2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
提供:ターゲットメディア株式会社
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箕作聡氏(以下、箕作):みなさん、こんにちは。ただ今ご紹介に預かりました、株式会社オールアバウトの箕作聡と申します。
スライドを見て本日はこういうテーマをいただきまして、飯高様と安達様と、3人でパネルディスカッションを進めてまいります。よろしくお願いします。
飯高悠太氏、安達裕哉氏(以下、飯高、安達):よろしくお願いします。
箕作:テーマが「著名・急成長メディア責任者3名が語る コンテンツから紐解く成功するメディアの創り方」ですね。……成功してますか?
飯高:さっそくですか(笑)。
箕作:(笑)。成功はできてますかね
飯高:いや、成功という概念がないものじゃないですか。なので、成功をどう解くかっていう話だと思うのですが。そこに向かって事業をやるべきですし、成功してしまったらつまらないし。どこを目指すかというのが成功の定義かな、と思いますね。
安達:そうですね。成功ってなかなか難しいかな、と。どんなにうまくいってる会社でも、「成功したか」と言われて、「成功しました」と答えるのはちょっとはばかられるな、という感じはしますね(笑)。
箕作:そうですね(笑)。どこの会社にいる方もなかなか、「成功」という言葉は非常に難しいかなと思います。メディアなんかは特に。
改めて、本日は3名でやっていきたいと思いますので、ご清聴のほどよろしくお願いいたします。
箕作:私は株式会社オールアバウトで執行役員を務めております、箕作聡と申します。
こちらに書いてあることのままですが。「All About」は2001年からサービスインをしていて、総合情報サイトとして生活者のみなさまに情報を届けています。そこで広告営業を経まして、現在はコンテンツマーケティング推進本部の執行役員を務めております。
じゃあ、自己紹介をお願いします。
飯高:改めまして、初めまして。ベーシックの飯高と申します。よろしくお願いします。
僕は「ferret」の立ち上げ時にジョインしました。メディアの立ち上げは2014年です。今は、立場的にはベーシック社の執行役員としてやらせていただいています。
経歴で言うと、基本的にはデジタル系の会社にずっと属していて、メディアの立ち上げだったり、プロダクトの立ち上げなどを数多くやってきて現職に至るような人間です。本日はお願いします。
安達:ティネクトの安達と申します。以前、Deloitteという会社でコンサルタントをやっていました。4〜5年前に「どうしてもWebの世界で仕事がしたい」と、独立をしました。今、「Books&Apps」というメディアをやっております。
これは個人的なブログから始まったメディアです。なので、実はほとんど私が記事を書いています。今はだいたい年間300本ぐらい、記事を書いています。ほとんど毎日書いてるっていう状態ですが。ちょっと後でご覧いただけたらうれしいな、という感じです。今日はよろしくお願いします。
箕作:みなさまから見える形で言うと、3者ともメディアを運営してる会社に勤めていますが、メディアと言ってもやはりいろいろあります。
それが今回は三者三様という形で登場しています。私、今回はモデレーターとしてどうやってまとめあげていこうかと少し不安ながらも、今後メディアを運営しようと思われている方や、コンテンツを作ろうと思われている方の参考になれるような話ができればいいのかな、と思っております。
箕作:簡単にそれぞれのメディアについての紹介です。
まずメディアの「存在意義」についてお話しますね。「存在意義ってなにか」を考えるのは、非常に重要なことだと僕は思っています。これがないとなかなか続かないでしょう。
そこで、各メディアの存在意義みたいなものをみなさんの口から伝えていただきたいなと思ってます。簡単に、「ユーザー視点」と「自社視点」の2つに分けて、お願いできればと思います。
例えばですが、我々はAll Aboutというメディアを運営しております。サービスインが2001年ということで、もう16年間ぐらいメディアを運営してますね。All Aboutの特徴は、ガイド……その道のプロと呼ばれる専門家です。そういった方々の知見を、All Aboutを使って、世の中に伝えていくメディアになってます。
