男女で評価が分かれる「ダークナイト」

乙君:じゃあ、次の質問いっていいですか?

山田:いいよいいよ。

乙君:男性41歳、マックガイヤーさんからです。

山田:おや!?

(会場笑)

久世:来ましたね!

山田:聞いたことありますね。

久世:お馴染みの。

乙君:「アッコ先生はじめまして、マックガイヤーと申します。いつも楽しく漫画を読ませてもらってます」と。

「タラレバ娘の中で映画『ダークナイト』が男は大好きでけど、女が見ても全然おもしろくない映画ナンバーワンと、ケチョンケチョンにけなされていました。

自分はアメコミ映画が大好きで『ダークナイト』は傑作だと思うんですが、確かに男性と女性とでは好みが分かれるだろうなと妙に納得してしまいました。ですが、アメコミ映画には『ダークナイト』と全然違う作品があります。

そこで質問なのですが、先生はタラレバ娘の中でイケメン映画バー経営者が」……。映画バーって、あのね! 「俺の2014年ベストと手渡していた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』はご覧になられたでしょうか。

また、現在公開されている『ダークナイト』は全く別の意味での傑作『ローガン』はご覧になられたでしょうか。もしご覧になられていたら両作品をどのように評価するか教えていただけると幸いです」ということですけど。

東村:アメコミ映画は、もうめっちゃここ2年で大体見ました。

乙君:え~!

久世:お~!

東村:アシスタントに道筋付けられて。

久世:ここから入りなさいと(笑)。

東村:「ここから入れ」って大体見た。ギャラクシーも最初のほうは見たし、今映画館でやってるやつも見た。

山田:まじで?

乙君:お!

しみちゃん:おーい。

乙君:見ました?

東村:見た見た見た。でも私は別にアメコミ別に嫌いとかじゃないんだけど、何か『ダークナイト』を飲み会で語ってくる男性がすごい公害だなって思ってるっていう話なんですけど。

乙君:公害です?

しみちゃん:(笑)。

東村:私は『X-MEN』シリーズはすごい好きなの。

山田:そうなんだ! じゃあ、最新作も。

東村:『ローガン』まだ見てない。『ウルヴァリン:バック・イン・ジャパン』みたいなので痛い目、1回みたから。

(会場笑)

東村:大丈夫かなっていう。でも『ローガン』傑作っぽいから。

山田:そうね、『ローガン』評判いいね。

東村:あれだから、X-MEN版『レオン』みたいなことやろ?

山田:あ~。

東村:違うの?

久世:俺見てない。

ガーディアン・オブ・ギャラクシーは傑作

乙君:この2人がもう絶賛してるんですよ。

東村:『ローガン』?

乙君:違う違う違う。

山田:『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』。

乙君:どうでした?

東村:うん。

(会場笑)

東村:よかったですよ? よかったよかった。

乙君:シュってやれ!

久世:え? シュってできるか!

乙君・しみちゃん:(笑)。

東村:要するにあれは1作目は結構、わりとおちゃらけ系だったけど、2作目でグットみたいなことやろ? それがすげえみたいなことやろ? 違うの?

山田:その部分もある。

東村:どこがよかったか言ってごらんなさいよ。

久世:グルートというかCGの技術と物語のバランス感覚のよさみたいなのが傑作だったなと思いましたね、簡単に言うと。すごいレベルが高い感じて全部まとまってて、全部が物語のために配置されてて、役者も派手な演技もしないし、「すげえ」って思って見てたんですけどね。

東村:カート・ラッセルが私はめっちゃよかったなと思って。あの役はカート・ラッセルにしかできないなってすごい思ったんだけど。でもネタバレになっちゃうからあれだけどね。私ちなみに『ワイルド・スピード』シリーズがすごい好きなの。

(会場笑)

山田:あれさ、それも格好が完全に『ワイルド・スピード』だったわ。どっか既視感あったんだよ、そういえば。『ワイルド・スピード』の人だ、この人!

久世:本当だ。

山田:出てた!

東村:仲間、誰もいない、私。

山田:そうだね。出てたでしょう?

東村:仕事場で。出てた、ガーオ!

山田:出てたよね! 出てるよ、この人。見たことあるもん(笑)。

東村:ガーディアン派には悪いけど。

山田:『ワイルド・スピード』派。

東村:『ワイルド・スピード』でもカート・ラッセル出てますから。

山田:そうね。

しみちゃん:(笑)。

東村:取り合いですよ。

久世:取り合いだね。

山田:取り合いだね、そうだね、そうだったわ。

東村:『ワイルド・スピード』は誰も見とらん。

しみちゃん:(笑)。

みんなの映画ランキング

東村:アシスタントにも興奮して話したいのに、誰も見とらん。私のすべての映画の好きなのとかって、よくできた映画のベストワンは『96時間』です。

山田・乙君・しみちゃん・久世:あー。

山田:よくできてるね。

東村:よくできてる系。2位は『ワイルド・スピード』の1。

山田:お~、ほほほほほほほ(笑)。

東村:よくできてる! よくできてる!

