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クルー全員がお客さまのために馳せ走る、“ご馳走”を体現する顧客対応へ(全1記事)

2016.12.19

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“人種のるつぼ”なスターフェスティバルが「3人で年間120万円のコスト削減」を実現できた理由

提供:サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社が主催する「Cybozu Days 2016」のなかで、「kintone hive ~kintone AWARD ファイナリストによる事例講演〜」が行われました。今回は34件から、5人のファイナリストを選出。本パートでは、スターフェスティバル株式会社の眞鍋友和氏が登壇。kintone活用で「3人で年間120万円のコスト削減」が実現した事例を語りました。

2人目は「ごちそう」の意味を体現するスターフェスティバル

伊佐政隆氏(以下、伊佐):1発目から感動してしまいましたけれど、次に参りましょう。2人目のファイナリストです。スターフェスティバルの眞鍋(友和)さんです。

眞鍋友和氏(以下、眞鍋):みなさん、こんにちは。スターフェスティバルの眞鍋と申します。私は、社内ITの導入・推進を担当しておりまして、昨年9月より当社で利用を開始した、kintoneの導入にも携ってまいりました。

今日は、kintone導入当時に行ったCRMのkintone移管プロジェクトを中心に、事例の紹介をさせていただきたいと思います。本日はどうぞよろしくお願いします。

(会場拍手)

では、まず当社の概要です。スターフェスティバル株式会社は2009年7月7日に創業し、今年で8年目を迎えます。そして、「ごちそうで人々をより幸せに」という企業理念のもと、中食業界を中心に事業を展開している会社です。

ここでみなさん、ちょっとイメージしていただきたいんですが、こちら「ごちそう」という言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか? それぞれ思い浮かべるものはあるとは思うんですが、多くの方がなにかしら料理を思い浮かべたのではないでしょうか。

みなさん、「ごちそう」という言葉の本来の意味をご存知でしょうか。実は、「ごちそう」という言葉を漢字で書くと、馬を走らせ、走り回るという意味を表す「馳走」。その「馳走」に接頭語である「ご」をつけたものが「ごちそう」です。

つまり、「ごちそう」という言葉の本来の意味は、料理を指すのではなく、「お客さまのために走り回り、そのおもてなしの準備をする行為」を表したものでした。そして当社の企業理念、「ごちそうで人々をより幸せに」というなかにも、その「ごちそう」本来の意味である「人のために走り回り、人をより幸せにしよう」が込められております。

「人種のるつぼ」が特徴的な会社

続いて、当社が展開するサービスについてご紹介します。まずはごちクルは、お弁当・ケータリングの総合モールで、有名店や行列店のお弁当を数多く取りそろえ、日本各地にお届けすることができます。

こちらの会場にいらっしゃった際に、お気づきの方もいると思うんですが、途中でオレンジ色の派手なミニバンがあったと思います。実はそちら、当社が実際に配送で使っている車でして「ごちクルカー」と呼んでいます。

また、本日18時より開催されるナイトパーティーで出されるお料理についても、ごちクルをご利用いただいており、当社のほうで料理をご用意しました。ぜひみなさん、ナイトパーティーにご参加いただいて、交流とお料理を楽しんでもらえればと思います。

続いて、シャショクルです。シャショクルは「デリバリー型の社員食堂」と呼んでおりまして、社内に社員食堂を持たないようなお客さまに毎日お弁当をお届けし、販売員による販売も行っております。

特徴は、充実したメニューと導入費・固定費が無料である点です。現在では、こちらに掲載している企業をはじめ、多くの企業の方にご利用いただいております。

そのようなサービスを展開するため、当社で行っている業務はこちらです。まず、製造をお願いするパートナーとの新規出店契約。そして、お弁当などの商品の企画。Web・メールを使った販売促進。お客さまからの注文の受注。また、製造された商品を配達、そして、料金の回収まで、一連の業務を当社で行っております。

その他、フロント、バックオフィスでは、このようなさまざまな業務を実施しているのが、当社の特徴の1つです。

また、そのような業務を行うために、元寿司職人であったり、トラックのドライバー、そして、学生や主婦など、さまざまなバックグラウンドのクルーが活躍しており、まさに「人種のるつぼ」であるのも当社の特徴です。

kintoneで200を超えるアプリを構築

では、そのような当社ですが、kintone導入以前に抱えていた課題についてお話します。

まず1つ目は、業務をチャットに依存していたことです。チャットは、誰でも使えるので、非常に便利です。当社でも、ほぼすべての業務でチャットを利用し、それに依存していました。ただ一方で、デメリットも数多くあります。事業が拡大するにつれ、そのデメリットが大きくなり、業務に影響が出かねない状態でした。

