2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
リンクをコピー
記事をブックマーク
質問者1:社長の就任期間や、ご自身のリーダーシップ。これから先、どういくか。
峰岸真澄氏(以下、峰岸):上場企業や株式会社が全部そうだと思うんですけど、基本、取締役は株主総会で決まりますよね。そのなかで、社長の候補は、企業のなかで出していけるわけですよね。
一般論として、企業の構造としては、CEOが次のCEOを考えて、推薦を取締役会にかけていきます。そのCEOが取締役会に、次のCEO候補をはかっていく時に、よほどのことがないかぎり、もめることはあんまりないですよね。
派閥争いだったりとか、よほど業績が不振になっているとか、そういうことでもないかぎりは、ほとんど提案は受け入れられてしまう構造になっていると思うんですね。そういう意味で言うと、一般論としてCEOを引くタイミングは、CEO自身でしか決めれないというふうに思うんですね。
リクルートグループは、さっき言ったように、進化、変化していかなきゃいけないので、企業文化として大事にしていることは新陳代謝だと思います。やはりCEOが変わっていく時には、ここが変われば徐々に必ず執行のキーマンとなっていく人たちは、卒業していくわけですよね。
なので、この新陳代謝がCEOが決めきれるかどうかって、大きな組織にとってはすごく大事です。それが「俺がいなきゃ」とかってずっと思っていると、その人に進言する人って誰もいないので(笑)。進言する人いませんから、とても難しい状況に陥ると思いますね。いつまでやるかは、なかなかお話しできませんけど、リクルートグループは新陳代謝をすごく大事にしている企業だと思っています。
質問者1:ありがとうございました。
質問者2:すばらしいお話ありがとうございました。人や企業文化を中心としたマネジメントで、ご質問させてください。
峰岸さんに変わられて、今、M&AやIndeedを中心に、海外の売上が3パーセントから非常に上がってきました。売上の比率や、日本人でない人材の比率が非常に上がってきたと思います。
そのなかで、リクルート社として、グローバルな人材のマネジメントや企業文化において、共通化している部分と分けている部分をそれぞれを教えてください。また、リーダーシップやチーム、経営陣において、ノンジャパニーズの登用をどう行うかを教えてください。
峰岸:ありがとうございました。基本的に海外展開はM&Aでやっています。M&Aといっても2種類あって、比較的スタートアップのような企業を100パーセント買収するパターンと、IPOにいくか、どこかの大きな組織にイグジットする直前のところ。あるいは、TOBという、すでにできあがっている企業を買収して、展開していっています。
グロスに効いてくるのは、IPO寸前やイグジットをする。あるいは、もうすでに上場している企業ですから、基本的にはそこのマネジメントチームにマネジメントをやっていただく方針です。リクルートからマネジメントチームにディレクションしていくチェアマンを送るんですけども。
なぜチェアマンを送って、そのチェアマンがマネジメントできるか。先ほどお話したように、インターネットの我々の対象とする領域では、わりと売上がすごくでかいですし、そこは、マネタイズする力ってけっこうあるんですよね。これは日本でも海外でも、「マネタイズする力、変わんねーな」みたいな感じに思うんですね。
峰岸:それと人材派遣においても、営業利益率を上げていく力は、日本でも海外でも「変わんないな」というのはあります。結局、その買った会社の能力を上げる力があるか・ないかがポイントなんですよね。
マネタイズする力もないのに買収しても、その会社をよくできないですし、収益力を上げる力がないのに買収しても、収益力が上がらないということです。その腕を持っている人間がちらほらいて、その人間を送って、その人間が買った会社のマネジメントチームをうまく運営していくかが、我々のポイントになっています。なので、なにか統一的な人事制度をぶち込むとか、インストールするとか、そういうのは一切やってないです。買った会社そのままで、その買った会社の文化も(大事にします)。
我々、実はダイエーさんの傘下に入っていまして、ある種、傘下入りした、買われた立場の会社でもあって。あの時、すごくインディペンデントな経営をさせていただいたおかげで、先ほど言ったように、リクルートが過去に無借金に持ってきたのもあります。
いい企業を買うんであれば、そのいい企業の文化は絶対残して、そのいい企業のマネジメントチームは絶対残して、リテンションで、やっていただくしかないと思っています。ただ、そこの企業をもっとよくするために私たちができることは、「提供できる人を送っていく」と言うと、結果的にパフォーマンスが上がればリスペクトされていくと、そういう考え方で臨んでおりますので、基本、インディペンデントな経営をしています。
小野裕史氏(以下、小野):2つ目の、ボードメンバーに海外の人を入れるかという話も、なにかありましたら。ボードメンバーに外国人も入れるかどうかと、そういった趣旨の質問もありましたよね?