スライドにあるとおり、こちらがユーザーにとっての意義です。これは「個人の方々が知らないで損することをなくしたい」という思いで始まってます。世の中に色々と情報が溢れていますが、正しい情報を知らないで損してしまうことが増えるのはイヤですし、個人に知識を与えることでみなさんの生活が豊かになってほしい、と願っています。
ビジネス的な部分でいうと、All Aboutは広告事業がマネタイズの源泉になっています。
では次、ferretさんにお願いしてもいいですか。
飯高:最初の「ユーザーにとって」で言うと、これまでのWebマーケティングにおける書籍だったり、メディアはたくさんありますが、「その入口から出口までをしっかり伝えてるメディアがないな」が、僕らの課題感としてありました。
かつ、僕らはハイエンドの情報をあげようとは思っていないんです。どちらかというと、スモールマーケティングビジネスですね。「中小企業にWebマーケティングをもっと活用してほしい」が、まずポリシーとしてある。マーケティングにおける点数が、50点であれば僕らはテキストで身につけられると思っていて。ここを伝えることがユーザーにとっての価値かな、と思っています。
一方で、僕らは「ferret One」というソリューションを持っています。オールインワンのマーケティングプラットフォームという形になるのですが、昨年1月にリリースして、現状だと200社程の企業様に導入いただいています。
これはなにかというと、ferretが伝えている情報を実践できる場です。これをツールとして提供しています。僕らのやっていることの価値はferretなのですが、ferret Oneのオウンドメディアという立ち位置でもやっているんですね。
ここは会社にとっての価値です。ferretが月間2,000件ぐらいのリードを創出して、ferret Oneでお金を稼ぐ。そんな立ち位置でやらせていただいています。
箕作:ありがとうございます。ちなみにですが、ferretさんの場合、ベーシックという会社が運営母体になると思うんですけれども、社長の「中小企業の問題解決に対する思い入れが非常に強い」ということをホームページで拝見しました。それを実践するという意味で、ferretというメディアがあるイメージでいいでしょうか。
飯高:そうですね。「世の中の問題を解決したい」という思いで僕らは会社を運営しています。中小企業は今、プラットフォーマーがどんどんいいコンテンツを上げれば……。例えばGoogleだと検索の上位になるとか。そんな世界になっているけれど、まだまだ中小企業はプラットフォームを活用できていない。
であれば、そのソリューションを僕らが提供することによって、「プラットフォーマーを僕らが押さえます。なので、企業様はユーザーを見てください」というような形で、ferretを提供しているイメージですね。
箕作:ありがとうございます。続いて安達さん、よろしくお願いします。
安達:はい。Books&Appsは前のお二方とちょっと違いまして、もともと私の個人ブログから始まったものでした。なので当初、意義とか理念とか、そういった崇高なものはありませんでした。私、実はブログマニアでして。300ぐらいのブログがブックマークに入ってるんですね。新しいメディアとしてブログが非常におもしろいなと思ったので「ブログが集まったようなものを作りたいな」と思っていました。
今、だいたい大手のキュレーションメディアとか、ニュースサイトとかで、新聞やテレビの置き換えはあります。でも、個人ブログで検索エンジンの下の方に埋もれてしまっているものもけっこうありますが、人が書いた意思のこもった文章を読む場所がないなと今感じています。
それを継続的に「ここに来れば、なにかおもしろい個人の意見が見れる」「変わった物の切り取り方がわかる」といった場所を作りたいと思って、今やってます。
実際に、これは個人に限らず、企業様もそういった場で発信する。最近、企業のブログとかたくさんありますが、正直おもしろいものが少ないなと思っています。単純に言えば、ちょっと角の取れた丸い感じの発信が多い。
ただ、うちでも企業様に発信していただいてますが、本音というか、失敗したこと、成功したことなど、現場でなにが起きたのか。そういった話も含めて、個人と企業ができるだけ現場に近い感覚で発信できる場があればいいと思って、今やっている最中です。
箕作:ありがとうございます。みなさん、ちなみにBooks&Appsはご覧になったことがある方いらっしゃいますか? 手を挙げていただいてもよろしいですか?
