従業員は「みんな盗っ人」
最貧国バングラデシュの人々の生活を変える“カニの養殖業”の挑戦

第45回:バングラデシュでカニ養殖&岡山地域活性ビジネス(吉本誠さん) - YouTube #1/2

西澤ロイの頑張らない英語。このラジオは、英語が上達しない原因を根本から治療するイングリッシュ・ドクターの西澤ロイ氏が、英語の効果的な上達法・学習ノウハウ、英語を使って活躍している方のインタビューなどを伝える番組です。今回は、玉野を元気にするぞ株式会社の吉本誠氏が取り組む、バングラデシュでの蟹の養殖業について聞きました。吉本氏は、世界でも最貧国の一つといわれるバングラデシュで、最下層の人々の暮らしを変えるために奮闘。その波乱万丈の体験談とは……。

バングラデシュの最下層の人々の暮らし

西澤ロイ氏(以下、ロイ):バングラデシュでカニの養殖。それでBOP(Base of Pyramid)の人たちが、どういうふうに裕福になるのか、ちょっとその辺をお聞かせください。

吉本誠氏(以下、吉本):そうですね。BOP層の中でも1番下の底辺の方々の生活を3倍から5倍の所得にして、生活改善を目指して取り組んでおります。

ロイ:バングラデシュの方の1番最下層?

吉本:そうですね。

ロイ:収入はどのぐらいなんですか?

吉本:1番低いので、だいたい、ひと月に7千円ぐらいですかね。

ロイ:7千円。月ですよね。

吉本:でも、彼らは7千円もあれば。逆に言うと無い人のほうが多いんですよ。

ロイ:仕事もないということですか?

吉本:仕事がないんです。例えば、今うちが出しているところで、3,000人ぐらいいる村がありますけど、働いて仕事がある人は、たぶん300人ぐらいじゃないですかね。あとはみんなブラブラしています。することがなくて。

ロイ:バングラデシュって、人口が1億人以上いて、人口密度が世界一みたいな。それで最貧国みたいな感じですよね。

吉本:そうです。なんせ人はどこに行ってもいます。

ロイ:うーん。

吉本:恐ろしいぐらいいます。もう、どこから出てきたんだというぐらいいます。普通にこういうところを歩いていても、田舎でも、やっぱり人とやぎと犬と牛は沢山いますから。その中でやっぱり人は多いですよね。すごく多いですね。

ロイ:そのバングラデシュの人たちに、カニの養殖のお仕事を提供されるというか。

上村潤氏(以下、上村):そうですね。スキームごと彼らに任せて、彼らに経営者になってもらおうというのを目標にしているんですね。やっぱり自分で経営しないと、なかなかお金って儲かりませんから、レイバーで雇うと、やっぱりひと月4,000タカぐらいで。

ロイ:4,000タカということは、6,000円、7,000円ぐらいですね。

吉本:そうですね。

ロイ:そうすると給料は上がらないですからね。

吉本:上がらないですね。彼らががんばることによって、それが3倍とか5倍になるということを彼らに経営者になってもらうしかないですよね。

ロイ:そうですよね。

バングラデシュのカニの養殖業のスキーム

吉本:彼らはお金がないものですから、そのお金を日本から何とかがんばって調達させていただいて、現地で池とかそういうものを借りて、それを彼らに貸すんですね。彼らにがんばってもらって、カニを作ってもらおうと。カニを作ってもらうといっても、もう今、水産も作る時代に入っていますから、良いものを作らないと消費者の方は納得していただけませんので。

ちゃんとジャパンクオリティを保って、作ってもらうということをしなければいけませんし、彼らも本当に生活が良くなるのであればがんばりますから、そういう成功事例を1つ、一刻も早く作りたいなとは思っています。

ロイ:だから、彼らがそのカニを上手く養殖することができたら、吉本さんのところで購入されて、それでしっかりお支払いしますよと。

吉本:そうです。そうです。

ロイ:そういうスキームなんですね。

吉本:そういうスキームですね。

ロイ:だから、きちんとがんばって養殖すれば給料も出るし、使われるんじゃなくてという、そういうことですよね。

吉本:そうです。ですから、脱皮をしたばかりの柔らかいカニを作ってもらおうと思うのですけど、ちゃんとすれば、きちっとすれば、今われわれが実験でやっているのは、80パーセント以上は脱皮しているんですよ。ベンガルの人が他でやっているのを見たら、50パーセントを切るんですね。もったいないですよね。30パーセントも。

ロイ:うーん、確かに、確かに。

吉本:ですから、きちっとやれば、いいものができますし。

ロイ:でも、何だか働かなそうですよね。

吉本:いや、働くんですよ。

ロイ:あっ、本当ですか?

吉本:働きます。

ロイ:彼らはちゃんと。

吉本:はい。働かせ方だと思います。

ロイ:なるほど、なるほど。

吉本:そこら辺はきちっとリーダーシップをとって。やればやるほど自分のものになるんだと。だから、日本人の僕が行って、日本人のためにやるのではなくて、彼らのためにやるというのを大前提じゃないと、彼らの生活改善はできないと思います。

ロイ:はい。そうですよね。

人々の生活と国土を守る仕事

吉本:いろんなことがあるんですけど、基本的に、そういう国の人たちなので、6年ぐらい前に最初にお伺いした時に「みんな盗っ人」だって紹介されたんですよ。

ロイ:盗っ人?

