2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
2014年10月20日橋下徹市長登庁会見(全1記事)
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記者:市長おはようございます。昨日の在特会との面会は、かなりエキサイトされましたが、あれは予定通りだったんですか? それとも挑発されたんで、ああいうことになってしまったんですか?
橋下:いや、予定通りですけどもね。とにかく、ヘイトスピーチを辞めるんだったら面談すると言ったわけですから、これで先方がどういう認識かはわかりませんけれども、いわゆる憎悪表現、ヘイトスピーチというものは止めてもらえるものだと僕は思ってます。止めてもらえるんだったら会う、と言った。
もう1つは維新の党の代表として大阪市長として、しっかり意見を聞いたわけですから、後はキチッと維新の党の、また大阪市役所、大阪市としてのいろいろな政治行政の課題とさせてもらって、在日韓国人に対する直接的な言葉による攻撃っていうのは止めてもらいたいですね。
だから今度は、これで僕が直接受けたわけですから、彼らの主張に沿ったことをするのかどうなのか、攻撃対象は大阪市や維新の党や、僕に対して攻撃してくれればいいわけですから、彼もそのあたりぐらいの論理はわかってくれると思うんですけどもね。
記者:あえて攻撃的な言葉を使って、自分にかかってこいというおつもりでやられたんですか?
橋下:まあ、あえてというわけではないですけれども。これで受けたわけですから、特別永住制度についての問題点はね、これから……これは大阪市の政治課題ではないですから、維新の党としても代表として受けたわけです。なので、彼はひとつ目的は達したんじゃないですかね。
ですから、通常の表現の自由や政治的主張に切り替えてもらって、在日韓国人に対する攻撃は止めて、もう国政政党の代表に対する直接申し立てをやったわけですから、彼はね、そこはしっかりと認識してもらいたいですね。だから今後は、その維新の党、ないしは僕自身の政治活動、政治的な態度、振る舞いに対して、彼らは攻撃してくればいいと思いますよ。
記者:市長が真剣にヘイトスピーチ対策に取り組まれようとしている、と理解していますけれども、昨日のあのやり取りは市長としての立ち振舞いとしてはいかがなものかと、私は思ったんですけれども。
橋下:それはじゃあ、あそこの席に座ってやってみてくださいよ。外野でいろいろ文句言うのは簡単です。当事者としてやってみたらわかります。
記者:「お前」とか言うことになると相手の土俵に上るので、単なる口喧嘩にしか見えず、市長はキチッと言うことは仰っていたと思うんですけれども、外から見ているとこれはやっぱり喧嘩にしか見えないんで、マイナスだったのではないかと思うんですけれども。
橋下:だからマイナスと感じる人はマイナスと感じればいいんじゃないんですか。何にもやらずに、ずっと外からダメだダメだと批判をし続けるだけならばね。まあ、大人の振る舞いだとか、市長の振る舞いとしてとか言うのは簡単ですけれども、じゃあやってみろって思いますよね。
記者:昨日の意見交換会でのやり取りを見て、今後大阪市長として取り組むことがなにか変わるとか、こういうふうにして、とかありますか?
橋下:いやだから、彼らがどういう認識なのかということはこれで明らかになったわけですから、大阪市で今ヘイトスピーチの規制について審議してもらってる審議会も、昨日のやり取りを見てもらってね、表現の自由とその規制についていろいろ考える材料になったと思いますよ。机上の論理だけで考えていくと、やっぱり非常に実態に則さないルールになってしまいますから。
審議会がヒアリングをする手間も省けたんじゃないですか? どういう認識でどういう考え方なのか、表現の自由についての範囲を彼らがどういうふうに考えているのかっていうことは、ハッキリしたと思いますけどね。だからひとつの立法事実(※法律・条例の必要性や正当性を根拠付けるもの)として、しっかり昨日のやり取りを見てもらって、大阪市としてのルールを考えてもらいたいと思っています。
記者:在特会側からすると、昨日のやり取りを聞いていると、自分たちが行っているのは普通の、民主主義のルール内でやっているという向こうの認識で、
橋下:そうですそうです。
記者:その辺で彼らが問題となっていることをやっているという認識は……。
橋下:全くないですね。だからそういう立法事実が出てきたわけですから、それを踏まえていろんなルールを考えていけると思いますよ。彼らも問題として、自分たちの発言は問題もあり、だけれどもいろんな理由でこうせざるを得ないんだ、っていうような認識とね、全く問題がないんだという認識ではこれは全く違うわけですから。
彼らはああいう表現について、表現の自由だ表現の自由だというふうに言っているわけですから、これはやっぱり憲法で保障された表現の自由であったとしても、一定の制約というのはこれは課さざると得ないということはハッキリしたんじゃないですかね。ただこれは非常に難しいので、審議会でしっかりと議論してもらいます。
記者:ちなみに昨日、予定時間が30分くらいあったんですけれども、あれを10分弱で打ち切ったのは、これ以上話しても難しいなと(の判断でしょうか)?