また、さまざまな業務でチャット以外にもいろんなツール使っています。ただ、そのツールとの間でデータ連携ができていない。そのため、手作業が多く非効率でした。また、データ連携ができていないために、情報が一元管理されておらず、管理が非常に煩雑な状態でした。

そこで、新たな仕組みの構築が急務となっていました。新たな仕組みに求められる要件が「誰でも利用できること」、そして「さまざまな業務に利用できること」です。もちろん、システム間の連携も必要です。また、かけられるリソースは最小限でした。

このような要件のもと、いろいろなツール、そして内製化も含めて考えました。その結果、一番マッチしたものがkintoneです。kintoneは誰でも簡単に使える。また、さまざまな業務に汎用的に利用することができます。

もちろんAPI、カスタマイズにより、システム間の連携も可能になります。また、GUIにより、誰でも簡単にアプリの構築ができる。そして、エンジニアのリソースは最小限ですむ。

そこで昨年9月に導入し、現在ではほぼすべての業務でkintoneを活用しております。そして、この1年で200を超えるアプリを構築してきました。これだけの期間で、こんなにも多くのアプリを構築できた理由は、後ほどご紹介したいと思います。

現場担当者ならではのアイデアを引き出す

ではまず、こちら、CRMのアプリについてご紹介をします。CRMアプリの構成は、このようになっております。

当社では、お客さまから来た注文は受注管理システムに蓄積され、製造・配送・請求と回っていきます。その際、APIを使って注文情報アプリに自動的に登録されます。

お客さま、またはパートナーから、問い合わせがかかります。それはCTIによってオペレーターにつながりますが、その際、かかってきた電話番号をもとに、顧客情報アプリを検索し、ポップアップで表示される仕組みです。オペレーターは顧客情報アプリを確認し、応対を行い、その履歴はkintoneのアクションで登録していきます。

個別対応が必要な場合は、個別対応アプリに登録を行い、プロセス管理によって、関連部署の担当者に対応を依頼しています。それらのアプリに登録された情報は、顧客IDをキーに、関連レコードで顧客情報に表示されるようになっており、関係者全員が今の情報を、最新の情報を確認できる仕組みになっています。

また、顧客情報アプリから受注管理システムに連携を行っておりますので、オペレーターは非常にスムーズに受注業務を行うことができるようになっています。

続いて、プロジェクトでやったことです。まず1つ目は、現場担当者のアサインです。理由としては2つ。1つは、現場担当者に実際、UIを設計してもらうことで、現場担当者ならではのアイデアを引き出せるという点。もう1つは、アプリの設計や設定を行ってもらうことで、運用開始後、改修もその担当者にやってもらえる点です。

続いて、画面表示性能の確認です。今回、プロジェクトを進めるにあたり、現場から挙がった要望には「お客さまにすばやく応対をしたい」がありました。そのため、「画面を早く表示してくれ」と。一方、お客さまも非常に多くの課題を抱えています。そのため、「なるべく多くkintoneにも情報を持ってくれ」と。

そこで、設定を変えるとき、とくにフィールド、さらに関連レコードを変えるときは、1回ずつ画面の表示性能を確認し、要件にマッチするかを確認しながら行いました。

そしてkintoneに慣れる期間の確保です。9月に導入を行い、CRM自体は11月に切り替えを行いました。その間、非常に簡単なアプリを複数導入を行い、kintoneの利用をまず慣れてもらう。基本的な操作を慣れてもらったうえで業務を移管することで、スムーズな移管が可能となりました。

設定をすぐ確認できる。そして、簡単なアプリならその場で導入できるのも、kintoneのメリットだと思います。

3人で年間120万円のコスト削減

アプリでの工夫についてです。お客さまの情報をいち早く表示するために、参照が必要なフィールドを画面上部に配置をしており、ひと目で情報を確認できるようになっています。

一方、入力は非常に多いです。そのため、入力フィールドは真んなかに配置し、入力補助機能をつけることで効率良く入力をしております。

また、顧客情報アプリから受注管理システムへの連携方法です。連携ボタンを押すことで受注管理システムが開き、あらかじめ情報をセットする仕組み。まあ、アクションですね。アクション機能をカスタマイズで実装しています。こうすることで、オペレーターはスムーズな操作が可能です。開発側としても、コストを最小限に抑えることができました。

移管プロジェクトの効果は、サービスレベルの向上を実現しています。当社では、ご注文いただいたお客さまにアンケートを取っており、CRM移管後、オペレーター応対評価の大変満足、そして満足を設定いただいたお客さまが9割を超えています。これは導入以前、移管前と比べて、10ポイント以上も改善することができました。

