CLOSE

お金×コミュニティmeet up(全5記事)

2018.04.24

Brand Topics

PR

サロン特化型のライブコマースは業界を変えるのか Personize社の解決策

提供:株式会社MJE

2018年4月5日から4月8日までの4日間にわたって、大阪市中央区本町に新設される「billage OSAKA」のオープニングイベントが行われました。4月6日開催の「お金×コミュニティmeet up」の前半は、スタートアップ5社が自社サービスのプレゼンテーションを展開します。

株式会社Personizeの社名の由来

清水篤彦氏(以下、清水):みなさんこんばんは。株式会社Personizeの清水と申します。では、さっそく始めさせていただきます。

これから話をする内容にも関わってくるので、Personizeという名前をどうやってつけたかというお話をさせてもらうと、personaとpersonalizeとriseをかけています。

今、自分自身のメディアをつくって、自分の価値を最大限高めることで収入を得ることができるような環境になってきたと思うんですけど、そういったことを後押しするというプラットフォームをつくりたいなと思っていて、そこからつくった造語になります。

今回は最初の10分で自社サービスのお話をさせてもらって、あとの10分で自社サービス領域に絡めた、お金とコミュニティの在り方がどのようになっていくのか、というところをお話しさせていただきます。

僕は何者なのかというと、昨年(2017年)10月にこの会社を設立しているのですが、最初は電通グループに行って、その後エイベックスというところに行って、ゴリゴリエンタメをやったんですけれども、その後に前職が株式会社カブクという製造業のプラットフォームを運営している会社の役員やっていまして、2017年8月にこの会社がバイアウトすることになりまして。

ゼロイチのスタートアップベンチャーをやってみて、1回バイアウトまで見ることができたので、8月に辞めて、10月に起業しているというかたちになります。今、8人ぐらいいるんですけど、そのうち5名が元カブクのメンバーが当時の部下たちなので非常にチームとしてまとまっています。

絶賛メンバー募集中でして、とくに必要なのが、エンジニアとマーケとカスタマーサクセスという領域です。これから話を聞いて、興味のある方がいらっしゃったら、ぜひホームページから応募をいただければなと思っています。

ジャパネットたかたのオンライン版

我々が何をやっているかといいますと、サロン領域特化型のライブコマースプラットフォームをやっています。

ジャパネットたかたさんのオンライン版だと思っていただければなと思っていまして、ジャパネットたかたさんというのは、テレビの放送枠を高値で買い切って、在庫を持って、それを一定時間内に売り切るというモデルだと思います。

ジャパネットたかたさん、当初からあんなタレント性があったわけではなくて、まあ素人だったわけですよね。そういった方があそこまで上手に宣伝をして、商品が売れるようになるという、専門性の高い素人が物を売るということが、(ライブコマースの)起こりなのかなと思っています。

それでも「よくわからん」という方のために、動画でWeb広告をつくってあるので、ご覧いただければなと思います。

(映像が流れる)

ありがとうございます。このようなWeb広告をつくっているのですが、今のでなんとなくおわかりいただけたかなと思います。

「自宅で憧れサロン生活」みたいなキャッチコピーをつけているのですが、そもそも店舗に行って髪を切ったり商品を買ったりする業界で、その店舗でしかユーザーへモノを販売するコミュニケーションが成立していない。

月に1回や2ヶ月に1回しかサロンに行かないところが、オンラインでコミュニケーションを取りながら、物を売るということができるというサービスになってます。

「Salomee Live(サロミーライブ)」の仕組み

我々は「Salomee Live(サロミーライブ)」という名前をつけていて、Salonとmeをかけているのですが、一人一つのオンラインサロンを保有する、という意味でつけていて、1月31日にβ版のiOSのローンチをしていいます。

これはサロン専売品をサロンスタッフがライブコマースするものなんですけど、理美容、エステ、ネイル、その他サロンの従事者がこのプラットフォームを使います。全国の各店舗にさまざまな商品が置いてあると思うんですけど、この商品をサロンスタッフさんの方々が売るということです。

