タダ働きは当たり前?
ブラック求人問題から読み解く、“夢追い人”が奴隷になる歪んだ師弟システム

「君の名は。が好きな人はバカなのか?問題と糸守町に墜ちたものの正体とは?」ニコ論壇時評 #1/9

ニコニコ生放送の人気番組「山田玲司のヤングサンデー」。今回は10月12日放送の“ニコ論壇時評”「君の名は。が好きな人はバカなのか? 問題と糸守町に墜ちたものの正体とは?」の内容をお届けします。「アニメーターのブラック求人問題」や「夫婦の給与格差問題」、「公務員のブラック化」など最近話題の時事問題を山田玲司氏が独自の視点でゆるーく鋭く斬り込みます。

しみちゃんは辞めへんで!

乙君氏(以下、乙君):どうもみなさん、こんばんは。

山田玲司氏(以下、山田):山田玲司の漫勉です。

乙君:え。

(一同笑)

乙君:怒られますよ。

山田:「副業漫画家」ってコメントが早くも(笑)。

(一同笑)

山田:どうも、副業漫画家の山田玲司です。こんにちは。今日は論客なんでね。

乙君:なんか小学館が大変なことになってるって噂ですけど。

山田:俺の師匠も大変なことになってる。へっちゃらみたいですけどね。

乙君:今日はニコ生公式のみなさん、こんにちは。

山田:(コメントにて)しみちゃんコールすごいな。先週は本当にすみませんでした。

しみちゃん氏(以下、しみちゃん):すみませんでした。

山田:本当にあれは俺も反省した。あんな空気になってるとは思わなかった。(乙君に向かって)おまえ、しみちゃん軽く見すぎだべ?

乙君:え?

山田:だって放送前に「はい、今週でしみちゃんいなくなりまーす。はい、(ゲストの)志磨遼平さんです」とかってこんな出にくいことはないですよね。

みんな、しみちゃんロスでものすごい画面がドーンと落ちてたのを無視して、「はい。『エヴァ』でーす!」みたいにやってた俺たち、すごい空気読めない感じで。

乙君:あー、そうそう。

山田:すごいやな奴だったよ。

巷のニュースをそれなりに斬る「ニコ生論壇時評」

乙君:あの、今日はですね……。

山田:おい!

しみちゃん:(笑)。

乙君:ニコ生論壇時評ということで、こちらですね。

山田:おっと、スルーされた。

しみちゃん:(笑)。

山田:お願いします!

乙君:この番組は、ニコニコで活躍する論客が、……論客が。

山田:論客でーす!

乙君:巷のネットニュースをそれなりに斬る、ゆったりとしたワイドショー番組でございます。その予定ですね。番組内容はニコニコニュースオリジナルで、たぶん記事化されるということです。

山田:おまえ、本当、昼の番組っぽいよな。

乙君:え?

しみちゃん:(笑)。

山田:たたずまいとか、トークとか、安定感が。

乙君:ぜんぜん、もう。

山田:オクノ屋が始まっちゃうんですか?

乙君:は?

しみちゃん:(笑)。

山田:オクノ屋が始まっちゃうんですかね! あの人が政界に行ったら、あなたが行くんですか?

乙君:まあ、そういうんじゃない。

山田:そういうんじゃないんですか。

乙君:じゃあ、あれですな。

山田:みんな、ありがとうございます。(コメントにて)「オクノ屋」、はい。

今回取り上げるニュースは?

乙君:今日は、時事ニュースをバンバン斬っていく感じでいきます。ヤンサンはいつも、1つのテーマとかを、けっこう深く掘り下げてやるんですけど。

山田:わりとダダイズムとかを、3時間やって引かれるみたいなね(笑)。

(一同笑)

山田:本当、反省はしてるんですよ?

乙君:アートとか、エロスとか、そういうものに特化した番組なんですよね?

山田:日本画3時間、とかね(笑)。

乙君:今日のラインナップなんですけれど、こんな感じになってます。

「アニメーターのブラック求人」「夫婦の給与格差問題」「公務員のブラック化」「長谷川豊アナ、ブログ炎上でニュース番組降板」「ゲス川谷休業、交際未成年と飲酒」などなどですね。

次は、「Kindle Unlimited 配信停止騒動」「『小学二年生』休刊、『小学一年生』だけに」「『聲の形』は感動ポルノか?」「125歳越えは不可能」米研究グループが発表したあれですね。そして「3DCG女子高生『Saya』、リアルすぎて困惑」。

と、この10本やるつもりだったんですが、やっぱりあのニュースは外せないということで、『君の名は。』。

山田:そんな映画があるんですか?

(一同笑)

乙君:あー、そうなんですよ(笑)。

山田:そうなんですか?

乙君:僕も、ちょっと、どんな映画だったか……。どうしても思い出せない(笑)。

山田:思い出せない。ただ、朝起きたら、涙がなぜか止まらない、みたいな?

