「中小企業2,000社を3年間支援」安倍政権が進める、8,000億円規模の人材投資プラン

「おしえて先生!初回拡大1時間スペシャル」 ゲスト:茂木敏充政務調査会長 #3/5

自民党ネットメディア局次長の宮崎正久氏、今井絵理子氏がMCを務める自民党のトーク番組CafeStaの新コーナー「おしえて先生!」。初回のゲストは、5年前にCafestaを作った茂木敏充政務調査会長。安倍政権が力を入れている「働き方改革」について、主要なポイントと今後の見通しを語りました。

個人消費を増やすための取り組み

今井絵理子氏(以下、今井):質問していいですか? もう1つ、今「働き方改革」っていろいろ耳にする方も多いと思いますが、その働き方改革の取り組みが重要であるということなんですけども、その主要ポイントを説明していただければなと。

茂木敏充氏(以下、茂木):1つは設備投資の問題だという話をしました。それからもう1つが個人消費の問題だと。国のGDPの6割を個人消費が占めるわけで、これがまだ力強さに欠けている。このことが本当の意味でアベノミクスが完成しない1つの大きな原因になっていると思いますけど、やっぱりできるだけ国民全体の所得を上げていく。

とくに、それほど所得が高くない年代とか、消費をたくさんする年代の所得を上げていく取り組み。1億総活躍と言うんですけど、人口が減少しているんですから、今労働市場に入っていない方、例えばかつては働いていたんですけど、結婚して出産をして子育ての途中でいったん休んでいる女性がまた復職をしたりとか、中高年の人がもっと自分の能力を活かせる会社に転職をしたりとか、非正規で働いている人がトレーニングを積んでいろいろな資格を取って、正規で違う会社で勤めることも含めて所得が上がれば、それによって消費が増えます。

消費が増えれば、それによって企業も生産を拡大します。生産が拡大すれば、さらに賃金が上がって所得が上がって消費が増える。こういういい循環を回していくためには、ここで働き方改革を含めてもっと働きたい人が働ける、そして働いた報酬がさらに上がるといった状況をつくっていきたいということで。

来年に向けて今、例えば「同一労働、同一賃金」、最近よく聞くようになったと思うんですけど、同じ仕事をしていたら同じ賃金がもらえるという状況を正規でも非正規でも関係なくつくっていくということを進めたいなと。その一方でやっぱり、もう少し効率的な働き方をしていくという思いから、今長時間労働はいろいろな問題が出ておりますけれど、これをきちんと是正をしていくようなことをしなければいけないなと思います。

さらに、より柔軟な働き方。短い時間でも働けたり、テレワークでも働けたりすると。パートの方も、働きたければもっと働けるような状況を作るということで、今1つの壁になっていると言われてきたのが、「103万円の壁」ということ。

配偶者の控除が103万円から減ってくるんで、パートに出ている人、例えばご主人の年収が300万でなかなかそれでやっていけないからということで奥さんがパートに出る。50万、100万というかたちでパートで収入が入るんですけど、11月とかになると103万円の壁を越えちゃうと控除を受けられなくなりますから、急に時間調整をしちゃうんですよ。

そうすると、そのパートを雇っているお店からしても、せっかく慣れているパートさんが12月一番忙しい時になると来なくなっちゃう。これは困るわけですから、今税調のほうで議論を進めていますけど、150万とかそれ以上まで引き上げるということで、働きたい人がもっと働けるような環境をつくる。こういったことは進めていきたいと思っています。

それぞれの人が持つ能力をさらに引き出す

宮﨑政久氏(以下、宮﨑):広く言うと、構造改革というんですかね。今までなかなか手をつけられなかった分野にも、しっかりと切り込んでいって、例えば労働時間法制なんかもそうですよね。難しい規制の1つであったけれども、この部分についても改革の手を入れていこうと。そんなことが今進んでいるということになるんですかね。

茂木:基本的には、やはりそれぞれの人が持っている能力をもっと引き出したいということで、今言ったように出産や子育てで離職をした女性が復職をしたり再就職をする支援をしたり、さらには非正規の若者が正規に変わるようにいろいろな資格が取れる訓練ができるようにする。

そして中高年の人たちも、その会社がよければいいんですけど、もっと自分の力が発揮できる、そういう会社があったら転職できる。日本経済の活力、潜在力を確実にあげていくわけですから、こういったことを進めていきたいと思っています。

今ちょうど来年度の予算編成真っ最中でありますけれど、これから3年間を集中期間にしまして、予算規模で言いますとだいたい3年間全体で8,000億円ぐらいの未来への人材投資プランこういったものを推進する方向で、最終調整を行っています。

宮﨑:なるほど。

茂木:具体的に言いますと、最近雇用情勢がいいですから、雇用保険の特会(特別会計)、資金残高1兆円ぐらいの余裕があるんですね。この雇用保険の特会を活用して人材投資関連の予算、これが年間大体ざっくり言いますと1,300億くらいです。

平年度ベースでいいますと2,500億~3,000億くらいにもっていくというかたちで、今言ったような教育訓練であったりとか、再就職支援、強力にバックアップしていきたいと思っています。大きく4つの柱。

今井:4つの柱。

茂木:1つは、女性の復職や再就職の支援ということで、出産で一時離職をして子育て中の女性、例えば看護士さんや保育士さんが元の職場に戻るということはそんなに大変な訓練じゃないんですね。

簡単なコースでできるリカレント教育ということになってくるんですけど、これについて短期集中の教育訓練コースであったり、例えば託児所付きの訓練講座を設けたり、保育士、看護士の職場復帰を支援する訓練講座を無料でやりますから。

今井:無料で!