これによっていろんな問題を解決したいなと思ってるんですけど、それについては後ほどお話します。

今、初期配信者を制限しながらやってるんですけども90名いまして、インスタやTwitterなどのSNSのフォロワーのリーチでいうと、204万人ぐらいまでリーチできるようなパワーの持ち主が登録してもらっています。

現在我々で選定した配信者サロンスタッフは1人あたり平均2.5万人ぐらいのフォロワーを持っている方たちを集めていて、この方たちがインスタライブとか、LINE LIVEとかで時間を垂れ流すよりも、ここで商品をそのままダイレクトに売ったほうが、当然販売収益として自身に還元されるので、「そこでやったほうがいいよね」ということで、やっているというかたちになります。

今、我々の商品マスタに登録されているものが8万商品ぐらいあって、これは全部サロン専売品と言われるものです。スタイリング剤やシャンプー、メイク道具など、美容系の商品がほとんどなんですけれども、toC以外のtoBだと美容師が使うハサミなども売っています。

昨日Android版も無事リリースしまして、みなさんぜひβ版をダウンロードしてみていただければなと思います。

サロン業界の深刻な課題

これをなぜやっているかというと、サロン業界は非常に課題が多いんですね。今日お配りしたチラシの裏面なんですけども、非常に課題が多いです。もうアナログな業界で、今だにFAXで商品の受発注のやり取りをやっているような業界なんです。

僕らは業界の課題マップをバーッと書いているんですけど、こんなに多くを全部説明していられないですが、基本的に業界のプレイヤーというのは、サロンとサロンスタッフと一般消費者とメーカーとディーラーがいまして、それで彼らの問題というのは、6つぐらいに集約できます。

まずサロンスタッフさんって非常に収入が低いんですね。アシスタントで就職すると、手取りで約13万円。店長になっても30万円ですみたいな店舗もザラにあります。それで、店長になるまでもけっこう時間がかかるので、それで30万円だと夢がないですよね。そうすると、やはりみんな独立に走るということです。

さらに拘束時間が非常に長いです。練習時間も含めて、朝9時から夜23時ぐらいまで働いていて、予約が入っていない間の店内にただ立っている時間も長い。さらに週に1日休みの日はセミナーに行くみたいな。けっこうみんな真面目な方多いんですね。そういったかたちで、一般企業などと比べてもけっこうブラックな業界で、空き時間の有効活用ができていない。

そんな中、安さんがもともとリクルートにいらっしゃったので、お伝えするのもはばかられるのですが、けっこう店舗の集客の広告費用が高いんですね。リクルートさんが出してる「〇〇ペッパービューティー」ってやつなんですけど、高いプランで月60万ぐらいするので(笑)。

これ月60万も払うと、サロンは売上のキャップが決まっちゃうビジネスなので辛いのです。これはなんでかというと、「席数×単価×回転数」なので。1日の売上のMAXがだいたい決まってるんですね。

なので、そこに対してこんなに広告費用を払っていると、何にしわ寄せがいくかいうと、人件費なんですね。なのでみんな収入が低い。これが10年以上変わっていない構造なんです。

それでさらに、集客サービスは新規顧客を獲得するためにみんなクーポン出すんですね。ミクシィの「minimo(ミニモ)」というサービスもあるんですけど、みんなクーポンを出しますと。これはすごく安いので、新規顧客は獲得できるんですけど、リピート率が低くなってしまう。

この業界はYTV(Year Time Value)という考え方をするので、顧客あたりを1年間で考えるんですけど。つまり、4,000円で来ても、次の1ヶ月後に7,000円で来てもらわないとペイしないんですよね。なので、このリピート率が低いことも問題になっています。

このような状況なので、「独立しよう」ということで、サロンの数自体は伸び続けているんですけど、離職率が高いんですね。サロンスタッフの採用も困難になってきていますと。さらにアシスタントからスタイリストになるまでに、けっこう教育に時間がかかるので3年ぐらい、このアシスタント期間は収益を生まない人たちがいて、でも途中で辞められてしまうとせっかく育てているのに困ってしまう。

