宮里藍が引退会見で語った家族の絆「自分が進む道をただ見守ってくれた」

女子プロゴルファー宮里藍選手 引退会見 #3/3

女子プロゴルファーの宮里藍選手が現役引退を表明。2017年5月29日に引退会見を開きました。横峯さくら選手などほかの選手とのやりとりや影響、家族との絆などについて語りました。

「意志あるところに道はある」

記者5:テレビ朝日のアオキです。まだシーズンも続くので、お疲れ様ではなく、14年間ありがとうございました。

宮里藍氏(以下、宮里):ありがとうございました。

記者5:藍プロは、自分自身と、どんなことがあってもずっと向き合ってきて、苦難もずっと乗り越えて、自分自身と向き合うことが自分の強みだと、ずっとおっしゃり続けてきたと思うんですが。

4年くらい前に初めて自分と向き合えなくなったって先ほどおっしゃっていましたが、具体的に、どんなことが一番きっかけで、どの試合というのがあれば、自分と向き合えなくなった瞬間、具体的なことはどうでしょうか?

宮里:先ほども話したんですけど、2012年のすべてのメジャーを終えたときだったというふうに記憶してるんですけれども。メンタルコーチと、そのことについて初めて話したのが、そのあとのカナダの試合だったんですけれども。そこで初めて、モチベーションというか、自分のなかで、次に何を目標にしたらいいのかわからないという話をした記憶があって。

そこで、2人、メンタルコーチも「焦らなくていいんじゃないか」っていう感じで受け入れてくれて、「どの選手にも一度は起こり得ることなので、一度ちょっと模索してみたらいいんではないか」というふうにアドバイスをもらえて。私自身、モチベーションがなくなったら辞めるという感覚ではなかったので、本当にそこで、自分でどうしていきたいのかっていうのを探すかたちにはなったんですけど。

その最中に、またパターもイップスみたいになってしまって、そこが逆にがんばれたきっかけというか、パターが得意だったので、どうしてもここは乗り越えて終わりたいなという気持ちになったので、そこがきっかけというのもありますけど。

でも、最終的にそれが、今シーズンの残りのシーズンも含めて、優勝というかたちにつながってくれれば、それはすごく、うまくいったかたちになるんじゃないかなというふうには思います。

記者5:ちょうど1年前は、まだメジャーで優勝争いもしていました。そのころは、まだ、勝つのも遠くないというまっすぐな目で見てたんですけれども、その気持ちというのは、今はどうでしょうか?

宮里:優勝に対して?

記者5:優勝に対して、勝ちは遠くないとおっしゃっていて、1年後に(引退を)表明されて。

宮里:今のほうが、より手応えを感じている感覚はありますね。もちろん、自分が取り組んでいることが、ようやくかたちになりつつあるというところでの手応えなんですけれども。でもゴルフって、本当に不思議なもので、調子がいいからこそ結果が残るというわけではないので、やはりそこは、今でも少しずつ試行錯誤しながら、試合には取り組んでいるので。

でも、前回の試合の、中京ブリヂストンレディスオープンでは、かなり自分が思い描いていたものに近いものが出せたのではないかなと思っているので、その感覚もすごく久しぶりでしたし、どうしても、最後に優勝してから5年くらい時間が経っているので、そうなってくると自分が勝っていたときのイメージもどんどん薄くなっていってしまいますし、勝ち方というのを忘れてしまうので、そのへんも、今年は自分にとってまた新たなチャレンジになるのかなというふうには思っています。

記者5:中学時代から、ずっと今でもたぶん大事にしている、座右の銘を改めて教えてもらってもいいですか?

宮里:「意志あるところに道はある」という言葉なんですけれども。まあ、この座右の銘はたぶん、これからも大事になってくると思うので、はい。

記者5:最後に、これまで、その座右の銘において、これまでの意志はどんな意志で、そしてどんな道を作ってきたか。そして、これからはどんな意志で、どんな道を歩んでいきたいですか?

宮里:そうですね、こう、プロとして強くなりたい、上で戦えるような選手になりたい、というような意志をもって。まあ、アマチュア時代から……もっと言えば、ジュニア時代からやってきましたし。

それが今かたちとなって、こういうふうなキャリアになったとは思っているので。まあ、でもそれは、今シーズン残りの試合までずっと続きますし。今後に関しては、自分の気持ちに正直になって、少しゆっくり休みながら、やりたいことを模索していくっていうところで。

まだ逆に言えば、「次の意志」は、ちょっと固まっていないんですけれども。まあでも、それでもいいのかなっていうふうには思っています。

横峯さくら氏のリアクション

記者6:お疲れ様です。

宮里藍氏(以下、宮里):ありがとうございます。

記者6:幼いころから、横峯さくらプロとは、切磋琢磨してやってきたと思うんですけれども。横峯さんには、事前に話したのか、それとも、まだしゃべってないのか。反応というのは、どうでしたかというのをお聞きしたいんですけれども。

