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第54回:TOEICカリスマ講師Jay(早川幸治)先生登場!(全1記事)

1ヶ月でTOEICの点数を上げるなら、英語力よりも“情報処理能力”を鍛えなさい

西澤ロイの頑張らない英語。このラジオは、英語が上達しない原因を根本から治療するイングリッシュ・ドクターの西澤ロイ氏が、英語の効果的な上達法・学習ノウハウ、英語を使って活躍している方のインタビューなどを伝える番組です。TOEIC満点を獲得し、「頑張らない」をキーワードに英語勉強法をレクチャーするロイ氏が、リスナーからの疑問に答えます。今回は、TOEICテスト対策の講師で、本も出版している早川幸治氏をゲストに招き、TOEIC攻略の秘訣を語っていただきます。

TOEICの点数を伸ばす3つのポイント

早川幸治氏(以下、Jay):指導のことなんですけども、(TOEICは)基本的には3つの力が求められていると思っています。1つ目が「英語力」ですね。「英語力」って何かというと知識です。文法とか単語とか。ただ、「英語力」だけを伸ばしても点数が上がらないことってけっこう多いですよね。

西澤ロイ氏(以下、ロイ):そうですね。

Jay:2つ目が「情報処理能力」。これは前にラジオでもロイさんがおっしゃってましたけど、TOEICはもちろん英語のテストではあるんだけど、処理スピードが計られているということで、2つ目は「情報処理能力」ですね。英語を英語のまま理解するという力ですね。例えば英語をゆっくりだったら読めるんだけど、速くは読めないという場合は、英語の能力は高いんだけど、処理能力が不足しているということなんですね。

3つ目が、やっぱりTOEICってテストなので傾向があるんですね。こういうのは出るとか、こういうのは出ないとかがあるんです。傾向があるものには必ず対策ができますので、「対策力」です。この3つの力を総合して伸ばしていくことで、点数が伸びやすくなると思っています。そういった混ぜた指導をしてます。

ロイ:「英語力」「情報処理能力」「対策力」は割合的にどの辺を重視されてますか?

Jay:テストまでにどれぐらい時間があるかというので考えます。例えば、半年後に何点とらなければいけないという時に、対策力だけでやってしまうのはもったいないですよね。ですので、半年ぐらい時間がある時は英語力を伸ばしつつ、伸ばした「英語力」に対して本当の力をちゃんとスコアに反映させるには対策しなければいけないので処理能力を伸ばして。それでも点数は出るんですけども。

ただ、「対策力」は短期間で上げることができます。処理能力は中期と言いますか、2週間から3ヶ月ぐらいですかね。「英語力」はやっぱり、3ヶ月以上はどうしても掛かってしまうので、残り時間によってその割合は変えてます。

ロイ:なるほど。けっこうよく聞く話が、「3ヶ月がんばって勉強しましたと。でも、スコアがぜんぜん上がらなくて、俺ダメだ」とか、そういうふうに思っちゃう人がけっこう多いと思うんですよね。

Jay:そうですよね。

ロイ:それはすごくもったいないと思うんですけど。

Jay:英語を勉強したのに点数が下がる方ってけっこう多いと思うんですけど、やっぱり自信をなくしますよね。「あの期間は無駄だった」とか思うと思うんですけども、英語を勉強したら英語力って絶対に上がるんですよね。筋トレしたら筋肉つきますよね。それと一緒で英語を勉強したら英語力は上がるんですけども、スコアが上がらないケースがあわけです。理由は、さっきの2つ目の「情報処理能力」ですね。

「情報処理能力」と「英語力」のギャップがついてしまうと、今まで読めなかったから飛ばしていたものが、読めるようになったので読んじゃうんですよね。

ロイ:ああ、なるほど。

Jay:余計時間が掛かって終らなくなってしまうとか、今まで聞けなかったから要点だけで飛ばして読んでたのに、聞けるようになってしまうので、全部聞いてしまう。でもポイントがわからなくなってしまうということがあるんですね。

