組織に暴君はいらない

並木裕太氏(以下、並木):「自分が主人公でまわりに感動を与える」っていうスタンスじゃなくて、「まわりと一緒になにかを作っていく」っていうものが見えないと、やっぱり自分が会社の採用する人だったら、仲間に入れたくないと思うので。

T大学 岡村くん(以下、岡村):なるほど。

並木:チームプレーヤーが必要だし、リーダーが必要で……。

岡村:そうですね。

並木:暴君はいらないので。そこをちゃんと自分の中で処理して考えないと、かなり採用するには僕の中では厳しい人なんじゃないかな、という印象を受けました。

岡村:ありがとうございます。えっと、それに関してという意味でも、今自分に必要なのは、絶対にチームと仲良くというか、チームと助け合っていく力なんじゃないかなというふうに感じております。

自分自身は、今までリーダーの経験をたくさんしてきたこともあって、リーダーが自分の適任だってずっと思ってたんです。

思ってたので、「リーダーとして自分がみんなを引っ張っていく」だったり、それこそ先ほど言った「自分自身がみんなになにか与える」、それはチームの中でも、っていう意味でも、自分は引っ張っていくためにいるんだっていうふうな強い気持ちを持って今までやってきました。

なんですけども、今年の夏に、サマーインターンシップで受けた会社の1つに、グループでやっていくものだったんですけども、すごく僕が、自分が見たことないような優秀な人たちとやっていったうえで、自分よりもリーダーに適した人っていうのはたくさんいることを知ったんです。

なので、僕はその時に、自主的にリーダーじゃなくてもっと違うポジションを探して、チームに貢献しようというところを考えました。そこで自分が発見したポジションというのが、ネガティブチェックのポジションでした。

前に前に進んでいく人たちがいる中で、本当にこれをそのままでやっていいのか、一度立ち止まる必要があるんじゃないかというのを、一度自分で考え、そのチームが進んでいく中で考えながら、「ちょっと待って、今これやるべきなんじゃないの?」だったり、「もうちょっと違う目線から考えてみたほうが視野が広がるんじゃない?」っていうのを言えるようなポジションに立ってみて、チームの中で自分のバリューを発揮するのはリーダーだけじゃなくて、たくさんのポジションで発揮できるようなことだと僕はその時に感じて。

それこそ本当におっしゃるとおり、チームでなにかを作る、それを学べるのは、先ほど言ったサイバーエージェントだったりするのかなというふうに考えております。

なぜサイバーエージェントに落ちてしまったのか

水谷健彦氏(以下、水谷):並木さんから見て、なんで去年サイバーエージェントさん落ちちゃったのか、どう感じます?

並木:うーん。僕の会社に彼がいたら、やっぱり会社として、実現したいことをともに実現していく仲間というよりは、やっぱり自分のやりたいことがあって、それに突き進みたいっていう願望が強いので、うちの会社のカルチャーの中にはまるかどうかが非常に不安だなぁと思いました。

まぁでもせっかくサイバーエージェントの人事採用の方がいらっしゃるので、意見を聞いておきたいなぁと思います。

水谷:曽山さん、ちょっと言いにくい面あると思いますけど、今日の印象から、なぜ残念な結果になったのかを。

曽山哲人氏(以下、曽山):そうですね、まず本当にエントリーしていただいてありがとうございます。今日お話を聞いてて一番ギャップを感じたのは、岡村さんが持ってるこのビジョンとか方向性、これが、たぶんサイバーエージェントの方向性と一致してないんじゃないかというのが、すごく感じたところです。

やっぱり会社というのは会社組織で目指す方向性があって、例えば僕らだと「21世紀を代表する会社をつくる」というビジョンを持ってますけども、そのビジョンに対して、個人のビジョンが、同じような方向でクロスするところがないと、僕らとしては取りようがないので。

そこが逆に見えてくればいいのかもしれませんが、今の現時点ではそれがちょっと見えてないっていうのが一番大きいところ。なので、個人のやりたい軸がどこを向いてるのかまだわからないっていうのが一番大きいところですね。

岡村:はい。

ナレーション:そして静かに見守っていた鈴木の口からも……!

話を理解していないように見える

鈴木康弘氏(以下、鈴木):まぁ突っ込みどころありすぎなんですけど、いちばん思ったことは、……軽い!

岡村:……。

鈴木:マジ、軽い。「なにも考えてないんじゃないの?  こいつ」って正直思って見てます。

なんで僕がそう思うか考えてみてるんだけど、なんで僕がそういう印象を受けてしまったかっていうと、まぁ曽山さんとの受け答えも並木さんとの受け答えもそうなんだけど、なにか言われた時に「そうですね」って言うのがやたら早いのよね。

話を聞き終わらないうちに、理解をしていないやつが「そうですね、そう思います」って言ってるんですよ。本当に話の内容を理解して、自分の中で腹落ちして、「そうだ」って思ってますか?

岡村:自分の中で考えてることが伝えきれてないんじゃないかと思って、その返答を早くしてるところがきっとあると思います。

鈴木:なんか話を聞いてないようにしか見えないんですよね、厳しめに言っちゃうと。