質問者2:はい。
峰岸:そうですね。マネジメントチームとか、ボードを含めて、外国人が入っていくというのは、もちろんこれからあると思いますし。今回も、こないだアナウンスしましたけど、常務クラスに1人ジョインしましたし。これからもどんどん適材適所で、そういう機会があるとは思います。
質問者2:ありがとうございます。
質問者3:大変ためになるお話ありがとうございます。ぜひお聞きしたいのが、戦略じゃなくて人に懸けるというお話された時に、おそらく峰岸さんも、チームで経営されるみたいな考え方でやってらっしゃると思うんですけども。
具体的に峰岸さんの周りは、どんなチームをつくっていくのか。ダイレクトレポートでコミュニケーション取れる人間って限られてくると思うので、そのなかで峰岸さんがご自分の強みを活かした観点で、どんなチームを経営チームに持っていこうと思われてやられているのか、もしあればよろしくお願いいたします。
峰岸:なかなか言いづらいなあ(笑)。基本的には事業で試行錯誤しながらやっていけるというのが、アントレプレナーシップをそのまま維持できていけるポイントだと思うんで。事業でやはりパフォーマンス出していける人間こそが、この組織を引っ張っていけるというふうには思いますね。
そこに加えてやはり専門性。グローバル展開していきますと、いろんな部分で、ファイナンスなどの本社機能はより専門性が高まって、それが高い方々が増えていくかもしれません。ただ、事業でパフォーマンスを出した人が、一番の主軸になるべきだと思っているので、そういうバランスでチーム編成をしているということですね。
それと海外展開は、先ほど送ったチェアマンがトップですので、必ず、例えば私が、海外の場合はレポートラインが明確なので、レイヤーを超えてなにかダイレクトにコミュニケーションすることは、絶対しないようにしてます。海外の場合はトップを通じて全部、このトップたちと私だけで話をしていってはいます。
小野:ありがとうございます。他に……。
(会場挙手)
小野:はい、手が挙がりました。
峰岸:難しい話がいっぱい(笑)。
小野:(笑)。
質問者4:お話ありがとうございます。さっきの戦略ではなく人に賭けるというところは、「本当すばらしいな」と思ってうかがったのですけども。持株会社がというか、分社化をした時に、そこらへんの人の採用のしやすさというのを、どう分析されて、今どうお考えかをうかがいたいと思います。
というのは、1つの箱に入っていれば、住宅や人材派遣に行くかもしれないし、すごく成長著しいセクシーなところに行くかもしれない、というところで人が採れたと思うんですけれども。
今度は分けると、そのセクシーなところには人がいっぱい集まるけれども、安定している人材派遣とかには人が集まりにくいとか、教えていただければと思います。
峰岸:採用が一番難しいんですね。今でも、リクルートグループのなかで採用競合になっちゃったりとかして(笑)、大変課題も多いんですけども。
一方では、その分野に「HRの仕事をしたい」とかという人もいるんですね。あとは、「不動産に携わってみたい」というような人もいるんで。分社化単位で、共通項は7~8割と多いんですけども、2~3割が今までと違った人がいるようなところは、いい面ではあります。
ただ一方で、リクルートグループという、ブランドというか、そういうイメージがあるんで、「そこで働きたい」という方々もいます。そういう方々に対しては、少し課題があると思っています。
リクルートグループ内で、「キャリアウェブ」という転職制度というのがあるんですね。そもそも昔からあるんですけど、それは生きているんですね。なので、昔は本当に事業部間異動だけだったのですけど、分社化後は転職異動になってしまうんですが(笑)。
グループ間の転職制度を担保することによって、リクルートなので機能していまして。何年か後には別の会社にも行けるとか、ということはあります。そういう担保の仕方はしています。
質問者4:ありがとうございます。
小野:もう少し時間がありますが、「我こそは」という方いらっしゃいますでしょうか? なかなか質問するほうも、緊張する場かもしれませんけれども。大丈夫でしょうか?
