ファン獲得の起爆剤は「きゃりーぱみゅぱみゅ」と「肉」
仕掛人たちが語る、大型イベント企画のキモ

カルチャーイベントとフードイベントの仕掛け人が語る、まだまだイベントで出来ること #1/3

BACK STAGE2017
に開催

2017年8月30日、イベンターによる、イベンターのためのイベント「BACK STAGE 2017」が開催されました。トークセッション「カルチャーイベントとフードイベントの仕掛け人が語る、まだまだイベントで出来ること」に登壇したのは、アソビシステム・中川氏とTAMARIBA・牧野、AATJ・遠藤氏。きゃりーぱみゅぱみゅなどのカルチャー、『肉フェス』などのフードを起点としたイベント企画の現在地と“これから”をパイオニアたちが語ります。

カルチャーとフードのイベント⁉︎

牧野晃典氏(以下、牧野):みなさん、こんにちは! 午前中、最後のセッションとなりますので、そろそろお腹もすいてくるころだと思います。ここからは『カルチャーイベントとフードイベントの仕掛け人が語る、まだまだイベントで出来ること』というタイトルで、セッションを進めさせていただきます。私、牧野と申します。よろしくお願いします。

(会場拍手)

基本的に今日お招きしているお2人も、長年いろんなイベントをやっていらっしゃって、どちらかというとイベントというものはアナログだよね、という考え方の持ち主のお2人です。

今日はそのお2人がいろんな考えを語っていただきながら、最後にここにいるみなさんと接点を作っていければと思っています。まず先に今日お越しいただいているお2人をご紹介します。

アソビシステム代表取締役、中川悠介さん。1981年東京生まれ、2007年に『アソビシステム』を設立。青文字系(注:東京の原宿でよく見られる、個性的で同性ウケするファッション。きゃりーぱみゅぱみゅなどが代表例)の生みの親であり、原宿を拠点に街が生みだすカルチャーを、国内はもとより世界に向けて発信し続ける。『HARAJUKU KAWAii!!』を2011年より全国各地で開催。

きゃりーぱみゅぱみゅのワールドツアーも2度にわたり成功。『もしもしにっぽん』では日本のカルチャーを世界に発信すると同時に、国内におけるインバウンド施策も精力的に行なっています。ちょっと先にこちらのVTRをご覧いただければと思います。

原宿から世界へ、アソビシステム

(映像が流れる)

映像音声:日本で最もクリエイティブな人やモノを生み出すパワーを持った街、原宿。ここを拠点に活動する私たちアソビシステム。日本語の遊びは英訳でplay。企業名であるアソビシステムには国内だけでなく世界の人々に楽しんでいただけるものを作りだそうという遊びの理念が込められています。

アソビシステムは日本独自の文化である原宿カルチャーに焦点を当て、ファッション・音楽・ライフスタイルといったさまざまなカルチャーにおけるコンテンツを世界に向けて発信するための活動をしています。その一部をご紹介していきましょう。

アソビシステムでは、原宿カルチャーには欠かせない音楽やアートを発信するアーティストをマネジメントしています。その1人がきゃりーぱみゅぱみゅ。原宿カルチャーをけん引するアイコン的存在の彼女は、ファーストミニアルバム『もしもし原宿』でデビュー以来、数々のヒット曲をリリース。国内外のチャートを席巻し、海外ツアーでも成功を収めるなど、全世界から注目を集めています。

そんなきゃりーのプロデュースを手がけるのは中田ヤスタカ。自身のユニットCAPSULEでの活動をメインに、数々のDJイベントなども手がける彼は今日本で最も注目を集める音楽家として知られています。

また、KAWAiiカルチャーのパイオニアでもあるアーティストとして、ニューヨークで初の個展を成功に収めた増田セバスチャンをはじめ、多彩な才能を持つ文化人のマネジメントも手がけています。

海外事業では所属アーティストの海外公演、ワールドツアーを運営。また各国で開催されるフェスへ出演するなど積極的に自社コンテンツの海外展開を進めています。

また、ポップカルチャーを世界に発信する「もしもしにっぽんプロジェクト」では、さまざまな企業とタッグを組み、世界の日本カルチャーイベントへ参加。そのほかバイリンガルサイト、観光案内所の運営などインバウンド事業にも力を入れています。

このようにアソビシステムでは日本のファッション・音楽・ライフスタイルなどをあらゆる角度から発信し、国内のみならず世界中で原宿カルチャーを楽しんでもらえることを目指しています。

牧野:中川さん自己紹介をお願いします。

中川悠介氏(以下、中川):よろしくお願いします、中川と申します。今見てもらったアソビシステムという会社を始めてちょうど10年目になります。もともと学生時代からクラブイベントやファッションショーを自分で運営しながら、一度もサラリーマンにならずに自分で始めた会社です。

今は原宿という街で、観光案内所やアパレル、サロンなど、いろいろお店をやりながら、きゃりーやモデルを使ってその人にまつわるエトセトラを原宿でやっています。今日はよろしくお願いします。

牧野:よろしくお願いします!