吉本:盗っ人。そんなわけないだろと思ったら、その通りでしたね(笑)。びっくりしましたけど。うちも昨年度は何トンぐらいいなくなりましたかね。10トンぐらいなくなりましたかね。カニが1年間で。

ロイ:はあ。

吉本:「どうしたんだよ?」って言ったら「いなくなったよ」って。「いや、お前が売っただろ」みたいな感じですよね(笑)。

ロイ:そういう人たちって、要するに働かないということじゃないですか、盗るってことは。そんなに。

吉本:ああ、そうです。そうです。

ロイ:そういう人たちをちゃんと働かせて。いい生活が与えられるようなシステムをスキームとして、提供され、それがさらに国土を守ることにも繋がるんですよね。

吉本:そうです。スキームの中でマングローブ植林とか、地球温暖化で水位が上がってきていますから、どんどん土地が流れていっているんですね。

ロイ:その川の、その辺の土地の話をちょっとお聞かせいただけますか? 

吉本:ガンジス川の支流になるのですが、下流になるのですけども、やっぱり非常に北のほうで、ネパールとかインドとかのほうで、雨量がすごいと川の流れもすごいわけですね。海面も温度で水位が上がってきているということで、昨日まで例えば、日本だと川の土手ですよね。日本も昔はよくあったんですけども、川が氾濫して土手が崩れて家が浸かったということがあったと思うんですけども。

ロイ:そうですね。鬼怒川とか。

吉本:ああいうような状態が常に続いているんですね。

ロイ:うーん。

吉本:ただ、日本みたいに急じゃないので、ジワジワですけども、どんどん流れていって、2020何年には国土の3分の1ぐらいが浸かってなくなるんじゃないかというような懸念もされているんですね。

ロイ:ああ、そうなんですか。

吉本:ですから、そういうことも含めて、日本の土木技術を持っていって、いわゆる昔の土手ですよね。土手のようなものを築いて、そこにマングローブを植林して、バングラデシュの国土も何とか守りたいなと。マングローブを植えることによって、地球環境にも非常に貢献できますし。

ロイ:でも、ただ植林するだけじゃダメなんですよね? たぶん。

吉本:そうです、そうです。ちゃんとビジネスに直結しなければいけませんので、復活した中で、カニの養殖ができる池を復活させて行こうと。

ロイ:普通に植林だけしちゃうと、たぶんジャングルとかも中国とかも、いろんな木材とかもどんどん伐られていくと思うんですよね。たぶん、クイックマネーというか、生活に困って、そういうのを伐って売っちゃうわけですよね。

吉本:そうです。だから、カニを(養殖)することによって、彼らはお金になりますから、土地を守るということにもなりますので、それを目の前で見たら絶対に伐らないですよ。

ロイ:なるほど。

失敗から学ぶ大切さ

吉本:彼らが、これ(マングローブ)を伐ったらお金になるより、これを伐らないで土地が守れて、カニをやったらお金が儲かるよということがわかれば、率先して同じような行動をとっていくはずなんですね。

ロイ:なるほど、なるほど。そうすることで彼らは儲けようとしているだけなんだけども、地球の役に立ってしまうという。そういうスキームなわけですね。

吉本:はい。そうです。そうです。

ロイ:いやあ、これ素晴らしいですよね。

上村:ただ知らないだけなんですよね。きっと。

ロイ:自分のこととか、生きていくのに必死ですからね。

吉本:そうですね。例えば、ひと月に4,000タカとかで働いているじゃないですか、30で割ると1日100何タカですよね。カニ一杯のほうが高いですからね。

ロイ:ああ。

吉本:それ、売りますわね。彼らにしてみたら。

ロイ:うん。うん。うん。

吉本:まあ、売られる僕のほうが悪いんですけども。ガードが甘かったといいますか(笑)。

上村:いやいやいやいや(笑)。

吉本:でも、基本的に普通に考えたらそうですよね。うち今、9エイカーと5エイカー持っているんですけど、9エイカーの中に、例えば7トンのカニを入れましたよってチェックをしていたつもりだったので、気がついたら1匹もいなくなったという。そんなこと怒っても仕方ないですからね。「ああ、失敗した」みたいな感じですよね。

ロイ:ああ(笑)。でも、そのぐらいの心意気じゃないとできないですよね。向こうでお仕事というのは。

吉本:でも、日本のことわざでもあるじゃないですか。「失敗は成功のもと」という。

ロイ:おお。

吉本:失敗だと思ったらだめだと思うんですね。勉強させていただいたと思いました。

ロイ:うーん。

吉本:でも、日本もそうじゃないんですかね。昔は。非常に江戸時代とか。食べるのに困った時は、そういう時代もあったと思うんですよね。

ロイ:かもしれないですね。

吉本:はい。まあ、一緒だと思うんですけどね。同じ人間なので。

<続きは近日公開>

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上達しない原因を治療する英語のお医者さん。 「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)がベストセラー。

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