新たな挑戦に必要なものは?
キンコン西野氏×フリーテル増田氏が語った“捨てる勇気”の重要性

キングコング西野亮廣×プラスワン・マーケティング増田薫×筑波大学・落合陽一 #2/5

キングコング西野亮廣氏が作ったワクワクしたい大人のための学校、通称「SA-CUS(サーカス)」。2017年3月12日にJ-WAVEで放送された番組「SUNDAY SESSIONS」では、プラスワン・マーケティング増田薫氏をゲストに開講しました。本パートでは西野氏と増田氏が、新たなチャレンジをするために必要な「捨てる勇気」について語りました。

キンコン西野が「ひな壇」に出ない理由

西野亮廣氏(以下、西野):いや、あの……ぜんぜん職種は違うんですけど、自分はテレビとかをやっていて。テレビのひな壇という、ようはタレントさんがわーって何十人も出てる。あれに出ないって、決めちゃったんですよ。

増田薫氏(以下、増田):あっ……。

西野:もう出ない。あれにもう出ないって決めちゃったんです。もうあそこを1回やめる。

増田:おもしろい。それが捨てる勇気だったんですね、1つの。おもしろいですね。

西野:はい、1回。そこは若手芸人の山手通りみたいな感じで、「そこ通らんかったら、けっこう目的地へ行くのは難しいぞ」みたいな。レインボーブリッジを封鎖して、お台場へ行くのって難しいじゃないですか。

増田:難しいですね。それ。

西野:でも、通らないって決めちゃったんですね。ひな壇に出ないって決めたら、テレビの仕事のたぶん8割ぐらいなくなるんですよ。

増田:あ、そういうものなんですか。

西野:若手芸人の場合はですよ。若手芸人の場合、もう8〜9割ぐらいほぼそこですから。スタートは。そこ以外のところでなんとかしないと、自分がもうようは死ぬわけですから。そこでやっぱり工夫して、粘るから。それは今考えると、よかったですね。やっぱり。

増田:まったく、それぞれ業種は違いますけど、そういった意味では賛成だし、一緒です。

僕もサラリーマンで普通に働いていて、ちょうど2人目の子供が生まれた直後だったんですけど、周りは当然「会社作るなんて、アホちゃうか?」と言われました。でも「もういいや」と。「その安定に見える生活を捨てちゃえ」と。

逆に「これやる」って決めちゃったから、いろいろな工夫もしたし。資本金30万から始めて、社員4人ですから、周りからしてみたら本当にクレイジーに思われたんでしょうけれど。やっぱり思いがあれば工夫もするし、あと、賛同してくれる人も増える。

西野:確かに。

増田:あと、なによりエンドユーザーさんです。絵本もエンドユーザーさんが選ばれているわけで。そこに、本当に心を込めて作ったからこそ、「ちゃんと届けたい」って思いが強くなるわけじゃないですか。だから、いろいろなものがすっきりしてきちゃって。悩みとかなくなっちゃいましたね。

西野:ああ、わかる。

チャレンジするためには捨てる勇気が必要

最近、決めたことありますか? 「もう俺、これする」みたいな。

増田:えっと、ここでまた言っちゃいますか。これ仕事ですか? プライベートですか?

西野:じゃあ、プライベートでいいですか?

増田:「カレーライスを絶対に食べ続ける」ってことになっちゃうんですけど。

西野:(笑)。

増田:あれなんですよ。これ大事なんですよ。なにかというと、僕だいたい毎日作るわけです。そうすると、やっぱりカレーは玉ねぎですから、玉ねぎをあめ色になるまで炒めるわけですよ。2時間半とか。

例えば、会社から帰ってきて「うわ、今日も接待で疲れた」となるような深夜1時とか。でも、どうしても炒めたい、玉ねぎを。とはいえ、2時間半も炒めるのはけっこう大変じゃないですか。そこで寝るのか、中途半端に玉ねぎをやめて寝ちゃうのか。いやいやと、ちゃんとこだわり……。

西野:おもしろいな(笑)。

増田:カレーに罪ないですからね。1〜2時間半で炒めきるのか。これに近いかなという。

西野:プライベートでも、もう決めちゃうってことですね。「もう俺はこれでいく」という。

増田:チャレンジするためには捨てる勇気が必要だってことを学んでからは、いろんなものを捨てたというか。私服も捨てちゃうわけだし。カレーライスもそうですね。寝る時間を削ってでもカレーを炒めるということで。

おいしいカレーを作るのと、いい製品を作るのは同じ

西野:仕事面で決めたことあるんですか?

増田:仕事面ですか。いや、もうこれは本当に1つだけです。

西野:なんですか?

増田:ゴールは簡単で。「2025年9月末までに日本メーカーで世界一になる」。そのためには、徹底的にいいものを作る。

西野:いや〜、気持ちいいな、それ。超気持ちいい。

増田:僕、それまで外資系にいたので。そうするとだいたい外資系って、言葉が悪いですけど、ケチな会社が多いんですよ。儲けがどうとか。「なんやこいつ?」と……すいません、関西弁をしゃべってしまって。もう、こてこての東京生まれなんですけど。

西野:いや、ぜんぜん。

増田:儲け、儲けって。「そんなに儲けばっかり追いかける人生って楽しいのかな?」と途中で思っちゃって。しかも、製品が大したことないんですよ。

そこである人の言葉でいいなと思ったものがあったんですよ。なにかというと、「短期的に損得をいう人はケチだ」「長期的に損得をいう人は賢い」。それで「あ、なるほどな」「だったら俺、賢いほうになりたいな」と思って。