最後の業界の課題ですが、先ほどのとおり、売上キャップが決まっちゃうビジネスなので、「じゃあもう、店舗に置いてある店販品を売ろうよ」と。ただ、現状1時間に1人施術して、その1人に対してしかモノ売ってない、さらにその人も1ヵ月に1回しか来店しない、という状況なので、「じゃあどうしようか?」ということで、店舗のECを始めたりするんですね。

店舗のECを始めて、オンライン展開しようと思ってるんですけど、当然マーケコストもノウハウもないので、なかなか売れ行きが出ないというかたちになります。

BtoB、BtoCのビジネスモデル

そんなことを我々のSalomee Liveで全部まるっと解決できるんじゃないかというお話になります。

我々が見ている領域なんですけど、これはtoCもtoBもどちらもあります。toCというのは、サロンスタッフが個人へ販売するほうです。

地方の女子高生とかは、すごい有名な表参道のサロンの方とかに、なかなか会いに行けないですよね。なので、それを距離と時間を超えて、コミュニケーションを取りながら商品の購買ができるということ。さらにサロンスタッフさん、先ほども言ったように全体的に収入が低いので、空き時間を利用した副業による、収入面の向上が図れます。

そもそも1ヵ月に1回しか会わないので、顧客とのエンゲージメントがやっぱりなかなか向上しないんですね。これを動画で配信してコミュニケーションを取り、髪質や肌質の悩みを解決する、再現性の低いヘアアレンジを動画で見せる、といった様々なやり取りをすることによって、サロンのリピート率の来店の向上にもつなげられる。

まだオフレコなんですけれども、現在はライブコマースという販売の機能だけですが新しいサロン特化ならではの機能も搭載予定で、それによっても様々な問題解決になります。

一方、toB向けとしては教育者や講師が毎日毎日セミナーをやっているような業界なので、セミナーで先生が生徒や同業者にお話をする機会が全国各地で毎日どこかしらであるんですけど、そのセミナー自体をライブ化し、更に過去動画には閲覧課金をすることで講師側の収入があがります。

講師もそのスポンサーもそのセミナーの場に商品全部は持っていけないので、ライブコマース上でオンラインで商品を販売したいという欲求がありまして、同業者に対して物を売るというのと、教育としての動画閲覧課金でtoBで回るかなと思っています。

このように、自分次第に能動的に動くことで現状を変えることのできるサービスが今主流になってきていて、フリーランスの働き方もそうですよね。

自分で「ここに自分の価値があるよ」ということを伝えて、それに対して誰かが対価を払うという文化だと思うのですが、Salomee Liveというのは、美容室側やネイルサロン側から搾取するんじゃなくて、個人が自身の努力で自分の価値を上げるためのサービスだと考えていただければなと思います。

そんなサービスが多くなると、稼ぎ方も多様化します。そうすると、いかに自分の価値を持つか、わかりやすく最大化させるかということが、非常に重要な世界になってきます。

『お金2.0』に学ぶ価値観の変遷

今までは自社のサービスの説明だったんですけど、ここからはちょっと「お金×コミュニティ」というテーマに沿って今後どのようにsalomee LIVEが価値を生み出していくのかという話をさせていただければなと思います。

みなさん、『お金2.0』という本を読みましたか? すごい名著で今後の価値の在り方を指し示しているのかなと思っています。

端的に言えば、「実用性・有用性メインだった資本主義の社会から、内面的な価値が成り立つ経済になってきてますよ」ということです。「10年で新しい経済が成り立つよ」というふうに(著者の)佐藤航陽さんがおっしゃっているんですけれども、まさにそういったことになっていくかなと思います。

「内面的な価値って何だっけ?」といいますと、YouTuberがいますよね。実用性や有用性の面で何かを生み出しているわけではなく、見ている人の心を動かして、それが収益化している。つまりこれって、人の内面に訴えかけてるコンテンツ力だと思うんですけど、それで収益化できるような世界になってきていますよと。