(会場挙手)
安達:ありがとうございます。
箕作:たくさんいますね。
飯高:ちなみに、僕、Books&Appsのとてもいい読者だと思ってます(笑)
箕作:はい。実は私、これまで読んだことなかったのですが、今回、事前に打ち合わせさせていただき初めて読んだんです。それこそ、安達さんの記事ばっかりを読むことになってしまいました。
「これだけいい記事ってあるんだな」と思いながら見てました。ということで、ご覧いただいてない方は見ていただければと思います。
それぞれの存在意義。当然、ユーザーにとっても、企業にとってもですが。成功の定義という形で、今回、ターゲットメディアさんから「じゃあ、今後どうやったらうまくメディアを運営できるのか」「観点で言うと、3つ必要だろうね」という話がありました。
1つ目が「収益性」です。収益のどこにコンバージョンをおくのかによるのですが。あとは「コンテンツ」。これはみなさんも迷われているところが非常に多いでしょう。そして「集客」です。これも困られている方が多いかと思います。
これら3つを紐解いて話していくところが、今日の話の一番の中心になるかなと思っています。よろしくお願いします。
まず、収益性ですね。All Aboutの場合「なにをもってゴールとしているか」というと、基本的にはユーザーありきなんですね。ユーザーをなるべく幸せにしたい。「個人を豊かに、社会を元気に。」という会社のビジョンを持っていますので、個人の方が我々のメディアに触れて、情報を得て、いい決断をできる、この状況がゴールです。
ただ、そこはなかなか測りようがない。なので、それをするにあたっても、良質なコンテンツを世の中に発信していかなければならない。そうすると当然、ビジネスが必要になってくる。その中で広告モデルがまず1つあると思っています。
そういった話になるのですが、ferretさんで言うとゴールはなにになるのでしょうか。
飯高:一番大きいところで言うと、箕作さんと僕らは一緒だと思っています。すべてはユーザーだと思っているんですね。そしてゴールで言うと、Webにおける手段でわからないことがあれば、検索したらferretに出会う。そして、そのコンテンツに触れることで、自分が持っている問題が解決される。かつ、今後なにか問題があった時に、リテンションとしてferretにまた触れる。そこを、僕らのゴールとして置いています。
収益性のところで話をすると、僕らもメディアとして、ツールベンダーさんの記事広告などその枠を販売しているんですね。これが1つのメニューとしてあります。
あと、もう1つは今年4月にリリースをしたMarketer's STOREっていうプロダクトがあるのですが、これはツールベンダーさんと事業主のマッチングを図るところになっていて、「マッチングが図られると、ここでいくら」みたいなモデルをやっています。
収益性のところで言うと、ここもユーザーがツールを探している時にMarketer's STOREに出会う。そして、より良いツールと出会って、ここでなにかしらのアクションが起こる。そこを収益性のゴールとして置いています。
箕作:ありがとうございます。収益性で困ったりすることもありますか。
飯高:困ってばかりですね(笑)。
箕作:広告ではなくて、なおかつその先にゴールがあるとなると、またそこは困るポイントも、いろいろ乗り越えないといけないハードルもあると思いますけれども。
飯高:やはり僕ら、後発のメディアなので、すでにマーケティング業界のメディアって、もう複数あったんですね。この中で同じ戦いをするのは、あまりおもしろくないじゃないですか。
僕の思想としては、「メディアはユーザーのためにあるべきだ」がゴールなので、この枠を販売するのは、究極でいうと、ユーザーと向き合ってないというのが答えだと思っています。
であればここを中心に、ツールで悩めば「Marketer's STORE」であったり、オンリーワンのマーケティングプラットフォームをとりたいのであればferret One、というような、すべてをここにハブとして考えているんですね。
