自分の挑戦も1つのエンターテイメント

ジョーブログ氏(以下、ジョー):今回(AbemaTVの企画)のボクシングも、100キロマラソンにも2、3月に挑戦する。自分の挑戦も1つのエンターテイメントと考えています。

それをYouTubeにあげて、自分自身が挑戦していく中で、もっともっと広げたい。もっともっと閲覧数を稼ぎたいなと思った。僕のYouTubeを見てくれている人がいたら、意外かもしれないですけど、わりとめちゃめちゃ分析しているんです。

僕のYouTubeは、まずYouTubeを上げている先輩を追って、「なんでこの人たちは閲覧数が上がっているのか?」「どういうタイトルをつけているのか?」「どういう企画を打っているのか?」。

あとはYouTubeのサムネイル画像。パッとYouTubeを開いたときにトップ画像が並んでいるじゃないですか? トップ画像にキャッチフレーズがついている見出しみたいなもの。

(閲覧数は)タイトルと企画の内容、あとはサムネイル画像で決まると言われているんですけど、あとは内容、分数、はじめの30秒、オープニングでどれだけ引き込むか? どんなストーリーかを掘り下げて考えていったら、すごく楽しくなっていった。

自分のやりたいことをどう人に共感してもらえるか? どう人に見てもらえるようにするのかを、どんどん研究していったんです。けど、僕、はじめはすごいことをしたら絶対につながると思っていたんです。

だから無一文でアメリカを横断するやつなんか絶対にいないから、それこそ希少価値だと思っていた。オンリーワンになったら絶対に有名になれると思っていた。今回のテーマ「突き抜け方」。突き抜け方だったら、とにかくオンリーワンになろうと思ってました。

アメリカを無一文で横断して、南米縦断もバイクでやった。その中でアマゾン川をイカダで下ったり、ほんまにハードで死にかけるような経験、チャレンジをしたけど、閲覧数が全然上がらなかったんです。

YouTubeの再生数が上がらぬ日々

YouTubeを見ている人たちは、僕って旅キャラのイメージがあると思う。けど、アメリカ大陸を横断して帰ってきたらチャンネル登録が300人ぐらいだった。一つひとつ動画が閲覧数100とか200とかしかない。

「まじか⁉︎」みたいな。これだけ希少価値が高いぶっ飛んだことをやっているのに、全然、閲覧数がいかなかったんです。

今はネットを通して自分を表現できる時代、なんでもかんでも上げられる時代だけど、どう自分の中の一番いい部分、活かせる部分をネットに表現するか、ブランディングが大切です。

僕はキャラクターはそんなに作ってない。そのままなんですけど、どうキャラクターとして見せるか? それをどうわかりやすく、ネットの文章、動画の何分間で進めるか? 自己ブランディング、自己プロデュースをどんどん考えていった。

でも、はじめはとにかく上げていくことによって、リアクションが返ってくるんで、YouTube、ブログだったらコメントやメッセージ、Twitterだったらリプライが返ってくる。そこで俺ってこう見られているのかわかる。自分を出すことによって「ジョーってナルシシストやな」「ジョーって出っ歯やな」みたいな気づいてない自分の部分。

「ジョーって身長高いと思ってたけど、実際は低いな」とか「不良キャラや」とか、めっちゃいろいろ言ってくれるんです。それを自分の中で整理していって、自分はこれから、どうやっていきたいのかっていう人生のベクトルが研ぎ澄まされてくる。

だからこれから何かをやっていきたい人は、ネットでとにかく発信していく。リアクションが返ってくるので、それを分析していく。その中で自分のコアな部分、尖らせていく部分が見つかると思うので、それをもっともっと極めていく、得意な部分を伸ばしていく。最後までいったら、どんどん閲覧も上がっていくと思うんです。

AbemaTVの亀田興毅と対戦企画に挑戦

でもやっぱり僕は自分に合った企画とか、あとは自分が一番やりたい企画をうつようになって、それでも閲覧に乗っかって、あるときにファンの人から「亀田興毅さんに勝ったら1,000万円の企画がある」と言われて、「これなんだろう? 興毅さんに勝ったら1,000万円……」(と思った)。

実は僕、高校のときにボクシングをかじってたんです。部活じゃないけど、近くの近所のプロジムに通って、その時はプロになりたいって思っていた。でも、そのまま旅に出たんでボクシングの道からは遠のいたけど、プロライセンスは取りたいなっていう心残りはずっとあったんです。

だからYouTubeの企画でプロのライセンスを取る企画をやってみたいなっていうのはどこかにあって、いつかやろうかなと。僕、やりたい企画とかメモ帳にバーッて書いていくんですけど、一応片隅にあった感じなんです。

そんなときに視聴者さんからそんな企画があるって聞いて、これやるしかないなって思って、とにかくその企画に書類審査に応募してみたんです。メールでフォームに質問とか書いて送ってみたんです。

3,000人ぐらいの中からとりあえず書類審査で受かって、1,000人以下ぐらいになったんです。イタズラのメールとかも多いので、ぶざけた人をワーっと省いて1,000人ぐらい残った。