久世:よくできてる。

山田:これは見ないと。

東村:感動は別にしないけどよくできてる。

山田:感動はしないけどよくできてます。

乙君:感動しないの!?

東村:もうね、『ワイルド・スピード』はね、誰も見とらんけどあれだけど、私は好きなんだよね。

乙君:誰も見とらんこともないでしょう。

久世:(笑)。

東村:あんま誰も見とらんよね。

山田:まあ、あんま見ない。

東村:でもガーディアン何とかは、よく弾をよう避けるなっていうかさ。

久世:(笑)。

乙君:そ~、そういうクオリティがね。

東村:何か避け過ぎっていう。

乙君:何一発も当たらんと。

東村:(笑)。

久世:ピュピュー。ピュピュー。

しみちゃん:もうやめろよ。

東村:全然当たらん。

山田:シュッ。

乙君:何で俺だけやんの? やりなさいよ!

しみちゃん:(笑)。

山田:お前、先週の俺の気持ちがわかるか?

乙君:全然わからない。

山田:お前。

東村:当たらんなー。

山田:ガーディアンのために1週間生きてきたのに、お前。全編にしやがって、お前。俺のヨンドゥをよう。

ダークナイトの話に戻る

東村:あと『ダークナイト』の話やけどさ、『ダークナイト』は、まずうちのアシスタントの男子も好きだから、いっつもその話をしたがるんだけど。まず私からすると「ゴッサム・シティ」って何?

山田:そこから?(笑) そこからですか!

東村: あれ何? ニューヨークのことなの?

山田:ニューヨークではないですね。ゴッサム・シティって架空の町ですね。シカゴに近いんじゃない、どっちかっていうと。

東村:シカゴなの?

山田:あれと犯罪都市、ゴッサム・シティみたいな。

東村:ゴッサムって何っていう英語? ゴッサムって英語? 英語である? そんな。

山田:これ、多分、専門家の人はものすごく怒ってると思います。

久世:(笑)。

しみちゃん:(笑)。

山田:好きな人いるんで、俺もよくわかんない。

乙君:ゴッサムの意味わかる人いる?

東村:ゴッサムってとこから、まず。あとね、私『ダークナイト』1回見たときに、『バットマン』の人間と市長が一緒の人だと思ってたからね。

山田:あ~、わかりづらかった。

東村:似てるわけ、役者が。市長がバットマンやっとんのかと思った。全然途中から、あれ? 違うのかな。

乙君:暴れん坊将軍的なことだと思ったと(笑)。

山田:『暴れん坊将軍』だと思ったのね、『ダークナイト』はね。

東村:え!? 市長じゃないんだ。え!? 普通の話じゃん、みたいな。

(会場笑)

山田:その裏表があるのがおもしろいと思った。

東村:「市長がやってる!」っていったらさ、いいんだけどさ。ほんでさ、ジョーカーがもうスタスタ歩いてるわけ。早く捕まえればっていうさ、みんなで囲んでスタスタ歩いてさ。

乙君:(笑)。

東村:みんなでワーって兵隊がさ、サットみたいな人がさ、パッと囲んでパッと捕まえちゃえばいいのにさ。

久世:(笑)。

東村:スタスタスタスタ看護婦さんの格好をしたり、普通のコートを着てスタスタスタスタ歩いてさ。

久世:駄目なんだ(笑)。

東村:自由やなーというのがありますよね。

山田:そうですね。

乙君:チキン南蛮から来ました、今。

東村:すご~い!

山田:どんどん宮崎になっていきますねー。

東村:超嬉しい。

乙君:ちょっと作ってる間に。

ガーディアンは社会を支える人の物語

山田:そんなことなんで早めに。僕、なぜガーディアンの話をするかと言うとね。僕、アッコは結構、いろいろ言いつつも実は社会派で、世の中そんな甘いもんじゃねえと、インフラ作った人のことを考えろというようなことをよく言うじゃない?

東村:言う。

山田:「誰が道路作ってるんだ」とか。

東村:私すぐ「インフラ」って言う。

山田:「インフラ」って言うよね。インフラ好きじゃん。

東村:インフラ好き。私、編集さんに逆らわんのもインフラ作ってくれてるっていう。

山田:そうね、流通もやってくれるわけだよね。我々もインフラをやってくれてる、そんなこんなで社会ではさ、自分の愚痴も言わずさ、「俺のことなんかよりも、みんなのために」みたいな生き方してる人もいて。

そういうちょっと私の悲しみみたいなものを全面に出さないで、笑って生きているっていう上の層がいるじゃん。そういう人たちの物語でもあるなと思ったわけ、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』っていうのは。

だから、みんな、あいつがひどい目にあってるのに、ご機嫌に生きてる。

東村:そうね。