「自信はすべての能力に勝る」
人生がうまくいかない時に読んでほしい、自信を育てる3つのコツ

The skill of self confidence #1/2

スポーツでも芸術でも子育てでも、もちろんビジネスシーンにおいても、自信の有無は結果に大きな違いをもたらします。大学サッカー部の監督を務めるイワン・ジョセフ博士が、自分に自信を持つコツ、そして他人に自信を持たせる方法について解説しました。(TEDxRyersonUより/この動画は2012年に公開されたものです)

人生でもっとも大事なスキルとは?

イワン・ジョセフ博士(以下、ジョセフ):昔、サッカーコーチをしていた私に言わせれば「全国大会に優勝しさえすれば、皆が自分の所にプレーしにくる」というのは全く真実ではありません。選手たちに奨学金を年額25,000ドル払えば、来てくれます。そして選手の親たちは、私にこう言います。

親「うちの子がそちらの大学でプレイしたい、どうしたらいいですか?」「選手に何を求めているのですか?」

ソクラテスっぽい教授の私は言います。

私「お宅のお子さんは何が出来ますか? 私たちの興味を惹く、どんなことに長けていますか?」

そして、だいたいはこう答えます。

親「うちの子は視野が広く、フィールド全体が見えています」「うちの娘は足がとても速くて、誰にも負けません」「うちの息子は素晴らしい左利きで、高く飛べ、どんなボールも蹴ることができます……」

私「ん、悪く無いね」

でも正直、こういうことは二の次です。では、一番大事なことは何でしょう?

それは「自信」です。

このスキル無しでは……「スキル」という言葉を意図的に使いましたが、このスキル無しでは、サッカー選手として使い物になりません。自分の判断や信念を失った時、それが命取りになるのです。

私は「自信」を、どんなタスクを遂行するのにも必要な、自分自身を信じるための能力、あるいは信念だと思っています。確率が、難度が、逆境がどうであれ、成し遂げられる信念。それが「自信」です。

誰かは言うでしょう。「そうか! でも私はシャイだし、自信も無いし、この先も無理でしょう……」。そうすると、どんどん落ち込んでいってしまいます。しかし私は「スキル」という言葉を使いました。なぜなら「自信」は習得できると思うからです。

「自信」を育てる一番簡単な方法

これからいくつか、私たちが使う方法をご紹介しましょう。時間が足りるといいんですけど。私はあちこちに動き回るので、スライドは使いません。どちらの方法から行きましょうか?

「自信」を育てる一番簡単な方法。そこに魔法のボタンはありません。私は「みなさん! この飛行機は下降しています、誰か飛べる人はいますか? 手を挙げてください!」「私ができます! 自信あります!」などとは言えません。

繰り返し、繰り返し、繰り返しです。マルコム・グラッドウェル(ノンフィクションライター)はこれを何と言いましたっけ? 1万時間のルール? そこには魔法のボタンはありません。

私はコロンビアや南アメリカからゴールキーパーを補充しました、背が高い192cmの大男です。彼の手は石の様でしたが、私は彼をイルカの『フリッパー』みたいだと思いました。(イルカが拍手するような真似をして)私がボールを投げると必ず落とすのです。困ったことになりました。

簡単な解決法……それは、壁に向かってボールを蹴り、受ける。壁に向かってボールを蹴り、受ける。彼はそれを日に350回、8ヶ月続けました。そこから戻った彼の手はタコができ、水分が全て飛んで、カサカサに乾燥していました。彼は今、欧州でプレイしています。

魔法? 違います。繰り返し、繰り返し、繰り返しです。

反復練習から得られるスキル

私たちは自信を持ちたい、と望んでいますが、(繰り返しで得た)技術や、取り組んでいる課題がなければ不可能です。(自信は)降って湧いてくるものではありません。繰り返して得たものを、自分たちの中にぎゅっと詰め込んだ状態にしたいのです。

圧力がダイヤモンドを作り上げるのと同じです。「これはもう何千回もやってきた。だから、出来る」というようにしたいのです。

私は、鏡の前でスピーチの練習をしました。上手くなった思いました。そして子供と妻の前でやりましたが、少し緊張しました。グレン・ゴールド(カナダのミュージシャン)の前ではどうでしょう? もう少し緊張するでしょうね。

この先ACGでやる時には、その2,500人もの観衆の前でも、私は少しも緊張することは無いでしょう。なぜなら、何度も何度も何度も練習して、得た技量があるからです。

J・Kローリングに学ぶ「粘り」の威力

繰り返して習得することの問題は、どれだけの人たちが初期の失敗から脱けだせるか? ということです。どれだけの人たちが、初めてぶつかる壁を越えられるのか?

