自撮り女子りょかち「MERYがなくなったのはデカい」現在のWeb検索はどう変わった?

りょかち × 設楽悠介「U-25が思うインターネットカルチャー」『インカメ越しのネット世界』刊行記念 #2/8

IT企業で働く傍ら「自撮り女子」として人気のりょかち氏が、初の著書『インカメ越しのネット世界』を刊行しました。これを記念して、トークイベントを開催。最新のネットカルチャーについて、りょかち氏が独自の視点で語りました。本パートでは「レコメンドエンジン・シンドローム」の解説や、新しい広告のあり方について触れました。

「レコメンドエンジン・シンドローム」って?

設楽悠介氏(以下、設楽):なるほど、おもしろいなあ。あと今日話すテーマでもらってたのが「レコメンドエンジン・シンドローム」。単語だけもらって、これなんだろう。わかるような、わからないような。

りょかち氏(以下、りょかち):それはあれですね。この本は、今まで10回あったWEB上での連載をまとめたものなんですけど、その中でいまだに良かったですってめっちゃ言われるのが、「2回目の検索をしなければ安心できない私たち」という記事でも書いたことなんですけど。

ざっくり言うと、人って2回検索していて。1回目に例えば「下北沢 本屋」って調べるとして、それだけでは飽き足らず、その本屋の評判をもう一度検索することが多くなってきている。

そういうことから、人ってもう自分が好き嫌いみたいなものを判断しなくても生きていけるよねっていう話を書いたんですけど。

最近それの揺り戻しがきてるような気がしてて。これ、はあちゅうさんとの対談も入ってるんですけど、なんかそういうレコメンドエンジンが無効化してきてるような気もしてて。

そういうよりは、誰が勧めてるかとかが、けっこうみんなにとって大事になってきてるんじゃないかなっていうのが。それがインフルエンサーっていう流れになってるのかなとも思うんですけど。

設楽:たしかにそうですよね。食べログの星よりも、誰が勧めてるかどうかですもんね、僕も判断する時にするのは。

りょかち:食べログからRettyの流れもそうですし。

設楽:ちなみに本のレビューなんか読みます? りょかちさん。Amazonとかで買うとき。

りょかち:読む……でも、読みはしますね。一応。どんな本なのかなっていうのは見ますけど。でもあれですね、最近は田端(信太郎、LINE執行役員)さんのリンクから買うことが多いですね。最近は(笑)。

設楽:おお。田端さん、これたぶんWebの記事になるんで、ぜひそれも田端さんにリツイートしていただきたいなと思います(笑)。

りょかち:田端さんのリンクから(笑)。

設楽:田端さんのリンクから、はい(笑)。

りょかち:そこから買ったりしてますね。

メディアの信用度が重要な時代になる

設楽:そうですよね。信頼してる友達から、これ「おもしろいから読んでよ」とか。好きな彼女から、思いを寄せてる女の人から、「これ読んでよ」って言われたら。やっぱり違いますもんね。

りょかち:そうですよねえ。だから、「MERY」とかがなくなったのがデカいかなと思ってて。若い子とかはMERYで検索してるっていうことを聞くし、メディアでも出てたと思うんですけど。

人もそうなんですけど、メディアで検索する。このメディアの言うことだったら信用できるというような時代がきてるんじゃないかなと思いますね。

設楽:じゃあけっこう使い分けてる感じですか? 逆に言うと。例えばご飯食べに行くなら、これ。りょかちさんは、なにで検索するんですか?

りょかち:私はもうあれです。完全に最近は、美味しいご飯食べに行ったら、そのとき連れて行ってくれた人とか一緒に行った人に好きなごはん屋さんを聞いて、それをGoogleMapに星付けてます。

設楽:じゃあ意外とネットの食べログとかそういうのじゃなくて。

りょかち:食べログの星はもう見なくなりました。一応保険で見て、「だいたいこんなもんか」って見ますけど。それを頼りに探したりすることはなくなりました。

設楽:じゃあ逆にアナログに人づてに聞いて、それをGoogleMapに付けてるんですね。

りょかち:あとは、「新宿 はあちゅう」とかで調べたりもします。

(会場笑)

りょかち:はあちゅうさんが紹介してるとか、フォーリンデブのはっしーさんとか。そういう人でブログを検索して、見たりします。なんかだいたい検索しても、「新宿 ランチ」とかって検索しても、しょうもないキュレーションが出てくるか、見ようと思ったら7ページくらい見なきゃいけないとか。

あとは検索の上のほうに出てくるよくわからないランキングを見せられるだけなので。だからぜんぜん不便だなと思って、検索しないようになりましたね。

ドラえもんが広告出せたら最強!?