それで各地でオーディション。オーディション会場は大阪の西成にある亀田興毅さんのお父さんの史郎さんのジム。僕そのときに思ったのが、オーディションでも一つひとつ分析していかなあかんと。

2次審査の会場行ったときに、まず僕はオーディションに来ているメンバーみんなに話しかけて、なんで受けたんですか? 何してる人ですか? とか、列並んでるときとかもめっちゃ話かけた。

徹底した状況把握

その人たちがどういう思いでオーディションを受けているのか? あとは僕が知らない情報を知ってないかな? とか。受かるための情報を知らないかな? どういう人たちが受かるのかな? みたいな。

僕は就職の面接をやったことがないですけど、求めている人材、仕事に必要な人材をもちろん採用するじゃないですか? それがなんなのかをまず理解する。僕、2次審査の会場に行ったときに亀田興毅さんと戦う選手はどういう人なのか。求めている人を理解せなあかんなと思った。

そのとき僕はYouTubeをやっていたので、作り手の目線に立って、とにかく亀田興毅さんより強い人は除外されるんじゃないかなとか、だからあまり自分の強さを主張するのも違う。

じゃあどういう肩書を持っている人なのか? その応募フォームの中にもあるホスト、大学生、YouTuber、なんか尖った肩書を書いてあるので、肩書を主張した方がいいのかなとか。

あとはオーディション会場でいろんな人たちに話かけることによってテンションを上げていこうとした。自分がテンションを上げることによって、2次審査の集団面接で、しゃべりやすい状況を作って、そうやって1個1個の状況の中で自分なりに段階、ステップを考えて、2次審査の会場は過ごした。

いざ集団面接になって、ネット系の2ちゃんねらーみたいな人が僕の横だったんです。「僕は2ちゃんねらーでよく掲示板に批判のコメントを書いている者です」みたいな。「亀田興毅さんが現役のころも、もちろん批判を書かせてもらいました。その2ちゃんねらーとして僕はリングに上がってリアルな舞台で亀田興毅さんに文句を言ってやる」みたいなことを言ってたりとか。

2次審査の会場で小耳にはさんだのが、『ガチンコファイトクラブ』の演出家の人が今回の番組も演出してると。じゃあ、ちょっと不良っぽさを出したほうがいいのかなと思った。自分は今までスラム街や、いろんな危険な地域に行ってきた。だからそれで恐怖に打ち勝てると。

「不良」としての自分を打ち出した

だから普通の人生を歩んできていない、むしろ不良というワードを使うようにした。相手の求めてるものを理解して、自分のキャラクターの中にあるコンテンツ。例えば僕だったら旅やスラム街と言われる西成。

あとは不良、金髪、いろいろあると思うんですけど、どこを強調するか? オーディションの中で前面に出した。でも一番はYouTuberを前面に出したんですけど、今時でYouTuberっていう、おちゃらけた奴がいきなりオーディションに立つ。

2次審査に受かって3次審査はさらに受かって、興毅さんとやり取りがあった。やっぱり発信することで自分がどういう存在なのかがリアクションを通してわかる。なんか今は本当に、大きな事務所とか街でスカウトされて、一気に有名な俳優や女優さんになるとか、そういう道のり以外のゼロからでも夢がかなう時代が始まっている。

今まさにやりたいことで生きられる時代が来ていると、僕自身が人生を通して実感しているんで、これからなにかしら夢、やりたいことをかなえていきたい人は、とにかくネットで表現してみる。

もちろんそのネットで調べたら同じような道のりをたどってる人たちもいっぱいいるので、その人たちの過去の記事を見たりして分析したりすると、もっともっと自分の人生にも活かせることがいっぱいある。

僕自身もこれから3ヶ月間「プロへの道」という企画で毎日、日々練習して、お酒もタバコもやめている。今後も自分の挑戦をどんどんYouTubeを通して共有していきたいと思っているんで、またみなさん応援よろしくお願いします。

(会場拍手)

批判されてもYouTuberはやめない

ジョー:長い間、ありがとうございました。

大谷ノブ彦氏(以下、大谷):ありがとうございます。批判とかは全然気にならないんですか?

ジョー:批判ですか?

大谷:しょっちゅうあるじゃないですか。

ジョー:普段は気にならないですけど、たまに、めっちゃ当たってるときありますよね。

大谷:自分で、これ的を射ているなと。

ジョー:的を射ている。

大谷:でもそういうのも、つらいっていう人がいっぱいいるじゃないですか。

ジョー:そうですね。だから僕はあまり、普段の批判とかは全然いい。でも、炎上したりすることってあるじゃないですか?

リンチかのように朝起きたらメッセージがうわーってあります。「死ね」やらなんやら書いてあるんです。こういうときはへこみますね。

大谷:引きずったりしないんですか? 途中でやめようとならないんですか?

ジョー:ならないですね。そういうときだからこそ感じることってあると思うんです。普段と違った目線で自分を見られたりする。

大谷:じゃあ全部を外に出していって自分が気づくことが大事だと。

ジョー:そうですね。

大谷:なるほど。勉強になりました。ジョー先生ありがとうございました。

ジョー:ありがとうございます。

(会場拍手)