同じ職場の年上女性を好きになり……

山田玲司氏(以下、山田):最後に、そのお話をちょっと。

乙君氏(以下、乙君):え? やる?

山田:やろう。せっかくだから。

乙君:カッキーも含めて、人生相談が。

山田:1個だけ、相談が。

乙君:ちょっと重いというか、久しぶりの恋愛相談。

山田:これ切羽詰まってるんで、考えましょう。

乙君:そうですね。ペンネームはないんですけれども、(手紙を読み上げて)「玲司先生こんばんは」。

山田:こんばんは。

乙君:「いつも番組をご機嫌に拝見させてもらっています。恋愛相談です。僕は、現在23歳男性。フリーターです。同じ職場の32歳の女性を、好きになりました」。

「年の差を感じさせないとても愛嬌のある素敵な人で、ずっと思いを寄せていたので、告白しようと思っていたんですが、つい最近彼女には、2年ほど付き合っている相手がいると知りました。そして、2017年に突入すると同時に、彼女は入籍してしまいました」。つい最近ですね。本当に。

「入籍した相手は、同じ職場の上司です。安定した家庭がほしい、子供を産みたいという理由で相手を選んだそうです」。彼女がね。

「彼女に完全に脈がないのなら、まだ諦めがつきますが、入籍後の新年会で、彼女が僕の隣に座り、『あと10年若かったら、○○君と付き合いたかった』と言って、手を握られて、誰にも見えない所で、飲み会が終わるまで、ずっと恋人つなぎでした」。

山田:こういうやつですね。

乙君:そうです。

しみちゃん氏(以下、しみちゃん):(笑)。

乙君:「入籍して早々に相手の愚痴をこぼしてきたり、『ぜんぜん幸せじゃない、もっと若いうちに楽しめばよかった』などと言ってきます」。

山田:あら。

乙君:「腹立たしいやら、悔しいやらで胸が張り裂けそうです」。

山田:うん、つらいよね。

乙君:「僕は、遊ばれてるんでしょうか? それとも、ただのマリッジブルーというやつなんでしょうか? とにかく、彼女のことが大好きです。先生! 助けてください!」。

(一同笑)

恋の神様にだけは嘘ついたらあかん

山田:大変だ!

乙君:ということなんですけどね。

柿内芳文氏(以下、柿内):本当に、そう書いてますけど。

山田:(コメントにて)「遊ばれてんで!」って言われてますね。

乙君:ちょっと、まぁ(笑)。

山田:「やめとけ!」「いこう!」どっちやねん。

乙君:とにかく32歳。つまり、8個上か? 9個上か? 同じ職場の9個上の女性を好きになっちゃったんだけど、その人は新年早々入籍してしまいましたと。だけど、あと10年若かったら君と一緒にいたよね、みたいな。ギューみたいな。どうですか?

山田:天才編集者はなんて答えるか?

柿内:いや、こんなシチュエーションあるんだな、と思って。いいなぁみたいな(笑)。

(一同笑)

柿内:ですけど、そんな感じじゃないですよね。切実ですもんね。

乙君:とにかく、彼女のことが大好きなんだって。だけど、もう入籍しちゃってるわけ。「どうしたらいいですか、僕は」と。

山田:どうします? あなただったら。

乙君:ほんなもんね。

山田:どうします? 言ってやってください。言ってやってくださいよ。

乙君:こんなもん答え1個しかないやん。自分言うてるやん。

山田:なに? どうするんすか?

乙君:大好きや言うてるやんか!

山田:言うてるやん。

乙君:いったれ!

山田:誰やねん。だめだろ。

乙君:いったれ! いったれ! そんなもん! こんなもん、あれやで。どっちにしろ、後悔するんやから。諦めたら、後悔するよ。いっても、火傷する。絶対。

山田:いいぞ! 奥野!

乙君:だけど、もういくしかない、これは。同じ地獄やったら、前のめりにいったほうがええよ。

(一同笑)

乙君:絶対そう!

柿内:これ、なんのキャラですか?

(一同笑)

乙君:これは、ほんまやねん。恋の神様にだけは、絶対嘘ついたらあかん!

(一同笑)

乙君:ほんまにそう! 