橋下:さっきから言ってるように、批判……まあとにかく批判することが仕事だからいいんだけれども、宣伝に使われることが問題じゃないかと言ってたわけでしょ? だから宣伝に使われないように、彼らの主張だけを一方的に述べさせないように、いろいろ僕なりに考えながら応対の仕方とか、打ち切りの仕方とか考えながらやったつもりですけどね。
記者:先ほど、国政政党の代表として特別永住制度の問題を受けたとおっしゃられたんですが、これは維新として研究していくということになるんでしょうか?
橋下:彼らがヘイトスピーチを止めればですよ? キチンと約束を守って、大阪において、まあ大阪に限らず国政政党と受けた以上は全国において、そういうね。要は在日韓国人のほうに攻撃をしてもしょうがないわけですから。これを彼が国政政党の代表に直接申し立てをしたっていうのは、初めてなんじゃないですか?
だからキチッと受けて、まあ少数野党ですから、こちらのほうでいろんな立法をするというのは難しいですけれども。彼らの言い分というのは僕は合理性があるとは思えませんけれどもね、でも受けた以上はもう今後、攻撃対象は僕か、ないしは維新の党に振り向けるべきだと思いますね。しっかりそれを受けて、(維新の党が)対応しないとか、対応が不十分だとか。それは在日韓国人の皆さんに一切関係ないわけですから。
いずれにせよ、国政政党の代表として受けたというのが、これが一番重要なことであってね、中味……もう見解が違うわけですから、昨日の意見交換会でなにか解決するとか、出来るはずじゃないんですよ。とにかく昨日で重要なことは、国政政党の代表として、彼から直接の申し入れを受けたと。ですから、責任は今度、国政政党である維新の党の代表である僕のほうに移ったわけで、在日韓国人のほうに一切責任はないわけですから、そこはしっかり考えてもらわないとダメですね。
記者:では現時点で、代表として市長として、特別永住制度というもの自体に、なにか問題があるという認識は特にないという事ですね?
橋下:いや、問題はあります。僕は同和対策事業の時もそうですけれども、戦後の混乱時期とか、いろいろ韓国と日本の歴史的な経緯も含めて、特別永住者制度ってものが設けられたと考えてますので、これを根底から根こそぎ、制度が作られた時点から否定するっていうのは違うと思いますけれども。
ただ同和対策事業と同じように、ある一定の年数が経ってきた時に、特別扱いするっていうことは却って差別を生むんですよ。だからしっかりある程度の時間をおいた上で、僕はもう日本と韓国というのは主権国家同士の関係になっていると思ってますから、主権国家のある意味独立した国家と国家の関係になっていると思うので。
在日韓国人の皆さんにもね、あとどれくらいの期間なのかっていうことはこれから維新の党や政治家、国会議員とみんな議論しないといけませんけれども、もう在日韓国人という外国人を特別扱いするのではなくて、通常の外国人と同じようにして、永住者制度のほうに一本化していくということが必要になると思います。
ですから、在日韓国人の皆さんにはどこかの時点で、今すぐというふうにはいかないでしょうけれども、やっぱり韓国籍か日本籍か、どちらかを選択してもらってね、日本国民としてやっていってもらうのか、それとも外国人として永住者としてやっていってもらうのか、そのあたりの判断っていうものは、もう僕らの世代以降、僕らの世代なのか次の世代なのか、どこかで考えないと。
特別扱いっていうものは逆に必ず差別を生むんです。ただ、特別扱いをしなくてはいけない一定の時間的な経緯というものも必要ですから、特別永住者制度というものは、今までは合理性があったんでしょうけれども、今後は考えていかないといけないんでしょうね。
これは同和対策事業でも同じです。いったん被差別部落の皆さんにある意味優遇措置っていうものをやってきて、ただやっぱり時代とともにそういう特別扱いっていうものは逆に差別を生むと、もうそろそろいいんじゃないかということで、同和対策事業っていうものがだんだん一般政策に切り替わっていったと。それと僕は同じだと考えてます。
だから彼らのヘイトスピーチとか表現の方法っていうのは絶対に許されません。が、特別永住者制度については彼らのロジックではなく、僕は僕の考え方でこれは考えていきますので。在特会っていうんですか? そのグループのほうも、国政政党に、その代表に直接申し入れをして僕は受けたんですから、直接の攻撃対象はもう維新の党か、維新の党の代表の僕に向けるべきだと思います。通常の政治的な主張とか表現の自由まで軽視するつもりはないですけどね。
だから昨日はね、とにかく受けると。通常は直接要望は受けませんけれども、市長でもあり、国政政党の代表でもありということで、直接話を聞いた。だから責任の所在が僕に移ったというところがね、昨日の面談の一番重要なところです。
記者:それは要するに、ヘイトスピーチが無くなったり、静かに議論できる環境が整えば、そういう研究に入るっていうことなのでしょうか?