エジソンを例に挙げれば、彼は電球を作るために、1,000回から10,000回も試作を繰り返しました。1,000回から10,000回ですよ? J・Kローリングはどうでしょう。みなさんは、彼女がハリーポッターを、何件の出版社に持ち込んだか知っていますか? 恐らく12、13社でしょうか。

私も結構な自信家ですが、2・3回断られたら「くそっ」そして、6・7回で「多分ダメなんだ……」9・10回断られれば間違いなく、サッカーコーチか、とにかく作家以外の何かを目指すでしょう。12回も断られるんですよ?

それでも失敗に甘んじることなく、実行、実行、実行。もしかしたら、ただ繰り返すだけでなく、大事なのは粘り強く続けることかもしれません。

なぜなら、私たちはみな何かを繰り返すことはしても、やり遂げることは稀だからです。これが自信を育てる一つの方法です。今の状況から抜け出し、自分がやりたいことをし、失敗に甘んじない。

自分で自分を貶める必要は全くない

もう一つの方法は、「セルフトーク」です。

私たちは皆、セルフトークのテープを持っていて、頭の中で再生します。

今週、買い物に行ってズボンを試着した人いますか? 女性ならこうです「やだ、太って見えるわ」、男性なら逆に「貧弱だな、たるんで見えるよ」。

私たちは皆、こういったテープを頭の中で再生しているのです。学生なら「教授、お願いだから指さないで。答えられないよ」と下を向いてしまうでしょう。

ここには会社の重役たちがいるので、言うべきじゃないんですが……彼らが私をアスリートディレクターとして雇った時に、私は建築家の会議に同席していました。私は数字や角度といったことになると、本当に何もわからないんです。でも彼らは、

建築家「ぺらぺらぺら(専門的な単語たち)で、どう思いますかジョセフ博士?」

私「えっと、ちょっと調べさせてください、後ほどお答えします……」

私は「聞かないでくれ、聞かないでくれ」と念じていました。私たちはみな、こういった否定的なセルフトークが頭の中を行き交っています。どういうことだかわかりますか?

「君には無理だ」と言ってくる人たちは既に大勢居ます。君は力不足だ、と。なのに、敢えて自分自身に向かってそれを言いたいですか?

私たちは、思考が行動に影響を及ぼすことを知っています。それでも否定的なセルフトークを自分に向けてしますか?

他人が言ってくれない言葉を、自分自身で唱える

私たちは自己宣言をして、プラス思考になるべきです。モハメド・アリ、彼の自己宣言は「私は最強だ!」。他に誰があなたに言ってくれるでしょうか? 寝室で、または歯磨きをしている時、静かな時間に再確認するのです。

「私は自分の船の船長で、自分の運命の支配者だ!」……これは私の自己宣言です。私は生徒が1,000人の学校出身で、住民1,000人の町に15年間住んでいました。そこには私が、運動競技部門とメープルリーフガーデン(カナダの競技場)の責任者であるべき理由は、見当たりません。

しかし、私は自分の船の船長で、自分の運命の支配者です。もし私がそう言わなければ、私がそう信じなければ、他に誰がいるでしょう? どうやって自信を育てるか? あなたを貶める人たちから離れるのです、もう十分です。

モハメド・アリは言いました。「私は最強だ! 誰も私に敵わない!」。これは傲慢やエゴ、偽物のプライドとは違います。落ち着いた時間に、ただ自分に思い出させることです。

私は、今の私を作っている全ての物事を、リストにして鏡の隣に置いてあります。なぜなら、私も間違いを犯します。それが新聞に載り、周囲の人たちが知る所となれば、人々は私をこき下ろすでしょう。そして私はすぐにも「自分にはできない」と思うようになるはずです。

自信を喪失している時もありました。アイオワから出て来て、自分にできるかどうかもわからず、仕事を始めた時です。私は、自分に宛てた「自信の手紙」を取り出しました。その手紙は、私が良い状態の時に、自分自身に宛てて書いたものです。

「イワン、40才前に博士号習得、おめでとう」「全国大会優勝、おめでとう」「3人の素晴らしい子供を育て上げ、完璧な女性と結婚、よくやった!」

これは私の自慢集です。私は自分に向けて、自分が誇りに思うことについて、手紙を書きました。

なぜなら、キャリアにおいて、人生において、職探しにおいて、人間関係において、誰かと、何かが、どこかで上手くいかない、そういう時があるからです。そうすると、私はその手紙を出して、その時々に読みます。2週間くらいの間、嵐が去ってしまうまで。これは大切なことでした。

セルフトークを、否定的なセルフトークを止めましょう。

自己宣言を思い出させてくれるものを身につける

気をつけて見てみると、スポーツ選手たちが小さな包帯や、バンドを(手首に)巻いているのを目にするでしょう。ランス・アームストロング(ツール・ド・フランスを7連覇、後にドーピングが発覚し記録抹消)が良い例です。

彼の自己宣言は何でしょう? 強く生きよう、という言葉自体はブランドではありません。これは、彼が以前どうだったかを、彼に思い出させるものでした。「LiveStrong.(強く生きよう)」。後にこれはブランドになりました。

彼は、迷いや恐れが心を過るたびに、このバンドを腕から腕へ付け替えるのです。強く生きよう、それを身につけて、さあ行こう! 