例えば、SHOWROOMなんかは、アイドルがオンライン上で(視聴者の)投げ銭で収益を得るなんて、今まで考えられなかったですよね。基本的にはライブに来てもらって、物を売ったり、ライブのチケット収益で儲けていたと思うんですけど、そんな中で、自分が能動的に動画でコミュニケーションを取って収入を得る。ライブでコミュニケーションを取りながら収益化するという時代になってきています。

インスタだったり、LINEだったり、いろんな動画の出口が出てきていると思うのですが、これらをどう活用するかというのも、個人の価値の上げ方で多様化していくというかたちです。

コミュニティが新しい通貨を生む

ここで顕著なのが中国です。(中国)は、もうサービスや物が満たされていて、完全に共感というものが価値になってきています。もういくつもの動画上のコミュニティがオンライン上で勃興してまして、淘宝(タオバオ)なんかは、ライブコマースで圧倒的に成功しています。

例えば一般人の配信者がライブコマースで年間2ケタ億円儲けていたり、そんな感じでもう素人の方でも自分の価値を、コミュニケーションの取り方によって、収益を得るという時代がきています。

さらにですね、中国ってもうOtoOではなく、もうOMOという考え方です。OMOというのは、オフラインの体験をオンラインの消費行動につなげるということです。阿里巴巴(アリババ)が大手スーパーを買収したんですけど、これもそのOMOの考え方です。

つまり、もうスーパーは完全に体験の場として見ているんですね。つまり、顧客ロイヤリティをどう上げるかという場がスーパーであって、「そこから継続消費、購入するのは、もうオンラインでいいよね」という考え方です。

なので、この店舗をどのように使っていくかという考えになるかというと、「もうその店舗は体験ですよ」という考え方になっていきます。

中国はけっこう早いのですが、日本もサービスや物はもう満たされているので、やはり内面的な価値に重きを置いて、消費行動を起こすという時代が必ずすぐにきます。

Salomee Liveは、そんな時代を見据えたサービスとして立ち上げたんですけども、店舗が必ずある業界なので、サロンというのは、OMOの到来時代にマッチしてるなと思います。体験から消費行動をうながすと。

それで、店舗やライブコミュニケーションによる体験と共感を生み出してさらにコミュニティが形成され自身の価値が高まり、ファンができ、それがリピートにつながる。

我々は、そんなプラットフォームとして存在したい。世界中のサロンスタッフが、1人1つのオンラインサロン保有時代をつくるというのが弊社の思想でして、今、アジアをターゲットに、まずは日本、台湾、香港、中国というところで、やらせていただこうと思っています。

最後にお金とコミュニティの関係なんですけども、ちょっとまとめみたいになりますが、内面的価値がお金に変わる時代にその価値というのは、コミュニティを生み出していきます。

そのコミュニティが今度は新しい通貨を生むんですけれども、ちょっともう時間がないんで通貨の話は飛ばしますが、これによって新しい小規模経済がどんどん生まれていくので、我々のプラットフォーム上にも当然トークンを発行したり、そういったものはやっていきます。

重要なのは、我々は先にコミュニティを取りにいっています。これがすごい重要だと思っていて、先にコミュニティを取らないと、コミュニティもどんどんバーティカルになっていって、それぞれのコミュニティを取った者が、そこで仮想通貨や通貨を発行するようになっていくので、我々としてはこのサロン領域のコミュニティをまずは取っていくということをやっています。

この新しい通貨が発行されるというところについては、またどこかの機会でお話できればなと思っています。ありがとうございます。

(会場拍手)

5年後によく使われる“財布”をつくる

奥田雄馬氏(以下、奥田):bacoor株式会社代表の奥田雄馬と申します。よろしくお願いいたします。お足元が悪い中、お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。

今回「お金×コミュニティ」というところで、弊社はどちらかというとコミュニティよりもお金のほうをメインにお話しさせていただきます。

まず会社の概要からです。弊社はbacoor株式会社と申しまして、本社は神戸の六甲アイランドにございます。

メンバーは今、20名程度でやっておりまして、設立は去年の2月です。ようやく1年2ヶ月ぐらいを過ごすことができました。事業内容としては、完全にブロックチェーンに重きを置いた事業を進めております。

