「成長を続ける力」セッション開幕

関口和一氏(以下、関口):皆さんこんにちは、日経新聞論説委員の関口でございます。ただいまより、成長を続ける力と題しまして、セッションを開始したいと思います。今日先ほど皆さん全員そろったばっかりで、何の打ち合わせもしていなくて、しかもテーマが「成長を続ける力」なんて直球のお題をいただいたものですから、正直どんなふうに進めていいかと思っているところなんですけれども。

皆さんよくご存知の方ばかりで、この世界では大成功された3人のパネリストですので、あえてここで、ご紹介ということは私の方からはいたしません。このセッションを通じては、今のこの日本の経済環境の中で、あるいは、世界の経済環境の中でどうすれば会社の成長、持続的な成長ができるのか、この辺のノウハウとか秘訣をお聞きすると同時に、せっかくの機会ですので、3人の方の心の中に秘めた思いとか、あるいは夢とか長期的なビジョンですとか、こういったものをお聞きしていきたいと思います。

1時間15分時間がありますので、私からの質問だけではなく、後半のほうは広く会場にオープンにして、皆さんからご質問いただければと、このように考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。では、座らせていただきたいと思います。

最初に何もたたき台がないと何ですし、せっかくですので、おさらいという意味で、皆さんの会社の近況といいますか、最近どういう事業をやってらっしゃるのか、売上の規模などもどのくらいになったとか、あるいはこういう新規事業をやるんだとか、そういったようなことを5分ずつぐらいで結構ですので、順番にお聞きしてよろしいでしょうか? では、目が合ったから、森川さんのほうからいきますか。よろしくお願いいたします。大きな拍手でお迎えしたいと思います。

(会場拍手)

LINE株式会社・森川亮氏、事業紹介

森川亮氏(以下、森川):皆さんこんにちは、LINEの森川です。僕たちの会社はちょっと複雑なのですが、もともと2000年に会社をつくりまして、そのときはゲームの会社「ハンゲーム」という会社と、「NAVER」という会社がふたつバラバラだったんですね。そのあと合併をして「NHN」というふうになりまして、さらにその後「livedoor」が一緒に加わって、3年ほど前にLINEが生まれて、去年ゲーム事業とそれ以外が別れてLINEという会社ができました。

なので、一応14年ほどたっていますが、LINE単体としては3年という状況です。ゲーム事業をやって、ポータル事業をやって、検索の事業をやって、今LINEなんですけれども。ここ3年ほどは、今までのPCからスマートフォンに大きく変わって、またそれだけではなくて、海外のユーザーが圧倒的に伸びていまして、それも日本、アジアが強かったのが、最近はヨーロッパとか中国とか、北米まで伸びてきていて。

そういった意味だと、アジア以外の地域も、すごく可能性が出てきたということと、またビジネスの領域も、もともとやっていたゲームもやっていたり、Q&Aをやったりとか、またニュースもありますけれども、最近Eコマースを始めたり、電話の事業を始めたりとか、そういう新しい方向にも広がってきていて。なので、今回成長というところで、いろんな可能性があると思うんですけれども、全く新しい分野に入っていくプラットホームができたということで、すごく成長の核になっているのが、今の状況です。

マネックスグループ株式会社・松本大氏、事業紹介

関口:ありがとうございます。それでは続きまして、松本さんにお願いしたいと思います。 松本さんと私はお会いするのは、もう10年ぶりくらいですよね。確か米国のアスペンで開かれたアスペン会議というのに一緒に参加しましたよね。ところがカリフォルニアからアスペンまで飛行機が向こうで飛ばなくて、ドライバーとバスを借り切って、日本から参加した8人ぐらいが一緒にそれに乗って、確か行ったんじゃなかったでしたっけ?

