キンコン西野「やると決めちゃえば工夫が生まれる」いいものを作り続けるための極意とは?

キングコング西野亮廣×プラスワン・マーケティング増田薫×筑波大学・落合陽一 #1/5

キングコング西野亮廣氏が作ったワクワクしたい大人のための学校、通称「SA-CUS(サーカス)」。2017年3月12日にJ-WAVEで放送された番組「SUNDAY SESSIONS」では、プラスワン・マーケティング増田薫氏と“現代の魔法使い”こと落合陽一氏をゲストに開講しました。本パートでは西野氏と増田薫氏が、ともに“いいものを作り続ける”ための極意を語りました。

2025年9月までに世界一になる

西野亮廣氏(以下、西野):六本木ヒルズ33階J-WAVEからお届けしている、日曜日の夜にじっくり聴き入りたい特集型プログラム「SUNDAY SESSIONS」。先週から2週にわたり、ワクワクしたい大人のための学校「SA-CUS」を開講しています。私が校長の西野亮廣です。

それでは、さっそく今夜も授業を始めていきたいと思います。本日みなさんと一緒に勉強していくのはこの学科、FUTURE学。

FUTUREといっても、未来ではありません。僕が考えるFUTUREとは、おもしろい、誰も知らないものを知りたい、誰も見たことないものを知りたい。これこそがFUTUREであり、おもしろいと定義し、FUTUREを生み出すための授業を行っていきます。

まずは、一緒にFUTURE学を授業していく学科長を紹介します。SIMフリー端末の日本メーカーであり、通信事業者でもあり、アプリの開発も行っている、「FREETEL」ブランドを展開する、プラスワン・マーケティング株式会社代表取締役、増田薫さんです。よろしくお願いします。

増田薫氏(以下、増田):よろしくお願いします。増田です。

西野:改めましてなんですけどけれども、FREETELというのは、要はメーカー、通信事業、アプリ、すべてを1社で行ってるという?

増田:そうです。携帯電話がありますよね。でも、あれだけだと単なる箱なので、なかに通信の仕組みがないと電話できないわけですよ。しかも、ソフトウェアがないと動かないわけじゃないですか。

だったら、うちはハードも通信もアプリも1社でやっちゃおうと。そうすると、お客さまに対して、携帯電話ビジネスに対して、トータルの価値を提供できる。

その価値はなにかというと、毎月1万円ぐらいかけてた通信料が……。だいたいみなさん毎月1万円だと思いますけど、うちのFREETELの通信を使えば、1万円だったものが毎月だいたい1,500円になる。こういったものできるようになるなと思ってやっているんですね。

西野:なるほど。その会社が今すごく大きくなったんですよね?

増田:そうですね。4年半前に会社作ったんですけれども、あの時は社員も私含めて4人だったんです。でも今はもう200名を超えていて。しかも今15ヶ国の人間が働いていて、下は20歳から上は70代。女性も40パーセント弱います。いろいろな言葉が飛び交っていて、めちゃくちゃおもしろいんですよ。

西野:じゃあ会社、今すごくうまくいってるという状態ですか?

増田:もうみんな、要はうちのハードウェアの目標で「2025年の9月までに世界一になる」というのがあるので。そのためにはやっぱりいいものを作らなきゃダメじゃないですか。働いているみんなが「いいもの作るぞ!」「人生1回だから、納得するもの作ろう!」というこの熱にあふれてる感じがいいですよね。

西野:ああ、なるほど。だから今、世界に飛び出していかれてるってことですね。

ひたすら「いいものを作る」に集中する

西野:世界へ飛び出してみて、日本は?

増田:「日本はやっぱりいいもの作ってるな」と僕は思うんです。はっきり言って、もっと日本製品は海外にもたくさんあると思ってたけど、意外となかった。

西野:ああ、確かに。

増田:でも、やっぱり日本に対する信頼感・安心感、あとそれを待っているという現地の人たちの気持ちが強い。そこにうちは日本メーカーとしてものを届けられたというのはすごくうれしい。本当に歓迎していただけるんです。

あと実際には去年、まだ海外のビジネスも始めて1年半ぐらいなんですけどけれど。中南米でチリという国があると思うんですが、実はあそこで2週間だけでしたけど、iPhoneとかGalaxyとか、ああいうのをおさえて、うちがチリで2週間、シェア1位になったんです。

西野:ええっ!

増田:チリで日本メーカーのスマートフォンが1位になったの、うちが初めて。

西野:なにが起こったんですか?