併せて、ベトナムにも開発拠点を保有しておりまして、こちらbacoor Vietnamというかたちで、ホーチミンに拠点を置かせていただいております。

そちらが30名のエンジニアでやらせていただいております。本当に1年間でここまで大所帯になるとは私も思ってなくて、今、てんやわんやしてるところであります。

開発に関しては、基本的にベトナムのほうがメインでやってくれてるというかたちです。ただ弊社の取締役はほぼ全員エンジニア上がりでして、私もエンジニア、取締役もエンジニア、そういったかたちでやっています。ちなみに、弊社の男性職員はほぼすべて関西学院大学出身という謎の結束力があります。

弊社は端的に言うと、財布をつくっている会社になります。

たぶんみなさん全員お財布をお持ちだと思いますが、おそらく革であったり、場合によってはマネークリップだったりするかと思います。しかし今みんながよく使っている財布をつくっても仕方がないので、我々は、5年後にみんながよく使うであろう財布をつくっています。

例えば、Appleという会社はiPhoneという製品をつくりました。あれはスティーブ・ジョブズが、自分が将来使いやすいツール、自分が将来ほしいツールをつくったという話が有名だと思います。

そのiPhoneを、日本の技術者は「こんなものが流行るわけがない」と言ったことも有名かなと思いますが、我々も常に先を見越して動いていける会社にしたいなと思っています。

現在の紙幣はいつまであるのか

この問いかけが非常に重要なキャッチフレーズになります、「5年後の『財布』はどちらでしょうか?」。

私は今27歳でございます。それがおそらく60歳、70歳になった時、孫にこんなことを言うのかなと想像しています、「私が若い時は、紙のお金で物を買ってたんだ」と。

それに対して孫がこんなことを言うかもしれません、「紙のお金だったら、燃えたらなくなってしまうじゃないか」「ハサミで切ったら、もう切れてしまうじゃないか」と。

先日家にクレジットカード会社から封筒が届きまして、触ってみたら明らかにお金が入ってるなという感じだったんですね。「たぶん払いすぎたから小銭が返ってきたんだな」と思って、大胆にその封筒を真ん中ぐらいでバサッと切ったら、中に1万円札が入っていました。同居人に「見事に切れてしまった」と伝えたら、ちょっとドン引きされました。

本当に今の紙のお金というのは、切ってしまえば切れてしまうというくらいの価値しかないということですね。

そしてもう1つ思うこと、それは、このような紙のお金は必ずなくなるだろうということです。ただ、それは誰かがなくすのではなくて、自然にそうなるものだろうと考えています。

その時使われるのが、例えば中国のWeChat Payなのか、あるいはブロックチェーンを使った通貨なのか、それは我々にはわかりません。ただ、私たちの会社は、ブロックチェーンが使われるだろう、そしてその中でもイーサリアムがもっとも寿命が長いプラットフォームになりえるだろうと考えています。なので、我々はイーサリアムに特化した会社をやっています。

HB Walletの特長

そこで打ち出した我々のプロダクトが、「HB Wallet」と言われるものになります。

端的に言うと、イーサリアムのお財布です。イーサリアムだけではなくて、イーサリアムのプラットフォーム上に乗っかっているトークンも使えます。実はALISさんのトークンも使えるようにさせていただいております。

今現在で、トークンはデフォルトで300種類ほど管理することができます。また、ERC20というトークンの規格があるんですが、それに則っているものであればなんでも使えます。ERC20のトークンは1万種類以上存在します。よって事実上、1万種類以上の通貨を扱うことができるウォレットです。

今現在、このアプリは世界で18万ダウンロードを達成することができました。このペースでいけば、今年中に50万は到達できるかなという見込みで、今、マーケティングのほうを続けております。

再来年中には1,000万ダウンロードを目指して、今、開発とマーケティングをがんばっているところです。

狙う市場としては、海外6割、日本は4割ぐらいを考えています。ここはもう法規制によって柔軟に変えていくつもりです。

HB Walletは世界の8ヶ国語に対応できている唯一の、世界でも類まれなるウォレットでして、日本語、英語、ロシア語、中国語、スペイン語、ポルトガル語、あとタイ語とベトナム語、この8ヶ国語に対応させていただいております。これはグローバルに拠点を持っていた強みが活かされたかなと思っています。

