SNSは街おこしの新たなビジネスモデルになれるか?
エリア限定コミュニティの強み

山本一太の直滑降ストリーム@Cafesta ゲスト:渡部恒雄さん(笹川平和財団安全保障事業グループ上席研究員)、六人部生馬さん(株式会社マチマチ代表)(2018.2.21) #2/4

自民党のトーク番組「CafeSta」内のコーナー、「山本一太の直滑降ストリーム」。株式会社マチマチ代表の六人部氏が、地域限定Facebook「マチマチ」の地域活性化への関わり方を語りました。なぜ地域のつながりの大切さに着目したのか、サービスが生まれた背景とは。また、六人部氏自身がベンチャー起業家であることから、日本のベンチャー企業を取り巻く環境の変化にも意見を述べます。

六人部氏がベンチャー企業経営者になるまで

山本一太氏(以下、山本):田原総一朗氏じゃないけど、そこで聞きたい。

六人部生馬氏(以下、六人部):はい(笑)。

山本:六人部さんが今まで、どうしてこの仕事(地域限定Facebook「マチマチ」の事業)に入ったのか。この番組は、けっこう人間探求なんで、そこらへんのところを聞きたいんですけど。今までどういう仕事をされてきて、どうしてこのベンチャーに入ったのかっていうのが、けっこうポイントなんですよね。

六人部:私の父とか親戚とか、ほとんど事業やってる人間が多くてですね。もともとは中学ぐらいから、ずっとインターネットを使って自分のサイトつくったりとか、そういうのやってきて。最初に入ったのがソフトバンク。

山本:あ、ソフトバンクにいたんですか、なるほど。

六人部:はい。孫正義さんの下に投資をするチームがあるんですけど、そこでインターネット企業の投資などをやらせていただいて。そういうのを4年ぐらいやってから、自分で事業を立ち上げたりして、ずっともうベンチャーの経営をしていました。

山本:そうですか、そうですか。じゃあ、マチマチの前も違うベンチャーやってた?

六人部:そうです。今回が2社目ですね。

山本:どういうの?

六人部:メガネをネットで売る、オーマイグラスっていう会社なんですけども。

山本:ふーん。

六人部:メガネを5本までだったら無料でお送りして、試してかけてみて、気に入ったやつだけ買える。気に入らなかったら全部返せるみたいな、そういうサービスですね。

山本:なるほど、なるほど。じゃあ、これで2社目?

六人部:これで2社目ですね。はい。

山本:それで、なぜこの地域の……。

長尾俊介氏(以下、長尾):ごめんなさいね、ちょっと。

六人部:大丈夫です。

長尾:六人部さんのプロフィールを。

山本:あ、そうだ。これ。本当だ。

書いてありますよね、M&Aやったりね、マザーズ、資金調達。オーマイグラスって名前、いいね。

六人部:ありがとうございます。

「マチマチ」を立ち上げた理由

山本:(マチマチは)そのオーマイグラスとは、また違うコンセプトじゃない? どっちかというと、地域社会を豊かにするとか、地域のつながりをつくるとか。どうしてそういう発想にいったんですか?長尾さんのお母さんに会ったからじゃないですよね?(笑)。

六人部:それは、はい(笑)。メガネの事業をやっていた時に子どもが生まれて。メガネをネットで売ることもおもしろいですし、すごい難しかったんですけど、より社会に意義のあることをやりたいなっていう。やっぱり、子どもが生まれてからその思いがすごく芽生えてきてですね。

山本:なるほど。

六人部:それと同時に、私の父親が不動産屋をずっと40年やってるんですけど、父は地域のハブみたいな存在なんですね。知り合いがすごく多くてですね。この前も親戚でもなんでもない方の喪主をやったりとか。

山本:はー、なるほど、なるほど。

六人部:一番親しかったんで、はい(笑)。そういう中で、その時にコミュニティの大切さに気付いてですね。かつ、先ほどの話で、地域にまだインターネットが来てないってところで、自分が得意なインターネットで、なにかいいことができたらなというところで、今回の事業を始めたかたちですね。