ロイ:なるほど。

上村潤氏(以下、上村):できるが故の落とし穴みたいなものですね。

Jay:そうですね。だから勉強してできるようになったから点数下がるというケースは、けっこうあるんですよ。

ロイ:やっぱり解けるだけの力が付いたから解こうとして、悩んでタイムオーバーみたいな。

Jay:そうなんですよね。

ロイ:なるほど。

問題を解いてやった気になってしまう

Jay:あと、もう1つあって、逆に勉強している気になっているだけかもしれないですね。問題を解いているだけですね。

ロイ:対策をやっちゃうみたいな。

Jay:そうですね。もちろん問題を解くというのは重要なんですけども、テストの形式に合わせた対策というのは絶対に重要なんですけども、問題を解くって実力チェックなんですよね。

ロイ:ほうほう。

Jay:今の力でどれぐらい解けるかというのが、問題を解くことなので、例えば健康診断ですよね。今、どういう状態なのか計ってもらうのが健康診断です。ですから、健康診断を受け続けたら健康になるかというとそんなことはないですよね。

ロイ:毎月TOEIC受けますみたいな(笑)。

Jay:そうです。毎月健康診断を受けるのに健康にならないというのは違いますよね。

ロイ:確かに。

Jay:ダイエットで体重計に乗り続けたら体重は減っていくかというと違います。何問正解したかというのは重要なんですけども、今はこれぐらい正解できるので、この力が足りないなとか、この辺はできるなという情報をもとに、どれぐらい勉強していくのかが重要だと思いますね。

1ヶ月でTOEICの点数をあげるには?

ロイ:なるほど。でも、やっぱり聴いている方の中には、「短期間でTOEICとらなきゃ」とか、今のうちにスコアを上げておきたいという方にアドバイスをするとしたらどんなことがありますか?

Jay:今、TOEIC対策をどれぐらいやっているかにもよりますが、あまり問題を解いていない方に関しては問題を多く解く。さきほどと逆になりますけどね。知識は増えてスキルも高まっているけど、でもTOEIC対策をしてない時は練習試合を多めにしていただくのが1つかなと思います。問題はけっこう解いてる。

でも、勉強はあまりしてない。単語を覚えたり文法を覚えたりしてないなと。でも、1ヶ月弱ぐらいであまり時間がないという方には「情報処理能力」を伸ばすのをお勧めしています。処理能力って何かというと、結局は型がありますよね。例えば、Part4の説明問題で留守番電話とかだと。

ロイ:リスニングですね。

Jay:リスニング。例えば、留守番電話で最初に何を言うかというと名乗るんですね。その後目的を言って、その目的の細かい話をして、最後に締めるという流れしかありません。なので、例えば、名乗る時は、Hi, John. This is Nancy from the marketing department.名乗って次に目的ですね。I'm calling to let you know that the meeting time has been changed.例えば、会議の時間が変わりましたよということをお知らせするために電話してます。

その次は何で変わったのかですよね。こういう理由で水曜日の2時からだったのが木曜日の3時からになりました。それで最後に締めますよね。If you have any questions, please call me back as soon as possible. Thank you.みたいな感じで、型があるので、その型を身に着けてしまえば、リスニングも聞きやすくなりますし、リーディングも同じような話の展開になりますからね。

メールも同じような展開になるので、それに繰り返し繰り返し触れることで、処理スピードを速くする、型を身につけることをお勧めします。

ロイ:Jayさんの英語を聞きながら「うわあ、巧みな技だな」と感動しているというか、何かすごくないですか。形式ごとに、その英語がぱっと出てくるってすごいなって(笑)。

上村:聴き入ってしまいました(笑)。

(一同笑)

Jay:結局パターンですからね。TOEICというのは仕事の英語ですから。たぶん、ラジオも同じだと思いますけどね。こう始まって、こう終わるというのがありますね。

ロイ:あります、あります。

Jay:それはビジネスの世界でも一緒ですので、それに慣れるのが処理能力を上げる秘訣ですね。

ロイ:ただ、そればかりやってもダメですよと。

Jay:そうですね。

ロイ:ちゃんと英語力をつけましょうと。

Jay:もちろんそうですね。

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