ユーザーを迷わせないメルカリ

MEGUMI氏(以下、MEGUMI):こんなにメルカリが世の中に認知されて大人気ですよね。先ほどもおっしゃっていましたけれども、ほかにもいっぱい同じようなサービスを提供しているところがある中でのスタートでした。ほかと比べてどういった違いがメルカリさんにはあると思っていますか?

小泉文明氏(以下、小泉):本当にいくつか違いがあると思います。

立ち上げの頃の重要性でいうと、1つはプロダクトの完成度の高さがあると思うのですよ。使い勝手が悪いもの……例えばレストランで言うと味が悪い店です。こういうのはやっぱり長続きしないので、当たり前なのですが、使い勝手のいいサービスを作る。

そのときに、先ほど言った男性目線で作っちゃうと意外と「これぐらいみんな使うでしょ?」といった感じなのですが、けっこう使わないんですよ。

僕はいつも女子高生や女子大生が不自由なく使えるかどうかはすごく大事だと思っています。なるべく難しくせずに、そういう方々が使えるかどうか。いわゆる大衆層が本当に使えるかどうか。

もう1つは、それに対していいものを作ったら、やっぱりいいプロモーションをするというところだと思っています。

MEGUMI:確かにメルカリのサイトを見せていただきましたが、ものすごく簡単ですよね。もう本当に写メでパッと撮って、パッと入れて。

小泉:迷わせないというやつですね。社内のデータとしては、どこで行き詰まっているかはもう全部わかるんですよ。どこのボタンのクリックスルーが落ちるのかなど。

MEGUMI:そこまで徹底している。すごい。

細かいチューニングを徹底して行なっている

小泉:例えば出品する場合は上から入力画面がありますよね。どこで脱落したかなども全部わかるんですよ。そのあたりは、「ここで脱落したから、たぶんこうなんだろう」と仮説を出していく。

A/Bテストと言われているものですが、MEGUMIさんが見ているページと僕が見ているページが違っています。ユーザーごとによって違うページを出して、どちらのほうが通過率が高いか、完了率が高いかを見ながら、数字を見ながらチューニングしているのですね。

「これは、MEGUMIさんが見ているAパターンのほうが達成率が高い。だからAパターンで全体に公開しよう」など、そういった細かいチューニングをすごくしていますね。

MEGUMI:達成するまでのプロセスですよね。

小泉:プロセスの中でちょっとずつそういった改善をしていますね。

MEGUMI:でも、そういう意味では、確かにものすごく簡単でパッと売れてというのは気持ちがいいですよね。きっと使っている人も売る人も買う人も。ということをすごく思いましたが。

アメリカで2,500万ダウンロードを達成

今、スタッフの方は全員で何人ぐらいいらっしゃるのですか? 

小泉:今、日本が500人ぐらいで、アメリカ100人ぐらい、イギリスに30人ぐらいですかね。

MEGUMI:アメリカとイギリスもやっているのですか?

小泉:やっています。今、日本が5,500万ダウンロードで、アメリカが2,500万ダウンロードです。

MEGUMI:そんなに!?

小泉:イギリスはまだ始めたばかりなので、3ヶ月ぐらいですからまだ少ないですが。

MEGUMI:アメリカは、スタッフはアメリカ人ですか?

小泉:100名のアメリカ人に対して、日本人が10人ちょっとぐらいじゃないかな。

MEGUMI:すごく大変じゃないですか?

小泉:そうですね。まあアメリカはアメリカで日本とはまた違うマーケットですから。まだ日本ほどは成功していないのですが、アメリカへ参入したとき、僕らの競合は20社ぐらいいたのですが、もう今は本当に数社になってきたので。

欲しい人材は「メルカリをかなり使っている人」

MEGUMI:それだけの人をまとめるというか、同じ志に持っていくというのはものすごく難しいと思うんですね。まず日本の会社だけでいうと、社員の方たちへの触れ合いや教育などは、どうしているのですか?

小泉:そうですね。僕らはまず1つ大事にしているのが、採用の際にまずメルカリを使っているどうかというのは絶対に聞きますね。売り買いをやっぱりやっていない人……。しかも、ちょっとというよりはそれなりに。

MEGUMI:かなり使っている人。

小泉:ちゃんと使っていないと、まず箸にも棒にも引っかからないというのはありますね。先ほど言ったように、やはりプロダクト中心の会社なので。要は、MEGUMIさんがやっているカフェで「パンケーキ、私は好きじゃありません」と言ったら採らないじゃないですか(笑)。

MEGUMI:確かにね。確かに。

小泉:絶対に採用しないじゃないですか(笑)。

MEGUMI:そういうことかあ。

小泉:そういうことです(笑)。

MEGUMI:「粉もの、嫌いです」というような。

小泉:「ちょっと私、甘いものは……」なんて(笑)。

MEGUMI:(笑)。

小泉:カフェであればあまりないと思いますが、意外とWebサービスは、「使ってはいないけど、なんかこの会社は儲かりそうだ」「この会社なら伸びそう」「なんか良さそう」で来ちゃうんです。なので、まずは「このサービスが本当に好きですか?」といったものが1つですね。

「リスクテイクできるタイプかどうか」を見極める

小泉:もう1つ、僕らの会社は一応3つの価値観のようなものを定めていて、「バリュー」と呼んでいます。

その3つの価値観のうち、一番大事にしているのは「Go Bold」、大胆にやろうという意味です。要はリスクテイクしていこうという言葉なのですが、かなりGo Boldさのようなところは面接で確認しますね。

その3つのバリューに基づいた確認というか、ヒアリングをたくさんして「本当にこの人が僕らの会社で活躍することができそうかどうか」をかなり厳しく見ますね。

MEGUMI:でも、それって蓋を開けたら「なんだお前そうだったのか」みたいなことがありませんか? 私のお店は今20人ぐらいしかいませんが、そう思うことがいっぱいあるんです。そういうのはありません?

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