手を伸ばすように苦労したからではありません。世界一大きな機械「Large Hadron Collider」があったからです。あまりに巨大でお金がかかるため、実験は数回しか行われていません。
「Neptune」(North East Pacific Time-series Underwater Networked Experiment)はカナダ西端州の海岸沿いに広がる非常に大きな科学装置のネットワークです。
海が広いのは知っていますよね。本当に広いんです。地表の71パーセントは海に覆われているわけですが、人類の航海をもってしても深海で何が起こっているかはまだわからないことがたくさんあるのです。
Neptuneは800キロの光ファイバーのループなんですが、水深23メートルから2.4キロまで伸び、5か所をつなぐケーブルとして機能しています。5つの場所にはそれぞれ違う研究装置があり、これらを地表に送っているのです。
装置には水中聴音器も含まれており、これはプランクトンやクジラの水中生物の音を聞くためのものです。他にもウォリー(Wally)と呼ばれる装置もあります。海底のメタンの堆積物で生きる病原菌などを調べています。カニの一斉移動などといった水中のライブストリームを提供するカメラもあります。
2009年以来、Neptuneは大量のデータを送り続けています。光の届かない海底での極端な水圧に適応した生態系などのデータです。地球の構造プレートの一部をほぼ完全に網羅しているため、科学者は地震研究などにも使うことができています。
南に下ったカリフォルニアのリバモアには世界最大で最も重い室内実験装置があります。国立点火施設「NIF」(National Ignition Facility)と呼ばれています。核融合が実用可能なエネルギー源であることの証明を目的に作られています。核融合とは2つの小さな原子が融合して大きな1つの原子になることです。
現在の原子力発電所では核分裂を利用しています。原子を分裂させた結果、発生するエネルギーを電気として利用する方法です。しかし残念ながら、結果として長期間危険性のある核廃棄物も発生します。しかし核融合の場合は核廃棄物の量がかなり減るとされています。しかし融合させるために送り込まなければならないエネルギーの量には課題が残ります。
そのためにNIFは世界最大のレーザーを使用しています。300メートル以上で10回建ての建物に収納されています。そのほとんどはレーザー増幅器につかわれ、120平方メートル分の特殊ガラスが使われています。一定の状況下で連続する192の通常レーザーを生み、100億倍にまで増幅できます。
そのエネルギーのすべてが鉛筆ほどの金の缶に集約され、その中には水素で満ちた球が入っています。レーザービームは球を300万℃まで熱し、水素が破裂してちょうどよく融合するようになっています。結果としてのような強力な放射能の分子を生みレーザービーム以上のエネルギーとなります。これを物理学者は点火と呼んでいます。
しかしまだ問題があります。完全な状態で点火したことがまだありません。つまり最初に発生させた以上のエネルギーを生むといった状態ではまだないのです。
もし可能にしたとしても問題が山積みです。どうやってそのエネルギーを効率良く抽出するか、抽出したい対象の分子によって照射された高価な装置をどう処理するかなどです。ガラスの塊が核融合に使えるよう研究者たちは今も研究を続けています。
NeptuneやNIFはそれぞれで巨大なのですが、人類最大の実験にはまだ届かないようです。世界最大の称号は宇宙重力波望遠鏡「LISA」(Laser Interferometer Space Antenna)がふさわしいでしょう。それぞれ160万キロ距離を置いた3つの小さな宇宙船を使うという考えです。地球と月の距離の4倍です。
まず宇宙船がレーザービームを打ちあい、ブラックホールが融合して加速するときなどに生み出された宇宙空間の重力波を測定します。2016年に研究者たちは「LIGO」で初めて重力波を測定しました。LISAに似ていますがより小さく、地球で設置された実験装置でした。2つの重力波がブラックホールからやってきて一瞬で1つになりました。探知には陽子の0.0001の距離の変化の計測を要したのです。
時間がかかるのもうなずけるわけです。LISAはこれよりもさらに微量な重力波を探知できるよう設計されています。つまり銀河のさらに巨大なブラックホールの合流による数分や数時間の重力波にも対応できるのです。
LISAは2034年までは地球に戻ってきませんが、NASは2007年に小規模バージョンのLISAのミッションを達成しています。LISAパスファインダーという名前です。テクノロジーが宇宙空間での計測に十分な機能があるかといった内容でした。LISAがスタートしたのが地球ではないものの、LISAは人類史上最大の観測所です。160万キロという距離を破るのはなかなか難しいでしょうね。
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