設楽:服とかはどうですか?

りょかち:服はもう、メルカリかフリルで買います。

設楽:あんまり店頭では買わない?

りょかち:うーん、一応店頭で見て、その場でフリルで検索して。安くなってたらそっちで買うって感じですかね。まあでも、本とか、全部そうなんですけど、見て一目惚れしたときは買います。

設楽:ああ、その場で。もう持って帰りたいみたいな。

りょかち:そういう偶然の出会い、セレンディピティ的なものはまだまだあるんですけど、普通の買い物はもうそうですね。服とかとくに、買わなくなっちゃいました。

設楽:でも一方そういうふうに、言っちゃうとそのレコメンドみたいなもののせいで、正しいものを選べないみたいな話なんですけど。本の中では逆に、そのリコメンドの精度が上がっていけば、最後に広告はドラえもんになるんじゃないかみたいなことも書いてるじゃないですか。

りょかち:いやー、ドラえもんみたいな広告出てきて欲しくないですか?(笑)。ちょっと、言ってることわかんないですかね? なんかこうやって普通にしゃべってる1番親友の友達が、なんか広告だったら良いのにって思ってて。

設楽:うーん。

りょかち:昨日、あのときなんとなく青いドレスが欲しいって言ってて。なんだろう、1週間後とかに、イベントの登壇が決まったときに「青が良いんじゃない?」って勧めてほしいし。そういうなんだろうな、会話ってもし全部みんなトラッキングできるんだとしたらできるし、ネット上の行動とかも全部トラッキングできるし。

そういう精度が高まっていけば、突き詰めるところ友達? 親友になっていくと思っていて。それはそれで夢があるなと思っていますね。

設楽:たしかに僕も記事もらって思ったんですけど、ドラえもんが広告出せたら最強だなって。のび太に対して、いつ消しゴムが切れることもわかってるし、ジャイアンに対してどうしたいとかもわかってるんで。そんな難しい話じゃないかもしれないですね。のび太の行動履歴をディープラーニングしていけば。

りょかち:そうですよね。だから夢のない話なんですけど、たぶんドラえもんはAmazonとか楽天とか、そういうプラットフォーム的なところが出してほしいと思ってます。

設楽:夢がない(笑)。

りょかち:夢がない(笑)。Amazon製のドラえもん、出して欲しい。

設楽:でも、これから面白いのは、人からのリコメンドとネットだったりAIとかのリコメンドのバランスがどうなっていくかですよね。

いろんなネットの消費行動だったり、もしくは本みたいなもののオススメとかもどうなっていくのかなっていう。

りょかち:そうですよね、やっぱりなんか、すべて全部トラッキングできないうちは、こういう本屋さんのコンセプトに合わせた、偶然の出会いみたいなのがリアル店舗の価値であると思いますね。

設楽:本屋行きます? 本屋さん。

りょかち:本屋は、わりと行きますね。けっこう気分転換に、休みの日に行ったりします。

設楽:たしかにネットは便利なんですけど、ネットばっかりでレコメンドされたり自分で検索したりしてると、そこの可能性は下がってきますよね。偶然、手に取るみたいな。

りょかち:そうなんですよ。偶然の出会いはなくなってきますよね、だんだん。

インフルエンサーとしてのこだわり

設楽:一方ネットだと、テーマでもらったインフルエンサーっていうことなんですけども。りょかちさんもいわゆるインフルエンサーということで、マイクロインフルエンサーって感じなんですね、今は。どっちかっていうと。

りょかち:そうですね、マイクロインフルエンサー。

設楽:インフルエンサーとなるとやっぱりそのお仕事っていっぱい来るもんですか?

りょかち:ときどき来ますねえ。「これを紹介してください」「グリーンスムージーを紹介してください」みたいなの来ます(笑)。

設楽:それはやるかどうかの判断ってどういうふうにされてる?

