「高額チケット販売問題」にどう取り組む?

山本一太氏(以下、山本):みなさん、最近これもよく耳にすると思うんですが、「高額チケット販売問題」です。

これは昔からあったんです。最近では特にインターネットが普及して、チケット転売サイトがいくつかできたんです。今日、番組の見学に来ている20代ベンチャー起業家の関口くんは、SNSのスペシャリストだからよく知っていると思うんですけれど。とにかくネットが普及してサイトがいっぱいできて、かつスマホが普及してどんどん転売チケットを買えるようになったんです。

その結果、なにが起こったかというと。普通なら1万円だったチケットが、ネット上では20万円とか30万円になっている状態になった。これを見かねた音楽制作連盟、あとプロモーター協会、1,000人くらいのミュージシャンと一緒になって新聞に意見広告を出したんですね。

これ、なんとかやめさせてほしい。でも、これについても6月1日に出演してくださった石破茂前大臣が……3回来て1回は歌を歌ってプラモデルの話だけして帰ってもらいましたけどね、はい。

その石破さんが会長を務める「自民党ライブエンターテイメント議員連盟」のもとに、この高額チケット転売を考えるプロジェクトチームができたんです。その座長が、先ほどお話したクールジャパン特命委員会でも出てきた山下たかし衆議院議員なんですね。

元東京地検特捜部の検事で、なおかつアメリカ大使館にもいた国際派で、私のイチオシの次世代スター候補の1人なんですが。その山下さんに、高額チケット転売問題について簡単にインタビューしたんで、ここでご覧いただきたいと思います。はい、お願いします。

インターネットダフ屋を処罰する方法がない

(インタビュー動画再生)

山本:みなさん、今日はですね高額チケット転売問題。これはやはり音楽ファンにとって非常に気になるところなんですが。

この間、自民党のエンターテイメント議連で、この高額チケット転売問題を検討するPTが立ち上がりました。そのPT座長に、クールジャパンでもお世話になっている山下たかし衆議院議員が就任したってことで、今日は問題のさわりだけお聞きしたいと思っているんです。

この高額チケット転売問題、どんなものなんでしょうか?

山下たかし氏(以下、山下):はい、これはですね、ちょっと前に日経とか全国紙にアーティストのみなさんが「私たちは音楽の未来を奪うチケットの高額転売に反対します」という全面広告が出ていたんですよね。アーティストのみなさんが一太先生の親しい方々と並んでいますが、これくらい問題になっているんですよ。

どういう状況かというと、アーティストのみなさんはできるだけ安い値段でたくさんのファンに見てもらいたいと思っている。しかし、例えば5,000円のチケットが10万円、20万円で転売されているというのがものすごく拡がっているんです。それはインターネットで売り出されている。

一太さん、ダフ屋ってありますよね。ダフ屋というのは、球場やコンサート会場の横で売っているんですが、これは条例で処罰されるんです。でも、インターネットダフ屋は、実は直接処罰する法律がないんですよね。

それが野放しになっている状態で、そして高い値段で買わされている。あるいは、「転売したチケットでは入れません」としていて、実際に転売チケットを買ってしまったお客さんがコンサート会場に入れないなど、いろんな問題が起きているんです。

これはしっかりやらなきゃいけない。そのためのライブエンターテイメント議員連盟。これ、一太先生にも大幹部で入っていただいておりますけども。

(会場笑)

山本:命令なんで、なんか入ることになりました。

山下:それでしっかしりとした政策を考えてですね、場合によっては法律も視野に入れてやろうとしている。ということで、これからがんばっていこうと思ってます。

山本:わかりました。この問題はすごく大事なんで、一度この番組でも本格的に取り上げたいと思います。ライブエンターテイメント議連の会長は石破茂前大臣で、山下さんが事務局長をやっている。

ぜひみなさん、この問題に関心を持っていただきたいと思います。これはすべての音楽ファンにとって、そしてアーティストにとっても大事な問題です。今日はありがとうございました。また『直滑降ストリーム』に来てください。

山下:ありがとうございます。

山本:山下たかしPT座長でした。以上です。

(インタビュー動画終了)

そもそもの問題はチケット販売方法にある

みなさん、どうですかね。さすが永田町の「歩く議員立法」だけあって、説明が私より50倍うまい。そんな山下たかし衆議院議員でしたけれども、この高額チケット転売問題、今日はさわりだけです。

エンタメ議連の会長は石破さんなんで、どこかでまた呼ぼうかなと。「これはまずい問題だ」と言っていましたから、石破さんとか山下さん呼んで本格的に1回取り上げてみたいと思います。

ひと言だけ言うとね、転売問題はなんとかしないとけない。しかし、やはり日本のチケット販売方法にも問題がある。これも改革していく必要があると思うんですよ。

私、ローリング・ストーンズが来日したときに、東京ドームで10回くらいライブしたうちの2回ほど観に行ったんですね。2回とも、東京ドーム。どこに座ろうと1万円でした。

私はいつも端っこの方でした。ミック・ジャガーを見ようとしても、米粒くらいだったんですね。だから、双眼鏡を持って米粒ジャガーを見た思い出があるんです。たぶん、どこに座っても同じ値段。あるいは、ファンクラブに入っても、どこに座れるかわからない。そして、転売もキャンセルもできない。これ、ちょっと見直したほうがいいと思いますよ。

例えば、アメリカはネットにちゃんとプラットフォームができている。高額なチケットじゃなくて、急にライブへ行く時間がなくなったら、ネットでフェアな価格で転売できる。あるいは、急にライブに行く時間ができればそこで変える。とかね。そういった仕組みがあって、みんな喜んでいるんです。

