【全文】女子ゴルフ宮里藍選手が会見、引退理由について「モチベーションの維持が難しくなった」

女子プロゴルファー宮里藍選手 引退会見 #1/3

女子プロゴルファーの宮里藍選手が現役引退を表明。2017年5月29日に引退会見を開き、現在の心境や引退の背景について語りました。

モチベーションの維持が難しくなった

宮里藍氏(以下、宮里):着席のまま失礼いたします。すみません。みなさま、お忙しいなかこの場にお集まりいただき、本当にありがとうございます。この2日間、引退を表明してから、自分が思っているよりも、本当にたくさんの方から反響がありまして、私自身ちょっと……驚いているのが現状なんですけれども。

昨年の夏ごろに、今年いっぱいで現役の選手を引退する、という決意を決めました。まだ、今シーズンいっぱいというかたちですので、残りのシーズンがあるんですけれども、本日はこのようなかたちを取らせていただき、みなさまに挨拶したいなと思って、この場にいます。

できるかぎり、時間の許すかぎり、がんばって話していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

司会者:それではこれより、代表質問に移らせていただきますが、まずはじめに、運動記者クラブの幹事社・テレビ・新聞それぞれより、代表質問を頂きます。そのあと挙手にて、メディア各社さまよりご質問を頂きたいと思います。まずはテレビを代表しまして、フジテレビさんからお願いいたします。

記者1:はい。フジテレビのタケシタと申します。よろしくお願いします。まず、今シーズンの戦いはまだ残っておりますけれども、ほんとうに長い間、いろいろな夢や感動を、ありがとうございました。

宮里:ありがとうございます。

記者1:もうすでに報道されていましたけれども、今こうして公の場で引退を表明して、どんな気持ちでしょうか?

宮里:そうですね……まだシーズンが残っているので、正直、自分の気持ちとしてはまだまだこれからがんばりたいという気持ちなので、実のところはまだ、「これで終わり」という気持ちではないんですけれど。でも本当に、私のスポンサーさんをはじめ、ファンの方や友人とか、たくさんの方に声をかけていただけて、すごく今、胸がいっぱいです。

記者1:去年の夏ごろ決めたということでしたが、その、引退を決意した理由というのは、なんでしょうか?

宮里:モチベーションの維持が難しくなったというのが、いちばんの決め手なんですけれども。まあ、そのモチベーションの維持が難しくなったと感じたのが、4~5年前でして。

自分のなかでも、そこをどういうふうに消化していけばいいのか、手探りで進むしかなかったのですけれども。メンタルコーチにも相談して、「いろんな選手にそういう時期はあるから、もう少しがんばってみたらいいんじゃない?」っていうふうに、チームでもそれで話がまとまって。

自分の中でも、モチベーションをしっかりと戻せるようにちょっと努力してみよう、という感じで、ここ4年くらいがんばっていたんですけれども。やはり、そのへんが戻ってこないことには、自分とも向き合えないですし。

今までやれていた練習ができなかったり、トレーニングでも自分を追い込むことができなくなってしまっていたので。そこは自分としても、自分が望んでいるかたちではなかったというか。プロである以上、結果は残したいですし。まあ、自分が求めている、理想としている姿は、そこにはもうなかったので、こういうかたちになりました。

電撃復帰の可能性は?

記者1:中学生の頃からの夢の全米女子オープン優勝。この夢はまだ果たされていませんけれども、それでもやはり気持ちを作るのは難しかったでしょうか?

宮里:本当に思わぬかたちで世界ナンバーワンになれたということも大きかったかなと思っているんですけれど、年内メジャーに出場するチャンスはまだ残っているので、そこはまだ諦めていないですし、逆に今年いっぱいという期間を設けたことで、自分ががんばれているというのが現状なので、最後勝って終わりたいという気持ちで、逆に今すごくモチベーションがあるというか。

なので、年内のチャンスは1試合でも多く活かしていきたいなと思っています。

記者1:先日最終日に6連続バーディーを含む64をマークされました。「強い藍ちゃんが帰ってきたな」と我々は思ったんですが、本人の手応えはいかがでしょう?

