デモの参加者にインタビュー

マイケル・アランダ氏(以下、アランダ):2017年のアースデイ、科学を支援するデモに参加するため世界中から人々が集まりました。科学知識の拡散を主張する人々、科学研究のために資金調達した人々、そしてデータに基づいた社会政策を唱える人々と連携するため、SciShowもワシントンDCに出向きました。

悪天候にもかかわらず、ベテラン研究者から熱意溢れる未来の研究者に至るまで、道路にはものすごい数の人々が集まりました。デモに参加している間、「なぜ科学が大事だと思いますか?」と尋ねました。

女性1:理由がありすぎてわからないわ。

女性2:私たちの身の回りは科学であり、その科学を守らなければなりません。

男性1:偽物や嘘を知りたい人がいるわけないだろ。

男性2:デモに参加することでどんな善行ができるか、実は議論になったんだ。だから他の科学者たちにメッセージを送るために来たんだ。選挙に出るのは大変なことかもしれないけど、今こそ科学者が出馬しなければならないと思う。

男性3:社会政策はイデオロギーではなく、証拠に基づいていなればなりません。

女性3:どんな政治的な立場であれ、科学が私たちの生活を安全かつ綺麗にしてくれます。

アランダ:なぜ科学が好きなの?

少年:科学ってカッコいいから。

アランダ:そうだね、科学がないと君がいま着ているポンチョもないんだよ。つまり、科学がなければ君は今ごろ濡れてるよ。科学は君を雨から守ってくれているんだ。

男性4:僕は、同性愛者だという理由だけでFDA(Food and Drug Administration 米国食品医療品局)から献血を断られたんだ。1回の献血で3人の命を救えるんだけど、僕は1年間献血できていないから、この時代遅れな政策がゆえに18人分の命を救えなかったことになるんだ。

少女1:科学が大好きだわ。とにかく面白くて、興味深いことでいっぱいだわ。科学のおかげでガンを治療できたり、温暖化を阻止したりできるかもしれないわ。

男性5:私はかつて、海軍の研究開発・調達担当次官補だったんだ。科学がなければ我々の海軍には防衛手段がないので、我々の安全を守るために科学が必要だと思う退役軍人を代表して参加している。

女性4:科学がなければ薬もありません。NIH(National Institute of Health米国立衛生研究所)とCDC(Centers for Disease Control and Prevention米国疾病管理予防センター)は資金調達を拒絶されていますが、私たちには必要なもので、非常に大事なものです。

男性6:ほとんどの場合、科学に対する資金援助を打ち切ったり、科学を黙らせたり、検閲することは非常に悪い兆候であり、このような動きに対して我々は立ち上がらなければならないと思います。

女性5:個人的には気候変動、地球と生物の将来を非常に心配しています。

女性6:気候が変動していることをトランプ大統領は認識しなければなりません。

女性7:このままだと異常気象を引き起こして海面が上昇しちゃうよ。

女性8:私は敬虔なキリスト教徒で、科学を信じています。母なる大地を守らなければ、私たちはここに存在しません。

男性7:健康や繁栄の促進させたり、安全保障を確保したり、科学に対して驚きの念を抱くためには科学が必要です。

少女2:みんなが科学のことを勉強するためにお手伝いするの!

少女3:みんなが科学を勉強してくれたらうれしいの!

少女2:そう!

アランダ:科学のためにデモ行進すると、科学が政治的な議題として取り上げられているように思えますが、実際のところ、科学こそが世界を理解するための公平なツールです。個人的な議題を棚上げしておく間に、議論することが許されます。

イデオロギーは我々を分断しますが、イデオロギーは重力を変えることはできません。光の速さも変えることができません。アスパラガスを食べるとおしっこが臭くなる事実を変えることもできません。科学があったからこそ、これらの揺るぎない事実が解明されました。

そして道路やビル、電球から農業に至るまで、そして地球温暖化否定論者が科学の有効性について疑問を拡散するために使うマイクにすら、これらの科学的事実は利用されています。

そして科学こそが、日々の生活を生き延びていくための人間らしさを前進させました。芸術や知識や愛のように、我々に喜びをもたらしてくれる科学を研究する時間と意味の両方に気付かせてくれました。共同で科学を活用すれば、政治的な境界を越えた問題について取り組むことができます。

例えば、エネルギー危機、食糧不足、疾病や環境汚染の問題、そして生物多様性の喪失に至るまで。科学はすべての人のより良い未来のために必要な道筋なので、間違いなくデモ行進はやる価値があります。

持続可能な行動こそが本当の変化をもたらします。

SciShowではこれからも知識の拡散を続け、科学の重要性を世界に発信していくので、みなさまも賛同していただけると幸いです。