(会場拍手)

肉フェスから餃子フェスまで、AATJ

牧野:続きまして、AATJ代表取締役、遠藤衆さん。AATJという社名はあまり認知がないのかもしませんが、肉フェスと言えばここにいらっしゃる方はほぼ全員ご存知と思います。そこの代表取締役の遠藤さんです。

大学卒業後、レコード会社勤務を経て音楽専門チャンネル『MTV JAPAN』に入社。マーケティング部にてコンシューマー・マーケティング及びブランド・マーケティングに従事。

2010年にAATJ株式会社を立ち上げ、肉フェス、餃子フェスをはじめとするフードエンターテインメントイベントや、ジャパンカルチャーのアウトバウンドイベント『Tokyo Crazy Kawaii』などを手がける。2017年より代表取締役社長。ではまず先にこちらのVTRをご覧ください。

(映像が流れる)

映像音声:「肉目当てです。半額ステーキ」「おいしかったです」「今夜の肉の思い出? おいしかったから来たんだよね、たぶん。おいしかった! あとビールいっぱい飲んだ」「サーロイン。俺はけっこうお肉が好きなんで、いろんなお店を食べれるのがいいっすね」「ゴールデンウィークならではって感じかな」。

「ライブやってたりとか、ワイワイ、ワイワイやってるんで。肉以外でも楽しめそうですごくいいと思いました」「ニュースの最後のほうで今日からお台場で肉フェスやるっていうのを聞いて、3人で行きたいねって来ました」。

「最高ー!」「めっちゃ肉ある! やばい!」「肉大好きなんで。肉食系女子なんで、大好きです」「店舗が全部揃ってるんで、ここに来れば食べ比べができる感じがいいなって思いました」。

牧野:こちらは今年のお台場での肉フェスの映像です。遠藤さん、自己紹介をお願いします。

遠藤衆氏(以下、遠藤):こんにちは。AATJの遠藤と申します。AATJをベンチャーで始まして、はじめは音楽イベントや海外イベント諸々をやっていました。2014年からフードエンターテインメントをキーワードにして、肉フェスや餃子フェスなどを今やっております。よろしくお願いいたします。

牧野:よろしくお願いします!

(会場拍手)

驚愕のイベント数を誇る

牧野:まず、ここから中川さんと遠藤さんが手がけるイベントが数字的にどういうものなのかをご紹介させていただきつつ、そこから先にディスカッションを進めていければと思います。

まず年間で開催しているイベントの数です。中川さん、スライドにあるのが、アソビシステムが仕かけているイベントのブランドの数々ですよね?

中川:はい、クラブイベントやファッションショーです。あとは地方創生を兼ねて自治体と組んだイベントなど、さまざまなことをやっています。

牧野:そしてその数なんと100本。3日に1本ですね。

中川:そうですね(笑)。クラブは毎週やっているので、そのくらいになっちゃいます。小さい300人規模から1万人規模までいろんなことをやっています。

牧野:そしてAATJさんのイベントですが、遠藤さん、有名なのは肉フェスですけど、肉フェス以外にもいろいろありますね?

遠藤:そうですね、音楽と一緒にやった肉ロックフェス。けっこういろんなものを派生させてやっています。

牧野:そしてその数年間で20本。月に2本ですね。

遠藤:そうですね。ゴールデンウイークとか、そういうときにはけっこう集中します。

牧野:けっこうな本数でイベントを開催されているお2人です。じゃあ次に年間のイベントで動員している人数です。アソビシステム、年間で100万人。すごいですね。

中川:そうですね、細かいのもあるので、全部足せば。

牧野:約100人に1人がアソビシステムのイベントを体験しているということになります。そして肉フェス、なんと年間で動員人数200万人。

遠藤:肉フェスで言うと、今年の来月か、9月にまたやります。そこでだいたい累計500万人くらいまでは突破できると思っています。

取り込みづらい世代のハートをつかむ

牧野:肉フェスの場合は1個1個の開催期間が長いですね。これくらいの人数を集客する力があるお2人です。そして次に来場者の属性です。アソビシステムが18~25歳が60パーセント。次のセカンダリーで26~35歳が20パーセント。なかなか取り込むのが難しいと言われている赤い世代をがっつりつかんでいますね。

中川:もともと、うちのマネジメントしている子たちのファンの世代がすごく多いです。逆に僕たちはこの世代しかできないかなって感じです(笑)。

牧野:そしてAATJのイベント、メインは肉フェスですが、こちらも20代40パーセント、30代20パーセント。アソビシステムのイベントよりは若干高くなりますけど、若い層が60パーセント、40代が20パーセントという属性ですね。

遠藤:ファミリー層もけっこう来てくれています。

牧野:両者とも若い世代をがっつり握っているイベントをやっていると。次に、そのイベントをどこでやっているのか? まず日本国内。全国です。

中川:そうですね、お話いただければ本当にいろんな場所でやっています。

牧野:行ったことない街がないくらいじゃないですか?