(一同笑)

乙君:そうそう。よくあるんですよ、僕も。朝起きたら、なんか泣いてる、みたいな。それはよくありましたから。

山田:うん。ただただ、美しい(笑)。

乙君:うん、ただただ、美しいんですよ。

山田:そんな感じでした。それを語りましょう。

乙君:うんうん。

先週は朝まで飲み続けました

山田:(コメントにて)「師匠じゃねーか」はい、そうですね(笑)。

乙君:(コメントにて)「半分もやれないに1,000ペソ」、これはおそらく1,000ペソもらうことになります、我々。

山田:あ、そうですか?

しみちゃん:お!

乙君:どれぐらいやれるかはわかりませんけど、ザクザクやっていきましょうか。よろしくお願いいたします。

山田:はい、がんばりまーす。がんばりますよ。

乙君:先週の振り返りもやらずに、とりあえず。

山田:先週の振り返り、やらないからね! すごいね!

乙君:いやー、先週4時間半ぐらいやって、結局。

山田:結局、朝まで飲んでたからね。

しみちゃん:(笑)。

乙君:新主題歌決定戦をね。

山田:それで、始発までロビンソンがボケている、っていうね。

乙君:そうそう、永遠に。

山田:すごかったな、本当に。

乙君:そんな感じで……。

山田:あいつがエイリアンなんだろうな、きっと。

しみちゃん:そうですね(笑)。

乙君:(コメントにて)「音量もっとほしい」って。

山田:あ、そうですか。

乙君:うんうん。

山田:最高でしたよ、本当に。ヤバかったですよ、先週は。

しみちゃん:そうですね。

番組発のスターが生まれる予感

乙君:(「トガシさんのよかったなあ」というコメントを受けて)あ、トガシくんね。

山田:トガシくんの、よかったよ。

乙君:めちゃくちゃほめてたもんね。志摩ちゃんも。

山田:本当に。ニュースターが現れる予感がすごくします、うちの番組から。

乙君:もし、まだ無料で見てる方は、ぜひ。先週の後半は本当に神がかってたんで。

山田:神がかってましたね。

乙君:この番組見てる方のクリエイティビティがね。

山田:このうるさい俺たちがしゃべれなくなる、っていう。その分、ロビンがしゃべってるんですよね(笑)。

(一同笑)

山田:意味がわからないね。でも、特典映像でだろめおん先生の『エヴァンゲリオン』再現コーナーっていうのが、まあ、神がかってましたね。

乙君:神がかってましたね。

山田:なにがなんだかわからなかったんですけど、みんな、大爆笑してたので、たぶん『エヴァ』好きな人は大爆笑だと思うので、ぜひ。

「君エヴァ」のコーナーもお楽しみに

乙君:それと先週から始まりました「君はエヴァンゲリオンというアニメを知っているかね?」というコーナー、今週もやります。これは玲司さんが毎週1話ずつ、『エヴァ』が再放送中ですので、それを……。

山田:え、新しく始まったんでしょ? あれ。

(一同笑)

乙君:もう、そのくだりいらないですから(笑)。

山田:あー、いいですか。はいはい、わかりました。

乙君:それも後半にやっていこうと思いますので、ぜひ前回の『エヴァ』の続きをどういうふうに読み解くのかを、よろしくお願いします。じゃあ、さっそくやっていきますかね。

しみちゃん:はい。

山田:(コメントにて)「今さら!?(笑)」って言われましたよね。

乙君:そう、今さらなんだけど、けっこうおもしろいんだよね。

山田:(小声で)観たことなかったんですよー。

しみちゃん:(笑)。

山田:(小声で)私は一度も観たことなかったんですよ、ここだけの話。

乙君:(コメントにて)「7話とか語れないでしょ」わかる。だから、そこもお楽しみに。

山田:(小声で)そうなんですか?

乙君:7話……、次の次の次の週ぐらいかな。じゃあ、5分過ぎたので、ザクザクいかないと時間なくなっちゃうので。

しみちゃん:はい、そうですね。

1年間はタダ働き? アニメーターのブラック求人

乙君:まず……、順番にいきます?

山田:いきましょう。

乙君:はーい。

乙君:最初は「アニメーターのブラック求人」問題ですね。

山田:うん。

乙君:これ、1年は無収入とか、そういうのが当たり前みたいな感じで、「そのブラックすぎる求人はどうなんだろうか?」と、業界歴10年以上のアニメーターが投稿したアニメ会社のブラックすぎる求人情報が、Twitterで1万回リツイートされるなど、話題になっているようです。

1年間無収入でもいい人とか、実家から通える人で親から仕送りしてもらえる人、っていうところで(笑)。

山田:なるほど。入社するためには、1年タダ働きをして、しかも、親から援助がなければ、会社には入れませんよ、という……。

乙君:反対反対反対!

(一同笑)

しみちゃん:先生!

山田:……!

乙君:先生(笑)。ちょっと! シレッと。

山田:シレッと公式でやらかしてますけども……。

しみちゃん:(笑)。

山田:俺、アニメ業界じゃないので、あまり詳しいことは言えないんですけれど、やっぱこれはあれですよ、奥野さん、(手塚)治虫のせいですね。

乙君:治虫のせいですか?

