問題の概要と、山本府議のプロフィール

井上トシユキ氏(以下、井上):こんばんは。ジャーナリストの井上トシユキです。今月8日のことでした。大阪府議会の議員が無料通信アプリLINEを通じて中学生とトラブルになった、という新聞報道がありました。これをキッカケにして現在、連日、新聞やテレビなどでも報道が続いています。そして今日はその当事者であります本人からの会見というのもありました。

ざっと概要を申し上げます。概要は、当のご本人である、大阪府交野市の山本景、大阪府議会議員。この方がまず、地元の祭りで知り合った中学生と一緒に、LINEで交流を始めました。ところが途中、グループを外されてしまった山本府議が、「絶対に許さない」「徹底的にやる」といったメッセージを中学生に送信しました。

これに対して交野市側が維新の会の府議団幹部に抗議をした、というのがザッとした概要です。そもそも交流を始めたのは、昨年10月のことです。ところが12月になりまして、交野市長と交野市教育委員会の部長が、大阪維新の会の府議会議員団の今井豊幹事長に、本件に関する申し入れを行ったと。その時点では、当事者である山本府議はその場にいなかった。そこで今井幹事長が対応をした、という流れがありました。

そしてそれから半年以上経った今年の7月、再び交野市の教育委員会が文書で大阪維新の会へ抗議書を送っていると、そして山本府議と交野市教育委員会の部長が直接話をして、府議への申し入れは改めては行わなかった、ということです。

そして冒頭ご紹介した8月8日になって、産経新聞が本件に関する記事を掲載しました。そして今日の会見にも至っているわけなんですけれども、ただこの一件、よく騒がれているわりには、法律に触れるいわゆる刑事事件ではない、ということです。

また報道と山本府議の言い分をよくよく比べてみますと、食い違う部分も少なくないということで、今日は会見を昼間、このニコニコ生放送でも流しましたけれども、見逃した方もいらっしゃるだろう、ということで本日そのご本人、山本景大阪府議の事務所のほうにやってまいりました。こちらが山本府議です。宜しくお願いします。

私もここへ来る道すがら、交野市民と思われる方々にちょっと話を聞いてみたんですけれども、「地元ではそれほどやいのやいの言うてる人はおれへんで」というようなことを仰る方もいらっしゃいましたし、「心配だなあ」というような方もいらっしゃった、というところなんですけれども。

それでは山本府議のプロフィールからご紹介を差し上げましょうか。山本府議は1980年生まれの34歳でいらっしゃいます。2004年に大阪大学大学院を修了されて、学生時代に起業を経験し、「AAA! CAFE」という会社を創業されています。この会社を売却した後、野村證券等を経て、2011年の統一地方選で府議に初当選、現在1期目をつとめられている、ということです。

情報提供者の告訴、BPOへの申し立て、維新の会への不服申立て

井上:ということでよろしくお願いします。

山本景 大阪府議(以下、山本):よろしくお願いします。

井上:まずこの件について……。

山本:今回、中学生とLINEのトラブルを巡りましてですね、当該中学生の皆さまに、たとえ私が誹謗中傷を浴びたとはいえ、私が使った言葉については、大人として議員として相応しくない言葉でございましたので、まずはその点、中学生の皆さまとまた保護者の皆さまに改めてお詫びを申し上げます。

今後このようなことが無いように、LINEにつきましては以降、利用を自粛しております。何とぞご容赦、ご理解を賜りますよう、改めてお願いを申し上げます。

井上:はい。ということで本件に関しまして山本府議はきょう14時、午後2時から会見にも臨まれたわけですけれども、この模様をニコニコ生放送でも生中継いたしました。見られた方、視聴された方が3万2,000人以上と非常に関心も高いわけなんですけれども。

山本府議、今謝罪のほうを述べられておりましたけれども、これとは別に、3つのポイントがあります。1つは刑事告発について。2つ目が人権侵害の申し立てについて。そして大阪維新の会の大阪府議会議員団の処分に関して。

この3点について山本府議は抗議・主張をされていることがあるということで、この3つの点に関する詳細はこれから聞いていくんですけれども、まず端的に、山本議員が問題にされているこの3つのポイントについての概要をご説明願えますか。

山本:まず3つございますので、それぞれ申していきます。まず1つ目の刑事告発につきましては、そもそも今月の8日に産経新聞が報道をしましたけれども、その報道をしている内容というのが基本的には一般の方が知りうる情報ではございませんでした。

交野市長及び交野市の教育委員会しか知らない情報、誤った情報も含んでいるんですけれども、その情報がなぜか産経新聞に掲載をされました。その掲載された情報に誤った情報が一部含まれており、私の名誉を傷つけている部分も含まれておりましたので、その点に関しましては被疑者不詳の状態ではございますけれども、刑事告発をさせていただいた次第でございます。

そして2つ目の人権侵害の申し立てにつきましては、8月11日のテレビにおける報道のなかで、これは『スッキリ!!』という番組なんですけれども、報道しているVTRそのものには何ら問題ないんですけれども、 残念ながらそこで出てきたテリー伊藤さまの発言のなかに「キモい」等の発言がございましたので、その点は非常に人格そのものを否定している、容姿を否定しているものでしたので、こちらにつきましては人権侵害の申し立てをさせていただいた、というところです。

3つ目の大阪維新の会府議会議員団のほうから私先日、除団の処分を受けておりますけれども、もちろん私は何らかの処分を受けるべきだと私自身考えておりますけれども、過去の例、他の例と比べると著しく重いので、そこはおかしいということで、その点に関しましては不服を申し立てた、という部分でございます。

井上:はい、端的に説明をしていただきましたけれども、こちらのほうの内容については山本府議のブログのほうにも書いてあるということで、ご興味のある方はそちらも参照していただければということです。