また、ライセンスコストの削減も実現しています。既存のCRMパッケージソフトを廃止し、kintoneに移管することで、年間120万円以上のコスト削減を実現しました。これらの効果を得るためにかけたリソースがこちらです。

私を含めてメンバーは3人、期間は3ヶ月です。たったこれらのメンバーと期間で、これだけの成果を得られたのは、kintoneが非常に簡単にスピーディーに開発できるところによるものが大きいと思います。

「従業員すべての人間が自ら考えて動く」を実現

では、CRM以外に当社で利用しているアプリをいくつかご紹介したいと思います。

まず1つ目は、販売報告アプリ。こちらはシャショクルで、販売員が現地から販売報告を行うために利用しております。こちらもkintoneの機能を使うことで、カスタマイズなしで初期導入可能でした。

続いて、経費精算です。当社では、社内の申請ほぼすべてkintoneを使っています。経費精算もkintoneを使っており、交通費を申請する際は外部のASPサービス、駅探さんのサービスを利用することで、効率良く入力、確認ができるようになっています。

また、人事評価も前期からkintoneを使っています。人事評価は、評価基準や要領、各社いろいろあると思うんですが、kintoneを使えば、それにマッチしたものが作れます。要望にマッチしたものを作れるのも、kintoneの良さと思います。

それでは、kintone導入で実現したことです。まずはチャット(依存)からの脱却。kintoneで業務管理をして、効率化が図れています。また、データ連携をすることで、作業効率もアップしました。あとは、kintoneに情報を集約することで、管理の効率化、情報の有効活用もできています。

つまり、導入後1年で、導入以前の課題はほぼすべて解決できました。私が一番kintoneを導入してよかったと思う点が、現場だけでアプリ開発が可能になったという点です。事実、この1年で200を超えるアプリを作ってきましたが、その6割以上は現場担当者だけで構築・導入を行ってきました。

なぜこんなことが可能になったのか。kintone導入以前は、現場担当者の思いを実現するためには、開発部門に相談・依頼をする必要がありました。それがkintone導入後、「こうやればできるんじゃないかな」と自分で考えて、それを実行する。そして、できる。さらに、成果につながる。

現場部門の担当者にとっては、自分で考えて実行し、それを成果につなげるのは、新たな体験です。自分で作って、それができる喜び。それを成果につなげられる達成感。それを味わった担当者はどうするかというと、どんどんくり返します。現場で新たなアプリが導入され、社内全体にアプリの構築、そして、効率化が進みました。

つまり、kintone導入の一番の効果は、従業員一人ひとりが、お客さまのために自ら考えて動き、そして改善、実行できる仕組みを導入、実現できたことにあります。そして、「従業員すべての人間が自ら考えて動く」は、当社の企業理念にある「ご馳走」をまさに体現することであり、当社にとってkintoneは、なくてはならない存在になっております。

以上で、私からの発表を終わります。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

ある程度のレベルになったら作成権限を付与

伊佐:すばらしいプレゼンテーション、ありがとうございました。話を聞いてましたら、「kintoneがすごいから」と何回か言っていただいたんですけど、「ただ眞鍋さんがすごいんじゃないか」と思ったんですよね、まず。

眞鍋:いえいえ、それは……(笑)。

伊佐:「ただ眞鍋さんすごいね」と、「だからといって200個も作ったのか」と思っていたんですが、違いましたね。

眞鍋:そうですね。

伊佐:各自で考えて動く、と。

眞鍋:現場で動いて、実際に導入する仕組みができて、これだけ多くの効率化が実現しました。

伊佐:でも、怖くないですか? 勝手に現場の人にアプリ作らせて。あんなに完璧なアプリを作ってらっしゃったら、現場の人が作ってるものには、イマイチなやつもあったりするじゃないですか。

眞鍋:そうですね。実は、全員に作れる権限は振っていなくて、最初は相談を受けて、作ってみて、「こういうのできるよ」と紹介をしながら、実際にやってもらってみてもらう。ある程度のレベルになったら作成権限を付与して、あとはもうお任せしちゃう、と。

伊佐:そこは育てるというか、一緒に経験してもらうプロセスもサポートはしているんですね。

眞鍋:サポートはしてます。

伊佐:でも、いいですよね。私もプログラマーじゃないので、システムは作れないんですけど、「kintoneだとできる」という。これ、すごいうれしいんですよね。それがスターフェスティバルさんの社内では、たくさんの方が体験されてるのは、すばらしいと思いました。

ありがとうございます。改めまして眞鍋さんに、拍手でお送りください。

眞鍋:ありがとうございました。

(会場拍手)

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