山田:我らが治虫のせいで、こんなことになったので。

乙君:治虫ちゃんのせいですか。

山田:治虫ちゃん。

しみちゃん:また(笑)。

「タダ働き当たり前」の風潮

山田:治虫ちゃんが、あの頃、フジテレビで1本番組作るのと、『アトム』を1本作るのと、予算「うちのほうが安くできまっせ」と、大阪商人の気質で。そうじゃないと、誰かほかの人にやられちゃうから。そうすると、「僕がやります」って言えなくなっちゃって、「僕が一番です」って言えないから、「安くやります!」って言って、「あとは僕が漫画で埋めます」みたいなことは、もう伝説じゃないですか。

乙君:はい。

山田:もうここからの極貧スタートなんですよね。だから、アニメがハングリーアートになっちゃったのはしょうがないけど、これ僕は外からですけど。

1つ、「ちょっとキツいな」と思うのが、そもそも好きなことをやる、好きな先生がいる、アシスタントがつく、みたいな。もう、これって師弟制度の流れなので、労働じゃないんだよ。丁稚というか、弟子というか。

だから、「タダ働き当たり前ですよ」みたいなノリが、業界全体の中に、どこかにあるんだよね。それで、要するに、採算が合わなくなった時に、そこにシワ寄せがいくという。これはちょっと……。だって、そもそも労働してるんだからね。

乙君:そうですよね。

山田:だから、「お金を払えよ」って言うんだけど。でも、ノリとしては、「おまえら、丁稚だろ?」みたいなのが、やっぱり今だに残ってるっていうことはあるんじゃないかと。俺、ウォーボーイズ扱いだと思うよ、基本的に。

乙君:あー!

山田:だから例えば、宮崎イモータンがいるとするじゃん(笑)。

(一同笑)

乙君:え?(笑)。

山田:宮崎イモータンとか、富野イモータンがいたら、もう、みんな(V8ポーズをして)これで「働きます!」みたいなのが、手塚イモータンから始まってるんだよ。これはもう直さなきゃダメじゃないの、みたいな感じはあるよね。

乙君:うん。

夢を追ったら“不平等”に出会う?

山田:あともう1個、夢を餌にするのは、けっこう罪深いっすよ、って話だよね。好きなことのためには、「しょうがねーだろ」みたいなことを言うのが当たり前になってるの、どうかなって思って。そのなかには、夢を餌にして、それを産業化してる、けっこうタチが悪いものもいっぱいあるよね、って話だよね。

実際のところ、ほんの数パーセントしか夢をかなえられないんだけど、「この世界入るためにいくら出して、挑戦しようよ」みたいなところで回ってる産業って、もう山ほどあるわけじゃん。だから、最低限の誠実さみたいなものは、あったほうがいいんじゃない? これと直結してる問題じゃないかなって気がするよね。

だから、気をつけたほうがいいのは、「この業界、夢」みたいなのがついた場合は、基本的にそこはもう「不平等だ」と思ったほうがいいんじゃない?

乙君:あー、もう最初から?

山田:不平等なんだよ、やっぱり。そこでどうするかというと、学校とか、バイトとか、公務員に行くのとはまったく違って、いったんそこに入り込んだら、コネクション使って、技術を盗んで、あとは「俺しかできないことをやる」ってことを、寝ないで、働いている期間の間、身につけた連中が抜け出る、っていうさ。

乙君:あー。

山田:まさに、『マッドマックス』の世界ですよ。

乙君:あーー。

山田:だから、イモータンの砦、あるじゃん。イモータンの砦に入る気持ちで、アニメ業界に入るしかないっていうのは、つらいなって思いますよ、本当に。

乙君:つらいんだ(笑)。

山田:つらいって!

乙君:まあ、つらいですよ。

山田:「なんで、アニメやりたいってだけで、金もらえねーんだよ! ふざけんなよ!」っていうさ。「結局、スーツがもらってんだべ、スーツがよー!」って話じゃないですか。

しみちゃん:はい。

乙君:中抜き、中抜き。

山田:そう。でも、10本に1本しか、メガヒットがないって業界じゃないですか、常に。でも、そうしたら、再分配する構造みたいなのができていて。例えば、なにかが大ヒットした、今回のアニメも大ヒットした、恩恵がある一定のところにいくんじゃなくて、そのせいで10本、またアニメ作れますよっていうのをしっかり作るのが、ものすごく大事だと思うよね。

乙君:うーん!

山田:「じゃないと、終わっちゃうぞ」っていう。

乙君:だから、ノブレス・オブリージュが働いてない、ってことですよね?

山田:いや、だから……「じゃないと、こんなこと起こらないんじゃねーの?」って気がする

乙君:うんうん。なるほど。

山田:だから、「ちょっと待てよ」と思って。「『俺、夢のためにがんばるんで』とか言ってる奴を、あまりウォーボーイズにしないでくれ」っていうのは思うよな。

乙君:わかりました。

山田:ありがとうございます。

山田玲司のヤングサンデーyamadreiji

漫画家・山田玲司が多彩な経験と圧倒的な知識を元に「テレビでは語られない角度」で恋愛、社会問題、漫画、映画、音楽、人生とは何か? などさまざまな問題を斬っていきます。

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