4,000人の案件管理をどう効率化できる?
働き方改革実現のためのグループウェア活用術

俺たちの Garoon 2017 ー ユーザー企業にきく 活用の成功談と失敗談 ー #2/3

Cybozu Days 2017 Tokyo
に開催

ITmedia エンタープライズで人気の情シス交流会「俺たちの情シス」がCybozu Days 2017 Tokyoで出張開催。サイボウズが提供するグループウェア「Garoon(ガルーン)」を利用しているユーザーが登壇し、活用のコツや失敗談などを語りました。

提供:サイボウズ株式会社

東ソー情報システムのGaroon活用

池田憲弘氏(以下、池田憲):では、続いては東ソー情報システムの石川さん。よろしくお願いします。

石川賢太朗氏(以下、石川):石川賢太朗と申します。よろしくお願いいたします。

(会場拍手)

今回、Garoon(ガルーン)の活用についてお話させていただきます。(スライドを指して)まずこちらがアジェンダです。簡単に会社紹介と自己紹介をさせていただいて、そのあと本題のGaroonの導入状況に入らせていただきます。

そのなかで導入前の課題と、導入時に課題となっていたこと、そしてその改善に取り組んだ内容、最後に今後の展開という流れで進めさせていただきます。

まず会社紹介です。東ソー情報システム株式会社と言います。設立が2000年です。従業員人数は83名。事業内容がインフラ提供、システムコンサルティング、システムマネジメント、プロダクト提供となっています。

弊社の生い立ちですが、1935年に東ソー株式会社が設立されており、売上高や従業員人数はこの(スライドの)内容の通りなのですが、この総合化学メーカーである東ソー株式会社の情報システム部門が、2000年に機能分社して、弊社が設立されました。

拠点は、東ソー株式会社の製造プラントがある山口県と三重県。このプラント内に、弊社の事業所がそれぞれございます。本社が東京都の港区にあり、計3拠点で全国の東ソー、および東ソーグループの情報システムを支えています。

続いて、(自己紹介は)簡単にいきたいと思います。所属がシステムサービス事業部。入社は2011年1月1日で、中途採用で入社したかたちです。前職は航空機のエンジン整備をやっていました。まったく異業種のところから入社しました。

主な業務なんですけれども、(スライドに)インフラと書いていますけれども、PC、サーバ、ネットワーク全般。構築と運用、保守等を行っています。

ここから、本題に入らせていただきます。Garoonの導入は2010年の7月。Garoon2で利用開始しました。このときは850ユーザーで利用を開始して、2017年10月時点では約4,000ユーザーで、Garoon4.2.4を利用させていただいております。

サイボウズOfficeもこれより前に使っていたので今まで合計で10年ぐらいは、サイボウズさんの製品にお世話になっているというかたちです。

利用中のアプリですけれども、スケジュールはもちろん利用させてもらっています。その他にスペース、リンク集、メモ帳、電話メモ、掲示板、メッセージ、TODO。その他いろいろ使っています。

検証中のアイコンもあり、画面上に出ているすべてのアイコンをユーザー解放しているわけでありませんが、かなり多くの機能を利用させていただいています。

導入時の2つの課題

石川:導入時の課題ということで、こちら大きく2つあげています。

まず、課題の1つ目が、ユーザー管理工数ということです。数百組織、数千ユーザーの権限、所属といった内容の設定管理に、多量の工数が費やされるという可能性がありました。

2つ目は「案件管理が煩雑すぎる」ということで。いろいろな案件を弊社も抱えおりますが、そういった各案件ごとに、社内メンバー同士のメールが大量に飛び交ってしまうと。それによって、過去のメールを時系列で追ったりすることが困難な状況でした。

先ほどの、課題に対して、まず1つ目のユーザー管理工数について、ユーザーおよび組織管理の自動化をおこないました。これはどういったことかと言いますと、書いてある通りではありますが、アカウント管理システムと連携することで、Garoonでの運用管理コストの削減を実現しました。

これによって年に1回ある、グループ会社も含めた、数百名程度の大きな人事異動のタイミングでもGaroon上でのユーザー管理に関しては手動の作業はほとんどいらなくなっています。

そして2つ目。案件管理の情報集約ということで、こちらはスペースを使って意思決定速度の改善と、案件管理の効率化を実現しました。どういった内容かと言いますと、例えば、営業から担当部署に対する見積原稿作成依頼といったような大きなくくりでスペースを作り、その中に「どこどこのネットワークを開設する」「どこどこにサーバを構築して納品する」という内容の案件についてディスカッションを立てます。

