弱点は「良く見せようとすること」

曽山哲人氏(以下、曽山):なにが一番自分の弱点だって思ってらっしゃいます?

T大学 岡村くん:弱点の1つというか、たぶんこれが一番の弱点なんじゃないかなって自分の中で感じているのは、そうやって「良く見せようとしている自分」です。

やっぱり、こういう場だからこそ、自分のことを良く見せたいだとかって思って、小手先のテクニックだとか、口先でちょっとうまく言ってやろうとか、ちょっとかっこいいこと言ってやろうとかって思ってしまっている自分は絶対にいます。

でも、それをどのように除けばいいか、もっと自分の素の部分というのをどのように相手の人に伝えればいいのかっていうことに関して、まだ自分の中で解決策はまだ見つかってないです。

曽山:なるほどね。もしそれに気づいているなら、絶対に取り除いたほうがいいと思います。素でぶつかって、それで合わなかったらしょうがないし、その会社はそこまでの会社。逆に学生のみなさんもそこまでだったかもしれない。

だけど、素でぶつからないで判断されてしまうと、上塗りの岡村さんで僕らは判断してしまうので、それでいいかどうかを自分で決めたほうがいいと思いますね。もったいないと思います。

短所を3つ挙げてください

水谷健彦氏(以下、水谷):だいぶ曽山さんからはフィードバックいただいてるんで、他の2人に聞いてみましょうかね。じゃあ、せっかくなのでイエローとレッド含めて、鈴木さんから行きましょうか。

鈴木康弘氏(以下、鈴木):はい。現時点ではレッドカードです。

岡村:はい。

鈴木:僕から、せっかくここへ来たんで岡村くんに質問があるんですけど、岡村くんの短所、3点挙げれます? 端的に、単語単語で3つ挙げてください。

岡村:えっと……、受け入れる力。

鈴木:が?

岡村:が、弱い、欠如している。

鈴木:はい、2つ目は?

岡村:あとは、良く見せようとする。

鈴木:はい。

岡村:良く見せようとする。

鈴木:はい。

岡村:あとは……、自信がありすぎる。

鈴木:はい。よく答えられました。もう3つ答えてください。

岡村:えーっと……。ごめんなさい、えっと……。恥ずかしながら浮かばないです。

鈴木:自分で自分のことをよくわかってない。それか、君の中にあるコンプレックスを僕たち3人に見せてくれてないんだと思う。

私自身、10年前に就職活動したんですけど、(自分の短所を)10点挙げさせられちゃいました。その時の人事部長に。だけど、その回答が私の適性試験の結果と完璧に一致してたんですよね。それで、人事部長は、私が正直者であると。なおかつ自己認識が的確であると判断して私を採用したそうです。

なにかの参考になれば。君が君自身のことを理解してない限り、人事部長に対して君自身のことを伝えることは絶対にできないです。

岡村:はい。

印象に残らない人のほうがずっと多い

並木裕太氏(以下、並木):あの、こんだけ面接でイライラすることってあんまりないんですよ。ただ、印象がまったくない人のほうがはるかに多くて、その人たちは箸にも棒にもかからないんですよね。そういう意味では印象を残したし、僕の中ではあえて今日はレッドじゃなくてイエローにしたいんですけど、もう1回会いたいなと思いました。

岡村:ありがとうございます。

並木:というのは、なにか人に残せるという意味ではポジティブだったと思うし、自分に自信がある、決めたら走れるっていうパワーを感じるし、その方向を一緒に定められるチャンスがあるって判断したら、僕は一緒に働けるかもしれないなって感じる部分がちょこっとはあったんで。

その可能性を探る意味でもイエローで、もう一度会って、会社の中にどうフィットできるのかを考えてきてもらって、話してみたいなと思ったので、僕はイエローで、今日は。

岡村:ありがとうございます。

ナレーション:最後に彼からこんな質問が。

岡村:フィードバックという点で、ここをこうしたほうがいいっていうのをちょっと言っていただいたことがあるんですけど、それ以外でここをこう直すべきだっていうふうに思うところがあったら、ぜひとも厳しい言葉でも聞きたいです。

並木:……っていうのがテクニックっぽく聞こえるのが問題だと思う。

岡村:ですよね! そうなんですよね(笑)。

一同:(笑)。

ナレーション:面接のプロ三人衆が話した結果はご覧のとおり。