りょかち:私はやっぱり、紹介したいものは紹介したいけど、「紹介したくないものはしたくない」っていうのがありますね。単純に。

設楽:それって具体的には、TwitterのDMとかでくるんですか?

りょかち:はい、私オープンにしてるんで。直接きますね。やっぱでも、それをこだわり持ってやってる人のほうが信頼できるなって思いますね。見てても。「毎日なにかしら紹介してんじゃん」っていう人もいるし。中には。

設楽:逆にオファー側から、熱いものを感じたりすることはあるんですか? 今の話聞くと、とりあえずいっぱい出しとけみたいな。そういうあれはあるじゃないですか、そういうサービス代行する会社も。

りょかち:そうだと思います、めっちゃ出してるんだと思います。だからとにかく拡散だけすれば良いなっていう感じなんでしょうね。

自分が日々Webディレクターとしても働いているんですけど、あんまりネットに触らない人たちは、とりあえずインフルエンサーにインフルエンスしてもらおうみたいな感じなんですよ。

でも実際に企画に落とし込んでいくと、あんまり企画に合わないんじゃないかみたいなことは、やっぱり問題化してくる。

だからやっぱり、このインフルエンサーマーケットが進めば進むほど、それをどれだけ精緻にやれるか。この人にこれを紹介してもらいたいっていう原点に戻っていくんじゃないかなと思いますね。

設楽:そうですよね。あとPRとか、あれは付けるもんなんですか? Twitterでも付けないとだめなんですよね?

りょかち:いやー、どうなんですか? あれは。私詳しくないんですけど。お金もらったら付けなきゃだめなんですかね?

設楽:Webメディアとかだとそうですよね。だからそれもなんか、すごいグレーな感じありますけどね。

りょかち:グレー過ぎて、ちょっとなんか、自分でPR案件を取りたい。

設楽:と、といいますと? どういうことですか?(笑)

(会場笑)

PR案件って「グレー過ぎて嫌」

りょかち:いやなんか自分で(笑)。なんかあれおかしくないですか? 自分が紹介したいから紹介してるのにPRって付けないといけなかったり。

それにかまけてPRって付けないように代理店側がさせてきたり。なんかグレー過ぎて嫌だから。インフルエンサー側から企業に営業かけれるかたちで全部やりたいなと思って。

設楽:ああ、逆にね。

りょかち:私が紹介したいやつを紹介するっていう。

設楽:ああ、それおもしろいですね。なるほどなるほど。偶然そのスムージーが……スムージーは本当に例えなんですけど(笑)。

りょかち:(笑)。

設楽:本当にその届く前に飲んで美味しくて勧めようと思ってたかもしれない。

りょかち:そうです。

設楽:でもそれがきたことで、PRって付けなきゃいけなくなるっていう。

りょかち:それが1番幸せですよね。自分が良いものが来てくれるっていうのが。

設楽:なるほど、逆はおもしろいかもしれないですね。しかけたり。

りょかち:こちらからしかけたい。

設楽:たしかに話してて僕も今思ったんですけど、じゃあ書評ってなんなんだよとか思いますよね。

りょかち:あー、たしかに。

設楽:書評って新聞とかに載ってたり、あと出版社が自社の本の書評を書評家さんに頼んで自分たちの雑誌にとかに載せることもあるんですけど。当たり前ですけど、PRって書いてないですよね。書評に(笑)。

りょかち:(笑)。

(会場笑)

設楽:でもあれ、いまのWEBメディアの考え方だと完全にPRですよね。

りょかち:そうですよね、PR文ですよね。

設楽:自社広告といえばそうなるかもしれないです。

りょかち:ふーん。それアサインするときとかって、どういうふうに選んでるんですか? 「この人に書いてください」っていうのは。

設楽:それは書評家さんにお願いして。書評を書いてください、この本の、っていうことで書いてもらったり。

りょかち:へー、PR案件ですね。

設楽:PR案件ですね、うん。書評だけがなんか、みんな忘れてる……。

りょかち:見逃してますね。

設楽:見逃してるような気がしますけど。

りょかち:たしかに、そうですね。

設楽:でも、ブログとかだとそうですよね。はあちゅうさんもすごい言ってましたよね。PR付けなきゃ問題。

りょかち:PRじゃないのに、PRと思われちゃうって言ってましたね。うん、難しいと思います。影響力があるから。

インカメ越しのネット世界 (幻冬舎plus+)

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