(会場挙手)
質問者5:僕は25歳以下に、今、60社、70社ぐらい投資しているんですけど。リクルートはやはり人材として、すばらしいと思っているんですが。
今、僕は若くて優秀な人はみんな起業すると正直思っていて、今の新卒で入ってくるようなリクルートの人たちが、リクルートで本当に活躍して未来をつくっていくのが、感覚として(どう)思っているかと。あとは、若い人をどうやって登用していくか、ぜひ教えていただきたいです。
峰岸:ありがとうございます。今、本当に起業が簡単になりましたよね。バーが下がりましたし、成功確率も(上がりました)。成功するポテンシャルのある人が成功する確率が高くなるということの最適化も、だんだんできてきていますよね。そういう意味で、本当に真のアントレプレナーが、こういう大きな組織に入って、学んで、出るみたいなことというのが、だんだん通用しなくなってきています。
私たちの本当に採りたい人の採用競合って、やはり起業なんですよね。あるいはスタートアップですね。メジャーなスタートアップ企業さんが一番の、本当に採りたい人の採用競合になっているので。そこは本当にテーマかなと思っていて。
例えば、採用してもどうせ何年かで辞めちゃう人間もいるんで。辞めて、辞めた人間の企業に出資したり、辞めて失敗して、例えば「もう1回修行させてくれ」って戻ってきたりとか。もはや人の入り繰りというのは、本当に何の垣根もないようなかたちにしていく、というのが一番いいかなと思っていて。
こういう場で出たり入ったり、いろんな人が試したり、チャレンジしたり、私たちは私たちのサービス、産業の効率化にコミットする。リクルートの場で事業開発して、そのままでっかいかたちで展開して、リスクも、起業するよりはリスク低いかたちで、大きな事業展開したければこの場でやってもいいし。
独立したいんだったら、リクルート以外の資本でやりたいんだったら、それはそれでやればいいし。リクルートともなんかやりながら、出資して、独立して、なんかシナジーつくりたいんだったらそういうやり方もあります。
いろんなオプションのなかで、個人が最適と思える事業の開発のパートナーになっていければいいかな、というふうには思っていますかね。
質問者5:ぜひちょっと千葉(功太郎)さんに50億円ぐらい預けて、リクルート出資者に数千万ずつ、ガンガン投資してほしいと。
峰岸:はいはい(笑)。
(会場笑)
小野:はい、ありがとうございます。
峰岸:ありがとうございました。
小野:ちょうどお時間になってきたところで、せっかくたくさんスタートアップ、リクルートさんのようになりたい、もしくは、リクルートさんと協業したい、買ってもらいたいという、そういったスタートアップの若手もいると思います。最後にそういった若手のスタートアップに1つ、メッセージというか檄を一言いただいて、締めさせていただければと思いますが。
峰岸:ありがとうございます(笑)。本当にピッチも大変すばらしい方々が多かったのですけど、どのレベルを目指すかというのがすごい大事だと思っていまして。
でも、そういう意味で言うと、5年前、IVSさんにうかがって。その時とのピッチのレベルとはずいぶん違うなというのはありましたし。この日本のなかの日本人から、世界で勝てるサービスができるような兆しもあると思いますので、ぜひ世界にチャレンジしていただきたいと思っています。以上です。ありがとうございました。
小野:ありがとうございました。
峰岸:すいませんでした。
小野:それでは、最後に大きな拍手でお送りください。ありがとうございました。
峰岸:ありがとうございました。
(会場拍手)
2024.12.10
メールのラリー回数でわかる「評価されない人」の特徴 職場での評価を下げる行動5選
2024.12.09
10点満点中7点の部下に言うべきこと 部下を育成できない上司の特徴トップ5
2024.12.09
国内の有名ホテルでは、マグロ丼がなんと1杯「24,000円」 「良いものをより安く」を追いすぎた日本にとって値上げが重要な理由
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.12.10
職場であえて「不機嫌」を出したほうがいいタイプ NOと言えない人のための人間関係をラクにするヒント
2024.12.12
会議で発言しやすくなる「心理的安全性」を高めるには ファシリテーションがうまい人の3つの条件
2024.12.06
嫌いな相手の行動が気になって仕方ない… 臨床心理士が教える、人間関係のストレスを軽くする知恵
PR | 2024.11.26
なぜ電話営業はなくならない?その要因は「属人化」 通話内容をデータ化するZoomのクラウドサービス活用術
2024.12.11
大企業への転職前に感じた、「なんか違うかも」の違和感の正体 「親が喜ぶ」「モテそう」ではない、自分の判断基準を持つカギ
PR | 2024.11.22
「闇雲なAI導入」から脱却せよ Zoom・パーソル・THE GUILD幹部が語る、従業員と顧客体験を高めるAI戦略の要諦