宮里:いい集中力でしたし、今言ったように本当に1試合でも多くいいプレーをして1人でも多くの方に恩返ししたいという気持ちの表れがプレーに繋がったと思っているので、手応えはずっとシーズン初めから感じていましたし、それがかたちになるまでずっと我慢というふうにプレーしていたんですけれども、やっとああいうかたちでみなさんにちょっとでもいいプレーがお見せできたので、素直に嬉しかったです。

記者1:それから今回「引退」という言葉を使われましたけれども、例えば休養をして何年後かに返ってくることもできたと思うんですが、そういったことは選択肢にあったんでしょうか?

宮里:今のところそれはないですね。やはり第一線でずっと結果を残していくためにはものすごいエネルギーが必要なので、それは私自身とてもよく感じていることですし、やはりプロでやる以上そこまで甘い世界ではないので。そこは一度自分の中で限界を感じてしまった上での今回の決断なので、今のところそこはないと思います。

記者1:今回のように十数年後かに電撃復帰ということはありますか?

宮里:えーっと(笑)。……そうですね、100パーセントないと今は思っているんですけれども、いろいろとこの4年考えて、自分にもっといろんなことができる可能性があるんじゃないかと考えているので、もちろんプロゴルファーというかたちも変わらないですし、自分がプロになって、というか本当に、4歳からゴルフ人生をはじめて20年以上ゴルフを通じてたくさんの方にお世話になったので、今度は私がまた違ったかたちで恩返しできればいいな、と思っています。

記者1:まだ今シーズンの戦いが残っていますけれども、2003年にアマチュアで優勝して、その年の秋にプロ宣言してもう14年。どんな14年間でしたか?

宮里:本当に思っていた以上の結果というか、自分としてはこれ以上ないゴルフ人生だったと思っているので、競技者としても引退を表明してから、自分が終えるという引き際の寂しさよりもこれだけたくさんの人にサポートしていただけて、感謝の気持ちを胸に今シーズン戦えることは選手としてすごく幸せなことだと思うので。本当に今の気持ちの表れがこの14年間どれだけ自分にとって幸せな時間だったかというのを今噛み締めている感じですね。

残りの試合は「優勝」を目標に戦う

記者1:引退を告げてから、高校の後輩やそれから日本やアメリカとともに、戦ってきた仲間からは、どんな思いや言葉が寄せられているでしょうか?

宮里:最初にまず、「お疲れさま」っていうふうに声をかけていただいて、後輩からも「すごく寂しい」っていう言葉もあったりしたんですけども、でも率直に、後輩も私の先輩も友人も含めて、家族もそうですけども、みんな、決めたことをすごく支持してくれたというか、温かくそれを受け入れてくれたので、私にとってはそれはすごくありがたかったです。

記者1:今の話にもありましたが、小さいころからずっとそばに寄り添ってきた、お父さんの優さん、お母さんの豊子さんにはいつどこで、どのようなかたちで伝えられたんでしょうか?

宮里:昨シーズンのエリアマスターズを終えて、2人には話したんですけれども、でも本当に、驚きもなく、先ほども言ったように、温かくそれを受け入れてくれたので、「本当に自分が幸せだという道に行きなさい」と言ってくれたことはすごい嬉しかったですし、兄2人も同じようなかたちで受け入れてくれたので、それはすごく嬉しかったです。

記者1:今後の予定ですけれども、まず今シーズンどの試合に出て、どういう幕を引きたいと考えていますか?

宮里:今のところそこはまだ決めていないのが現状で、ほんとに、1試合1試合を丁寧にプレイして、早く勝ちたいというところに目標を置いているので、最後の試合は確実にこれっていうのは現状決めていないんですけれども、アメリカツアーに戻って、メジャーは全部出たいなと思っているので、エリアマスターズまでは、アメリカツアーはしっかり出る予定でいます。

記者1:ファンの方は、「藍ちゃんどこで見られるんだ、日本国内で」。そのあたりはいかがでしょう?

