県外移設を主張する政治家は無責任

橋下徹氏:本当は国の安全なんていうのは、国民が汗を流して努力をして守らなきゃいけないんです。また、守っているんです。ところが、そんなことはまったく教育を受けたことがないもんですから、大阪でのほほんと暮らさせてもらってます。この点についてはね、本当に沖縄の皆さんには申し訳ないと思ってます。

ですから僕は大阪市長として大阪市民を代表して、また大阪維新の会という大阪の政党を代表してですね、沖縄県民の皆さんに感謝の念を表したいと思いますし、感謝の気持ちを表すだけでは沖縄の皆さんは納得されないかと思いますけども、それでも僕は今、日本の安全というものは沖縄県民の皆さんに支えられて、僕らは安心して暮らしているんですよということを、大阪で言い続けております。

まあ、この基地問題に関して、繰り返しますけども自民党は本当に二枚舌ですね。先ほども言いましたけども、普天間。県外、「外に出す、外に出す」と自民党の候補者は今も言ってるんですよ? 安倍首相率いる自民党の本部ははっきりと言ってますよ、「辺野古に移設」と。僕ら日本維新の会も、沖縄の皆さんには大変申し訳ないけれども、普天間を沖縄以外で、特に本州のどこか、「ここで受け入れられる」なんて案を持ち合わせていないので、大変申し訳ありませんが辺野古移設という方針を公約に書いております。

ただ僕らは二枚舌は使いません。沖縄に来てもそのことはしっかりと、このように言わさせてもらってます。もちろん反対論があるかもわかりません。しかし他の野党を見てください。全部「県外移設」。民主党も県外。みんな県外。日本の政治家は普天間を全部「沖縄の外に出す」と言っておきながら、その案は何も持ってないんです。

民主党だってできなかったじゃないですか。沖縄の外に出すと言って沖縄県民の皆さんを喜ばせておいて、そしてこのようにできないということになって落胆させる。こんな政治はあってはならないと思いますね。

僕ら大阪維新の会、そして日本維新の会は、国民の皆さんから怒られるようなことばっかり言ってきましたし、やってきました。それでも日本にとって必要だと思ってるからこそ、批判を恐れず、反対論を恐れず、選挙を恐れずやってきたつもりです。ですから、この沖縄の地においてもですね、普天間の基地はまずは辺野古移設で何とかお願いをしたいと思っております。

まずは普天間の地を早く沖縄に取り戻して、沖縄県のために使えるようにしたいんです。今この段階で、基地を外に出す外に出すなんて言っても、できやしないんですから。こんなことを言うことのほうが、僕はね、沖縄県民の皆さんに対して失礼だと思っています。

特に、僕の発言で……米軍に対して「風俗を利用したらどうだ」って発言については、確かに行き過ぎたところはありました。でも僕は、沖縄県民の皆さんを侮辱したつもりなんかありません。僕の思いとしては「米兵、もうちょっとしっかりやってくれよ」と。沖縄県民の人権をどう考えてるんだと。僕に対して「人権を無視してる」とか「人権蹂躙だ」とかいろいろ言ってますけども、「あんたたちはどうなんだ」ってことを言ったわけなんです。

沖縄が世界一のリゾート地になるために

日本の政治家はね、いざというときに外国に対してものを言わない。僕はね、この沖縄ほど……世界で一番のリゾート地になる、その地は沖縄以外にないと思ってます。安全で、安心で、県民の皆さんの優しい気持ち、日本人のおもてなしの気持ち、食事もおいしい、気候もこれだけ気持ちいい。景色もすばらしい。なんでこれを世界で一等地の、世界で一番のリゾート地にするっていう大方針を示して、本当にそこにお金を投じていかないのか。

まあ、これはまだ沖縄県民の皆さんにはきちんと議論をさせてもらってないので僕の勝手な思いなんですけど、今日本にとって一番必要な観光集客地っていうのは「カジノ」なんです。日本維新の会はカジノ解禁をやろうということを言ってます。ひとつの施設で7,000人から10,000人の雇用が生まれるんです。今のマカオだって1兆円以上の収益があがる。そういうお金から、医療・福祉・教育にお金を回していく。

僕は、このカジノ解禁をやれば、沖縄は絶対に世界で一番のリゾート地になると思うんですね。こういう形で沖縄を世界で一番のリゾート地にする、その方針のもとであらゆる政策を動員して、沖縄の振興を図っていきたい。その前提として、まずは普天間。これは早く基地の部分を返還してもらう。まちづくりに使う。そのかわり、辺野古移設だけは我慢していただいて、その次のステップを考えていく。これが日本維新の会の考え方です。