増田:いや、それはだからやっぱり現地の方が「おお、日本メーカーだ」「日本のものはいい」という。すごくうれしくないですか。

西野:いや、うれしいです。

増田:世界ってたくさん国があるわけで。いろんな国がものを作ってると思うんですけど、そのなかでもダントツに日本のものがいいと思ってくれてる。

西野:へえ。うわ、それうれしいですね。

増田:だから、なおさらうちも「ひたすらいいものを作る」。そこだけに集中して、それを世界中に広めていきたいなって。

西野:それが、本当に広まってるのがすごいですね。

増田:ありがたいです。

「いいものを作る」以外の選択肢がない

西野:いや、みんなそうだと思って。つまり、本当は増田さんが考えられてるみたいに、「本当にいいものを作って、それが広まっていったらいい」と、たぶんみんな最初に思ってるはずなんですよ。絶対に。会社を立ち上げられたりとか、なにか始められる方というのは。

いきなり質の悪いものを広めてお金稼ぎしてやろうなんて、たぶんあまり思ってなくて。みんなやっぱり最初は「いいものをきちっと届けて」というのを。

増田:そうですね。

西野:「それが広まっていったらいいな」と思っているなかで、でも、どこかで「あれあれ、これうまくいかないな」ってなって。ちょっと誘惑に負けて、ちょろちょろっと脇のほうにいっちゃったりだとかしてるんですけど。

その違いは、なんなんですか? そうなっちゃう人と、増田さんみたいにまだ「いいもん作るぞ!」を本当に貫かれてる方の違い。

増田:僕ね、けっこうプライベートとか本当にちゃらんぽらんな人生だったんですよ。人生1回だから、この「いい製品を作る」、ここだけは外したくないなと思って。だから、どんなおいしい条件の話があったとしても、それが「いいものを作る」ってところから外れることだったら、絶対受けないって決めたんですよね。

西野:決めちゃっていいですね。

増田:もう決めちゃったの。だから、それ以外の選択肢はないんですよ。だって、いいもの作りたいんだもん。

西野:なるほどね。

増田:そうしたら、応援してくれる人が増えて。現地の人とかも「そうか、そうか」「じゃあ、やってみよう」というのが最初あって。

当然、最初はダメでしたよ。いろんな国へ持っていっても、なんか「じゃあ、やろうやろう」って、結局、製品だけ持っていかれて金払ってくれないとかもあったし。

でも、そのなかで、日本でもそうだし、海外でも「そうか。じゃあちょっとやってみよう」と思ってくれる人がいて。そこで販売してみたら売れて。そうしたら、口コミで広まって、「じゃあほかの国でもやってみよう」となった。それが今、結果として30ヶ国に近づいている。すごくありがたいです。

西野:いや、その決めちゃったというのが、たぶんすごくいいなと思ったんですけど。

増田:決めちゃいました。

プロに勝たないと意味がない

西野:自分が絵本を描くとなったときに。僕、10年ぐらい前にいきなり、増田さんと同じように、絵本を描くって決めちゃったんですよ。それで次に決めちゃったのはなにかというと、芸人なので、絵本を出したときに半端なもん出しちゃうと、「なんで芸人くせに」みたいな声があがったときに、要するに返せないなと思って。

まず「プロに勝つ」というのを決めたんですよ。とにかくプロに勝とうと思って。最低ラインとして、プロに勝たないと意味がない。じゃないと「芸人が片手間でやってる」とずっと思われたままで終わっちゃうから。

そのためには「どうしようかな?」って考えたときに、まず勝てるところで勝とうとか思って。要するに、自分が戦えるところで戦おうと思ってですね。

僕は絵を描いたことがなかったので、画力はないし、本もそれまでは出したことがなかったので出版のノウハウとかコネとかツテもなかったんです。「どこやったら自分が勝てるかな?」と考えたときに、1つだけ、「時間」なら勝てると思ったんです。時間というのは、1つの作品を作るのにかけることができる時間。

プロの絵本作家さん、それを生業とされている方というのは、その絵本の売上で生活を立てられている。だから、短いスパンで作品をポンポンと出していかなきゃいけないです。でも僕の場合は、絵本の売上は生活の収入源の柱になかった。だから極端な話、1冊の絵本を作るのに10年かけることだってできると思ったんです。

分かれ目ってここだと思って。時間をかけられるか・かけられないかというのはけっこう大きいと思った。兼業の人、副業の人というのは、意外や意外、無限に時間がかけられて、プロは実はあまり時間はかけられないんだと思って。「あ、時間で差別化を図れる」と思ってですね。

増田:おもろいですね。

西野:それで、文房具屋さんに行って一番細いペンを買って、物語も長くしたんです。つまりどうがんばったって時間がかかるような作り方にしたってことなんですけど。

増田:おもしろい。なるほど。

西野:そうしたら、プロの人が才能とかセンスとかじゃなくて、もう物理的に作ることができないから。僕の絵本って1冊作るの4年ぐらいかかるんです。そういう作り方をしたんですね。

そうしたときに、最初0.03ミリのペンでスタートするわけじゃないですか。黒のボールペン1本で描くって決めたときに、描き出してたら、「あれ、ここ、青色がほしいぞ」と思っても、僕もう0.03ミリの黒のボールペン1本で描くって決めちゃってるもんですから、青のペンは使えないし、青の筆なんか使えないですよ。

どうするかといったら、やっぱりこの黒のボールペンで、線の重ね方でなんとなく青っぽく見えるふうに工夫するんです。決めちゃった時に、そこの工夫が生まれるからいいですよね。

増田:まったく賛成です。そこだと思います。

西野:工夫が生まれる。

増田:はい。なんかこう、僕、チャレンジするときって、捨てる勇気も決めきっちゃう。「やるぞ」って決めちゃう。もうやるって決めちゃったんだから、あとはもう工夫するしかないんですよね。しかも、決めちゃってるから、工夫も生まれるというか。

西野:そうそう。

増田:だから、すっげえわかります。

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