アスピリンと献血の関係

ハンク・グリーン氏:献血は人を助ける素晴らしい方法であり、あなたが比較的健康であれば、簡単に行うことができます。もちろん、処方薬を服用していたり健康状態によっては献血ができない場合もあります。

ところが基本的な店頭の薬でさえ、献血ができなくなる要因になり得ることがあります。例えば、最近アスピリンを飲んだ人は血小板を寄付することができません。

ただ頭痛のために服用したとしても、アスピリンは血小板を含めて体中の他の部分にも影響を与えます。血小板は怪我をした時に血を止める役割を果たします。他のタンパク質と一緒にそれらは塊状に結合され、かさぶたが作られます。

血小板数が少ないと、重傷でなくても深刻な出血の危険にさらされます。それで献血が始まりました。

残念ながら、アスピリンを服用してしまうと血小板が正常に機能しなくなるため、献血から遠ざかってしまう原因となってしまうでしょう。

アスピリンは、炭素や酸素および水素からなる複雑な分子です。

それは痛みの緩和や、頻発する脳卒中と心臓発作のリスクがある患者に使用されています。人々は1890年代から使用してきましたが、1970年代までその効果は理解されていませんでした。

この薬はCOX-1と呼ばれる酵素を遮断します。通常、これは炎症や痛みを引き起こす化合物であるプロスタグランジンの生成を減少させます。これらの化合物をブロックすることが頭痛を和らげる助けになります。

しかし、同時にアスピリンはトロンボキサンを阻害します。トロンボキサンは、血管を収縮させ血小板を補充することによって血栓やかさぶたを作り出すの機能を持ちます。

したがって、トロンボキサンを阻害するアスピリンを服用すると、血栓を防ぎ血流を良くします。そのため血栓による心臓発作の予防には非常に役立ちますが、病院にいる患者には非常に有害とも言えます。

寄付された血小板は、癌患者や複雑な外科手術のために頻繁に使用されるため、病院側は実際にそれが過度の出血を防ぐ機能を果たすのかを十分に確認する必要があります。

もしもあなたの血小板が正常でない場合は、寄付することがなぜ問題になるのかをもうご理解いただけたでしょう。

血小板を寄付することに関心があるなら、ほとんどのドナーバンクではアスピリンを服用してから約48時間以降に献血することを提案しています。なぜなら約48時間が経てばその効果が切れて、血小板が正常な状態に戻るからです。

しかし、血小板だけでなく全血献血をするのなら、頭痛があったとしても問題はありません。血液凝固がメインとして必要ではないもっと一般的なケースでは、全血輸血がよく用いられます。したがって血小板が正常に機能していなくても、それほど問題にはなりません。

アスピリンはシンプルで簡単に入手できる薬ですが、あなたが想像する以上の機能を果たします。

あなたが前もって計画しさえすれば、献血することによって人を助けることは可能になります。