宮里:去年の10月くらいに話したとは思うんですけれども。本人のリアクションとしては、そんなに驚いてなかったというか、みなさまがよく知っている通りの横峯さくらのリアクションだったんじゃないかなと思っていて(笑)。

でも逆に、私としては、それがすごく嬉しかったというか、「いつかは来るであろうタイミングが、今だったんだね」というかたちで。なんの驚きもなく。でも、これからもお互い頑張ろうねという話はしたと思います。

記者6:ありがとうございます。

記者7:時事通信のクマイです。少し早いですけど、お疲れ様でした。

宮里:ありがとうございます。

記者7:先ほど、ロレーナ・オチョア選手の話が出たんですが、彼女が28歳で引退なさったときに、お兄さんの優作プロと、身の引き方について話し合ったと伺ったんですが、どういうふうに受け止めて、今回の決断に何か影響みたいなものはあったんでしょうか?

宮里:ロレーナの引退に関しては、私自身、すごく衝撃を受けたのを覚えていて、彼女こそ、突然の引退だった気がしますし、でも本当に引き際までかっこよかったなというところは印象に残っていて、世界ナンバー1で、彼女こそ、これからまだまだ戦える選手でしたし、本当にメキシコを代表する、プロスポーツ選手が数少ないなかで、彼女の影響というのはすごく大きかったですし。

でも、自分の気持ちを大事に、自分がやりたいことに忠実に決断をするというところにおいては、すごくシンプルだったと思うので、本当に潔かったですし。アニカ(・ソレンスタム)のときもそうだったんですけど、人それぞれ、本当に、引き際というのはいろんなかたちがあるんだなというふうに、そのときは思ったと思います。

記者7:今回の藍さんの決断には、何か影響みたいなものは与えました?

宮里:そうですね、そこは反対になかったですね。本当に自分自身の人生の問題なので、そこは自分で決めるしかなかったですし、彼女のことはとくに考えてなかったです。

記者7:ありがとうございます。

最終決断に至ったきっかけ

記者8:報知新聞のタカギです。お疲れ様でした。

宮里:ありがとうございます。

記者8:4年間悩みながら、昨年の夏に、引退という最終決断に至ったというお話でしたけれども、そこで何かきっかけみたいなのはあったんでしょうか?

宮里:ちょうど去年オリンピックで、3週間くらいツアーが休みになった時期だったんですけれども。その8月くらいの時期に、3週間お休みをもらえるというのがプロになって初めてのことだったので、そのタイミングはすごく大きかったんじゃないかなと思っていて。

自分の気持ちについて、ちょっとゆっくり考える時間が、そこで初めてあったというか、今までずっとモヤモヤ……「自分の中でどうしていきたんだ」「どうしたいんだ」っていう想いはずっとあったんですけど、やはり試合はこなしていかなきゃいけなかったので、なかなか、そこと向き合うスペースが難しかったというか。

試合になれば、試合をこなすことに意識がいくし、そこにエネルギーを使うので、逆を言えば、その3週間のタイミングで、自分のなかでしっかりと整理をつけられたという感じですね。

記者9:WOWOWのヤマモトです。長い間お疲れ様でした。長い間アメリカツアーで活躍している姿を見て、ゴルファーになった選手、または目指している選手たちがアメリカツアーでやっていく上で必要なこと。一言お願いします。

宮里:えっと、そうですね……、難しい質問ですね。その選手によって必要なものが変わってくるんじゃないかと思うんですけれども、私の場合に限って言わせていただくと、本当に自分自身のプレースタイルの確立という意味ではすごく大事なことはたくさんあったと思います。

飛距離に惑わされることなく、自分自身においてベストなゴルフというものはどこにあるのか。そこの追究にエネルギーがいったので、やはり他と比べないことだと思いますし、どの国でやっても、どこのツアーでやっても自分自身のゴルフさえしっかりしていれば、必ず戦えると思うので。

ただ、先ほども言ったんですけれども、私が自分自身に向き合うというのはもう趣味の範囲に近いので、けっこう追い込んでいくことも好きではあるんですけど、精神的に。なので苦しい時もきちんと自分から逃げないというところが左右してくるんじゃないかなと思います。

記者9:ありがとうございます。

記者10:ミヤギテレビのヤナセと申します。ひとまずではございますが、お疲れ様でした。

宮里:ありがとうございます。

記者10:座って質問させていただきます。2003年のアマチュア優勝、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンのアマチュア優勝については、現役生活を終えようとしている今、藍ちゃんにとって(聞き取り不明箇所)、思い出の大会というのは、今年の秋にやってきますが、最後にもう一度選手として立ちたいという思いに関してはいかがでしょう?

