率直に、ごめんなさい

記者13:テレビ東京のオオエと申します。よろしくお願いします。

安倍政権の支持率が下落するなかで、民進党がその受け皿になりえていないという状況、民進党内からも不満の声が執行部にあがっている現状だと思うんですけれども。

そんななかで民進党をこれからまたどうやって1つにまとめていかれるのか。そしてどうやって国民の支持を得ていかれるのか。そのあたり、どう考えていらっしゃるか教えてください。

蓮舫氏(以下、蓮舫):一つひとつ丁寧にやるしかないんだと思っています。やっぱり受け皿、そして積極的な支持をいただけるには、私たちはなにをするべきか。

私たちはなにをする政党か。民進党は誰のなにを代弁してどんな社会を作るのか。その政策をやっぱり高く掲げることに尽きると思っています。

例えば今日の機会もそうなんですけれども、多様性を認める。自由、共生、未来への責任。その共生社会、すべての人に居場所と出番がある社会をつくるという、我が民進党の原点、それをもう1回強く強く訴えていく立場にいると思っています。

その上で次の世代に、例えば差別を助長するような国家ではなくて、なにかを強要するような社会ではなくて、やっぱり豊かなものを残したい。

それは脱原発であり、教育の無償化であり、次世代への豊かさというものを民進党は、自民党と違って、残していける唯一の政党だということを丁寧に丁寧に訴えていきたいと思います。

記者14:時事通信、キシモトと申します。国籍法違反だったという状態に関して、代表は、国会議員だった、大臣経験者だった、また野党第一党の党首であるということも踏まえて、率直にどうお考えになっているかという点と。

もう1点すいません、端的にご説明はこれで十分責任は果たされたと思っていらっしゃるか。2点おうかがいします。

蓮舫:ご指摘のとおり、手続きを怠っていたことは事実であります。いずれにせよ、私はずっと日本籍のみだけだと思っておりましたので、去年ご指摘をいただくまでは疑ってもいなかったことであります。その部分では、故意に怠っていたわけではありませんが、公職に就く者として深く反省をしています。

それと率直に……ごめんなさい。

今回の会見の意義はどこにあるか

記者14:説明責任はこれで十分果たされたとお考えなのか。

蓮舫:これまでも求められて言われたときには説明をさせていただくことはしていましたので、「ハイ、これで終わり」ということではなくて、引き続き丁寧に理解をいただけるように。

そして、同じように私のような境遇におられる方たちが悩んでおられるのであれば、その方たちの声に耳を傾けて、立法化していく、政策化していく。

それと、秘匿性の高いプライベートな情報が強要されて「日本人であることを示せ」と言われるような社会を作ってはいけないんだということを、しっかり我々の政党としてやっていきたいと思っています。

記者15:フリーランス記者です。これまでの質問とちょっと重なりますが、まとめみたいなかたちでちょっと質問させていただきます。

今日こうやってたくさんの記者が集まるなかで説明されて、これが今後いろんな評価があると思います。民進党をなんとか引きずり下ろしたいという立場からこれを捉えている人、それから差別の助長につながらないようにと願ってる人とか、いろんな方がいると思いますけれども。

これがどのようなきっかけでどういうふうに今後の民進党の活動につながっていくというふうに、そのへん、この今日の説明の意義について改めて語っていただけますでしょうか?

朝日新聞なんかでは「こんなことをしても本当に票は増えるのか?」というような社説を掲げてられていたんだけれども、結局これがどのように役に立っていくのかというふうに、もう一度、国民の方にわかりやすいようにお願いします。

蓮舫:あの、すみません。役に立つための会見ではないということはご理解をください。票を増やすための会見でもないということはご理解をください。

公党の代表として、私の発言が、私の不確かな記憶によって一貫性のない説明をしてしまったことが、疑いがあるという声がいまなおある。それと家庭の問題をクリアしたことも合わせて。

そして今、国会において、今の政権の間違いを正す、その先頭に立つ立場であるということをすべてを勘案して、今回率直に開示できる資料を含めてお示しをして、みなさま方にお集まりをいただいて、私の思いを話させていただいたところです。

党のためではない

記者16:やまと新聞のマツバラと申します。事実関係の確認なんですが、今、資料の中でパスポートの写しが入っていますけれども、これですと84年の4月に、これ期限切れてると思うんですけど。

このあとに更新とか再発行でパスポートを取得したことがあるのかどうかということと、あとこれの失効後に台湾に出入国されているかと思うんですが、そのときの出入国の時に提示されているのは日本国籍のパスポートでされていたということでよろしいですか?