ライブチケットの売上の中で、いわゆる転売の占める割合はけっこう高いんです。だから、そういうシステム改革も次回、議論したいと思います。自民党のエンタメ議連には、サカナクションがきてくれたんです。誰かこの問題は、ここにミュージシャンを呼んでもいいかなと思っています。

稲田朋美防衛大臣の英語力

ということで、次の安全保障問題の話題に、一気に行きたいと思いますね。転売問題からね。

みなさんもご存知だと思いますが、数日前までシンガポールでアジア安全保障会議というのが開かれていました。これはいわゆる「シャングリラ・ダイアローグ」っていうんですけどね。

長尾(俊介)さんが言えば、もっとかっこいい英語「Shangri-La Dialogue(ネイティブ風発声のマネ)」。わかんないですけど「シャングリラ・ダイアローグ」っていうんです。今、世界中で行われている安全保障会議で、おそらくもっとも重要な会議と言われています。

IISS(ダブルアイダブルエス)っていうね、イギリスに本拠地を置く世界的なシンクタンクがあります。国際戦略研究所だったかな? ようするにここがやっているんですけれども。

ここへは毎年、アジアの防衛大臣が行きます。もちろん、アメリカの国防大臣も行きます。日本からは稲田姫(稲田朋美防衛大臣)が行ったんです。稲田姫はプレナリーセッションていう全体会議のセッションで、2人の女性国防大臣、防衛大臣とですね、プレゼンし合う場面があったんですね。オーストラリアの大臣と、たしかフランスの大臣だったと思います。

しかし、稲田大臣の演説の中身を紹介する時間はありません。どこかでやりたいと思いますが。稲田さんのジョークはですね、異様にウケていました。というか、シャングリラ・ダイアローグでこういった冗談を言う人はいない。極めて日本的ジョークだと思うんですが。英語でわかる方もおられると思いますが。

なんて言ったかというと「我々3人の防衛大臣には共通点がある。1つは同じ女性である。もう1つはみんな防衛大臣である。最も大事なのは、全員が美人だ」って言ったんですね。「ウィーアーオールグッドルッキング」っていうのがですね、かなりウケたと。

稲田大臣の英語の実力をいろいろ言う人もいますけれど、英語でスピーチしたこと、すごく立派だったと思います。日本語でやるのと英語でやるのとでは、格段に違う。けっこう、稲田大臣は英語がうまいです。少なくとも私より発音がいいことはわかりました。

ということで、シャングリラ・ダイアローグけっこう大事なんです。シャングリラ・ダイアローグに参加していた、私の親友である河野太郎を呼んで、今年の雰囲気を話してもらおうと思っているんですね。

シャングリラ・ダイアローグの最大のハイライトはやはり、マティス(アメリカ合衆国)国防長官の演説だったんですけどね。マティス国防長官が「北朝鮮問題は大事だ」「「とにかく中国もちゃんとやってください」って言っていました。さらに、中国の南シナ海の問題についてけっこうきついことを言っていたので、

シャングリラ・ダイアローグの最大のハイライトはやはり、マティス(アメリカ合衆国)国防長官の演説だったんですけどね。マティス国防長官「北朝鮮問題は大事だ」(自分のマネについて)誰だこれはって感じですが「北朝鮮問題は大事だ」って言ってですね「とにかく中国もちゃんとやってください。」って言ってですね。中国が色を成して反論したみたいな場面があったんです

シャングリラ・ダイアローグの流れは、1年間の安全保障を考える上で非常に大事なんです。だから、IISSの日本支社長みたいな方もがんばっているらしいんです。今日はあえて紹介しませんが。一度、シャングリラの模様をやらせていただきたいと思います。

参議院自民党朝鮮半島問題戦略研究会を立ち上げた経緯

ということで、礒﨑先生の登場まであと5分位になってしまいました。実は私、ここで参議院自民党朝鮮半島問題戦略研究会の話をしたかったんですね。

(画面を指して)長すぎるでしょ、これ。私のタイトル、もう1回言いますね。参議院自民党朝鮮半島問題戦略研究会の座長なんですよ。先々週に「新報道2001」に出たときに、その前に呼ばれた時にいけなかったんで、今度は万能を配していったんですけどもね。

そのとき、実はプロデューサーに前日に会っていて「このタイトルを使ってください」と言ったんです。そうしたら「入りませんよ」と言うから「朝鮮半島PT参事」。「参議院自民党朝鮮半島PT座長」と出しましたが、入りませんでした。

テロップの肩書は「参議院予算委員長」と出たと思うんですけれど、なんとかこのタイトルを世の中に広めたい。

そして今日は礒﨑先生にご出演いただきますが、ここ(参議院自民党朝鮮半島問題戦略研究会)にお招きしたいんですね。

自民党は国防部会などで私の仲良しの中谷元前大臣、同い年ですから。私の髪の毛の色ちょっと違いますけどね、どーでもいいです。

中谷前大臣、それから小野寺五典大臣……前大臣か。この2人は人柄もいい。能力もある。防衛大臣も経験したってことで、こういう方々が自民党の国防部会でミサイルの問題とかね、策源地攻撃能力(さくげんちこうげきのうりょく)とかいろんな話をしてもらうっていうのは、すごく意味があると思うんです。

参議院。6年に1回という長期スパンでモノを考えられる3人で、さらに違う視点の深い議論をしたい。ということで、この朝鮮半島問題。えー……忘れた。長すぎて。参議院自民党朝鮮半島問題戦略研究会、ですね。これを立ち上げたんですね。