宮里:あの優勝は私にとってターニングポイントなった瞬間でしたし、まさか自分が女子高生のままプロになるなんて想像もしていない世界だったので、本当に数え切れないほどの経験をそれ以降させてもらえたので、ミヤギテレビ杯の試合には本当に感謝しかないです。

できれば本当にこの想いを持ったまま、また出場できたらという思いは正直あるんですけど、今のところサントリーレディス以降はアメリカツアーに戻る予定でいるので、そこはちょっとはっきりとは、ここでは申し上げられないんですけれど。

でも私が高校生活3年間を過ごした仙台で、あれだけいい思い出を作れて。また、それ以降本当にたくさんの方が、東日本大震災以降も私のことを応援してくださって、それ自体とてもうれしかったですし、今度は私がみなさんに恩返しできるようなものができたらいいなというふうに思います。

記者10:ありがとうございます。

宮里家の“家族の絆”

記者11:ゴルフネットワークのスギサワと申します。まずはお疲れ様でした。

宮里:ありがとうございます。

記者11:ちょっと座らせていただきます。宮里藍選手にちょっとお聞きしたいんですけれども、今日は5月29日というのはご存知ですか?

宮里:はい。

記者11:ということは、4月1日と間違えているというわけではない?

宮里:じゃないです(笑)。

記者11:じゃないですね、なるほど。ごめんなさい、まさかエイプリルフールと間違えて。

宮里:いや、違います(笑)。

記者11:そうなんですね。このあと新作が発表されるとか、そういうドッキリは。

宮里:いや、違います、ないですないです(笑)。

記者11:すいません。宮里家と言えば、本当に家族の絆。私も優作さんのキャディをしていて、本当に家族愛もすごいですし、宮里家に関わった人たちみんながどんどんハッピーになっていくんですね。本当に僕も感謝しています。

そして藍さんがこれからの今後の活動について、やっぱりゴルフを通じて人のつながりに感謝していると言っていたので、これからもそういう人とつながりが、どんどん広めていくのかなというふうに思うんですけれども、そんな感じでいいですかね?

宮里:はい(笑)。そうですね、最後の質問にしてはすごくびっくり、軽い質問なんですけれども(笑)。

記者11:本当はもっといい質問があったんですよ(笑)。僕は家族の絆でお母さんのソーメンチャンプルが大好きなんですよ。

宮里:ありがとうございます(笑)。

記者11:だから、藍さんがアメリカに行ったときに、お母さんに現地に来て、いろいろと料理とかしてくれたと思いますけれども、一番印象に残る料理ってなんだったんですか?

宮里:そうですね、私の母もアメリカツアーに来て、よくサータアンダギーを作ってくれるんですけれども。

記者11:僕も好きです、はい(笑)。

宮里:それがほかの選手にもすごく好評で、私の母よりも「今度サータアンダギーいつもらえますか?」っていう質問がけっこうあるぐらい人気なので、それは私の母の自慢ではあるんですけれども、本当にたくさんの選手がそうやって、私の両親も含めて、家族ごと仲良くさせていただいたっていうのは現役時代でもすごくいい思い出だとは思っています。

選手としてすごく幸せだった

記者11:そんなお母さんに、自分がつらかった時に、かけてもらった言葉で思い出に残っている言葉ってありますか?

宮里:いや、逆に私の両親に関しては、見守るという表現がぴったり合うんですけれども、とくにかける言葉もなく、淡々と私がやることを遠くから見てくれている感じだったので。でもそれはすごくありがたかったですし、自分が進む道をただ見守ってくれるということはたぶん間違った方向にはいってないなと自分では感じていたので、その距離間ってすごく難しいと思うんですけども、それをやってくれたのですごいありがたかったです。

記者11:最後に沖縄の方言で「おかえりなさい」ってなんて言うんですか?

宮里:あ、ちょっとごめんなさい。それわからないです(笑)。

記者11:わかんないですか(笑)。いつかその言葉が言えるようにちょっと夢見てます。

宮里:私もちょっと勉強します(笑)。

記者11:ありがとうございました、すいません(笑)。

司会者:以上で質疑応答を終了いたします。最後にご本人よりみなさまへのお礼の挨拶で会見を終了いたします。立ち席でご挨拶申し上げます。

宮里:本日はほんとにお忙しいなか、この場にお集まりいただきまして、ありがとうございました。約15年間、プロの選手としてここまでプレーをしてきて本当に……(涙ぐみながら)すいません。ほんとにたくさんの方にこれだけ、サポートしてもらったことはすごく嬉しかったですし、本当に選手としても、すごく幸せだったなというふうに思っています。

重複しますが、これだけ自分の引き際に対しての寂しさというものは一切なく、感謝の気持ちを持って、最後までプレーできることを、本当にありがたく思っています。

支えてくださいましたスポンサーのみなさま、それから家族、友人、そしてファンのみなさま、ここにいるいなさまも含めて、本当に幸せな選手時代だったと思います。本当に感謝しています。残りシーズンも頑張っていきますので、もう少しよろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました。

(会場拍手)

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