蓮舫:すべて「はい」です。つまり、これ以降、台湾のパスポートは申請もしていませんし、持ってもいません。これ以降はすべて日本国の発行するパスポートで、台湾にそのあと行ったときにもその日本国のパスポートを使っています。

記者16:ありがとうございます。

記者17:テレビ朝日のエンドウです。1つ前の質問に関連するんですけれども、蓮舫代表としては、今回の戸籍情報の公開で、1つの説明責任を果たすことで、民進党への信頼回復につなげたいというお考えはやはりあるんでしょうか?

蓮舫:日本人のお母さんや日本人のお父さんを選んで生まれることができない。そのなかで、私は台湾の父、日本の母の下で生まれて、幸せに育ってきて、公職に就いて活動をしてきた。そして代表を目指して。

その時に「台湾籍が残っているのではないか」という指摘を受けて、まさかと思って調べたら残っていた。そのことに関して深く反省をしながら、きちんと質問があればその都度お答えをしようと努めてきました。

戸籍の一部を開示することについては、常に慎重でいたということは変わりありません。ただ、そのことによって私の発言の信頼性が揺らいでいると受け止める方が国民の中におられた。そして、そのお声を伝えてくる方もおられた。

その部分で家族の理解とか、あるいはさまざまに揃った資料をしっかりお示しをするという今回の判断にいたった。それが率直なところでありまして、党のためとか、なんとかのためということはない、というのはご理解をいただければと思います。

多様なルーツを持つ人々を尊重

記者18:朝日新聞です。今回の一連の騒動というかお話のなかで、自民党の中や、あるいは一部のメディアから、例えば「スパイ」なんていう言葉も聞こえてきたりとかいうこともありました。

実際に日本には数十万と言われる重国籍の方がいらっしゃるというようなご指摘もあって。法務大臣として勧告というのはできる制度にはなっていますけれども、実際にそれはされたことがないというような状況になっています。

多様なルーツを持つ方が日本にたくさん住んでいて、少し不安に思った方もいらっしゃると思うんですけれども、今回の騒動を当事者として経験されて、そういった方々への、心情なども含めて、どのようにお感じになったかという点をうかがえますか?

蓮舫:ありがとうございます。そうですね、まあ子どもはやっぱり親を選べないわけですから。

先ほどご紹介した数字でいって、私も最新の数字を調べて「ああ、こんなに増えてきてるんだ」と思ったのは、やっぱり1年間に生まれる新生児、赤ちゃんのうちの53人に1人のお父さん・お母さんが外国人であるということ。

そうすると、その子たちには親を選んで生まれてくることはできないわけで、生まれたときから2つの国籍、2つのルーツを持つようになる。その方たちが22になるまでに選ばなければいけない。

その制度の名の下で、重国籍でいる人たち全員を一刀両断にスパイだと言ってしまうのは、ある意味、非常に切ないし、もし立法府に身を置くものがそういうことを言ってるのであれば、じゃあそれはスパイだという立証をどういうふうにしていただけるのか。

それを言われることによって、自分が否定されるような思いを持つ子が、思いを持つ人がいないように配慮をしなきゃいけないんだと思うんですね。その発言はまったく共感できません。

ただ、私の不安定な発言によってそういう思いをするような発言をする人を招いてしまったとすれば、それは私の反省するところだと思います。

ヘイトスピーチに対して

記者19:IWJのキセキと申します。今日の午前、路上で排外主義者たちに常に対峙している学者の方とか弁護士さんとかが中心になって、民進党に戸籍の一部であっても、申し入れ書を?

蓮舫:いただきました。はい。

記者19:申し入れ書を出したんですが、その記者会見の席で、ある弁護士さんがこう言いました。

「路上でも排外主義に対峙して、民進党も含めて法律も作りました。その流れを信用してほしい。蓮舫さん、もしきついんだったら、我々はいくらでも助けるからそう言ってくれ。その流れを今作ってるんだ」と。

その上で「野党第一党の党首として、戸籍を開示しないことが責任なんじゃないか」というふうにおっしゃってました。

もう一部であれ、隠している部分があるにしても開示してしまった以上、この差別を受け続けているマイノリティの方たちに対しておっしゃりたいことがあればお願いします。

蓮舫:ありがとうございます。そうした申し入れをいただいきました。しっかり読ませていただいて。

本当にしっかりとした考え方を持っておられるし、この方たちがやはりヘイトスピーチに対して、あるいは排外主義者に対して、毅然とした対応でこれまで向き合ってきた姿勢には共感をしますし。

その部分では、私たちもヘイトスピーチをなくすための法律をこれまで作ってきました。これからも同じ姿勢で、基本的人権に配慮をする、基本的人権を守るための活動は民進党として行っていきたいと思います。

今ご指摘の、まさにさまざまな出自とか性別とか、いろんなものによってマイノリティの差別を受けている方たちに寄り添う、その方たちの声をしっかりと組み上げる、そして共生社会を実現する。

それを多様性の象徴でもある私が先頭に立って実現をしていきたいと、これはとても強く思っています。