山本:なるほど、なるほど。もう1つお聞きしたいのは、これ自体は本当に地域のつながりをつくるっていう意味では、すごく意味があると思うんですよね。

六人部:はい。

山本:私もやっぱりもともと政治家をやってて、何十年も地元を回ってるんだけど、例えば消防団みたいな。消防団って、いろいろ批判もされてるよね。「強制(的に消防団に参加)させられた」とか言う人たちもいるけど、あれ、けっこう地域の絆をつくるためには、ものすごく役に立ってる装置なのね。なんかの時にみんなで一緒にやるとか。

だから、そういう意味で言うと、こういうつながりをつくることは、地域を活性化させることになると思うんだけど。例えば地域振興とか、そういう側面で。

SNSを地域発展につなげるビジネスモデル

山本:まあ、これで例えば近所のつながりができて、孤独でさびしくない人も増えてきて、みんなのやる気も出てきて、商店街も元気になったりして。例えばマチマチの仕組みで情報交換をいっぱいやって、結束力が高まれば、そこから新しいものが出てくるとか。例えば地域振興のアイデアにいくとか、地域の活性化になっていくという切り口で言うと、どんな感覚をお持ちですか?

六人部:そういった意味では、マチマチを見ていておもしろいのが、病院だったりお店のおすすめがあるんですけど、その後に必ず「行ってきました」ってコメントが付く率が高いんですね。

山本:うんうん。

六人部:それは、やっぱりアクションにつながるというか。例えば、「じゃあ、今日の仕事の帰りに行ってみよう」とか、そういう感じで実際に行ける。例えば、知り合いができたら、「一緒になんかをやってみよう」って活動ができていて、最近だとオフ会みたいなのも開催されたりとか、あとはお母さん同士でお茶会をしたり。

そういった集まりができてくると、その次にあるのは「なんかやってみよう」みたいなところまで。我々はまだ2年ぐらいなんで、そこまで動けてないんですけど。ネットなんですけど、非常にリアルに近いところがあるんで、将来的にはそこから活動に発展していくようなことができたらなと思っています。

山本:そうですよね。なかなか地域のつながりをつくって、一気にビジネスみたいにいかないにしても、将来はこれがどんどんどんどん各自治体に広がっていくと、みんなのコミュニケーションが増えるわけだから。それがまたうまく展開して、地域の発展とか振興につながるビジネスモデルにしてもらえると、すごくうれしいですよね。

成功事例を共有しながら広めていく

長尾:1つ言いたかったんですけど。今、一太さんがおっしゃってたことで、たぶんマチマチさんがすごくいいところは、プラットフォームにいろいろな自治体やコミュニティが乗っかっているんで。

例えば今後、どういうところでどういう行事や集いがうまくいってるかというデータがどんどんたまってくる。そうすると、おそらくそれを他のコミュニティに、「こういう取り組みがうまくいってるんですけど、どうですか?」っていう投げかけもできると思いますね。

山本:なるほど、なるほど。ベストプラクティスをつくるみたいな役割も出てきたらおもしろいですよね。

六人部:そうですね。やっぱり、よく「他の地域でどんなふうにやってるんですか?」っていうのは質問を受けるんで、そういったあたりも共有できるような仕組みだったりとか。先ほどの仕事とかっていう意味だと、子育て中のお母さんや共働き中のお母さんから、「地元で、子どもの近くで働ける機会を提供してくれ」とか、「スペースをつくってくれないか」とか、そういったニーズをけっこういただいています。

例えば、マチマチに登録したら、近くで働ける機会を提供できる。お母さんとか、あとは定年で仕事引退した高齢者の方に提供する。そういったことが将来的にできると、非常に意義もありますし、おもしろいかなという。

山本:なるほどねぇ。それ、自治体との連携ってどうするの? うちの群馬県でも、どっかでやってほしいな。

六人部:行きます!