ここで正しい場所に送り込むのが収益性の原点だと思っています。メディアでは儲けずに、周りで収益を上げる。まだできてないですけども、これを作っていくのが僕らの目的ですね。
箕作:ちょっと、順番についてお聞きしてもいいですか。
飯高:はい。
箕作:少し話を掘らせていただきたいのですが、会社にとってferretの存在をお話しいただいたのですが、会社のビジョンがあって、その後にメディアが立ち上がってますよね。
飯高:はい。
箕作:「ferretを中心にしていくぞ」と決まった瞬間って、どういう時だったのでしょうか。
飯高:もともとベーシック社は、企画メディアであったり、それこそスマートフォンケースを販売していたり、いろんなビジネスをやってるんですね。その中で、うちの社長が、「もっとマーケティングの課題ってあるよね」とferretを立ち上げる。
そのタイミングで、僕はジョインしました。なので、ある意味、当時から会社の思想は「ferretとferret Oneにつぎ込む」と決めている。僕はそれを作る立場にあるので、わりと最初から僕の中では決まっていた、という感じですね。
箕作:そうなると、やっぱり社内もやりやすい環境ではあったと言えますかね。
飯高:今は、ですね。僕が入った時には、自分を指してこんな変な奴が来て、「お前がメディアのトップかよ」みたいなところもありました。それこそ当時、僕は27歳とかだったので、上のメンバーも多数いましたし、やっぱり批判はすごくありました。でも、そこはもう作るしかないので割り切ってましたね。
箕作:なるほど。そういうのはありましたか。
飯高:めちゃくちゃありましたね。
箕作:弊社もさまざまなオウンドメディアの支援もさせていただいていますが、続くオウンドメディアと、続かないオウンドメディアでは決定的な差があるなと。それは「やらされ仕事じゃない」ということなんですね。
飯高:事業と一緒だと思いますね。結局、オウンドメディアを立ち上げたからといって、トラフィックがとれる、お金が潤う……なんていうのは、おかしい話なんですよね。なので、オウンドメディアをなんのためにやるのか。ここのゴールがなんなのかを、熱量を持ってできるトップがいないと、オウンドメディアはやらない方がいいんですよ。
やったところでお金を儲けられるものではないので。どこまでやるのかをちゃんと明確に意思表示をした上で、嫌われてでも作ることによって、最終的な恩恵は数年後に来る。ここを描けるメンバーでやるべきだ、とは思いますね。
箕作:ありがとうございます。というのは、やはりあれですね。今お伝えしたかったのは、ferret自体はベーシック社のオウンドメディアなんですよね。
飯高:ええと……「オウンドではない」と僕は言ってますね。
箕作:なるほど。
飯高:メディアであって、ferret Oneのオウンドの機能は持ってます。ですが、ペイド、アーンド、オウンド、コーポレートがあると考えると、この関係性は絶対に僕は切り離せないと思います。
ferretは独立したメディアです。この後にオウンドと言われれば、その要素は持ってますよ、と言えます。ただ、僕らのやることは「中小企業のWebを解決する」なので、ここがメディアっていうあり方でいたい、という僕のポリシーですね。
箕作:ありがとうございます。オウンドメディアなのか、メディアなのかの議論の中で、よく出るところだと思います。今の話だと、オウンドメディアとメディアは、やっぱり意思があるかないかの差なのかな、という感じがしましたね。
飯高:オウンドとなると、なんかその……。企業からすると都合のいい使い方という印象があります。究極、お金の源泉を生むためのトラフィックをさばいて、ナーチャリングをかけて、いい状態でリードを送るイメージです。
