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日本でのキャッシュレスへの潮流は不可避か?(全2記事)

2018.03.27

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キャッシュレス化の遅れは致命傷? 日本人が見落としがちな“決済のおもてなし”を考える

提供:グーグル合同会社

2018年2月16日、クラウド技術の進化が引き起こすその先の世界を、機械学習、VR / AR、IoTなどの領域で活躍する第一人者と議論するイベント「INEVITABLE ja night」が開催されました。第3回目のテーマは、「クラウドとモバイルが加速するキャッシュレス社会への不可避な流れ」です。プログラム「日本でのキャッシュレスへの潮流は不可避か?」には、ワンファイナンシャル・山内奏人氏とパラレルマーケター・エバンジェリストの小島英揮氏が登壇。急速に広がりつつある「キャッシュレス化」の波と関連するテクノロジー領域のトピックスについて議論しました。

キャッシュレス化の遅れに関する問題点

小島英揮 氏(以下、小島):ここからは、山内さんに質問形式で聞いていこうと思います。みなさんも「自分がこれを聞かれたらどう答えるだろう?」と思いながら、ぜひ聞いていただけたらと思います。

「キャッシュレス」、さきほど「便利」と仰っていましたが、キャッシュレス化が遅いと、正直なところどんなことが問題になるんでしょうか?

山内奏人 氏(以下、山内):いろいろな問題がありますね。規模の大きいところですと、マネーロンダリングの問題、税金をしっかり取れないという問題があります。

小島:トラックできないということですか? 把握できないところでお金が流通している。

山内:流通していくというのは常にありますよね。

小島:税金を取り損ねると、みんなにも課税がいくということですよね。

山内:そうですね。

小島:本当は取れるはずのものが取れていないから「増税します」という話になっちゃうので、ほとんどの善良な納税者にとっては(トラックできたほうが)よいということですね。

山内:そうです。もう少し個人にフォーカスすれば、現金だと、「極論、お金は取られたら終わりだよね?」という世界観になってしまっています。

小島:そうですよね。

山内:そういったことが問題で、その他、もう少し的確なところでいうと、グローバル的にどんどんキャッシュレスになっていて、それこそ国がぜんぜん違う通貨を発行している以上、キャッシュレスにしておいたほうが通貨を交換しやすいということがあります。

小島:特定通貨に依存しない経済のほうが……。

山内:そういった経済のほうに、今なってきています。日本の外でほぼそうなっていますが、日本だけが圧倒的に「キャッシュ、キャッシュ」と言っていて、外から来た人たちが困る、ということです。

グローバル化している社会の中で、現金を1つの国だけが扱っていると、その国はどうしても取り残されていってしまうということがどうしてもあるかなと。

決済のUXデザインでおもてなし

小島:これピンと来るところがあって、僕は外資経験が長いんですけど、例えば「本社のほうから誰か東京のほうに来ます」ということになって、みんな楽しそうに来るんですよね、「東京へ来たかったんだよ」といって。

来たことのない人には必ず「ちゃんと成田で日本円に換金してから来いよ」って言うんですけど、「わかった、わかった」って言うだけでみんなしないんですよ。なんでかといえば、日本以外の国で現金が必要なところってもうそんなないんですよね。その結果、だいたい「タクシーに乗って詰む」という悲しいことになって、「ヒデキ、助けてくれ!」「いやー、だから言ったのに。もう助けられないよ」ということになると。

なにが言いたいかというと、日本人相手は現金便利ということで通用するんですよ。ただ海外から来たときにはまったく通用していないという認識が必要だと思うんですよね。

山内:そうですね。

小島:これだけ人口減少で、GDPを上げようと思ったら、日本の人にお金を使ってもらうのではなく、海外の人に使ってもらわなければいけないはずなのに、そういうデザインがされていません。お客さんが変わっているのに、ペイメントが変わらないというのは不合理な感じがしますね。

山内:そうですね。

小島:そうですよね。八百屋さんで外国人が何かを買おうと思っても、カードが使えないとつらいですよね。

山内:そうですね。うちのユーザーさんは、そういうところで使ってくれています。

小島:意外と観光地に多いんじゃないですかね。外国人が来るところだとバイアスが大きいはずですから。

山内:はい。

小島:ですよね。日本に来始めている外国人の方は、今までの日本大好きという風変りな人ではなくて、マジョリティの人だと思っているんですよね。だからシンガポールに行くのか、タイに行くのか、クアラルンプールに行くのか、という選択肢の中の1つにたまたま東京を選んでいると思うんです。