もうすでに、暗号通貨ウォレットとしての機能はひと通りはそろってはいるんですけれども、それだけでは将来、本当に使いやすいウォレットにはならないだろうと思います。そこで弊社が掲げる目標がこれです。財布の中身をすべてブロックチェーン化しようと。

財布というものほどわかりやすいプラットフォームはないなと思っています。

そこで、財布の中にあるものをブロックチェーン化できないかな考えているんですけども、まずは日本銀行券、1万円札、千円札など。

Jコインのニュースが昨年出されたかと思います。そこではみずほフィナンシャルグループがJコインを発行する予定だとというニュースが出ていましたけれども、我々としてはどの団体がJコインつくってこようが関係なくて、どこか信用できる団体がJコインをつくってきたら、もう即座にうちの製品に組み込む準備があります。

なので、世界のユーザーにいきなり日本円の口座を持たせることができるというイメージになるかと思います。

次に、領収書も早くブロックチェーン化したいなと思っています。本当に会社経営してて思うのは、「レシートどこにやったっけな?」と。そんな悩みから早く解放されたいなというので、それは本当にブロックチェーンは相性がいいのかなと考えています。

もうデジタルで完結しますので、なおかつブロックチェーンというのは、直訳すると分散型台帳とも言われますので、誰が誰にいくら支払ったのか、それが一切改ざんされることがない領収書を早くつくりたいなと。

併せて、ブロックチェーン上に宛名なんかも書き込むことができたら、新たなビジネスモデルもできるのかなと思ったりします。

そこで1つ考えているのは、ウォレットの中にチャットの機能も組み込めたらさらにおもしろいかなと。LINEさんであったり、ハングアウトさんであったり、ファイルであったり動画を送れるというのは一般的かと思うのですが、そこにさらにお金も送れるとなったら、もっとおもしろいかなと思っています。

ポイントカードをトークン化

続いて、ポイントカードです。ポイントカードを発行するときは、3つの作業があります。まずはポイントを発行すること、ポイントをどこかのプラットフォームに上げること、最後に実際に決済に使うこと。それを我々はブロックチェーンでやりたいと考えています。

まずはトークンというのは、もう簡単に言うとポイントのことだと捉えていただければいいかなと。まずはそれをイーサリアムブロックチェーン上で発行します。

それを次に弊社のHB Walletのインフラにアップロードします。その後すぐに決済に使うことができる。その決済はこのスライドのような形で、QRコード決済を簡単に実現することができています。

画像ではNANJCOIN(なんJコイン)というカードが一番前にきていますが、このコインは非常に我々も注目してるところで、日本のメディアなんかでも、最近注目される印象です。

ここは本当におもしろい取り組みをされていて、トークンを発行して、独自のかたちで価値を生み出していったのかなと思っています。

今回、なんJさんのマネジメントの方もおられるようなので、名刺交換する機会があれば、接点を持てるいい機会なのかなと思います。

「ファンクラブ」の新しいカタチ

このシンプルさを活かして、イーサリアムのトークンをクラウドファンディングに応用できないかということもやっております。

それが「REAL BOOST(リアルブースト)」というプラットフォームなんですけれども、これは昨年の12月からオープンさせていただきました。まだβ版という位置づけではありますが。

これは、端的に言うと、クラウドファンディングであり、ファンサイトでもあります私は実は、bacoorという会社を経営すると同時に、クラシックギタリストとしても活動しておりまして、非常にハイレベルな音楽家の方々とも話すことがあったりもします。

ただ、それの中で思うのは、やっぱり活動することの難しさですね。せっかくチャンスが転がってきても、資金によってそれが制約されてしまう。それが見ていて非常にもどかしいところでもあります。そういった流れをうまく解決できないかなというので、このREAL BOOSTというものをつくらさせていただきました。