橋下:まあそれはニワトリが先か卵が先かなのでね、こっちもちゃんと考えてるぞってことを言ってですね、彼は国会議員にも言ってるとか、その制度が変わればどうのこうのって言ってるわけですから、まあ少数野党なんで直ちに法律なんか制定できませんけれども、それでまた国民の皆さんが選挙で審判、選択をしていくことになりますけどもね。
とにかく、国政課題として維新の党が、僕が引き受けたんで、在日韓国人の皆さんに対する直接攻撃は止めて、以後はその態度や振る舞いに問題がある、全然検討してない、怠慢だということがあれば、維新の党と僕に対して攻撃してくればいいと思います。
記者:市長、別件で先日、特別職報酬審が渡した答申についてなんですが、市長退職金の廃止と報酬減は受け入れる、というか次の任期・市長からということですが、これは市長の在任中に条例化して、次の市長からということですか?
橋下:条例化はしたいですね。
記者:それと、議員の報酬と政務活動費についても答申がありまして、これは市長宛の答申になっているんですけれども、これはまずは議会の判断を待つんでしょうか?
橋下:まず議会に伝えます、こういう答申が出ましたよと。まあ議会がどう対応をするかですけれども。なにもしないということであれば、これは公金支出ということで予算編成にも関わることですから、僕のほうから条例提案をします。
記者:待つ期限はいつ頃をお考えですか?
橋下:それはちょっと議会の判断を尊重しなくてはいけませんから、そのあたりはこれから考えますけれども。やっぱり一義的には議会の皆さんに一律的に判断してもらわないといけないことですから、それは尊重します。
記者:統一選が春にありますけれども、今の任期中にやるべきだというお考えなのか、議会がですね。
橋下:うーん、そこもちょっと考えなきゃいけないですね。他の案件もいろいろありますから。いずれにせよ、僕の任期中には決着を付けるということで、僕は(2015年)11月まであるわけですから(編集部注:実際は2015年12月まで)、そこでは必ず決着をつけますけれども。その後の時期については、これは極めて政治的な判断で、他の案件との駆け引きになると思います、正直。
これは僕のほうが引く代わりに他の案件は認めてほしいとか、そういう駆け引きにも使うことになると思いますから。
記者:駆け引きに使うというのは、時期の問題でしょうか?
橋下:まあそうでしょうね。
記者:議会についても市長の任期がデッドラインと考えて宜しいでしょうか?
橋下:今はそう考えてますけどね。ただ議会のほうも答申が以上は尊重すると思いますよ。だってこれは中立的な審議会で、僕に対しても議会に対してもある意味有識者の立場で意見を出してくるわけですから、それを無視したら審議会の権威もヘッタクレも無くなってしまいますからね。
職員:(報道陣に向かって)よろしいですか?