そこで体験が悪いと「このままだと『意外に日本っておもてなしイマイチだ』ってことになって、リピーターにならないんじゃないか?」という懸念が僕の中にあります。もしインバウンドビジネス大きくしようと思ったら、キャッシュレス対応。それは買い物もそうですよね。せっかくお土産を買おうと思ったのにクレジットカードが使えないのは致命傷かなと思います。

山内:浅草寺にお土産屋さんがあるじゃないですか。「どれぐらいクレカが使えるんだろうな?」というのがわからないですよね。日本人も買わないじゃないですか、あんなところ。あんなところって言っちゃいけない。ごめんなさい(笑)。

小島:僕はあんまり買ったことないですけれども、あれはもう完全に外国人に向いているのに、もし現金だけだったらつらいんじゃないかなって感じがしますよね。もしインバウンドのビジネスを取り込もうと思えば、キャッシュレス化が遅いのは非常に問題じゃないかなと思いますね。

そのキャッシュレス化を実現するテクノロジー、例えば今日お話しいただく「ONEPAY」というのは、キャッシュレス化できないお店の方が使うとよいテクノロジーですよね。

「コンペティターは誰か」という問い

小島:おそらく僕の理解ではこういう感じなのかなというのがあります。課題というのは、「キャッシュレス、クレカ対応したいけど、いろいろと手間がかかるよね」というところ。例えばVISAなどと加盟店契約しなきゃいけないといったことですね。

山内:そうですね。

小島:そのニーズに応えようとしたときにクラウドや決済プラットフォームを使っている。こんなイメージでいいですか?

山内:まさにそうで、UXの話しかしてないんですけど、うちはUXにフォーカスをしたチームづくりをしています。加盟店さん、物を売る方々の体験というのをどこまで上げられるかというところにフォーカスしているんですね。

決済の部分というか、本当に裏側の部分と、あとクラウドの部分というのはそのまま任せているという感じですね。ですのでうちはUXにフォーカスをしています。そうすると開発スピードが上がって、ウィークリーでアップデートがしやすくなるんですよね。

本当に構想1週間です。このプロダクトも構想1週間で、開発1ヶ月で、1ヶ月もかかってないですけど、それぐらいでリリースしたというものです。

小島:これちなみに、聞くのも野暮なんですけど、もし決済プラットフォームがなかったり、サーバ調達からいきましょうという話になると、構想1週間はどれぐらい開発にかかる感じですか?

山内:おそらく構想も2年ほどかかって、開発で3年ほどかかると思いますよ。

小島:そうかそうか。実現方法の構想にかかる?

山内:そうですね。

小島:この構想というのは、課題の解決方法は1週間だけど、もしこれにテクノロジースタックがなかったら、じゃあどうやってセキュアなネットワークを担保するのかなど、そもそも……。

山内:全部やると、本当、銀行を作るぐらい大変かもしれないですね。

小島:監査をどうやって受けようかなど。

山内:そうです。そこまで。

小島:だから、そういうところから完全に切り離して、顧客ニーズに向き合えるということなんですよね。

山内:はい。

小島:ちなみに聞いていいかどうかわからないんですけど、今、開発チームで、いわゆるコードを書く人とデザインをやる人の比率はどんな感じですか?

山内:うちのメンバーは全員コードが書けて、デザインはそのうちの1人がフォーカスして作っています。

小島:なにかUXにフォーカスしてやっていらっしゃるみたいな?

山内:そうですね。

小島:もう1つ意地悪な質問して大丈夫ですか? 「東京の圧倒的なGDPの現金流通をインターセプトするといいビジネスなりそうだな」というのはわかりました。なにか僕も作れそうなんですよ。クラウドの決済プラットフォームでUXを作ったら、僕はコンペティターになりえますかね?