山田:恋の神様。

乙君:ほんまにそうやって。まじで。沈黙したまんまやけど、恋の神様。ずーっと。

(一同笑)

乙君:「なんで、なにも言ってくれないんですか?」ってなるけど、それでも、信じ続けないと。

山田:最後にきたか、沈黙が。

自分の課題に注力せよ

乙君:あんまり煽るとあれなんですけども、いくしかなくない? だって。そういう遊ばれてるとか、もう別によくない? 遊ばれなよ。23歳でしょ。32歳の女でしょ? 昭和の女だよ。こんなの。

山田:まあね。

乙君:若い子をちょっと、マリッジブルーかなんか知らないけど、それで相手の男に申しわけないなとか思うのは、考えなくていいから。

山田:ファールボールだから。

乙君:それはまじで。それは、入籍したのに、その女をがっちりホールドできてない心の隙を作ってしまう旦那が悪いから。

山田:こっちの問題だから。

乙君:ほんまもう好きやったら、ねえ。

山田:隙を見ていくけど。

乙君:コークスクリューですよ。ハートブレイク・ショットですよ。伊達の。

山田:はいはい。いい答えですね。

乙君:とういうことで、先生どうですか?

柿内:いやでも、いくしかないという。

乙君:満場一致がきた!

柿内:さっきから、ファールボールがいい例だと思うんですけど、それによって相手がどう思うかとか、上司がどうなるかとか、会社内の居場所がどうなるかっていうのは、究極的に言えば、他人の課題ですし、あえて、アドラー心理学だったら、そういう考え方なんですよね。

乙君:まず、これを読んでから。

柿内:そう! これを読むと、だいたいこの答えが書いてあるんです。

(一同笑)

乙君:マジ?

柿内:マジです。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

山田:ダンスです。

柿内:3章に書いてある通りです。第3夜かな?

山田:売れるには、理由があるんだって。効果があるからなんだよ。

柿内:だから、人の期待を満たすために生きちゃいけないっていうね。「課題を分離しろ」「他者の課題を切り捨てろ」って書いてあるんですね。

山田:これ、ファールボールの話ですね。

柿内:だいたいみんな、人の課題を自分の課題だと思って、悩むんですよね。

乙君:余計な損得しちゃうわけね。相手の。

柿内:人生を真面目に生きるためには、自分の課題に注力せよっていう。自分の課題っていうのは、その人が好きだって自分の気持ちじゃないですか。

乙君:そうね。

柿内:でも、それ以外のところってのは、人の課題だったりするわけですよね。自分じゃコントロールできないことだったりするわけじゃないですか。言ったら、なに言われるかって、もうわかんないわけですよね。わかんないけど、嫌われるかもしれないとか、ダメかもしれないとか、迷惑かけるかもしれないって。

その迷惑に思うかどうかっていうのは、自分じゃコントロールきかないわけですよ。人がどう思うかって。そのアクションした後に。なんだけど、そこまで選択しちゃうから、動けなくなるんじゃないですか。

乙君:なるほど。

柿内:だから、そこをちゃんと切り捨てて、そこに勇気を持って、勇気づけして、自分の「好きだ」っていう気持ちにフォーカスして、言う勇気ですね。

乙君:告白しろと。

柿内:そうですね。

山田:告白する勇気(笑)。

柿内:だから、まず、その後付き合いたいとか、結婚やめてくれとか、会社はどうするとかは、その後の話で、まずは好きだってことを言うだけ。でも、勇気をここに振り絞ってやるっていうことが、重要じゃないかなと思いますね。とくに、23歳だったらなおさら。だから、年齢を理由にするのも言いわけなんで。だから、答えは確かに見えてますね。

乙君:そう! 自分で書いちゃってるから、あとはもう背中押してくれる人を待ってるだけですよ。これ。

山田:いいか、聞けー! You、いっちゃいな。

(一同笑)

山田:いっちゃえばいいじゃん! と思います(笑)。いい答えだったんじゃない? 今の流れが。

乙君:あ! いいコメントきた! 「告白っていう儀式は、必要なのかな?」。いりません! いっちゃいな! やっちゃいな。いっちゃいな。

山田:いっちゃいな。たぶんさ、「そうは言っても……」っていう話になると思うのね。絶対そうなんだよ。だから、その理由もいっぱい重ねてあって、それでそこまで告白できなかった理由もあるんでしょ。それから、職場の上司がいて、そして職場に彼女がいるという関係がもしあるとするならば、その地獄の三角関係が仕事してる間ずっと続きますよと。

もしくは、その後気まずい関係になったら、どうしたらいいんだとか。いろいろな理由があるんだと思うんだけど、すべてはどっちに転んでも経験値OKと。そして、喜びと悲しみをゲット! 喜びと悲しみ量で、30代の魅力が決まります。だから、30過ぎてつまんない男っていうのは、20代のとき傷ついてない証拠だから。泣きなされ!

悲しくて悲しくて耐えられないぐらいになってください。とてもやり切れなくなってくださいということですね。それが、今この機会に与えられたオポチュニティですね。チャンスです。なので、存分に痛い思いをしてもらいと。そして、いい大人になってもらいたいということです。

以上、山田玲司でした。ありがとうございました。

(一同拍手)