メディアはそういうところではなくて、「事前にユーザーになにを提供するのか」が主としてあります。オウンドの場合は、「どう売上をあげるのか」という機能が主になります。ここが大きく違うのかな、とは思いますね。
箕作:ありがとうございます。では、話を安達さんに切り替えていきたいのですが、まずはBooks&Appsの成り立ちをお話したほうがいいですかね。
安達:そうですね。成り立ちは、ちょっと恥ずかしい話がたくさんあるのですが(笑)。私、実は前の会社Deloitteを辞めて、最初にやろうと思ったのがWebサービスだったんです。家庭教師のマッチングサイトを作ろうと思ったのですが、これがめちゃめちゃ大コケしましてですね。800万円を溶かしてさようなら、という感じで。今、CD-ROM1枚に収まってますけど(笑)。
(会場笑)
それと同時に、サイトに送客をするためにブログを始める必要がありました。当初は「書評とアプリのレビューのブログだったら書けそうかな」みたいな感じで、Books&Appsっていう名前をつけて始めました。解説本によると、「ブログは毎日更新しないとアクセスが上がらない」と書いてありました。正直に毎日書こう、ということで書き始めたのですが、だいたい2年ぐらい、ぜんぜん鳴かず飛ばずでした。
月間のページビュー数が、いい時で5〜6万。そんな感じがずっと2年ぐらい続いていました。「これ、やっている意味あるのかな」と思ったのですが、正直、本業があまりうまくいってないストレスをぶつける場にもなってました(笑)。
とりあえず書こうということで、ずっとやっていました。そして2年ちょっと経った時に、いきなりすごくアクセスが上がりました。いきなり月間200万ページビューいっちゃったんですね。なにが起きたのかよくわからなかった。でも、サーバーがダウンしまくって「ヤバい」と。レンタルサーバー500円で借りていたのですが、「もうダメだ」という感じでですね(笑)。
(会場笑)
そこから「ちょっと本業の方も運営を見直そうかな」と。……本業というか、マッチングサイトの方はさすがにお金もかかりすぎてダメだということで、ちょうどメディアが大きくなったので……メディアというかブログが大きくなったので、ちゃんとメディアにして、ちゃんとプロの方にお話をうかがいながら作っていこうかな、というところで始まりました。
そういう意味では、企業のオウンドメディアから、ちょっとそれが大きくなったと言ってもいいのかな、とは思っていますね。
箕作:パターン的に言うと、本当にこの話はめずらしいなと私は思ってます。稀に見るパターンですよね。要するに、サービスインした時は、「オウンドメディアとして運営しようかな」みたいなイメージがあったと思うんですよ。
それが、そのサービス自体がポシャった……言い方は悪いかもしれませんが。その結果、このオウンドメディアをやっていこうと決めた。「オウンドメディアをメディア化しよう」「メディアビジネスをやっていこう」と思ったっていうことですね。
安達:そうですね。強みを伸ばすことが一番いいかなと思ったので、無理にうまくいってないものをテコ入れするよりも、ユーザーが伸びてるものをやるのが自然な流れかなと思いました。
箕作:そもそも安達さんが本当にブログが大好きだった、というのがすごく強いですよね。
安達:そうですね。「ブログ、本当に新しいメディアだな」と思っていました。あんなに赤裸々な文章って、ブログが出てくるまで見たことがなかったんですね。やはり編集など、マスメディアを通ると、洗練されたものは乗っかってくるんですが。ブログの「洗練されてなさ」が最高だっていうイメージがありました。「こんなこと書いちゃっていいのか」みたいなことですね(笑)。
箕作:(笑)。
安達:そこが魅力だな、と思いました。
箕作:でも、今の話はもっと赤裸々にしたほうがおもしろい、みたいな話につながりますよね。先ほどおっしゃられてましたけど。
安達:そうですね。まだ企業ブログもかなり可能性を秘めてると私は思っています。現場の方って、素直にお伺いすると、かなりいい話を知ってらっしゃったりする。