山内:正直に言うと、みなさん作れると思います。「ぜひ作ってください!」というところなんですけど。コンペティターだとはあんまり思ってなくて。コンペティターは現金ですね。

小島:だから同じレイヤーにサービサーがいるのは、実は、マーケットを広げる意味ですごくよい。

山内:すごくいいので、現金とずっと戦っているので、別に同じフィールドで戦っている人たちはもう仲間で、「みんなでキャッシュレスにしていこうぜ!」というところですね。

小島:なるほどね。今の話を聞いて自分が某クラウドベンダーにいたときの話をちょっと思い出しました。6〜7年前ですよ。クラウドが日本に出始めた頃に、いろいろな人に「コンペティターは誰ですか?」とよく聞かれたんです。

僕は同じ答えをしていて、「いや、コンペはオンプレだ」「オンプレにこだわる人がいるのが一番の問題であって、クラウドに来たらもういくらでも戦える」「だからそっちの昔の流れとかオールドエコノミーのほうがけっこう大変なんだ」という話をしていました。それと同じような構図ですよね。

山内:そうですね。

小島:山内さん、みなさん作れるとおっしゃってたので、ぜひトライをいただければと思います。

仮想通貨との今後の関わりはあるのか

小島:それと、これはあまり話したくなかったんですけど(笑)、仮想通貨を避けて通ると、「俺、(仮想通貨の話が)聞きたかったのに」という人もいるんじゃないかなと思って、一応用意してきました。ちなみに「仮想通貨を持っているよ」という方、どれぐらいいらっしゃいます?

(会場挙手)

小島:おお、けっこういますね。「儲かってるよ」って方?

(会場笑)

小島:「儲かったことがあるよ」って方?

(会場笑)

小島:今の質問はおもしろくて、私の考えですと、決済に使うには価値の増減が激しすぎるんじゃないかなと思っているんですね。これはどう見ます?

山内:いや、まさにそうですね。というのは、決済というのはやはり時間がかかるんですよね。本当にお金、とくにビットコインで決済するときって、受け手側もビットコインだったらまだいいんですけど、受け手側は日本円でやりたいというときに、絶対そこの……。

小島:そうかそうか。ビットコイン同士だったら変動してもその間は同じだからぜんぜんいいと。

山内:別にいいんですけど、ビットコインで決済されて日本円で受け取りたいというときは、そこでのレートが「2分前と今でぜんぜん違う」というところが難しいです。本当に変動幅があると違う通貨で受け取るということはあまり現実的ではないですよね。

小島:なるほどね。でも、先ほど言ったように、その仮想通貨内で決済するならありなんじゃないかということですかね?

山内:ビットコインは僕はあまりないと思っています。トランザクションが膨大になってしまうと手数料もかかるので、あまりないかなというのが正直なところですね。

ただ、ビットコインキャッシュやライトコインといった規模やしっかりできるシステムですよね。あまり規模が大きくないところでは、スピード感をもって手数料も低く決済できるところがあるので、まあ、そうかなと。 

あとはビットコインの手数料は一定なので、金額によっては、数億円規模の大きな決済なら、ビットコインは非常におすすめです。

小島:なるほど。大口だったらいいという感じですよね。

山内:はい。

小島:仮想通貨を取り巻く動きは、現在2種類あると思っております。これは日経さんのメルカリさんの記事ですが、「仮想通貨で決済」「仮想通貨で払えるようにしますよ」というのはあるとのことです。

一方で、このあとお話ししますけど、ストライプ(Stripe)のほうは、決済手段として実はビットコインをサポートしてたんですけれども、やめるという話をしてました。おそらくレンジや使い勝手のところで、同じように貨幣として使えるわけではなさそうだというのが、分かれているところですよね。

山内:そうですね。おそらくメルカリさんは「仮想通貨決済」と言ってるので、ビットコイン決済で……と言ってるわけではない。

小島:なるほどなるほど。

山内:内容はなにも耳に入ってこないのでわかりませんが、おそらくビットコイン単体だけでの決済はしないと僕は思っています。ストライプさんがビットコイン決済を中止されたのは、幅が激しくなってきているところとかかなと思いました。