橋下:本当に批判ばっかり、まあ良いんですけどね批判ばっかりするのは。だからあんなところで物事を論理的になにか意見交換して解決する、なんてあるわけないじゃないですか。あの時間で。
記者:解決は難しいと思いますけれども……
橋下:相手の認識でね。
記者:解決は難しいと思いますけれども、せめて市長には大人の対応をしていただいたほうが良いと、見てる人の印象としては良かったのではないかなと。
橋下:いいですよ別に。大人のって、見てる人の印象なんて気にしてませんから。昨日はだから、とにかく責任を引き受けたぞっていうことが重要なわけで、見てる人の印象がどう悪くなろうが、別に世間の印象が良くなったからヘイトスピーチが無くなるわけでもないんだから。
昨日で一番重要なのは、とにかく責任はもうこっちが引き受けたんだ、という事実は明らかになったと思うんでね、罵り合って言い合いになったとしても、とにかく直接面談して話は聞いたわけですから、だから後はこっちが引き受けたんで、在日韓国人に対する直接攻撃というものは、止めてもらいたいですね。約束を果たしてもらいたい。
止めるんだったら、キチンと対応するよって事を言ったわけですから、そこはキチンと彼らにも約束は守ってもらいたいです。
で、特別永住者制度についても、彼らのロジックとか彼らの表現は一切僕は許しませんけれども、ただ僕は僕なりに、時間の経過とともに特別扱いっていうものはとにかく差別を生む要因になるんで、時期がきて、機が熟したならばここは「特別永住」の「特別」というものは無くして、通常の永住者制度のほうに一本化していくべきだっていうのは、昔から言ってたことですから。それはまた国政政党として考えます。
本当に『VOICE(ボイス・毎日放送)』はもう批判的な立場ばっかりでね……(笑)。
記者:そうでしょうか? 昨日は在日の方があれを見てね、市長がどんなことをやっていただけるのか、という事を皆さん注目して見てて、
橋下:そこが違うって言ってるじゃないですか。
記者:それでガッカリしたと。
橋下:それはだから全然違いますよ、って言ってるんですよ。そんなの……
記者:それは今日伝えます、はい。
橋下:そうなんですよ。そりゃあね、わずか30分で、向こうは向こうで何年かわかりませんけど活動をやってきて、自分たちのそういう価値観でやってきたわけでしょ。朝日新聞の慰安婦報道だってあれ、間違いを認めるのに32年かかってるわけじゃないですか。そんなの30分で変えられるわけないですよ。
だから昨日ので一番重要なのは、これね、在日コリアンのナントカNPOの事務局長ももうちょっとしっかり考えてもらいたいのは、一体これはなんのためにやっているのかとか、もうちょっと他人に対する配慮ってものをもうちょっと考えてもらわないと。自分たちの意見ばっかり一方的に言って「お前はこんなことをやっても意味が無い」「お前はしょうもないことをやっている」って言ってたら、誰も動けなくなりますよ、そんなの。
だからなんでこんな事やっているのかって言ったら、責任を在日韓国人のほうに持っていって彼らは攻撃対象にしているわけですから。こんなの弁護士だったら当たり前ですけれども、自分のクライアントのほうに攻撃がいったらどうするかって言ったら、まずは弁護士のほうに、こっちが引き受けるんだっていうところからスタートするわけで。
昨日はそこですよ。受任通知ってやつですよ。今後その問題はこっち側が引き受けるんだからこっちに言ってこい、っていう受任通知の最初の手続きですよ。あそこでなにか物事を解決するとか、相手方の考え方を変えさせるとか、そんなの無理に決まってるじゃないですか。
ということをちゃんと言ってくださいよ。昨日の目的はなんなのかっていう。報道見たらどれも全部「意味がない」とか「子どものケンカだ」なんて言いますけど、弁護士で紛争にバーンと入って行く時には、ケンカだろうがなんだろうがクライアントのほうに行くな、弁護士のほうに言ってこいっていうところからまずスタートするわけで。
昨日でその手続きはまず完了した、というふうに僕は思ってますんでね。だから以後、在日韓国人のほうにいくっていったら、これはルール違反ですよ。僕が引き受けたってことになってるんですから。っという事くらい、ちゃんと伝えてくださいね。その意味は。
記者:はい。
橋下:本当ですか?(笑)
記者:今日も(番組で)一応やる予定なんで。
橋下:そうですか。そこは言ってくださいよ!
記者:はい。
橋下:弁護士でいうところの受任通知だと。
記者:そんな難しい言葉使うかどうかはわからないですけど(笑)。
橋下:在日韓国人にほうにいくな、こっちが引き受けたんだっていう通告だったんです。昨日はね。これからは僕らがいろいろ考えて、問題があるなら在特会は維新の党とか維新の党の代表のほうに文句を言ってきたらいいわけですよ。そういう手続きです、昨日は。
(了)
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