WECグループのチャプター11申立てによる影響

司会者:続きまして、平田より業績の見通し・概要につきましてご説明を申し上げます。

平田政善氏(以下、平田):それでは、 17年度(注:正しくは16年度)の業績見通しおよび17年度の見通しということで、私のほうからご説明させていただきたいと思います。

お手元のパワーポイントをお開きください。まず5ページでございます。

業績見通しの説明に先立ちまして、まずウェスチングハウス社のグループによる米国連邦倒産法第11章にもとづく再生手続、いわゆるチャプター11でございますけれども、この申立てに伴う当社の連結財務諸表への影響をご説明をさせていただきたいと思います。

まず第1に、チャプター11申立てに伴い、2016年度決算からウェスチングハウスグループは連結対象から除外されることになります。

第2に、2016年度決算において、ウェスチングハウスグループは非継続事業に区分されます。結果として、連結損益計算書上の売上高・営業利益・税引前損益などの各ラインから除外をされ、非継続事業当期純損益の中で表示をされることになります。

6ページをご覧ください。一番左のa欄には、3月14日にご説明をさせていただいた16年度業績見通しを記載してございます。

その右、b欄には、3rdクオーター決算時にご説明をしたウェスチングハウスグループのチャプター11申立ての影響を反映した、16年度業績見通しを記載してございます。3rdクオーター決算時は当期純損益のみの説明をさせていただきましたけれども、売上高等のその他の項目はその時点での想定値となってございます。

差異の欄に記載しておりますとおり、チャプター11申し立てに伴う影響額などを当期純損益でマイナス6,200億円と想定いたしましたため、追加悪化影響後の当期純損益は、b欄のマイナス1兆100億円となっておりました。

なおこの時点では、ウェスチングハウスグループの非継続事業化による会計処理は検討中であったため、非継続事業とはしておりませんでした。

その右横、c欄ございますけれども、比較を容易にするために、ウェスチングハウスグループの非継続事業化組換え前の今回業績見通しを記載してございます。

当期純損益では、事業損益などの改善を主因に、プラス600億円の改善、9,500億円の赤字となる見込みでございます。

差異の内訳として、営業損益で大きくマイナス1,000億円の悪化となっています。これはウェスチングハウスグループで計上していた無形固定資産、AP1000等々の無形固定資産でございますけれども、チャプター11後の再生計画に伴う将来キャッシュフローを見積もるのが困難ということで、会計的にはやや保守的に公正価値を0と判断させていただこうということで、今回新たに減損を実施することにいたしました。

これはウェスチングハウスグループ除外に伴う損益として改善影響が出るため、通期の当期純損益に影響を及ぼすというものではございません。

さらにd欄でございますけれども、ウェスチングハウスグループ非継続化に伴う組換え額を記載してございます。総額で1兆3,500億円のマイナスをウェスチングハウスグループに関連した損益として、非継続事業当期純損益へ組み換えを行う予定でございます。

結果として、一番右のe欄が今回の業績見通しとなってございます。

2016年度の業績見通し

7ページをご覧ください。表の真ん中が、先ほどご説明をいたしました16年度の業績見通しとなっております。

なお、左のほうに15年度の実績が書いてございますけれども、これもウェスチングハウスグループを非継続事業へ組み換えたということで、作り直して比較をしてございます。

16年度の見通しでございますが、売上高は4兆8,700億円、前年に対し約2,800億円、6パーセントの減収となる予定でございます。

営業損益と税引前損益は、ウェスチングハウスグループの非継続化に伴い、それぞれ2,700億円、2,400億円の黒字、前年度に対しそれぞれプラス7,500億円、プラス6,400億円の改善という見通しでございます。

結果として、非支配持分控除前の継続事業当期純損益は1,200億円の黒字で、対前年度で約7,700億円の改善ということになる予定でございます。

一方、ウェスチングハウスグループを含めた非継続事業当期純損益はマイナス1兆2,600億円と、大幅な赤字になってございます。当年度は、家電事業やメディカル事業の売却益の一部計上による利益がありましたけれども、ウェスチングハウスグループの大幅なマイナスにより巨額の損失をここで計上するということになる予定でございます。

最終的に、当期純損益はマイナス9,500億円の赤字となりまして、対前年度でマイナス4,900億円の悪化ということになります。

フリー・キャッシュ・フローですが、これはマイナスの500億円、株主資本につきましてはマイナス5,400億円、ネットの有利子負債は5,000億円という結果になる見通しでございます。

ドル・円の為替レートにつきましては、前年度の3月末は113円でございましたけれども、この3月末は112円ということで、ほぼ変わっていないというふうな内容でございます。

なお、一番右側に、前回4月11日に説明をさせていただいた2016年度業績の状況に対する差異を記載してございます。前回ご説明を差し上げた時には、ウェスチングハウスグループは非継続扱いをしていなかったため、非継続化に伴う影響が大きな差として発生をしてきているというふうな表現になってございます。

今回のポイント 売上高・損益

平田:8ページをご覧ください。今回の業績見通しのポイントでございます。売り上げに関しましては、ストレージ&デバイスソリューションやハードディスク等の販売増等により、増収となっております。

構造改革によりパソコンとテレビは、大きく販売台数が減少したことによる影響が、およそマイナス2,800億円あったことなどによって、前年度比で約2,800億円の減収ということであります。

営業損益はメモリの好調に加え、構造改革による影響、賞与減額等の緊急対策等の影響により、ほぼすべての事業において改善をし、前者で前年度に対して約7,800億円の改善になる予定です。

なおメモリに関しましては、第四半期では、約30パーセントの営業利益となる予定でして、これをふくめて、12ヶ月累計でも約20パーセント強の営業利益立を達成する見通してございます。

また円高により、全社の影響額は740億円の増収があったと試算しています。これは12ヶ月平均のドル円為替ルートをみると、前年度は約120円、今年度は109円となる影響でございます。

一方、営業外損益でございますが、前年度にフィンランド・コネ社などの有価証券の売却利益がございまして、これが1,800億円あったことにより、前年度に対して1,100億円の悪化と、結果として前期損益修正益は対前年度で6,600億円の改善となる見通しです。当期純損益は、WECのチャプター11の申し立てによる損失を計上したことで、前年度に対し4,900億円の悪化、マイナス9,500億円となる見通しでございます。

今回のポイント キャッシュ・フロー・財務体質

続きまして9ページでございます。フリーキャッシュフロー、これは500億円のマイナスということで、当社の信用力低下に伴い、事業を継続するために必要な資金を確保したことによって、これまでの公表値に対し、前回の公表のときにはフリーキャッシュフロー0と見込まさしていただきましたが、500億円の悪化で実績が締まる見通しです。

財務体質面では、先ほどご覧いただきましたように、マイナス9,500億円の損益、これを計上するために、株主資本は5,400億円となる見通しです。

営業損益

10ページが営業損益の前年度比較を、大きくグラフで表したものでございますが、前年度は4,830億円の赤字でございましたけども、これに対して16年度につきましては、ナノフラッシュメモリなどの売価ダウンによって、約700億円、あるいは円高の影響によって、同額の700億円の悪化。

主に前年度に計上した構造改革や、減損などの一過性費用が減少した影響が約4,200億円。ナノフラッシュメモリの微細化や、ハードフラッシュメモリの物量増による、改善影響が合わせて、2,900億円。また15年度に実施した構造改革により、固定費の縮減、これが約1,400億円。加えまして、継続をさせていただいております緊急対策の効果、これが約400億円あり、2016年度営業損益は約,2700億となる予定でございます。