小島:あとは決済が完了するまでの時間でしょうね。

山内:そうですね。時間がかかってしまうところで、ストライプさんの思うUXを提供し続けることができなかった、というのは実際あるのかなと。

小島:だから「目的によってどの仮想通貨を選ぶか」というのがありますよね。きっとね。

山内:そうですね。

小島:どうしても「ビットコイン=仮想通貨」となっていますが、例えばリップルやイーサリアム、特性で選ぶと向いているものもあるかもしれない。

山内:はい。それはそうだと思います。

小島:なるほどね。

山内:ちなみにリップルが非常に良いと思うのは、彼らは「中央集権がある上での非中央集権」ということを言っているところですね。

小島:そうですよね。リップルはいわゆるブロックチェーン100パーセントの世界とは違って、中央集権的に管理する部分がハイブリッドで入っている感じですよね。

山内:手数料の部分、スピードの部分というのをある程度、中央集権的な役割があると承認しやすいので、非常にスピーディに決済できるところはもちろんあると思います。

小島:なのでぜひ、会場の方はもうご存じかもしれませんが、「ビットコイン=ブロックチェーン技術」ではないということです。ブロックチェーンを使っているけど、ビットコインの実装の仕方とほかの実装の仕方はぜんぜん違うし、それによって「向き不向きがあるよ」ということですよね。

ちなみに、僕からすると変動幅が多いので、今は貨幣、決済というよりはみんな資産として持っているので、今、金(きん)で買い物してる人が少ないのと同じように、なかなか決済は難しいと思います。

一方で、資産のバックボーンとして、「ビットコインもあるんだけど現金もある」という組み合わせで払えるといいかもしれないですよね。

山内:そうですね。まさにそれは、そういうところはあるんじゃないかなと。

小島:なので、まだまだ支払いのベースとしては可能性があるということですよね。

山内:はい。

テクノロジーと決済の歩む未来

小島:あとテクノロジー系の話もしたいので、最後にお聞きしたいんですけれども、AI、マシンラーニング、ディープラーニングなどありますけど、これと決済の可能性ですね。いろいろあるかなと思いますが、例えば「ONEPAY」でマシンラーニングやディープラーニングを使おうと思ったら、なにか考えていること、みなさんにお話しできるレベルであったりしますか?

山内:これはめちゃくちゃ話したかったんですけど、いろいろなことを考えています。簡単なところでいうと、うちのなかでもある程度「不正利用」があがってくるので、それをどれだけ防げるかという不正検知ですね。

小島:不正パターンを機械のほうに学習させて見つけるみたいな。

山内:そうですね。あとはもちろんトランザクションレンディングで、うちのユーザーさんの中で「一定の売上金が常に毎月ある」みたいなお客さんに対しては貸金をすることができたり、それをAIが判定したりですね。

小島:じゃあ「ONEPAY」上の取引を見て、「ここは安定してる」「信用ある」ということになると、それが与信枠になるというイメージ?

山内:そうですね。はい。

あとこれは夢のような話で、常に僕が面接でもずっと言っていることで、例えばうちのプロダクトが東京の流通の80パーセントぐらいを占めるようになったらやりたいことがあるんですね。いつ誰がどこでなにを買ったかというデータをひたすらためて、ダイナミックプライシングをリアルなものにも適用させることを考えています。

小島:さっきの八百屋みたいなやつ?

山内:八百屋みたいなやつで、例えばレタスの値段は決まっているけど、確実に需要と供給でしっかりプライシングできているとは思っていないはずです。なので、高い値段で買いすぎてしまったり、逆に安く買いすぎて農家の方が収益化できていなかったりという問題があるので、AIと決済の組み合わせで提供できるところはあるのかなと。

小島:なるほどね。取引量が多くなればマクロとしての需給にもなにかうまく使えるんじゃないかということですね。

山内:そうですね。というのを考えています。

小島:なるほどね。8割を取る勝算は?