見積原稿の作成依頼であれば、営業からの依頼をもとに担当者が見積原稿を作成し、上長の承認を得て営業に提示するといった流れで、1つのディスカッションの中でワークフローのような使い方をしています。

イメージとしては、案件ごとにディスカッションを作成して情報を共有する。また、承認依頼、承認といった内容も担当者、上長がコメントを行っていって、ディスカッションのなかで一つの案件が管理できるので。あとから見たときでも、時系列で追いやすく状況が把握しやすいというメリットがあります。 

また、見積もり原稿の作成依頼以外では、山口、三重、東京にいる社内メンバーを参加させて案件を1つ立ち上げて、その中で社内ネットワークの新設や廃止、移設といった工事の進捗管理なども行っています。これにより、進捗も含めて案件の管理ができ、非常に状況を把握しやすくなりました。

ここまでお話ししたように、スペースをワークフローとして利用したり、工事の進捗管理という内容で使ったりしていますが、なんといっても弊社としては「グループウェアファースト」。言い方が合っているかどうかわからないですけれども(笑)。グループウェアファーストという位置づけでGaroonを利用をさせてもらっています。

弊社の場合ではありますが社長の予定であっても、基本的にはGaroon上でスケジュールが空いていれば、予約を登録してしまうことがOKとして、運用をしています。当然、直前で入れる場合はひと声かけますが。

弊社の場合、上層部の理解があるからという事はあると思いますが、本当にスケジュールに関してはグループウェアが正だという位置づけをしっかりもって展開を進めていけば、展開もしやすくなるかなと思います。

現状、東ソーグループで類似システムといいますか、グループウェア以外に、施設設備を予約する別のシステムが立っています。こういった類似システムを、全体でグループウェアを使っていないせいで、使わなければいけないという状況になっています。

(Garoonを)グループ全体で使うことができれば、そういったシステムもどんどんなくしていって、グループウェアで一元化できる。そういうことが実現できるかなと思います。

そういったなかで、今後の展開としては、東ソー株式会社全部署への利用展開ということで、Garoonを使いこなすことで、非効率な時間を圧縮して、よく目にする働き方改革を推進できるのではと思っています。

サイボウズさんへの要望としては、よりエンドユーザーにウケがいい、使いこなしやすい。そういった機能を期待したいなと思っています。

たとえば、メッセージにはファイルの出力機能があって。メッセージが立ちあがって、内容が終わったらファイル出力してどこかに保管して、ということができたと思いますが、スペースやディスカッションにはおそらくなかったと思いますので、そちらの機能をつけていただいたりすると使いやすいと思います。 

年度が変わったときに案件を1回クローズさせて出力するということができれば、Garoonサーバのデータの領域も逼迫しなくなるのかなと。そういったかたちで新しい機能を、サイボウズさんに期待したいと思います。よろしくお願いします。

以上で、私からのお話は終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

エンジン整備士からの転職

池田憲:ありがとうございました。こちらにどうぞ。

石川:ありがとうございました。

池田憲:最初に聞いてみたかったんですけど、なぜエンジン整備士からここに移ろうと思ったんですか?

池田陽介氏(以下、池田陽):たぶんみなさんも気になったと思います。

石川:航空機のエンジンの話を、こんなところでするとは思いませんでした(笑)。2011年に会社更生法という法律を適用された会社なんですけれども、日本国内で航空機エンジンのオーバーホールができる会社がその1社しかなくて。

世界的に見ても、航空会社でそういうレベルの整備が実施できるのは確か2社くらいだったと思うんですけども、僕は英語を話せないので、海外に転職するわけにもいかない。そういう時期に、なにをやろうと考えたときに、IT系に進もうと思ってネットでポチポチ調べて、今の会社にお世話になることが決まったという。

池田憲:おお……意外とガチな話でしたね。

(一同笑)

池田憲:情報システムを扱うようになって、けっこう最初は大変じゃなかったですか?