そうすると、確かに儲からないと会社は成り立たないですけれども、儲けすぎても別に次が続かないわけじゃない。製品がいいわけじゃないから。だから、製品を徹底的によくするためになにができるのか、それだけやっていく。

そうしたら、たぶん使っていただいて、「FREETELって新しいけど、いいよ」と。それで口コミで広まって、信頼関係がちゃんと……。

西野:信頼。はいはい。

増田:そうしたらどんどん広まっていくから。だから、時間はかかるけど、絶対そっちのほうが正しいんじゃないかと。なので、こだわりポイントは「なにがあっても、絶対にいいものを作る」。そこだけにコミットしたい。

西野:いや~、それはちょっと、いい話ですねえ。

増田:僕のなかではカレーと一緒になんですけどね。そういった意味では。

西野:ちょっとわかんないですけど(笑)。

増田:おいしいカレーを作るのと、いい製品を作るのと。手を抜かないので。

ダイレクトにつながれる時代だからこそ、お客さんのためになることを

西野:なるほどなぁ。けっこう考えどころで。僕はもう「おもしろいことしかしない」と決めたんですよ。

要するに、生活するためにこの仕事するのは1回やめようと思って。なぜならお客さんが絡んでいるから。お客さんが絡んでなかったら、別に勝手にやればいいと思うんでけど。

芸人同士でしゃべったときに、すごく気持ち悪いなと思った瞬間があって。「俺、作家の〇〇さんに気に入られてんねん」とか。わかんないですけど、「ディレクターの〇〇に気に入られてるから」みたいになってて。それをみんなが一斉に言い出したときがあって、なんか気持ち悪かったんですよ。自分はすごく。

増田:すっげえ、それわかるな。

西野:すっごく気持ち悪くて。いいタレントというのは、とにかくスタッフの言うことをよく聞いて、作家が書いた本をきっちりやって。これがもう、文句を言わないのがいいタレントというのがずっとあったんです。

いや、それはそれで僕はすばらしいと思うんですけど。でも一方で、例えばグルメ番組とかしていて、食べておいしくないときはあるんですよ。

増田:やっぱりあるんだ(笑)。

西野:そのものがなにかは言えないんですけど。当然ですけど、全部がおいしいわけがないですから。

増田:まあ、そうですよね。

西野:そのときに僕たちは、「やっぱりディレクターさんが……」「やっぱり作家さんが……」とか考えたら、これを「おいしい!」と言うんですね。

それをテレビで見たご家庭のお父さんとかが、「じゃあ西野があそこでおいしいと言ってたから、週末に行こうぜ」と言ってそのお店とかに行って、お母さんとか息子とかに「おー、食べろ!」ってなって食べたときに、それがおいしくなかった。

結局、僕はこのお父さんを一番傷つけてるじゃないですか。お父さんを一番裏切ってる。ここを裏切るのが一番ダメなんじゃないかと思ったんです。

増田:わかります。はい。

西野:長い目で見たときに、これが一番損失であると思って。とくに今はもうSNSなんかありますから、お客さんとダイレクトにつながる時代になった。例えば自分が、DVDを出したときに、これまでだったら絶対に流通に乗せないとお客さんの手に届かなかったですけど、今なら自分でネットショップを立ち上げて。

増田:ダイレクトでできますからね。

西野:ダイレクトにやりとりできるから。もちろんスタッフさんに好かれることも大事だし、作家さんに好かれることも大事だけれど。でもそれが最終的にお客さんのためになってないと思うのであれば、これはきっちりと断って……というのがすごく今一番大事なことです。

つまり、お客さんに信頼されることがすごく大事なんじゃないかなというのが、最近すごく思いましたね。

クレームは関心があるからくるもの

増田:僕も、完全にもうそこです。

西野:ああ、増田さんも?

増田:はい。

西野:リアルにものを売られてるんですもんね。お客さんに。そうですよね。

増田:はい。しかも、やっぱりお客さまに満足してもらいたいな思って、心を込めて作ってるので。

TwitterとかFacebookとかで見るんですよ。もうお客さんとどんどん会話しています。「FREETELを買ったんだけど、これ、〇〇だな」といったら、「じゃあ、すぐ替えます」とか「それ次の製品に取り入れます」とか。そうすると、会話ができてすごくおもしろいですね。

西野:ああ、なるほど。

増田:ええ。今までメーカーにいたときって、はっきりいってそういうところからどんどん逃げてたんですよ。

西野:お客さんと離れて?

増田:なるべく。そういうのが多いんですよ。「そういうのはカスタマーサポートでやって」「どうせ外資だし、言ったって製品なんか変えられないんだし」みたいな。でも、それってぜんぜんつまらなくて。

西野:へえ。おもしろい。

増田:やっぱりお客様は……お金払って買っていただいているわけですからね。それに対してちゃんとしたものを届ける。しかも、お客さまの声をいい意見も悪い意見も聞いて、「あ、そうか」「じゃあこれ、次こうしよう」とかっていうアイデアをダイレクトにいただけるので。

西野:もちろんクレームも来るわけですよね。

増田:クレームも、そういった意味では最高にうれしいことなんですよ。だって、関心がなかったらそもそも来ないですし。

西野:いただける。そら、そうですよね。

増田:だから、そこは逆に改善すれば、ほかのお客さま、またはそのお客さまに「おっ、FREETELがんばったな」と思ってもらえるかもしれない。やっぱりそこはもう、逃げずにちゃんと自分で直接会話しようと思ってやっています。

西野:へえ、おもしれー。

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