大きすぎる蝶ネクタイとともに挑戦者登場!

菊地美希氏(以下、菊地):これから本格的な就活をひかえる大学3年生が、4人の現役人事を前に自己PRをぶつける。ルールはシンプル。3分間のPRで「興味アリ」の札があがったら次のステージへ! 己のPRで、人事から「興味アリ」をゲットできる学生は現れるのでしょうか。

さっそく、1人目の挑戦者の登場です。

野島氏(以下、野島):M大学グローバルコミュニケーション学部の野島です。よろしくお願いします。

菊地:今回の学生は、M大学・野島くん。……すごいこれ、気になるんですけれど。

野島:そうですね。

菊地:どうしたんですか?

野島:今日は人事の方が来てくれるということで、やはり何人かやるわけじゃないですか。まずは記憶に残らないとしょうがないと思いまして。自分のことをアピールしたいと思って、今日は覚悟して来ました。

菊地:気合い充分な野島くん。はたして「興味アリ」をゲットし、次のステージに進めるのか!? それでは、野島くんの自己PRスタート!

自己PRポイントは生徒会経験とボランティア活動

野島:武蔵野大学グローバルコミュニケーション学部の、野島信二です。

中学校のときに、生徒会長をしておりまして。そのときに学校の来る生徒の子たちが元気がないというのを、僕は思ってきたので、最初は玄関に1人だけしかいなかったんですけど、来た生徒に対してあいさつをするっていうことをやっていました。

現在、大学ではチャリティーイベントを通して得た収益金を発展途上国に支援するということをやっていました。お金を支援している国に、実際に自分たちが赴いて、どういうふうに支援が行われているのかというのを見るっていう……。

ナレーター:中学校時代の生徒会の経験と、大学時代のボランティア経験を熱〜く語った野島くん。はたして「興味アリ」の札は上がるのか? 人事全員の回答がそろいました。

(全員「興味アリ」の札をあげていない)

菊地:1枚も上がっていないと……。

ナレーター:興味アリは1枚もあがらず……。しかし、良かった面もあったようです。ネクスト林さんが語ってくれました。

林征一郎氏(以下、林):中学校のときのエピソードはすごく良いと思ったんですよ。その生徒会に入っていて、学校のみんなに元気や活気づけたいという思いからあいさつをするという行動というのは。自分がなにをきっかけにそれを思って、なにをしたのかということはすごく筋が……。

「活動を通じて問題点に気づいた」「それでどうしたの?」

ナレーター:中学時代のエピソードを評価したネクストの林さん。一方、ボーダレス・ジャパンの鈴木さんは、海外でのボランティア経験に着目し、改善点を語りました。

鈴木雅剛氏(以下、鈴木):カンボジアで、ただ支援するというだけじゃダメなんだと気づきました。っていう話だよね。その後で、じゃあ本人たちのことを考えないといけない。そこで「なにをしたの?」っていう、ここが一番重要です。なんなのかわからなくなっちゃう。

野島:はい。

ナレーター:そして、エイチームの菊池さんも同じような改善点を指摘しました。

菊地武彦氏(以下、菊池):まあ、本当に自分がやろうと思ったことに対して、どういう行動をして、やっていたかっていうような、そのあたりが見えなかった。

(野島氏のPR映像)

野島:お金を支援することっていうのが、単純に僕はいいことだとそのときは思っていました。でも、そのときに考えが1つ変わったことがありました。

ただ支援するだけでは、そこにいる人たちはやっぱり自立することができないっていう現状を見まして。本当に相手のためになることはどうなのかな? ということを考えて、ちゃんと実行すること。それで、1人よがりの優しさにならないことを、僕は意識しました。

(野島氏のPR映像終わり)

「その自己PRは言わないほうがいい」

ナレーター:確かに問題に気がついた後、どう行動したかが語られていませんでしたね。ここで野島くんが、行動に至らなかった理由を語り始めました。

野島:先ほどは言わなかったのですが、カンボジアについて金銭的な支援というのもあったんですけど、村人や村長さんに話を聞いたときに「井戸が必要」っていうことを言われて。そのとき最初に思ったのは、「じゃあ井戸を、なんかプレゼントすればいいんだな」と思ったんです。

でもそれだけだと、その井戸が壊れてしまったら使えなくなるじゃないですか。

ナレーター:「現地の人が本当に困っていることを解決したい!」「貧困に対してなんとか力になりたい!」。こう熱く語った野島くん。これに対し、ボーダレス・ジャパンの鈴木さんから、予想だにしない指摘が入ります!

鈴木:というのは、言わないほうがいいかな。一般の企業さんってどうなのかわからないけどね。

ナレーター :言わないほうがいい!? 次回、その真意に迫ります。