石川:そうですね。本当に僕、入ったときはエクスプローラーという言葉すら知らなかったので。

池田憲:おお。

石川:最初「エクスプローラー開いて」って言われたときに、「はい?」みたいな。インターネットエクスプローラーは知っていたんですけど。

池田憲:あっちのファイルのエクスプローラーは知らなかった(笑)。

石川:もうそれぐらいド素人な状況で、今の会社に。

池田憲:でも、いまやGaroonの管理者ですね(笑)。

石川:ありがたいですね、本当に。

池田憲:入社されたときに、ちょうどGaroonを導入しはじめたくらいですよね。

石川:そうですね。僕が入社したのが2011年で、2010年から使っているので、僕が入ったときにはもうグループウェアのGaroonが入っていました。

池田憲:そのときからずっとGaroonの面倒を見ていたんですか?

石川:本当に最初は何もわからないので、まずGaroonをバージョンアップさせたりすると、マニュアルなどを作成しなければいけないと思うんですけれども。そういったときにマニュアルを作成する担当のようなことをさせてもらいました。この時にどういう機能があるのかを触らせてもらって、というかたちで覚えていきました。

池田憲:修行だ。

石川:そうですね。

Garoonを選んだ理由

池田憲:石野が思わず「Garoon2の頃ね」みたいな話をしていて(笑)。石野はGaroon2について、思いがあったんですよね。

石野博之氏(以下、石野):うちはちょうど2008年に、実はサイボウズOfficeを使いはじめていて。当時Garoonって、サイボウズOfficeよりスケーラブルではあったんですけど、機能的にまだ弱い面があったので。うちはサイボウズOfficeをまだ使い続けたまま移行できずにいるんですけど(笑)。

それは別の話として、当時Garoonを選んだ理由はなにかあったんですか?

石川:時系列的にいくと、僕が入社する前にGaroonに切り替わったので、合っているかどうかはわからないんですけれども、Garoonに移行することになったのは、たぶんユーザー数の問題だったんだろうと思います。サイボウズOfficeでの適正のユーザー数を超えてきているというところがあったので、Garoonを利用しはじめたという。

石野:2010年の時点で、ユーザー数が1,000弱ぐらいあったんですね。

石川:そうですね。850ユーザーから。

池田陽:サイボウズ Officeはだいたい、300名ぐらいを上限としてますね。

石野:Garoonを使っているのは4,000ユーザーぐらいとお話しいただいていたんですが。社員数が1万2,000名程度ということで。使っていらっしゃる方と、使っていらっしゃらない方というのは法人ごとに違うんですか?

石川:そうですね。東ソー株式会社のなかでは部署ごとで利用を拡充していったかたちですが、基本的には法人ごとにはなっています。

石野:グループ全体の共通の基盤として展開している。

石川:展開していったら、すごい人数になるので。そういう活動は、そうするとまたスケーラブルな部分で、ハード的な部分をどうするのかとか、オンプレでいくとしたらそういうことも考えなきゃいけない。

石野:そうですよね。先ほど、1,500名規模のところでスケーラビリティというか、単純にもうリソースの問題になっているんですけど。

石川:そうですね。今クラウド版でなくてオンプレ版を継続して利用している理由が、先ほど書かせていただいた通り、人事システムとの連携をしているということがあるので、まだクラウド版は使えないのかな、と思ってます。あとは、実際に柔軟に社内の要望に合わせるというところでも、クラウドより柔軟性もあるので。

池田陽:Garoonサーバに触れるとかそういうことですよね。

石野:人事システムとの連携って、Garoonのコマンドで、CSVなりで取り込んでいくかたちになりますよね。このあたり、クラウド版でもAPIができるとか、そういう予定はないんですか?

池田憲:クラウドでもできるようにしたいですよね。

池田陽:そうですね。クラウド版になると、やはりユーザー関連のところには、APIを叩いてというかたちにはなってしまいますね。ユーザー関連のAPIは、一応搭載はされております。

石野:オンプレでもやっていることと、プログラムの作り替えはちょっと必要だけどできるのはできるはずですよね。

池田陽:そうですね。コマンドを叩いてCSVが出るというのは非常に簡単なんですけれども、APIを叩くと呼び出しとかもいろいろあるので、二度手間になってしまうと思いますね。

池田憲:心動きました?