中川:今、鳥取だけ行ったことがないですね(笑)。

牧野:鳥取の方いらっしゃったらぜひイベントを呼んでいただけると(笑)。そして肉フェスも全国ですね。

遠藤:はい、北海道だけ、まだ行けてないんです。そこも、できれば。

牧野:このピンクの丸が、餃子フェスという、肉フェスの次に大きなブランドです。それも、東京・大阪・仙台?

遠藤:そうですね。その3都市です。

本物のジャパンカルチャーを発信する

牧野:肉フェスも全国規模でやっています。要はファンなり、お客さんが大都市だけではなく、地方も含めて全国にいらっしゃるイベントを運営している。じゃあ、世界はどうなのか? 日本国内にとどまらず、世界中でイベントやっています。いかがでしょう?

中川:自社のアーティストはワールドツアーだったり、自社主催のイベントもやり、フランスのジャパンエキスポや、ちょうど今週、サンフランシスコのJ-POPサミットなどにいろんな企業さんと組んでエリアで出展させてもらっているので、さまざまな地域でやらせてもらっています。

牧野:いろんなメディアでも中川さんの言葉として語られていますが、中川さんは、きゃりーちゃんのワールドツアーを経験して、世界中の人たちが日本のコンテンツにニーズがあることを確信し、「もしもしにっぽん」というプロジェクトを立ち上げ、日本のコンテンツを世界に出していこうと考えられたんですよね?

中川:そうですね、世界中にジャパンカルチャーのファンがたくさんいることを自分自身の目で見て感じたんです。じゃあ、きゃりーでワンマンやります、2、3000人集まりますということだけじゃなく、その音楽を通じて日本の食や、クリエイティブ、アニメなど、いろんなことを知ってもらうことが、今後すごく重要になると感じました。

海外でまだ日本の本当のカルチャーが伝わっていないことが相当多い。現地で頑張っている方はいますけど、それで日本のことを好きな方が解釈してやってることも多いので、そこに本当の日本のはやっているものや、今のカルチャーを伝えることこそ重要と考えて、いろんなイベントをやっています。

海外での日本食の盛り上がりがすごい!

牧野:きゃりーさんというコアコンテンツがあって、そこで得た気づきみたいなものをイベントプラットフォームに置き換えて、日本のみならず世界中で展開していく広がりを目指していると。そしてAATJ、こちらもイベントを世界でやっていますね?

遠藤:はい。中川さんの、「もしもしにっぽん」とかぶってしまいますが、日本カルチャーを世界に紹介するイベントをやっています。

牧野:もともとAATJは音楽のイベントでスタートしていたと。音楽のイベントをいろいろやっていく中で、フードイベントというニーズがあることに気づいた。それで肉フェスが誕生したという流れを聞いています。

遠藤:そうですね。海外でTokyo Crazy Kawaiiやったときに、食も多少持って行きましたけど、海外での日本食の盛り上がりがすごい。じゃあこれを日本に持って帰って来て、海外にちゃんと出せるようなフードイベントを作ってみようかなということで、肉フェスを始めました。

芸能事務所との違い

牧野:どちらも最初から今のイベント形態があるわけではなく、そこに至るまでのいろんな試行錯誤があって、今のお2人の事業があると思います。

そして1番重要なところですが、お2人が呼べるコンテンツ。まずはアソビシステム。上の3段、新しい学校のリーダーズ、三戸なつめ、きゃりーぱみゅぱみゅ、CAPSULE、中田ヤスタカ、ゆうたろう、TEMPURA KIDZ、増田セバスチャン、むすびズムまでがアソビシステムの所属アーティスト。

それに限らずアソビシステムのイベントでは、いろんな事務所のアーティストを呼んでお客さんに楽しんでいただけるコンテンツをプロデュースしていると。

中川:芸能事務所は、事務所という見え方が強いと思いますが、もともとはイベント会社なので他社のアーティストさんや、タレントさんもキャスティングさせてもらっています。なので、アソビシステムオンリーでやるイベントはほとんどないと思っております。

牧野:そのアソビシステム以外のアーティストさんも、アソビシステムのイベントに出たいと思うし、アソビシステムのアーティストと一緒に共演したいというか、一緒に出たいということですよね?

中川:イベントをやるときは事務所の立場というよりも、イベントを作る側という立場のほうがすごく強いです。

牧野:お客さんの満足度が一番ということですよね。

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