端的にいうと、イーサリアムを支援金というかたちで支援します。それに対して、そのアーティスト独自のコインというのが、イーサリアムプラットフォーム上で発行されます。

そのアーティストのコインというのは、そのアーティストが出してきたコンテンツ、CDであったり写真集であったり、そういったものの購入に使えるというイメージです。

このコインの管理というのを、弊社は完全にウォレットアプリケーションに分離しておりまして、HB Walletがあればいつでもどこでも使える、利用者同士で交換することもできるようになっております。

チケット転売問題の解決策

その流れで、チケットなんかも本当にブロックチェーン化できたらおもしろいのかなと思っています。

今、転売問題が非常に問題にはなっていますけれども、スマートコントラクトという概念を使うことで転売を禁止する、であったり、あえてオークションというかたちでチケットを売ったり、そういったことが非常に公平であり透明性のあるかたちで実現することができるのかなと考えています。

その際も、ウォレットアプリケーションという中で完結することができれば、非常に利便性も上がるのではないかなと考えています。

弊社のウォレットアプリというのは、やはり生命線でもありまして、現在3つの特許申請をしております。

詳細については割愛させていただきますが、これはいずれも、将来おそらくウォレットアプリケーションが主流になってきた時に課題になるだろうというところの解決方法、それを特許にできないかというところで準備を進めています。

イーサリアムの構成要素

ここまでお話した内容というのは、すべてイーサリアムの技術がカギとなっています。イーサリアムのブロックチェーンには、他のブロックチェーンにはない特徴がありまして、それが主にこの3つになるかと思います。

まずは、プラットフォームの利用料を支払うための通貨である「Ether」。そして、取引台帳である「Blockchain」。最後の一番特徴的なところが、分散型のプログラムである「Smart Contract」です。

これまで、コンピュータでプログラムを動かそうとした時には、基本的にはどこかのサーバーで一元管理するというのが主流でした。

逆に言うと、それ以外に方法がなかったとも言えます。それはなぜかというと、みんなで1つのプログラムを管理しようとすると、誰か1人悪い人が混じっていたら、そのシステムというのは破綻してしまうからですね。

そのシステム、破綻できないようにできたのが、このイーサリアムブロックチェーンという仕組みになります。中でも、このスマートコントラクトという概念ですね。ちょっと今回は詳しい説明は割愛させていただきますが、そこがイーサリアムの一番の魅力になるかなと思います。

つまり、イーサリアムというのは仮想通貨というよりも、どちらかというとプラットフォームの位置付けであると我々は捉えています。

Enterprise Ethereum Allianceという連盟があるんですけれども、そこに弊社も加盟しております。そこにはこのようなロゴをお持ちの企業さまが加盟しておられます。

ただの仮想通貨の連盟にこんな大企業が入るはずもなく、「みんなでイーサリアムのプラットフォームを独自にそれぞれ開発するんじゃなくて、みんなで同じ共通の規格をつくろうよ」と、そういった目的でつくられたのがこのEnterprise Ethereum Allianceです。

今後はこの連合にできるだけ協力していくということも、弊社もやっていきたいなと思っています。

企業である以上、儲からないと意味がないんですが、ブロックチェーンを使った企業というのは、意外とマネタイズが非常に難しいんですね。

というのも、分散化、非中央集権化とマネタイズというところ、ある意味で矛盾するのかなとも思ってはいます。

そこで、簡単な収益モデルをいくつか紹介させていただきます。まず1つは、広告収入です。使う人が多ければ多いほど、収入が入ってきやすいモデルです。弊社はウォレットというプラットフォームを持っていますので、そこに広告を出すことで収益をあげていこうというところを今は目指しております。

その広告というのが、昨今、Googleであったり、Facebook、Twitter、全体的に暗号通貨に関係する広告は禁止する流れになってきてはいますけれども、その中で弊社はあえてブロックチェーン、暗号通貨を広告できる存在になりたいなと思っています。

暗号通貨の宣伝方法

どんなふうに宣伝するかというと、もうウォレットの中に組み込んでしまいたいなと思っています。これがそのうちの2つの機能です。まずはAirDrop、そしてもう1つがトークンセール。

