2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
What Did Dinosaurs Really Sound Like?(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
ハンク・グリーン氏:みなさん覚えていますよね、『ジュラシック・パーク』でのティラノサウルス・レックスの姿とあの象徴的なうなり声!
あの音響効果は見事でしたが、実はゾウの赤ん坊の声の録音を使って作り上げたもので、本物の恐竜の鳴き声からはおそらくほど遠いものです。
恐竜の鳴き声がどんなものだったかを知るには、まずは生存する最も近縁の動物に当たってみることです。すなわち、鳥とワニ類です。ワニ類というのは、ワニとその親類のことです。
この2種類の動物には、異なる発声器官があり、2種が分かれてから発声能力が進化したものだろうと考えられます。ワニ類には、喉に声帯を含む喉頭があり、振動によって音を出します。
一方で鳥には、胸部の下のほうに鳴管という器官があり、簡単に言えば気嚢に囲まれた小さな鼓室から成り立っています。
鳥とワニ類共通の直近の祖先は、恐竜の祖先だった可能性もあるわけですが、こうした発声器官のいずれも、必ずしも持ち合わせてはいなかったようです。
発声器官は軟部組織でできており、無機物に置き換わって化石となる代わりに朽ちてしまうことが多いため、はっきりと知ることは難しいのが現実です。
古代の鳥の鳴管の一部には化石となったものがあるのですが、恐竜の骨の化石に鳴管に似た構造が見つかったことはありません。ですから、恐竜は、現代の鳥のようにさえずったり歌ったりはしていなかったのでしょう。
……これは映画『ジュラシック・パーク』にとっても朗報だと思いますが(笑)。それに、喉頭があったことやうなり声を上げていたことを示す証拠もありません。
しかし、鳥とワニ類の両種が作り出すことのできる音があり、恐竜にも見られた可能性があります。それは両種が攻撃性を示す、シューッという威嚇音です。
威嚇音を出すのに発声器官は使われず、基本的にただ非常に大きな音で息を吐き出します。恐竜も怒ったガチョウのように威嚇音を発していた可能性があります。
また、ある特異な発声方法に口を閉じた状態で行う発声法があるのですが、両種はそれを何度も進化させてきています。そのメカニズムは動物の種類によって異なりますが、一般的に、開いたくちばしや口からではなく、気管や食道の小袋から空気を押し出して、低音を作る仕組みです。
この発声でいちばん馴染み深いのは、ハトの「クークー」という鳴き声ではないかと思いますが、ダチョウのような大きな鳥も、コミュニケーションを取るのに首部分を膨らませてこうした音を出しています。ワニ類も同様です。
鳥が行い、ワニ類も行っているのであれば、こうしたゴロゴロという鳴き声を恐竜が出していたとしても不思議ではありません。
次回、『ジュラシック・パーク』を観るときには、頭の中で、あの猛々しいうなり声をすべて、威嚇音やとどろくような低音に置き換えてみましょう。少しでも実在の恐竜に近づけることができるかもしれませんよ。
だからと言って、恐竜がカッコ悪かったというわけではなく……少しだけ、みなさんが考えていたよりも風変わりだった、というだけです。
関連タグ:
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.12
自分の人生にプラスに働く「イライラ」は才能 自分の強みや才能につながる“良いイライラ”を見分けるポイント
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.11
気づいたら借金、倒産して身ぐるみを剥がされる経営者 起業に「立派な動機」を求められる恐ろしさ
2024.11.11
「退職代行」を使われた管理職の本音と葛藤 メディアで話題、利用者が右肩上がり…企業が置かれている現状とは
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.12
先週まで元気だったのに、突然辞める「びっくり退職」 退職代行サービスの影響も?上司と部下の“すれ違い”が起きる原因
2024.11.14
よってたかってハイリスクのビジネスモデルに仕立て上げるステークホルダー 「社会的理由」が求められる時代の起業戦略