松本大氏(以下、松本):そうですね。10年前の話ができるというと、ずいぶん歳とったことがバレちゃうんですけれどもね(笑)。

マネックス証券の松本です。私は1999年に会社を4人でつくりまして、当時は本当にSOHOみたいな感じで、オンライン証券のはしりをつくりました。そのあといろいろ買収とかを重ねまして、だんだん大きくなってきまして、数年前に香港のオンライン証券を買収して、3年前に当時上場していたアメリカで5番目に大きいオンライン証券会社も買収しました。

今、アメリカと日本と香港の3カ所でオンライン証券業をやっていて、オンラインでもオフラインでも、アメリカと日本と香港で個人投資家向けの証券業やっている会社は世界中でうちだけなんですが、そんなこともやっています。

為替では世界150カ国にお客様がいて、世界に12拠点のオフィスがあり1,000人ぐらいの社員がいるんですけれども、7割方が今アメリカにいる状況になっています。収益は日本がやっぱり多いのですけれども、アメリカとかヨーロッパもそれなりにありまして、ですから扱っている商品もグローバル化をしていて、お客様もグローバル化をしていて、経営体制もグローバル化を進めている、そんな感じでやっています。

オンライン金融の世界に新しい風を

松本:オンライン証券は、15年前にできて、当時はオンライン証券というだけで面白かったんですけれども、最近なんかつまらないって、自分で言うのもなんなんですけれども。あまり差別化できなくなってきていて、うちのマネックス証券のイメージ調査なんてやったら、オンライン証券の老舗なんていうふうに言われてですね、侮辱的な言葉で。そんなこと言われてどうしようと思って、これはちょっと変えないといけないと、面白く。

ということで、最近新しいことをいくつかはじめまして。今朝launch padの審査員をさせていただいたときにも話したのですけれども、マネックスベンチャーズという会社、これはもともと当社はライフネット生命のインキュベーションに関わったり、ユーザベースさんとか、マネーフォワードさんのエンジェル投資をしたりもしてきているんですけれども、マネックスベンチャーズというふうに衣替えをして、日本で面白いスタートアップの会社をもっとよく知ろうとか。

あとアメリカでもMITメディア・ラボ。これは、Google Glassとか、SquareとかMindstormsとか、全部もともとはMITメディア・ラボから来ているんですけれども、そこの、コンソーシアムメンバーというのになって、MITメディア・ラボのIntellectual Property(知的財産)の情報を得たり、アメリカのシリコンバレーとかフィンテックのファンドのベンチャーキャピタルファンドなんかにもLP投資をし始めて、アメリカでも1番面白い技術をよく見て、日本でもスタートアップの方ともっと仲良くなり。

そういうのを、もう1回オンライン証券、オンライン金融の世界に、新しいアプリケーションとかアイディアをつぎ込んで、15年前みたいに面白い、何か違うねというものを、もう1回つくろうというふうに今やっている。そんな状況です。

関口:今日も海外から来られて、16泊連続外泊したそのまま来られたとお聞きしましたけれども……。

松本:16泊17日の海外出張の、今日17日目でして。だから最終日だけは国内なんですけれども。ずっと旅芸人のようにぐるぐるぐるぐる回って来まして。まあ、IRと色々オフィスがあったりするので。そんな感じでやっております。後悔していますけれども(笑)。

関口:ありがとうございます。

GMOインターネット株式会社・熊谷正寿氏、事業紹介

関口:では、熊谷さんお願いいたします。

熊谷正寿氏(以下、熊谷):皆さん今日はどうぞよろしくお願いいたします。GMOインターネットの熊谷です。私どもですが、現在やっております事業領域は4つです。皆様に大変にお世話になっているWebインフラの領域、インターネットメディアの領域、ネット証券の領域、あとは今スーパーレッドオーシャンのマーケットに投資をしていますが(笑)、モバイルエンターテインメント、モバイルゲームの領域。4大領域が今の事業領域です。

会社の数が上場企業6社を中心とする、今82社になっています。仲間の数、スタッフの数は4,000名ぐらいです。今期が開示ベースで1,050億、経常利益は125億円の見通しになっています。こんな形なのですが、一番力を入れていますのは、第4の柱にしようということで、モバイルエンターテインメントの部分に相当投資を行って、3年目にしてやっとブレークイーブンかなと。今300名ぐらいが関わっていると思うのですけれども、来期以降、収益貢献してくるだろうというようなところです。

次に見ていますのは、やっぱりアジア市場の開拓ですね。ネット証券は今、香港とイギリス、アジアではないですけれどもイギリス。あとはWebのインフラ事業が非英語圏のアジアに拠点をどんどん設けていっておりまして、今4,000人のうち大体15%に満たないぐらい、13、4%ぐらいの仲間たちが海外のスタッフになっております。1番人数が多いのはベトナムでございまして、ベトナムは300名にちょっと満たないくらいのスタッフが活躍をしてくれています。