山内:正直まだまだですね(笑)。

小島:でも膨大なマーケットですよね。夢がある話だし。もう1つおもしろいのは、その8割のマーケットを取ったとしても、「AIを使えばそれができちゃうよ」「人海戦術じゃないよ」ということを言っているところですね。

山内:そうですね。はい。

小島:トランザクションやデータを持っている人は、それをマネタイズしたり、新しいサービスに転化できたりする可能性があるかもしれない。僕も今サポートしてる会社の1つがディープラーニングをやっているところでして、お客さんにはじめにお願いするのは「データがありますか?」なんです。データがないとディープラーニングしようがないので。

山内:確かに。

小島:みなさんデータを持つ前にいろいろ言ってはくるんですけど、まず「データを持ってますか?」なんです。逆にトランザクションを持っている人はこういうビジネスしやすいと思いますし、決済なんかトランザクションの嵐なのでよさそうですよね。

小島:そうですね。

小島:相性は良さそうですよね。ありがとうございます。

キャッシュレスの世界をみんなで作っていきたい

小島:こうして山内さんにいろいろ教えてもらいながら、日本に来るキャッシュレスの流れ、仮想通貨のテクノロジー、AIのテクノロジーと決済の関係を整理してきました。せっかく山内さんがいらっしゃるので、会場から1つ2つぐらいご質問があればぜひ受けたいなと思っています。

ご質問あったりしますでしょうか? 会場でもしご質問ある方あれば、今マイクがまいりますので。まずは手がなかなか挙がりにくいという。

山内:挙がってますね。

小島:あ、挙がってますか?

質問者1:貴重なお話ありがとうございました。1点おうかがいしたんですけれども、現金との対決になるというところで、日本はまだなかなか金融機関が強くて、結局、決済のプラットフォームを作ったところで、最終的なお金が入るところは銀行の口座であったり、あと為替ってけっこう銀行が独占的に権限を握ってる部分があるんですけれども。

そのへんの既存の金融機関とのリレーションシップづくりだったりパートナーシップづくり対して、なにかお考えってお持ちでしょうか?

山内:もちろんそれはあってですね。法律の部分のことをお話しすると、為替、資金移動に関しては資金移動業という法律があって、あとは前払式支払手段、電子マネーの送金は比較的認められていて、「銀行でなくてもできるよ」というところがあります。

銀行でないとできないのは、基本的に給与を振り込まれる口座です。もちろんそういうところは積極的に組んでいかないといけないな、と思っています。

正直、現金まだまだ、いらないとはいえ……例えば今のところうちのサービスでも、最終的にうちの売上金がどこにいくのかと言えば、銀行口座へ行って、銀行で引き出してもらうんですよね。なので最終的なライバルが現金になるとはいえ、まだまだ現金は日本人が生きていく上で必要なものではあるんですよ。

ATMのネットワークさんとお話しさせていただいていたりもします。あとはこれから銀行経営の方々と一緒にやるプロダクトというのは、実は準備していたりします。

小島:あれですよね。0-1ではなく、ポートフォリオを変えるというイメージですよね。

山内:そうですね。

小島:デジタルで流通する量を変えると。そこをもし銀行さん今までやってくれてたらこんなことならないですけど、やってくれていないので、まぁやる気がないんじゃないかということでこのニーズを取りにいってるんじゃないかなと思います。

あともう1つぐらいあればぜひお受けしたいんですけど。あ、いましたね。後ろの方いきましょうか。

質問者2:本日はありがとうございました。お聞きしたいのは、もし買収の話が来たとしたら。

小島:すごく生臭くなりました(笑)。

質問者2:(笑)。まったく受けないのか、もしくは「こういう条件だったらまぁ受けてもいいかなぁ」というのがあれば、教えてください。

(会場笑)

山内:僕らはキャッシュレスの世の中を作っていきたいと考えています。東京や日本の中で。もちろん自分たちでできるだけやっていきたいというのはありますし、例えば「この会社に買収された」「この会社と組んで、この会社のプラットフォームの上に乗ったほうが圧倒的にうちのプロダクトとして伸びるだろうな」という判断をした場合は、もちろん受けることはあるかなと思います。

ただ、そういう事業としてのメリットというか、「この事業が本当にどうやったら伸ばせるか」というところ以外で、本当に金額だけで判断することはまったくないです。

小島:イグジットがゴールではなく、「やりたいのはキャッシュレスだ」と。その近道になる買収であれば、「続きは懇親会でお話しください」という感じなので、ぜひ来ていただければと思います。

先ほどもう1つご質問いただいておりましたが、お時間が来てしまっているので、このあと懇親会もありますので、ぜひそちらのほうでいただければと思います。

ということで、16歳の若きCEO、山内さんにいろいろ教えてもらいました。みなさん、山内さんに拍手をお願いします。

山内:ありがとうございます。

(会場拍手)

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