山本:やっぱりみんな、Facebookとか、使ってるようで使ってないんで。

六人部:あー。

山本:もうちょっとその、それはやっぱり長尾さんが言ったみたいなね、漠然とした不安があるのよ、なんとなくね。

長尾:うんうん。プラス、あと、コメントにもあったんですけど、高齢者の人で必ずしもスマホを使わなかったり、ブラウザでブラウジングもしない場合は、けっこうそれが障壁になったりするかもしれないですね。フューチャーフォンしか使ってなかったりすると。

山本:そうね。でも、そこはぜひ乗り越えていっていただきたいと思うんですけどね。それでちょっとあと10分なんで、5分ぐらいなんで、ちょっとね、ベンチャーの話したいと思うんですけどね。

日本のベンチャー企業の環境の変化

山本:長尾さんもそうですけど、長尾さんも魚持ってくるようなビジネスやったりとか。

六人部:はい(笑)。

長尾:(笑)。

山本:この人、スイス生まれのスイス育ちだから。いろいろベンチャーあちこちやって。この感覚、すごいいいと思うんですよ。

六人部:はい。

山本:ね、周り中、たぶんベンチャーをやってる人たちなんだけど。

六人部:はい。

山本:安倍総理もとにかく日本をベンチャーのハブにしたいと。そんなに簡単にはいかないけど、何が必要だろうか? やっぱりまだまだ再チャレンジの意識っていうのは少ないほうで。

あんな辞め方した人が、日本の今までの政治史で復活したことはないので、総理はある意味、再チャレンジのシンボルみたいな人なんですけど。日本におけるベンチャー環境ってどうですか? 

(一同笑)

長尾:六人部さんからどうぞ(笑)。

六人部:じゃあ(笑)。私、ベンチャーに今もうたぶん10年ぐらいいるんですけれども。10年前とか、ライブドアショックの後ぐらいとかは、まだぜんぜん投資の額もちっちゃかったですし。

たぶんこの5、6年は、毎年1,000億以上のベンチャーキャピタルのファンドができて。かつ最近、大学生とかも、東大生も「就職するよりかは起業しよう」みたいな感じになってきてるんで。だいぶ環境が変わったなというか、自分で新しいことをゼロから始める時に応援してくれる方も増えましたし、お金も付きましたし。

あと、私が10年前とか考えた時には、「どうやってやっていいんだ?」と「Webサービス、どうやってつくるんだ?」と「じゃあ、マーケティング、どうやってやるんだ?」、「資金調達、どうやってやるんだ?」とか、けっこう暗黙知というか、あんまり広まってなかったんですね。

それが今では、けっこうネット上にも載ってますし、聞きにいけば教える方も増えたので、かなり変わったなと。かなり良くなってるというふうに感じてます。

今の若者はコンサバ?

山本:なるほど。それ、起業しやすくなってる。マインドセットの面でも変わったのかな? 大学生とかどうなんだろうね?

長尾:たぶん、あの……。

山本:けっこうみんな、すげーコンサバだよ。まず外国出ねーし。

六人部:あー、はいはいはい(笑)。

山本:中大の大学院、行政の政策大学院みたいなのがあるんですけど。俺、一応5年ぐらい客員教授やったんですよ。

みんな最後まで笑って終わるみたいな、ほとんど毎回漫談だったんですけど。政治とメディアで毎回なんかこう、現場のプロデューサーとか呼んだりして。すごいおもしろくて、いつも生徒があふれてたんですけどね。でも、なんかやっぱりコンサバなんですよ。

六人部:あー。

山本:そういう彼らも、じゃあ、ものすごく外に目を向けてるかっていうと、やっぱりすごく保守的で。いや、「公務員になったら保守的」とは言わないよ。だけど、ほとんどそっちだったもん。そういうマインドセットですが、最近の若者は外出ないじゃない。

六人部:はい。

長尾:あー、確かに。

山本:2人は国際人だからさ、どうなんですか? そこらへんは。

長尾:まあ、留学者数で言うと、確かに減少傾向にちょっと前まではありましたからね。ハーバードとか、アメリカの大学に行ってる人も落ちてたんですけど。だから、文科省でやってる「トビタテ!」プロジェクトとかで、高校生のうちから、1年とは言わないまでも、例えば3ヶ月以上、送り出して。国の支援も入れつつ、絶対数を伸ばすっていうこともやってますし。