(自己宣言を思い出させてくれるものは)私たちも持てます、そして近くに置いておくのです。自信を育てる2つの方法でした。

他人を伸ばす方法

時間が少し心配ですが、他人の中に自信を育てる方法を教えましょう。私たちは指導者で、教育者で、教師であり、いわば世界の物事の価値を作り出す職業です。よって、職業柄、批判的になります。

コーチが選手にして欲しいことは、ゴールを決めることです。ボールが大きく外れたら、

コーチ「おいっ! ボールが外れたじゃないか!」

選手「ありがとうございますコーチ、見ればわかります」

それでは、私たちは何をするか? 「肘をここに、膝をボールの向こうに持って来て、この手順に添って蹴って!(手取り足取り指導)」……私たちに何が出来るか? 間違いを直します。「ジョニーそれじゃダメだよ! 膝を曲げて、こうしてこうしてこうして……(指導されながらジョニーがどんどん下にさがっていく)」

ジョニーの自信に対し、私は何をしたでしょう? 膝を曲げて、こうしてこうしてこうして……。これではジョニーはダメになってしまいます。

ジョニーの間違いは無視して、代わりにボブかサリーかフリーダに向けて、「素晴らしいゴールだフリーダ! 君が膝を低く保つ感じすごくいい、その流れに沿って、こうして着地する、よくやった!」(それを見たジョニーが、関心を示す)

ジョニーのやる気は削がれてはいませんし、彼の自信も打ち砕かれていません。そして私はフリーダの自信を伸ばしました。

「褒めて伸ばす」の圧倒的な効果

想像してみてください、私たちが子供の育て方をどう変えることができるか。

子供に対し「カウンターからコップを持ってきなさい! 何か文句あるのか!?」という代わりに、母親の良い行いを取り上げて「アリス、カウンターにコップを持って行ってくれてありがとう」。とても簡単ですが、私たちが忘れていることです。

もしくは教育者として、チームの誰かとして、私たちが伸ばしたいと思う、ポジティブな行動を褒めることができれば……。

良いことをした時にそれを取り上げる。私たちは忘れていますが、とても簡単なことです。

ここに、今言ったことを実行した、カンザスでの実験結果があります。私たちはよく、競技をビデオに撮って選手たちに見せます。

「ここでゴールを決められた、なぜならバスケットが守られてなかったからだ。ここでスイッチしなかった、だろう? ここはこうして、隙間をカバーしないと……」。

カンザスチームの成長は緩やかなものでした。しかしそれから彼らは、今までのやり方を全部無視して、選手たちに上手くできた所だけを見せたのです。完璧にできた所だけ。

ゴールを許した場面は無く、(上手く出来た)同じ箇所に触れ、チームは一気に成長しました。このことは指導者として、生徒の選手たちと対話する方法を革新的に変えました。私たちはこれをビジネスにも、生徒たちのグループワークにも、マネージメントチームにも応用できます。

簡単です、良く出来た時に取り上げるのです。

自信家たちが得意としていること

最後になりますが、自信がある人たちは、フィードバックを自分に都合良く解釈します。私の息子はこれがとても得意なんです。父親に似て酷い運動音痴の息子に、こんなことを聞いてみました。

私「試合はどうだった?」

息子「ああ、すごかったよ。3点決めて、2度アシストしたんだ。」

私は息子が(ホッケーの)パックに触ったのを見ていません! しかし彼は、彼がどうプレイしたか独自の認識を持っているのです! 素晴らしいと思います!

私は妻に出会った頃を思い出します、共通するところがあるのです。

私「ポーリーン、映画に行かないか?」

妻「いいえ」

私は再び彼女を誘いました。なぜなら私は、彼女がまだ本当の私を知らないからだ、と思ったからです。変なシャツを着ていたからではないと思います。私はそれを自分のいいように解釈しました。

そして後日、彼女をまた誘いましたが、彼女はこれについて、友達にこう言ったのです。「私が世界でたった一人の生き残りで、地獄は一面に凍り付き、二人で地球を救わなければならない小さなチャンスでも無い限り、私は彼とデートしない」と。

ある人たちは、可能性は無いと取るでしょう。私は「チャンスがあると言ってるんだよね」と取ります。なぜなら、これが私の解釈方法だからです。

私がここから言えるたった一つのことは、あなた以外の誰も、あなた自身を信じる人は居ない、ということです。ビデオの中の言葉に耳を傾けるのです。それはクレイジーな人、不適合者、反逆者、トラブルメーカー、角穴の円形の釘(型に収まらない人)たちに向けられています。

私たちは皆、違うようにできているのです。他人が私たちを変な目で見るとき、自分を信じてください。ありがとうございました。

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<続きは近日公開>

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