「与えたいと思ったなら、今すぐ与えてください」 ボランティア消防士が語る、人の人生を変えるということ

ボランティア消防士が語る人生の教え #1/2

貧困問題に取り組むロビン・フッド財団の部長と、ボランティア消防団の副団長という2つの肩書きを持つマーク・ベッゾス氏。それぞれの"現場"で人の優しさや勇気を多く見てきた氏が、慈善のこころについて、たったひとつの注意点を説きました。(TED2011 より)

ボランティア消防士から学ぶ人生の教訓

マーク・ベッゾス氏:ニューヨークにいたとき、私はロビン・フッドという非営利団体の開発部に部長として勤めていました。当時は少し生活に余裕があったため、私はボランティア消防団の副団長として消火活動に励んでいました。今我々の街にいるボランティアたちは非常に熟練しているため、消火活動に加わりたいのであれば、いち早く火事現場に着き、行動を始める必要があります。

あれは私の初任務でした。その日私はボランティアとして二番目に現場に着いたので、家に入れる可能性がありました。だけど、我々ボランティアたちへの指示を聞くために、担当の団長を探すのに大変苦労しました。団長を見つけたとき、彼は家の持ち主の女性と会話をしていました。深夜の雨の中で、彼女は炎上している家を眺めながら、パジャマのまま傘をさし、裸足で外に立っていました。 あの日はきっと、彼女の人生で最悪の日だったことでしょう。

私より先に現場に着いたボランティアのことをレックス・ルーサー(スーパーマンの敵役)と呼びましょう。彼は最初にキャプテンを見つけて、「中に入って、彼女の犬を助けてくれ」と頼まれました。犬だって! 私は彼に嫉妬し、立ち尽くしました。その弁護士または会計士は、私より5秒早かっただけで、「炎上していた家から命を救ったことがある」と、残りの人生で人々に自慢することでしょう。

私は二番手でした。キャプテンは私を呼んで、「ベッゾス、お前は家に入って、階段を上って、火の向こうから……彼女の靴を持ってきてくれ」と言いました。

(会場笑)

これは嘘ではなく、本当の話です。思っていたことと少し違いましたが、指示通り行いました。階段を上って、リビングを通って、「本物」の消防士の脇を通って、ベッドルームから靴を手に入れました。

皆さんが思っている通り、私は英雄などではありません。階段を降りると、大事な犬を抱えている私の宿敵が目に入りました。私たちは取ってきた宝物を家の持ち主に渡しましたが、思った通り、彼は私より多くの注目を浴びました。数週間後、消防署は彼女から勇敢な努力に対する感謝状を受領しました。「誰かが靴さえも持ってきてくれた」と、彼女はその行為に他の何より感謝していました。

本業であるロビン・フッドや副業のボランティア消防士の経験から私は、組織が見せる途方もなく大きな寛容さや優しさ、そしてまた個人の小さな恩恵や勇気にも触れました。どちらが重要なのでしょう? 両方です。

ここには成功を掴んだ方も、まだ頑張っている方もいると思いますが、ひとつ助言させて頂きたいと思います。「待たないでください」。100万ドル儲けたら誰かの人生を変えるんだ、などと思わないで下さい。今なにかあげたい物があるのなら、今あげてください。給食施設に食べ物を贈ってください。隣人の庭をきれいにしてあげてください。誰かに色々教えてあげてください。

毎日誰かの命を救う機会があるわけではありませんが、毎日誰かの人生に影響を与える機会があると思います。今を大事に過ごしてください。そして、靴を確保してください。ありがとうございました。

<続きは近日公開>

Published at

このログの連載記事

1 「与えたいと思ったなら、今すぐ与えてください」 ボランティア消防士が語る、人の人生を変えるということ
2 近日公開予定

スピーカーをフォロー

関連タグ

人気ログ

人気スピーカー

人気コミュニティ

ピックアップ

編集部のオススメ

ログミーBizをフォローして最新情報をチェックしよう!

人気ログ

人気スピーカー

人気コミュニティ

ピックアップ

編集部のオススメ

そのイベント、ログしないなんて
もったいない!
苦労して企画や集客したイベント「その場限り」になっていませんか?