宮里:そうですね、できるだけ自分がプレイできるチャンスがあればしたいなとは思ってはいるんですけれども、今のところは来週のサントリーレディスが最後というよりかは、今のところはそこで一区切りおいて、エリアまで戦ってみて、あとはどうかなっていう流れでいこうかなって思ってます。

記者1:確認ですが5年遠ざかっている「優勝」というのが目標で戦うんですよね?

宮里:そうです、はい。

引退後の第二の人生は

記者1:それから第2の人生について伺いますが、引退した後は何をされる予定ですか?

宮里:そこも具体的にはまだ決まっていないのが現状なんですけれども、そこの狭間でも引退するうえで悩んだところいうか、次、自分がどういうふうにしていきたいのかっていう確約がないと引退はできないとずっと思っていて、でも逆に現役の視点を外れてみないと、自分が次に何ができるかっていう可能性の広がり方も違ってくるんじゃないかと思えたので、年内は自分の中にあるエネルギーすべて、今シーズンの残りの試合に注いで、それからちょっとゆっくりして、自分に何ができるか、改めて考えていきたいなと思ってます。

記者1:近々、結婚というのはありませんか?

宮里:それは今のところはないですね。はい、すいません(笑)。

記者1:次も答えられれば答えてください、子どもができたらゴルフを勧めますか?

宮里:そうですね、こういう環境なので、まったくゴルフをさせないっていうことにはならないと思うんですけども、もし一緒に遊ぶような感じであればやってみたいなとは思います。

記者1:今、日本のツアーが38試合、ステップアップツアーも21試合になりました。1つの時代を築いてきた宮里藍さんから、これからを支えていく、若手たちに伝えたい想いというのは、あるでしょうか?

宮里:本当に数少ないチャンスではありましたけど、何人かの1周りくらい違う若い選手たちと、日本の試合でも一緒に回る機会も何度もありまして。本当に、今、ゴルフがうまい選手が多いというか、技術的にも、フィジカル的にも恵まれている選手もたくさんいて、すごくこれからが楽しみだなと思う選手が周りにはいっぱいいたので、私もそこから刺激をもらっていましたし。

アメリカツアーをやっていて、今の日本女子ゴルフ界というのは、すごくいいところにあると思うので、それは客観的に見れている分、逆に危機感もあるというか、本当に、これが永遠に続くわけではないと思うので、やはり、若い選手には、ちゃんとプロ意識を持って、支えてくださる方たちに、感謝の気持ちというものがあれば、ずっと続いていくんじゃないかなと、個人的には思っているので。

もちろん、それは、みなさんもうできているんですけれども、年齢を重ねるごとに難しくなってくることも多々あると思いますし、そこの軸というものをブレずにやってもらえたらいいなというふうに思っています。

記者1:宮里さんは、まだ藍ちゃんと呼ばれているころから、我々マスコミにも、ゴルフ関係者にも、スポンサーさんにも、本当に真摯に、誠実に、向き合っていただきました。これは、大切にしてきたことなんでしょうか?

宮里:そこまで深く、自分の中ではあまり意識したことではなかったんですけれども、常々、父からは、「プロゴルファーである前に、ちゃんと普通の人でありなさい」というふうに言われて育ってきたので、自分なりに、みなさんには誠意をお伝えしてきたつもりですし、それが本当にいいかたちになっているのであれば、それは、父の教えがよかったんじゃないかなと思います(笑)。

記者1:最後の質問にします。宮里藍にとって、ゴルフとは何ですか?

宮里:人生において、大切なものだと思っています。プロになって14年、本当に内容の濃い時間を過ごしてきましたし、ゴルフを通じて、本当にたくさんの方と知り合えて、つながれて、より自分の人生が豊かになったというふうに思っているので、本当にゴルフには感謝の気持ちで、今、いっぱいです。

記者1:テレビの代表質問は以上です。

宮里:ありがとうございました。

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