「自己PRで貧困問題を語る」はやめたほうがいい
現役人事が問題意識を伝える難しさを解説

就活ファール!【自己P#1-2】武蔵野大学 野島信二くん:自己PRで《貧困問題》を語るのは夢物語!?(3分間自己PR選手権シーズン1)

学生たちの自己PRを現役人事担当者らがオーディションスタイルで指導する「3分間自己PR選手権」シリーズ。「これぞ!」と思える自己PRを披露する学生に対して、人事担当者から次々と厳しい指摘が飛び出します。就活生向け動画チャンネル「就活ファール!」。前回に引き続き、M大学の野島氏が登場します。自己PRで貧困問題について語った野島氏に「それは言わない方がいい」と指摘したボーダレス・ジャパン鈴木雅剛氏。そこには、ビジネスの場で問題意識を語ることの難しさがありました

自己PRで貧困問題を語る難しさ

菊地美希氏(以下、菊地):前回、行動には至らなかったものの、「カンボジアの貧困問題を解決したい!」という熱い思いを語った野島くん。しかし、世界の貧困問題をビジネスで解決するボーダレス・ジャパンの鈴木さんから、予想外の指摘が入ります!

鈴木雅剛氏(以下、鈴木):(問題意識は持ったけれど行動に移さなかったという話は)あまり言わないほうがいいかな……。ほかの一般の企業さんがどうなのかわからないけどね。

野島氏(以下、野島):はい。

鈴木氏:「結局、諦めてるじゃん」っていう考えられ方をされるというのが1つ。あと、「貧困問題が……」っていうのをみんな嫌うから。

野島:あ〜。

鈴木:「夢物語」「現実を考えないで言ってるんじゃねえボケ」っていう観点をみんな持っているんだよ。

野島:はい。

鈴木:だいたいそりゃそうだよね、ビジネスだからねという話なので。

(問題意識を持ったという話を)ちゃんとうまく伝えられるんだといいんだけど、ただ単純に「それが僕のPRなんです!」と言うと、たぶん軒並み(面接で)落ちる。「貧困問題やりたいんで!」とか言うと絶対に落ちる。「うるせーよ」「NPOへ行けよ」って話になっちゃうからね、だいたいね。

本気で貧困問題を語る学生は「みんな行動している」

菊地:ボーダレス・ジャパンさんですと、そういう貧困問題を取り組みたいっていう学生がたぶんすごく多いんですよね?

鈴木:そうですね。うちで内定を出す子たちは、その行動が確実にあるんですよ。そして、だいたいみんな大学生の早い段階から、アフリカだとかアジアだとかに行っている。「それを実際の現場を見るんじゃい」と言って、NPOなどでインターンをしている。

インターンをして、2ヶ月くらいで「これじゃ続かん。お金が続かない」とみんなも言っているし、「このままじゃ、この状況を変えられん」とわかるんですよ。その瞬間、方向転換するんです。

「これじゃダメだ」「お金が回る方法ってなんなんだ」って走り回っていくなかで、「絶対ビジネスじゃん」と思ったら、その場でやり始めるんです。

実際にそこで水の浄化装置というのを1,000個作って、それを村々に販売して、お金を回す。というのを、大学2年や1年でやっているとかがザラなんですよね。それが行動です。

「生徒会で毎朝あいさつしてました」を実演

ナレーター :ボーダレス・ジャパンの鈴木さんから、「自己PRの場で貧困問題を語ることは非現実的な夢物語を語っているように思われる」と指摘された野島くん。そして、まったく違う観点でアドウェイズの松嶋さんが語ってくれました。

松嶋良治氏(以下、松嶋):そうですね。なんか、野島くんみたいに生きられたらいいなと思いました。

菊地:はい。それはどういうことですか?

松嶋:いいなと思って。生徒会長で、校門でなんとかっていうのは、たぶんみんな「いい」って言うと思うんですよ。

菊地:もっと、どういうふうにしたら「興味アリ」の札があがるきっかけになると思いますか?

松嶋:校門であいさつしているのを、実際にやったらおもしろいんじゃないかと思います。ちょうど立っているので「こんなふうにあいさつしてたんです」「こんにちはー!」とかってやったらおもしろかったんじゃないかなと思います。

菊地:ということですけれども。

野島:はい。

菊地:と、いうことで(実演を)。

(実演開始)

野島:基本的にいろいろタイプを分けたりしちゃうんですけど、普通の生徒だったら「あっ、おはようございまーす」と返してくれます。普通の、どちらかというと元気いいあいさつです。でもちょっと、「ん〜、なんかだるいな」みたいな感じで生徒が来たときは「あ、おはよー」みたいな感じのものにしています。そうやって、ちょっと使い分けて……。

(実演終わり)

自信がないから「言葉数が多くなる」

菊地:実演の感想は、どうでしたか?

松嶋:なんか良かったです。ちょっと惜しいなって。

菊地:惜しい。ちょっと、どのへんが惜しかったですか?

松嶋:演技が説明になっちゃったので。「こういうふうにやっていたんですよ」「こんな感じでもやっていたんですよ」をやり続けるみたいな。

菊地:あ〜。

鈴木:いいやつですね。

菊地:(笑)。本当に、いいやつですね。

鈴木:ただ「説明になっちゃった」というのは、自信がないからだと思うんですよ。自信がないから、そこに言葉を足して相手が反応してくれるまでがんばっちゃうんだと思うんですよ。

「僕は校門です! こんなふうにやっていました! てへっ」っていう話でいいと思いますよ。あくまでここの場は対等なので、こっちには偉そうに座っているオッサン方がいるってだけなので。あくまでも、「会社はこういう人が来てほしいな」と思っているし、受けている学生も「この会社だったら自分が向かう先に早く行けそうだ」と思うだけなので。

野島:はい。

鈴木:あくまでも対等です。だったら「自分をどう見せれば相手が喜ぶか」「いいなと思ってもらえるか」。だから、自然体でナチュラルでいいと思います。

思うだけじゃなく、行動に移す

菊地:はたして、野島くんはフィードバックをどのように感じたのでしょうか!

野島:今聞いたことをすぐ行動にうつして。言われたことというのをビジョンを描く。思うだけじゃなくて、それをちゃんと行動に移すところまでやりたいなと思いました。

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