赤字状態のハンゲームに入社し、1年で売上を10倍に

小池温男氏(以下、小池):こんにちは。トークノート代表の小池です。本日はお時間長くなりますが、いい会にできればなと思っておりますので、よろしくお願いします。

それでは今から、森川さんの組織に関するお話について、僕から森川さんにご質問をしていく形式で進めていきますので、みなさま楽しみにしていてください。

また、最後に質問を受ける時間を設けますので、メモをとりつつ聞いていただきたいなと思います。もし質問がなかった場合は僕から指名させていただきますのでよろしくお願いします。それでは、始めます。

改めまして、まずは僕から森川さんのご紹介をいたします。

みなさまご存じの方も多いのではないかと思いますが、森川さんは2003年にハンゲームジャパン株式会社に入社しました。当時のハンゲームジャパン株式会社は、年商2億円で社員数が30人、赤字の状態でした。

そんな中、入社後すぐにハンゲーム事業部事業部長に抜擢され、1年で売り上げを10倍にされたという実績をお持ちです。また、その後3年で、売り上げを80億にまで持っていかれています。その実績を買われて2007年にハンゲーム株式会社の代表取締役社長に就任し、2011年の6月にLINEをリリースされています。

ちなみにTalknoteもまったく同じ2011年の6月にリリースしており、LINEと同じ年生まれです。それから2年後の2013年1月にLINEが1億ユーザーを突破、同じ年の7月に2億ユーザーを突破、さらに11月に3億ユーザーを突破し、2016年に日米同時上場されて時価総額1兆円となられました。

その後、森川さんは、2015年の4月にC Channel株式会社を設立されました。現在、C CHANNELの動画再生数は月間6億回まで伸び続け、社員数も共に90人と急成長されています。

そんな森川さんには一昨年、2015年の4月からトークノートの社外取締役に入っていただき、ご協力いただいてます。改めましてよろしくお願いいたします。

C Channelはアジア版Buzzfeed

森川亮氏(以下、森川):よろしくお願いします。

(会場拍手)

今日は『AERA』の取材も来ていますので。

小池:そうなんですね、『AERA』さん。

森川:ありがとうございます。

小池:よろしくお願いします。森川さんの直近の事業について、まだご存じない方もいらっしゃるかと思いますので、森川さんからご説明していただいてもよろしいでしょうか

森川:そうですね。2015年から女性のための動画のアプリとサービスを立ち上げまして。今は分散型メディアとして自社のメディア以外にLINEとFacebook、Instagram、Twitter、YouTubeの展開をしていて、かつ日本以外で韓国、中国、タイ、台湾、インドネシア、フィリピン、ベトナム、マレーシア、シンガポールで事業をしています。

今、ユーザーの7割くらいが海外ですね。とくに去年から中国が急激に伸びているというところです。

小池:ありがとうございます。

森川:アジア(版)のBuzzfeedみたいな感じですね。

小池:そういうことですね。ありがとうございます。森川さんにはこれまで個人的にいろいろなお話を聞いてきました。本日は、組織についてのお話をみなさまに共有できればなと思い、いくつか質問をご用意いたしました。

今日は、「光と影」という内容でご案内いたしましたが、みなさまが聞きたいお話は影の部分ではないかなと僕は思っています。ということで、勝手にテーマを「組織改革の影」に変更し、影にフォーカスしたお話を森川さんにご質問していきたいなと思います。

役員は嫌われる?

まず1つ目。以前、森川さんに「役員は嫌われる?」というタイトルでおうかがいした際、「役員というのは嫌われる」と聞いたことがあるのです。実際いかがでしょうか? よろしくお願いします。

森川:そうですね。役員といってもいろんな役員がいるので、全員が嫌われるわけじゃないと思うんですけど。一般的に役員の方というのは、会社のためよりは、自分のために働く人がけっこう多いのかなという印象なんですよね。

それは、なにか悪いことがあると役員を外れなきゃいけない。だから、なるべく外れないようにがんばるというのが、一般的な役員の姿かなと。そうすると、どうしても役員は社長にいいところは見せるけど、悪いところはなくす。時には悪いところは部下に押し付けるみたいな(笑)。そうなりがちだったりとか。

あと、役員同士で競争が激しくなったりして、本当はもっとこのサービスはこうあるべきとか、この事業はこうあるべきというのがありながら、この役員が先に出世すると自分はもしかしたらどうなるかわからないから、その役員に負けないように無理しちゃったりとかする場合があります。それを社員の人は冷静に見て、不満に思う場合が比較的多い気がしますね。

小池:役員は好かれていなくてもいいのですか?

森川:好かれるか・好かれないかは、あまり関係ないと思いますね。一番大事なことは、仕事ができる人なのか・できない人なのかだと思います。中途半端に好かれて仕事ができない役員がいると、むしろ会社として成長は止まっちゃうかなと思いますね。

小池:ちなみに、森川さんはLINEで好かれていましたか?

森川:僕はいつもけっこう嫌われてましたね(笑)。360度評価とかやって、僕も評価されてたんですけど、けっこう悪口ばっかり書かれてました(笑)。

(会場笑)

小池:そうなんですね(笑)。

当時のLINEの役員の方はいかがでしたか?

森川:もちろん、さまざまなんですけどね。ただ好かれることを目的にしてしまうと、どうしても組合みたいになっちゃったりするんですよね。社員がこうだからとか。

例えば、古いメンバーを守っちゃったりすると……。「古いメンバーがこうだから」となると、本当は「もっとこうしたほうが業績伸びる」「もっとこうしたほうがお客さんは満足する」というものがあるのに、どちらかというと古参社員の気持ちをとり入れるがゆえに成長が止まったりとか。いいプロダクトを出せないみたいなことは多々あるのかなと思いますね。

組織拡大において、創業メンバーの役員が不向きな理由

小池:では、続きですが、LINE時代に役員の方が何度も変わられて、試行錯誤してきてようやく、今の有名な役員陣に落ち着いたということをどこかでお聞きしたのですが。実際、森川さんがハンゲームジャパン株式会社の社長になられてから、役員体制は何回くらい、また、どうやって変わっていかれたのですか?

森川:同時に変えるわけじゃないんですけど、4回転くらいはしたんじゃないですかね。だいたい最初に役員になる人というのは、創業メンバーの中である程度の実績を出された方、もしくは創業時に役員になった人がなると思うんですけど。そういう方は現場にくわしくて、現場との信頼関係があるのが非常にいいところではあります。

しかし、そういう人は得てして世界を知らないとか、大きな組織を知らない人が多いので、社員が増えた時にどうしたらいいかわからない方が多いんですよね。とくに階層が増えてくると、単純に部下を育てるというよりはマネージャーを育てなきゃいけない。マネージャーと自分との階層がある時に、どうやってマネージしなきゃいけないとか、コミュニケーションをとらなきゃいけないかみたいなことがわからなかったりするんですよね。

そうすると、単純に組織が大きくなるとその人は……。1人の働く人としてはいいんですけど、組織の長としては足りなくなりますよね。細かいこというと、戦略が立てられない人。

例えば、このビジネスモデルに変わった時に「じゃあ、5年後どうするんですか?」とか。市場がマチュア(注:mature=成熟した状態)になった時に「じゃあ、新しい事業立ち上げるんですか?」とか。

そこまでいける人は、初期の役員では少ない気がしますね。どちらかというと今までのものをコスト下げるとか、スピードを速くするとか。そのくらいで一段止まっちゃうような気がします。

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