今の日本国民は情けない
(関係者から紹介)日本維新の会 共同代表、橋下徹大阪市長であります!
(拍手)
橋下徹氏:我々日本維新の会は、いろいろ賛否両論あります。しかも口も悪い。僕自身も行儀が悪い。でもね、二枚舌だけは使いません。できることはやる。できないことはできない。選挙前でね、どうしても沖縄県民の皆さんの票をもらおうとして良いことばかり言うのが普通の政治家ですけども、我々日本維新の会は言い続けております。
普天間基地は、申し訳ないけども辺野古移設。まずはここで、沖縄県民の皆さん、何とか一旦我慢してください。これは日本維新の会しか言っておりません。自民党以外、他の野党もみんな好き勝手なこと言ってますよ。「普天間の基地は沖縄から外に出すんだ」、言うのは簡単ですよ。どこに出すんですか。沖縄以外の外に出すと言って、じゃあどこに持っていくのか。そこまでをしっかり言って、初めて沖縄の皆さんに「沖縄から外に出しますよ」と言えるんです。
まずは普天間を更地にして、あそこを沖縄のまちづくりに使うために一旦、辺野古に移設させてくださいということを、沖縄県民の皆さんに正直にお話しさせてもらおうと思っています。もちろん沖縄県民の多くの皆さんは、そのことについて反対するでしょう。なんで沖縄だけが負担をしなければいけないのか。怒るでしょう。でも、できないことを「やるやる」と言う政治は、最悪なんですよ。
だって皆さん、東日本大震災が起きました。大量のガレキが生まれました。岩手県も宮城県も自分たちでガレキの処理ができないから、どうか周りの都道府県の皆さん、日本国民の皆さん、自分たちでは処理できないから、燃やすことができないから、何とか周りで燃やしてくれませんか。お願いしたんですよ、岩手県も宮城県も。
そしたらどうでしたか? 日本国中、みんな「NO」ですよ。ガレキを受け入れすることはできません。なぜか。「ガレキに放射能が付いてるから、自分のところに来たら困る」って言うんです。僕は調べましたよ。本当にそんなに放射能が付いてるのか。そしたらね、全然そんなの、人間の身体に影響するほどの放射能なんて付いていませんよ。にもかかわらず、全国の都道府県も、市町村も、みんな被災地を助けるようなことはしないんです。これが今の日本国民なんです。
僕は情けないですね。大阪府が真っ先に手を挙げました。僕が知事の頃に、被災地を何とか助けよう、大阪で受け入れようって手を挙げました。大阪市長になって、具体的に今、岩手県からガレキを受け入れて燃やしてますよ。しかし、住民の皆さんの反対運動がすごかったですね。身体に影響しないほどの放射能が付いた、付いてない、そんな程度のガレキを受け入れるだけで日本国民は大騒ぎしてるのに、どうやって普天間基地を受け入れるんですか。
今の日本国民じゃ無理です。僕は大阪で生まれ育ちました。大変沖縄の皆さんには申し訳ないけれども、沖縄の基地の状況、沖縄が犠牲をどれだけ被ってるか、何にも習わずにこの歳まで来ましたよ。社会人になって、メディアで仕事をするようになってから沖縄の現状を勉強しました。こりゃとんでもないと思いましたよ。「なんなんだ、これは!」と。
いったいこれは同じ日本国なのか。なんでこんなに沖縄だけが、アメリカ軍の負担をして、戦闘機が上をバンバン飛んで、米兵が好き勝手なことをやって。それでいて日本政府は何やってんですか、沖縄に対して。沖縄県民の皆さんが怒りをぶちまけてもね、沖縄タイムスや琉球新報が何言おうが、日本政府は動かない。だから日本維新の会は、できることからやろうと決めたんです。
政治家もマスコミも情けない
僕は沖縄の皆さんに怒られるかもしれませんが、まずは辺野古に移させてもらう。その次のことは、必ず考えます。オスプレイの訓練、少しでも何とか本州で受け入れることができないのか。今大阪で声を上げ、今度は関西広域連合で声を上げます。批判は出るでしょう。反対論は出るでしょう。文句も出るでしょう。でも動かなければ何も変わりません。
沖縄県で米軍がやりたい放題やってるわけでしょ? 僕の子どもが、もし米兵にレイプなんてされたらね、黙ってられませんよ。おとなしく抗議なんてそんなことじゃ済みませんよ。沖縄県民の皆さんは怒った。血相変えて怒ったんですよ。しかし日本の政治家はそこまで怒ってますか? 沖縄県の政治家は怒ったかもわからないけども、永田町の政治家なんか、涼しい顔をしてるだけじゃないですか。
僕はね、政治家は怒らなきゃいけないと思いますよ。日本の政治家は顔真っ赤にして怒らなきゃいけないですよ。机をドンドン叩いて、机を蹴飛ばすくらいの勢いでね、米軍に対して怒りをあらわにしないといけないです。
朝日新聞も毎日新聞も、他の新聞も、テレビも、こう言うんですよ。「橋下、波風立ててどうする」「アメリカとの関係を悪くしてどうする」「日本の国益に反しますよ」……情けない。なんでアメリカに嫌われるようなこと言ったら、それで国益に反するんですか。そんなことやってたらいつまでたっても沖縄のことをアメリカに言えませんよ。
日米地位協定、どうやってこれを変えていくんですか。日米同盟は大切、アメリカとの信頼関係も大切。でもね、言うべきことは言わないと。今までの政治家はね、「黙ってりゃ何でもうまくいく」なんてそんな甘い気持ちでやってたんです。我々日本維新の会は、口は悪いし行儀も悪いかもしれませんが、そのかわり言うべきことは言いますし、二枚舌なんて使いませんよ。
僕らは、皆さんにきちんとこれから説明をし続けます。辺野古移設、その後を考えましょう。そして今この段階で、本州で、何でもいいから少しでも沖縄の皆さんの負担を軽減できるようなことを考えていく。そのために声を上げる! これをね、今ここでやらなきゃいけないんです。
(演説終了、沖縄県民と握手)
ありがとうございます。いやあ、もうね、負担ばっかりかけて政治家が良いことばっかり言い過ぎでね。少しずつ変えていきますので、よろしくお願いします。ありがとうございます。