あともう1つは、「こんなことを書いてもおもしろくないんじゃないか」と勝手に思い込んでいる。そういう話をちょっと外して、正直に書いていただけるだけでもかなりアクセスは伸びると思います。書かされてる感が、やっぱり良くないですよね。
箕作:でも、企業の担当者側からすると、上司の校閲みたいなものを突破するのは、相当大変そうなイメージがありますけどね。
安達:そうですね。公式に発表するとなると、「あれ、なんかこれ、『個人の意見です』って付けなきゃいけない」とかですね。そういう話が入ってくるのは、仕方がない部分はあるとは思うのですが。
箕作:そうですね。今日も、こうやってみなさんの前で話していますけど、ちょっと忘れてました。今日の登壇はうちの広報は通ってるんですかね。……通ってる、なるほど。
(会場笑)
箕作:そういうこともあると思うんですよね。今日、私が喋ることは、株式会社オールアバウトの代表として喋っているかもしれないです。でも、本当のことを喋ろうとするのは、すごく大切なことですし、今の会話なんかはまさしくそうだと思いますね。
飯高:ここ、せっかくなので収益性のところの話を1つしていいですか。
箕作:あ、どうぞどうぞ。
飯高:僕は去年、Books&Appsのマーケターとして仕事に携わらせていただいてて、安達さんと話をする中で……今の話なんですが、企業の広報だったりPRってめちゃくちゃ下手だと思ってるんですよ。例えば、オウンドメディアで運動会の記事を上げるとか、もう本当に自己満足でしかないし、誰も読まないしつまらない。
そんな中、今Books&Appsの収益源になっているのは、企業の広報を安達裕哉がインタビューに行って原稿を書く。これって僕、すごくありだと思っています。このメニューを提案したのは、実は僕です(笑)。
安達:(笑)。
飯高:実際にそれですごくうまくやられていて。そこに出している広報の企業さんの商品とか、本当に売れているんですよ。ブランディングの観点って、もっと企業は考えるべきだと思っています。これを解決しているのは、僕は1つ、Books&Appsっていうブログがやってるのではないかとは思ってますね。
箕作:それこそ、企業のちょっと言いづらい部分みたいなのを、代理で書いちゃうってことですね。
飯高:そうです。安達さんはもともとコンサルタント担当をやられているので、話を掘るのがうまいんですよ、本当に言えないところの部分……。結局は、おもしろい記事って失敗談じゃないですか。
箕作:そうですね。
飯高:失敗をどう乗り越えて、今があるのか。けれど、今がまだない。そんなコンテンツが、僕はおもしろいと思っていて。そのかゆいところを書けるのが、やっぱり僕はすごいなと思いますね。
箕作:ちなみに、私も拝見させていただいています。
安達:ありがとうございます。
箕作:おもしろいですね。ふだん、本人たちは絶対に思いつかないですよね、あの書き方と切り口は。あと、文章が饒舌。
飯高:饒舌です。
箕作:はい。それこそ安達さんが書かれているブログ、コンテンツと同じようなトーンで読めるので。あれは非常にいいPRになるなと思いましたね。
飯高:なので、広報で悩まれてる方は、ぜひ安達裕哉に(笑)。
(会場笑)
箕作:なんか宣伝っぽくなりましたけど(笑)。
収益性について、今回はいったんこれで閉じようかなと思うのですが、まずアリだなと思っているのは、なにかしらコンバージョンポイントを持ってるメディア……安達さんで言うと、特に持ってないメディアだと思います。
安達:そうですね、はい。
箕作:その2つのメディアのコンテンツの作り方。それぞれのメディアの集客。ferretさんで言うと、コンバージョンポイントがありますね。Books&Appsさんはコンバージョンポイントがない、と思ってもいいですね。
安達:そうですね、はい。
ターゲットメディア株式会社
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