このウォレットを使えばこんなAirDropを受け取ることができます、そんな独自性でそれを出していきたいなと思っています。ちょっと絵面がきたなくて非常に恐縮なんですけれども、画面向かって左側、UNKOin(うんコイン)というものを先々月あたりにリリースさせていただきました。

これが、AirDropのコインの1つなんですけれども、弊社がウンコインというものを発行して、「ほしい人だけそれを受け取ってください。ただし、受け取りの手数料は自分でEtherで支払ってね」という仕組みをつくりました。

それを受け取ることで何が起きるかといいますと、このスタイリッシュなウォレットのデザインが、すべてうんこまみれになってしまう「着せ替えコイン」というものをつくらさせていただきました。

今後はそのコインを得ることで、例えば着せ替え、ドラえもんの柄になったり、キティちゃんの柄になったり、そういった独自性というのも非常におもしろいのかなと思っています。

なので、この着せ替えコインをつくるコンテンツ、そのクリエイターさまも非常に貢献しやすくなりますし、それを受け取りたいという思いを持つユーザーさま、それも一緒に巻き込むことができると、そういった新しいビジネスモデルもこのウォレットというビジネスではできるのかなと思っています。

それとトークンセールというかたち。これは日本では今本当に逆風ではあるんですけれども、ウォレットの中で手軽に、2タップぐらいでトークンセールに参加できるような仕組みをすでに実装済みではあるんですけれども、今後そのへん営業をかけて、いろんなトークンを日本海外問わず入れていきたいなと思っています。

最後のまとめ

最後に弊社の収益モデルと言っていいのかはちょっと微妙なところなんですけれども、スマートコントラクトの概念とはちょっと離れます。

くらてブロックチェーンビレッジというものを、弊社は並立して進めておりまして。これが福岡県の鞍手町というところで、自治体と協力して、ブロックチェーンエンジニアの養成機関をつくろうというプロジェクトになります。

ここでは、地方創生をキーワードとして、だいたい「地域通貨をつくって盛り上げよう」というのは、全国的にはすごい今盛り上がっているんですけれども、「それではおそらく成功しないだろうな」と思っています。

というのもコンテンツが……地域通貨というのは、その地にあるコンテンツを外に売り出していこうという取り組みなんですけれども、それだけでは非常に難しい。

なぜかというと、まあ魅力がないからそこに注目が集まらなかった。それを仮想通貨というかたちで無理矢理盛り上げるのは、非常に困難だろうなと思っています。なので、ブロックチェーンの研究機関そのものをつくっていこうというところに焦点を当てています。

自治体が抱える課題であったり、レガシーなシステムをブロックチェーンに置き換えることができないか。その中でブロックチェーンのエンジニアを養成して、全国に飛ばしていこうではないかといったところを目標としています。

今ここでは、協賛していただける企業、大絶賛募集中でございますので、もしよろしければ、名刺交換の際にでもお声かけいただければと思います。

最後に、弊社の考え方をまとめようかなと思うんですけれども。それは「財布を手に入れた企業というのは非常に強力である」という話になります。

WeChat Payというアプリがあるかと思うんですけど、私は中国に銀行口座がないにもかかわらず、中国元を持つことができています。それは同じことが、イーサリアムであったり、ブロックチェーンの世界にも言えることです。

私はHB Walletという財布で、イーサリアム、トークンを持っています。つまり、イーサリアムという国の通貨を持てているんですね。

なので、我々はこのイーサリアムという世界の財布に陣地を広げていきたいなという思いで、ずっとこれからも開発を続けていこうというところに、焦点を当てています。

これで私のプレゼンを終わらせていただきます。ありがとうございました。

(会場拍手)

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

会員の方はこちら

株式会社MJE

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

  • サイバー攻撃者は海外拠点を“踏み台”にして本社に侵入する 「EDR」+「SOC」はセキュリティ対策の決定打

人気の記事

新着イベント

ログミーBusinessに
記事掲載しませんか?

イベント・インタビュー・対談 etc.

“編集しない編集”で、
スピーカーの「意図をそのまま」お届け!