茂木:タダで!

今井:タダで!

宮﨑:すごい!

茂木:こういったことをやっていきたいと思っています。

非正規のキャリアアップ、中高年の転職支援

それから、若者、非正規の人がキャリアアップする、例えばITの技術の資格を取るということになると、1年~2年くらい訓練の期間がかかるわけですけど、これもすべて無料で1年~2年間、こういう講座を新設したり拡充もしていきたいですし、社員の人を非正規から正規に変えて採用した会社、そういう会社に対して1人あたりいくらというかたちで助成金を出すということもやっていきたいと思っております。

さらには、中高年の人にもっと活躍してもらう。「僕はこの能力があるから、あの会社に行ったらもっと会社をよくできる」「生産性を上げることができる」「売上を上げることができる」そう思っている人がいるんですね。ただ、よく起こるのが、どうしても中高年の人ですと転職すると給料が下がっちゃうんですよ。

これをどうにかしたいということで、転職によって収入が減ってしまった、賃金が低下した場合に、最大6ヵ月間、雇用保険の再就職手当として下がった分の給料の差額をきちんと国が面倒みますということをやっていきたいと思っています。これで中高年の人も「本当はこっちにいきたいんだけど、給料が下がっちゃうから」という状況を後押しできるような政策をとっていきたいと思っています。

こういった女性、若者、中高年これに限らず、やっぱり賃上げをやってくれる企業を応援したいと思っておりまして、賃上げをした企業に対する予算上の措置、さらには税制上も支援をすることを進めていきたいと思っております。まさに女性で元々働いていたそれが一時出産、子育てで休んでいる人が元の職場に戻ると、さらに資格を身につけて、さらに高度な職業に就く。

さらには若者が非正規から正規に変わる、そのための資格を取る。さらには中高年がもっと能力を発揮できるような場所に入っていく。こういうことを国が予算面でもしっかり応援していく。8,000億ですからね。8,000億。

宮﨑:今、これを見ていただいている方から「何年くらいかかるの?」「すぐやってくれるの?」という質問が来ていますけれども。

茂木:来年から始めます。

今井:来年から。

宮﨑:そうですね。もう今、税制改正をして、そして予算を積み上げていって、制度として予算を通して、予算関連法案で来年の国会の中でしっかり通してやっていくと。

茂木:はい。来年から始めて集中期間は3年です。

今井:3年で。

宮﨑:3年間で集中投資をしていく。

茂木:その間にやっぱり、何万人という女性、何万人という若者、何万人という中高年の人がもっと働ける環境が生まれたら、日本に生まれてよかった、この地域で育ってよかったと思えるような環境を作っていきたいと思っております。

画期的な中小企業支援策

宮﨑:そういう意味で先ほどおっしゃっていた正のスパイラルっていうんですかね。経済の好循環を回していくためには、誇りを持って働ける、希望や意欲がある人がちゃんとそのチャンスに巡り会えるっていいますかね。

こういったことを国ができる、やはり政治が後押しして「どんどんやっていこう」「できることはなんでもやる」みたいな。総理や政調会長もよくおっしゃいますよね。「できることを俺たちはなんでもやるんだ」ってよく檄を飛ばされるんです。政調会長が、政調の全体会議であったり、各部会長さんを呼んだ時に政調会長として檄を飛ばされて。

私、補佐をさせていただいているので、横でサポートというかカバン持ちさせてもらっていてすごく心に残るのは、「役所や官僚が考えるのと同じことなんか考えなくていいんだ」って。「政治の側から自分たちの意見でどんどん国をよくするためのものをもっともっとすごいの持ってこい!」っていうことを、檄を飛ばされるんですね。

だいたいのところで折り合いがつくような話を持ってくるんじゃなくて、「もっとすごいの持ってこい」っていうふうに、こう各部会になんか檄を飛ばされる姿を見ていると、今みたいな、「なんでもやる」っていうところによく反映されています。

茂木:なんでもやりますけど、集中的にやっていく。さっき言ったように、例えば企業についてでも、いろんな中小企業に対する支援策が必要ですけど、今一番必要なのは中心になるような取引先を持っているような、そういう企業を集中的に2,000社、支援していく。

これまでやってこなかったんですよ。こういったかたちで2,000社とか決めて、それを3年間応援するということをやってこなかった。さらに言うと、地方創生の推進交付金も企業に今まで出してこなかった。それを企業を1つの面としてとらえて、地域経済や地域社会をよくするためにはそういった支援策も必要だということで最後の詰めを今やってるんですけど、画期的ですよ。これ、効くと思います。

宮﨑:地域をバーンって走らせるためには、やはり、のべつ幕なしお金を撒くみたいなことじゃなくて、核になるものにしっかり集中投資するという意識ですかね。

茂木:例えば、教室に生徒が40人います。40人の生徒の学力を上げなくちゃならないんですけど、今までやってきたことは大学の生徒や大企業がよくなるということが学力を高める上で必要だったんですけど。

これからは中高生ですから、中高生でそのクラスで一番リーダーシップのある子供をきちんと教育するということでクラス全体がよくなる。やっぱりそのリーダーシップで「もうちょっと勉強しよう、みんなで」と。放課後残って勉強しようと運動しようという気持ちにさせる、この2,000社。効くと思いますね。

今井:わかりやすい例えしていただいて。

宮﨑:やっぱり、この教室にいろんな人がいるわけですよね、この社会のなかに。やっぱりこれは、ぐーっと上をあげていく。それが、リーダーシップを持ってちゃんと後ろを振り向いて、しっかりと地域の循環を回していく、そういう存在をつくっていこうということです。

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