石川:どうなんですかね。

池田憲:はは(笑)。

石川:でもちょっと社内のほうで検討を……今、社内の人間も(客席に)いるので。

池田憲:そうですよね。これはアピールするチャンスですよ。

石川:弊社の社長が、今日来てるんですよ。

池田憲:おお。お金が動くかもしれない。動かないかもしれない。けっこうここまでちゃんと、Garoonと連携させて作り込んでいる例というのは珍しいですかね。

池田陽:そうですね。簡単な連携というのは、けっこうあるんですけど。しっかり作り込まれているユーザーさんは、我々が思っているよりも少ないかなという印象ですね。

スペースとのほかのサービスとの比較

石野:先ほどの、数百名規模の異動で、基本的には作業なしという。

石川:そうですね。

石野:それはすごいな、と思います。

石川:ありがとうございます。

池田憲:これを作るとき、実際けっこう時間がかかりませんでした?

石川:そうですね。プログラムの仕様を開発の部隊に伝えて、それをかたちにしてもらうというかたちだったようです。でもそこまで(時間が)かかったわけではないのかなとは勝手に思っているだけなんですけど。

石野:あともう1件聞いてみたかったのが、Garoon 2の頃から使っていて、当時はスペースがなかったじゃないですか。

石川:そうですね。

石野:スペースは3.5からという話でしたよね。どのあたりからスペースを主に活用しはじめたんですか?

石川:スペースというもの自体が3.5からあったのは気付いてはいました。使い方とか、どういうものかというところを考えてはいたものの、なかなか踏み出せていませんでした。

実際、本格的に部署のなかで、先ほどのワークフローのような使い方や案件管理みたいなものをやりはじめたのは、今年度に入ったぐらいからで。なので、Garoon自体はもう7年ぐらい使っているんですけど、スペースに関してはまだ短いです。

池田憲:今のところどうなんですか? 使った人たちの声というのは。

石川:使った人たちの声はそこまで細かく聞いてないんですけど、実際、自分自身思うのが、スペースのなかの内容が、あとからメンバーを追加しても過去のものまで含めて全部見れるので。そういうところがメリットとして大きいんじゃないかなと思います。

メールだけで案件管理や情報共有をしていると、そのときまでメンバーに入っていなかったら、全メールを見せなければいけない。自分も探さなければいけなくなってしまうので。そういうところは便利かなと思っています。

石野:スペースの利用を検討されるときに、ほかのエンタープライズメッセージングサービスと比較されたりしました?

石川:いや、スペースというものの存在は知っていたので、「とりあえずスペースをどんどん使ってみよう」というところからはじめたました。とくにほかとの比較は考えていませんでした。考えていなかったというか、グループウェア自体にGaroonを使わせてもらっているので、そのなかで有効活用しようという感じです。

池田陽:ありがたいですね。

池田憲:ちなみに、これからの課題にあげていた「広めていくのが大変だ」というお話があったんですけど。

石川:グループウェア自体をどういう認識で使ってもらうかというところが重要なんじゃないかなと思って。広めていく活動をどんどんするしかないのかなと。

実際、使ってもらっている部署がどんどん広がっているので、そのなかで、うちの会社みたいに「スケジュールが入っていなかったら入れていい」ということとか。そういうことはもう本当に、グループウェア自体をスケジュールや会議室の備品を取るのにも、ここでの情報は全部正だとまず認識を持ってもらうところから広げていく必要がある。

池田陽:私が聞いてみたかったのは、お客様の多くはスケジュールを共有したら便利なのはわかっているんですね。でも例えば社長さんの予定も含めて自由に登録することはなかなか難しい、と言われる方が多いです。ようで、「サイボウズさんだからそんなことができるんでしょ?」と言われたりもします。

東ソーさんのような大きな会社でそれができるというのは、なにか制度的なものや風土みたいなものを工夫されたことはあるんですか? グループウェアファーストで使ってもらうために。

石川:これ言って大丈夫かわからないんですけど、弊社の社長が、サイボウズさんの青野社長と知り合いというわけではないんですけども、大学が一緒ということで。なので弊社の社長が、サイボウズさんのソフトに関して親しみが持ちやすいということもあったと思うんです。

トップからそういうところで使い方を広げる認識を持っていただいていたので、そういうところは、弊社の使い方としては使い出しやすかったです。

池田陽:やはり、上の方が率先して使っていくというのが大事ですね。

池田憲:うちも押さえようと思えば、社長の予定を押さえられますよね、確かに。

石野:大丈夫だよ?

池田憲:大丈夫ですよね。僕はこの間社長に呼ばれて1対1のミーティングを仕掛けられたときに「クビだな」と思ったんですけど大丈夫でしたね。

では時間もあるので、そろそろ次に移りましょうかね。ありがとうございました。

石川:どうもありがとうございました。

(会場拍手)

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