いかんせん、留学に行く人の母数が増えて、それが実社会とか実経済にインパクトを及ぼすまでは、ちょっと遅効性があるんで、それはもう少し見なきゃいけないと思います。

山本:長尾さんみたいに、英語が完璧なの見てね、みんな「ちょっと留学しようかな」と思う人がいるといいですよね。長尾さん、フランス語も完璧ですからね。

海外でビジネスをするには英語は必須

長尾:でも、それで言うと……(笑)。ベンチャーの投資の仕事をしているんですけど、僕がいるファンドが、ヨーロッパとアメリカの東海岸に投資をしていて。ヨーロッパの中でもフランスに、けっこう最近注目してるんですけど。

フランスも日本と同じく、フランス語がものすごくメインの母国語なんで、内部のベンチャーでもそうですけれども、もう少し大きい、VeoliaとかAir Franceとかの企業も、社内文書は全部基本的にフランス語なんですね。

山本:なるほどねぇ。

長尾:ベンチャーは……。

山本:まあ国連でも、フランス人はフランス語を堂々と使ってますからね。

長尾:そうですよね。でも、それって今度海外に出ていく時に、外国の投資家さんに説明しようとした時に、社内文書が全部フランス語だと。

山本:あーー、なるほどねぇ。

長尾:ちょっと海越えてイギリスの投資家は、「なんだよ、フランス人がまたフランス語で」って。「そんなのに投資するわけないでしょ」っていうふうになるんですけど、最近それがちょっと変わりつつあるんです。

フランスのベンチャーも、社内の文書及び投資家向けのピッチデック(プレゼン資料)っていうものは、英語でつくり始めたり、ボードミーティングは英語にしたり、っていうことをやってるんです。日本も欲を言えば、やっぱりそういうふうにしていかないと。

山本:なるほどね。

長尾:海外の投資を呼び込もうとすると、やっぱり日本語で資料をつくっていると「読めないよ」という感じになっちゃうんで。

山本:ありがとうございます。あっという間に時間来ちゃってね、マチマチには注目していきたいと思うんで。

六人部:ありがとうございます。

山本:ぜひまた来てください。

六人部:はい。

山本:やっぱりね、俺はこういう人に成功してほしいよね。こういう地域のコミュニティっていうか、孤独な人を1人でも少なくしようみたいな。

長尾:すばらしいですね。

山本:その発想が素敵ですよね。

長尾:はい。

山本:いやいや。しかもね、Twitterに載せた写真、六人部さんの写真すごいかっこよくて、今日来ていただいてる渡部恒雄さんの写真がどこ探してもなくて、「ホームページ見て」って言われたら『地獄少女』みたいな写真になっちゃって。

(一同笑)

ベンチャー企業と既得権益層

山本:もう来てくれてるけど、後で謝んないと(笑)。渡部さん、もっとこうすごくすっきりしたいい感じなのに、なんか片っぽの写真こんなボケてて。六人部さんはこんなにかっこよくて。すいません、みなさん。今日見ていただければ、渡部さん、すごくすっきりしていい感じなんですよ。

ということで、ベンチャーね、やっぱりさっき言ったように、フェアユースの話でわかったけど、ちょっと違うことやろうとすると、意外と既得権益を持ったえらい人たちが「これ、ビジネスとしては亜流だ」みたいなこと言うのね。すごい違和感があるので、ぜひそこは1つ1つ打ち破っていただいて。

六人部:はい。

長尾:そうですね。

山本:そっから、群馬県のどっかの市町村でやってください。

長尾:いいですね、ぜひ。

六人部:はい(笑)。

山本:ちなみに、私のふるさとの草津温泉、今のところ白根山(の噴火)でそれどころじゃないんで。だけど、ちょっとどっかでね、こういうFacebookのサービスを広げていって、地域住民の人たちにも「あ、SNSいいな」「ネットいいな」ってなればと思うんで。

ということで、もう時間ギリギリになってしまいました。あっという間でしたけども、マチマチの六人部さんでした。みなさん、拍手を。ありがとうございました。

六人部:ありがとうございました。

(一同拍手)

六人部:ありがとうございました。

山本:ありがとうございました。すいません。素敵な人でした。

長尾:僕も、じゃあ、これで。

山本:うん、長尾さんも。

長尾:はい。

山本:みなさんね、長尾長編コーナー、1回やりますからね。Bitcoin、最後までやってもらいますから。

長尾:じゃあ、失礼します。

山本:ありがとうございました。

(一同拍手)

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