東村アキコの漫画ポーズ集を発売

司会者:2017年11月9日に『東村アキコ完全プロデュース 超速!! 漫画ポーズ集』を発表し、13日には人気漫画である『海月姫』の最終巻が刊行されました。本日は『漫画ポーズ集』について、編集チームが説明します。

担当者A:私が今回担当させていただいた企画について、ご説明いたします。どうぞよろしくおねがいいたします。

こちらの『東村アキコ完全プロデュース 超速!! 漫画ポーズ集』ですが、全漫画家の卵や、漫画家を目指している人のために人気漫画家・東村アキコが立ち上がった企画であります。

その目的は、とにかく速く、楽しく漫画を書いてほしい。数多くの連載を抱えて、筆が速いことで知られる東村アキコさんが漫画家の卵の大きな悩みに答えるべく、今回の本を発売いたしました。

その漫画家の抱える問題というのが(スライドを指して)こちらになります。「どうして漫画を描くのが楽しくなくて、苦しくなってしまうのか」。その理由は、絵を描く際のあるポイントであると、東村さんは分析しています。

それがこちらです。聞き慣れない言葉かもしれませんが、「『ロボット設計図メソッド』にハマってしまっているから」。

ロボット設計図メソッドとはなにか

担当者A:それでは、もうひとつ。「ロボット設計図メソッドとはなにか?」ということですね。絵を描く際によくやってしまう、陥りがちなメソッドのことです。

こういった、人体はまず箱形で表現しまして、そのあとに肉付けをしていく。これがロボット設計図メソッドです。

これの弊害というのは、ズバリこういったことになります。「絵が固くなる」。これは東村さんのアシスタントさんの絵なのですが、確かに絵も線も輪郭も固くなってしまっています。

この課程を称して、東村さんはこう言っています。「なぜ、せっかく美味しそうに作ったエビフライを、衣を剥がしてエビに戻すようなことをするの」。この疑問に答えようとして、今回の企画をはじめました。

ということで、「上手いけど時間がかかって固い絵よりも、下手でも速く描けてのびやかな絵を目指そう!」というのが、この本に込められた東村さんのメッセージであります。

そこで「どうして速く描かなくてはいけないのか?」ということが疑問に思われるかもしれません。これに関する答えはこちらです。「速く描かなくちゃ仕事になりません」。

身も蓋もない話なんですけれども、プロになった後は結果がすべてですし、漫画家の卵の方にとっても、大切なことではあります。

というのも、たくさん描かなくちゃ絵のストーリーも上手くならない。とにかくたくさん描いてほしい、というのが、東村さんの、この思いです。

ポーズ集を東村アキコが出した理由

担当者A:では、「どうしたら速く描けるの?」という疑問に関して、今回この本が答えを提供しようと思っています。ここで、東村アキコメソッドというのは登場いたします。

この本を東村さんが出そうと思った理由がありまして。

「1:ロボット設計図より写真を見て描いたほうが速い」「2:でも、いままでのポーズ集は使いにくい」「3:単に私が欲しかった」「4:ポロッとその話を講談社の人に言ったら、本当に出しましょう」と。ということで、まさかの東村アキコ持ち込み企画になっています。

それでは、先ほどの東村アキコメソッドをざっくり説明させていただきます。

この中で紹介されておりますが、まずは先ほどの「設計図方式からの脱却」。

そして次が、「見えない骨格ではなく、見える輪郭で描く」と。これは、イラストというか、東村さんが下絵もなく一発でペンで描いた絵です。輪郭をとらえましょうということですね。

もうひとつはこちら。「写真トレースおおいにけっこう。やっちまいな」と言ってるんですけれども、写真のトレースをしていくことで輪郭をとらえることが上手くなり、これが絵の上達に一番速い、というのが東村メソッドの3つ目です。

私の手の内、全部バラしますわ

担当者A:そしてラストが、「せめてキャラは楽しんで描いてほしい」。

漫画制作においてストーリー、キャラクターデザイン、セリフを考える、下絵、コンテですとか、いろんな作業があるんですけれども。

少なくとも、その中で下絵を描く作業でもっと速く描けるようになってほしい。そうすれば、他の楽しい作業にもっと集中できるから。ということが、東村メソッドの結論になります。

そして、そんなメソッドと今すぐ使えるポーズ集がたくさんつまった本が、この本になっています。

東村さんがこういうふうに本の中で言っています。

「漫画家生活約20年。もう折り返したから私の手の内全部バラしますわ」。ということで、東村アキコの絵を描くことのすべてが入っている本がこちらの本になっております。

本日は東村さんはいらっしゃらなかったんですけれども、ここからは東村さんの動画で、本の使い方をご紹介します。よろしくお願いします。

東村アキコが動画でメッセージ

東村アキコ 氏(以下、東村):みなさんこんにちは。東村アキコです。すみません今日は私ちょっと締め切りが終わらなくて、会場のほうに行けなかったんですけども、ちょっと今仕事場から、このポーズ集を出した経緯とかをご説明させていただきたいと思います。

今回この講談社さんから、『東村アキコ完全プロデュース超速!! 漫画ポーズ集』という本を出させていただきました。

私、前からずっと夢だったんですけれども、漫画家になったらポーズ集を自分で出したいなとずーっと思っていて。なぜかというと、今まであったポーズ集が、やっぱり漫画作りには物足りなかったり、すごく使いにくかったりしたんですね。

うちはアシスタントさんもいっぱいいるんですけれども、アシスタントさんもみんな新人漫画家だったり、漫画家の卵だったり、あとはまだ漫画家になっていない漫画志望者だったりするんですけど。

みんな、今までのポーズ集は「使いにくい使いにくい」って言っていて、なので私が完全にプロデュースして出しました。

この本の中は写真のポーズ集なんですけれど、全部のポーズで、私がこういうふうに、「男の人はこうやって手を上げて」とか「女の人はこうやって」とか言って。

全部撮影に立ち会って、全部私がつけました。ヘアメイクまでして、衣装も私が家から持ってきたやつでやっています。